共和国編・第四章前半
ザイファー:
「揃ったかね、諸君。レッドラスト中央にてデススティンガーの群れが確認された。
諸君も知っての通り、エウロペ全土で発生したデススティンガーによる被害によって我々は窮地に
立たされている・・・。
奴等の狙いはゾイドコア。
が、奴等の目的ははっきりしていない。
一体、プロイツェンはどの位の数のデススティンガーを解き放ったのか?
そして何故ゾイドコアを集めるのか・・・?
ひどく不気味な感じがする。
何か、大きな災いの前兆であるかのようだ。
ともかく、我々はあの悪魔共を掃討する!・・・浅からぬ因縁のある諸君には相応しい任務かと思われる。
奴等は、レッドラストだ!」
ハラ:
「まさに因縁の地ですな」
ザイファー:
「そうだ。だからこそ、君達に行ってもらいたい」
オオイシ:
「諒解。ではラガート中尉、航空隊を任せる。アルティシア少尉、貴官のウルトラは第三小隊の
ライガー母艦とする」
アルティシア:
「よぉおしっ、頑張っちゃうぞぉ!」
パンツァー傭兵:
「よろしく頼むぜ」
ラガート(グレートザウルス搭乗):
「それでは行きましょう」
レッドラストに着いたキョクジツ隊。だが、
ラガート:
「おかしいですね、デススティンガーの群れがいる、という情報でしたが・・・」
ジェリコー(マーキュリー搭乗):
「地中や水中に潜伏しているのかもしれません。シャイアン搭載のレーダーが頼りですね」
アルティシア:
「んな事言ってる場合ですか!んもぉ、次から次へと!」
彼女のウルトラにモルガとヘルキャットが波状攻撃をかけてきた。
しかし、これは彼女の苦闘の序章に過ぎなかった。
さらに悪い事にデススティンガーが二機、新たに現われた。
ラガート:
「くそっ、何処かに奴等の巣があるはずだ・・・。!、あそこだ、あの遺跡だ!」
オオイシ:
「そんなにカーソル動かさんでも見りゃ分かるだろ。しかし、シャイアンのMAD磁気探知器にも
反応しないのはおかしいな。ヘタに突入するとイベント発生、クリアになってしまうかもしれん・・・。
よし、デススティンガーが最後の一体になったら調査してみよう」
パンツァー傭兵パイロット:
「中尉さんよぉ、デススティンガーの野カだ! ここは逃げるべ」
しかし、彼は逃げ切れなかった。レドラーの追撃を受け、わずか2ターン目にして撃破されてしまった。
彼の仇はレイノスによって果たされた。彼のパンツァーもリザレクションキットで復活した。
そうこうしている内に敵味方双方がオアシスの南、アルティシア隊初期位置地点に集結し、乱戦となった。
その中でキョクジツ隊の将兵は信じられないものを見た。
ラガート:
「な、何!? 味方を・・撃つのか!? まさに凶・・・戦士」
なんとMAP兵器を味方のジェノザウラーを巻き込んで発射した! しかも、総司令機を巻き込んで
発射する事すらあった。予期せぬ攻撃にキョクジツ隊は窮地に陥った。さらに荷電粒子砲で
大ダメージを受けたプテラスがMAP兵器で撃墜され、ウルトラも撃沈した。第四小隊の航空隊が
リザレクションキットでウルトラを、リカバーキットでシュナイダーを戦線復帰させるが・・・
パンツァー傭兵パイロット:
「おぅーい、俺は?」
ジェリコー:
「いや、パンツァー使えんし・・・」
実際、筆者としてはパンツァーの使い勝手は悪かった。
デススティンガーが優勢だったが、シャイアンやグレートザウルスが砲戦距離に入ると、徐々に
押され始めた。トリニティーこそボコられたものの、マーキュリー・グレート・シャイアンの
超重火力が次々とデススティンガーを沈黙させていく。そんな中、戦線離脱して遺跡の調査に向かった
グライドラーから連絡が入った。
グライドラー飛行兵:
「こちらグライドラー。ここは・・・デススティンガーの巣です!
奴等は、ここで奪ったゾイドコアを使って自己増殖しています!!」
アイン:
「なんてこった! こんな巣が、エウロペにあと幾つあるんだ・・・!?」
ラガート:
「ひとまず、ここにいる幼体は全て焼き払いましょう!」
最後のデススティンガーにオオイシのジ・オーガが止めを刺した後、バスターキャノン搭載全機による
集中射撃で巣を処分した。
ラガート:
「・・・オオイシ隊長、事態は・・深刻です。
このまま奴等が増え続けていけば・・・、惑星Ziのゾイド・・・いや奴等は人間や動物も襲いますから、
生命そのものが死滅してしまうかもしれません。
悪魔・・・
まさにデススティンガーは悪魔だ。プロイツェンめ、狂っている!」
オオイシ:
「確かにデススティンガーは恐るべき敵だ。だが、我々が希望を捨ててしまったらどうなる?
破滅を待つだけだ。確かに楽観はできない。だが、絶望に打ちひしがれるより、ほんの僅かの希望を
信じる方が良かろう?」
ラガート:
「オオイシ・・隊長・・・!
そうですね、少々弱気になっていたようです。きっと、何とかなりますよね」
アイン:
「そーだぜ!、今までだって、うまくいっていたんだ!」
ハラ:
「とりあえず、ロブ基地へ戻りましょう。何か道はあるはずです」
ここは帝国軍特務部隊の活動拠点。だが、隊長のレイハルトも知らない地下工場があった・・・。
?:
「遂に蘇ったか・・、デススティンガーよ! 完全なる、オーガノイドよ!!
今こそ、ゼネバス帝国復興の刻なり!
我等の悲願を果たす時が来ましたぞ、陛下!」
舞台変わってここはロブ基地。
ガラント:
「諸君、レッドラストの件、ご苦労だったな。
あの後、我々は各地の帝国軍拠点をシラミ潰しに探したが、デススティンガーの拠点となりうるポイント
を発見出来なかった」
アイン:
「感じるのだ・・、フォースはお前と共にある・・・」
ガラント:
「そうだ、我々はフォースを・・・って、貴様、キャラ違うぞ! 筆者もスター・ウォーズに
影響されおって!
とにかく、アレキサンドル山間部のこの基地が怪しいと我々は睨んだ。
かの地は険しい地形の為に、大軍を投入し辛い。
そこで、諸君等キョクジツ隊の出番だ! 少数精鋭たる諸君等ならば、必ずやこの任務を
達成できるであろう。
よし、解散! フォースの共にあらん事を!」
一同:
「(アンタも影響されてるやんけ・・・)」
ラガート:
「ボケまくっていても始まりません。出撃準備をしましょう。で、先の戦いで入手したジェノザウラーに
コマンダーセットを使ってみたら、ジェノザウラーRSなる機体が出来たのですが・・、RSってどんな意味
なのでしょうか?」
オオイシ:
「ふむ、図鑑によると『ある人物専用にカスタマイズされたジェノザウラー』か・・・。ふ〜む、
ある人物とは・・・。レイヴン? リッツ? リノン?」
ラガート:
「個人的に一番最後の奴とは戦いたくありません。命が幾つあっても足りませんから。それはそうと、
戦術レポートに目は通されましたか?」
オオイシ:
「ああ。前回はひどいミスが多すぎた。ウルトラにはハイブリッドアーマー以外のアイテムを
装備し忘れていたな」
アイン:
「俺のトリニティーHVも砂漠適性Cで困った、ってのも見てくれたか?」
オオイシ:
「無論だ。しかも反荷電粒子シールドも使えなくなる。アイン、今後砂漠戦や対デススティンガー戦の時
は
ウルトラかグレートに着艦してヘビーウェポンユニットを排除しろ」
ハラ:
「全機整備完了! いつでもどうぞ!」
アルティシア:
「行きましょっ、オオイシ大尉っ」
ガラントの説明通り、帝国軍特務部隊基地は奥まった場所にあった。
ラガート:
「あれが、帝国軍の秘密基地・・・」
オオイシ:
「ああ・・。こんな所にあっては今まで発見できなかったのも無理は・・、うわぁっ!!」
突如、地面が震動した・・・。
レイハルト(バーサークフューラーNPC搭乗):
「これは・・一体・・・? デ・デススティンガー!?」
クラッツ:
「ほう、レイハルトか」
レイハルト:
「あ、あなたは!?」
クラッツ:
「初めまして、とでも言おうか? 我が名は、オーダイン=クラッツ」
レイハルト:
「な・・・・」
クラッツ:
「どうだ、再生したデススティンガーの姿は?」
ラガート(グレートザウルス搭乗):
「隊長! あ、あれは・・・!?」
クラッツ:
「ほう、オオイシまで現われたか。これで役者が揃ったようだな」
オオイシ:
「彼を知っているのか、レイハルト?」
レイハルト:
「ああ、彼は我々特務部隊の・・・」
クラッツ:
「まだ分からんのかね? レイハルト、貴様もガーディッシュも皆、私の操り人形だったのだよ。
私の計画の為のな・・・。
レイハルト、貴様を利用していたのも邪魔になるオオイシを消す為だ。お前の憎しみの心ぐらい
扱い易いモノは無かったぞ。もっとも、貴様は無能だったがな・・・」
オオイシ:
「レイハルトを侮辱するとは・・・。貴様、そこまでして・・・。何が目的だ!」
クラッツ:
「単刀直入だな。よかろう。
我が目的は、ゼネバス帝国の復興なり!!」
ラガート:
「ゼネバス帝国だって!?」
オオイシ:
「バンゲリング帝国ではないのか!?」
クラッツ:
「フン、この惑星で『帝国』といえば我等がゼネバス帝国しかなかろう。
ガイロスなどという偽りの国の民として生きてきたこの50年の屈辱、貴様等には分かるまい!!
私がどんな惨めな想いで生きてきたなど・・・・。
だが、それも終わりだ。真・オーガノイドが私に『力』を与えてくれた・・・。
オオイシ、礼を言うぞ。貴様のお陰で『破滅の魔獣』のコアまでも手に入った。
その代価は・・、貴様等ヘリックの血だ!!」
アイン:
「ケッ、勝手にほざきやがれ!」
オオイシ:
「正直、国を失ったゼネバスの民には同情を覚える・・・。だが、それがこの惑星に新たな災厄を
もたらす理由にはならん! 叛くなら、『力』等に頼らず正々堂々と叛け!
キョクジツ隊総員に告ぐ! これより我が隊はクラッツとデススティンガーを討つ!!
なお、レイハルト殿の救出も同時に行う。小官は諸君等がヘリックと、ガイロスと、正しきゼネバスの
民の盾となる事を希望する!!」
オオイシの訓示に隊員は歓声で応えた。
レイハルト:
「オオイシッ、俺には構うな! 山地を迂回せねば基地には辿り着けん!
クラッツと、真・オーガノイドは俺が倒す!
それが、俺のゾイド乗りの魂を蘇えらせてくれたお前への返答だ!!」
オオイシ:
「諒解した! 我々は地峡を突破、スリーパー隊に斬り込む!!」
とはいえ、キョクジツ隊は地峡で大渋滞を起こしてしまった。
レイハルトもデススティンガーに挑むが、無傷でやられてしまう。
クラッツ:
「フン、オオイシもレイハルトも所詮この程度か。
生憎、私は遊んでいるヒマなど無い。行くぞデススティンガー」
奥歯を噛み締めるオオイシとレイハルトを尻目に、クラッツと真デススティンガーは撤退していった。
アルティシア:
「オオイシ大尉っ、レイハルト大尉は無事です。残ったスリーパーをギッタンギッタンのナポリタンに
のしちゃいましょ! ってせま〜い!! んもぅ、どかないと発砲しちゃうぞぉ!」
ラガート(グレートザウルス搭乗):
「無茶言うな! こっちだって動けないんだ!」
オオイシ:
「少尉、今私は怒りに我を忘れていた・・。だが、君の言葉で我に返った・・・。
ありがとう。だが、発砲はやめとけ。航空隊は東側を迂回、その他の機体の通行順序は自由だ」
この指示でやっと秩序を取り戻したが、アルティシアのウルトラやラガートのグレート、シャイアン
は遂に戦闘に参加出来なかった。
さて戦闘の方は、迂回した航空隊の活躍により徐々にキョクジツ隊が押していく。地峡突破に成功した
オオイシのジ・オーガがデススティンガーに主砲四斉射を無傷で叩き込み、捕獲用ゴジュラスが処分する。
やがて駆けつけたシュナイダーやジェノザウラーRSの活躍により、デススティンガー一機を残し敵地上部隊
は全滅した。
ジェリコー(マーキュリー搭乗):
「大尉、あとは我々におまかせあれ!」
彼の率いる航空隊が敵艦隊への攻撃を開始する。航空機が海戦の王者である戦艦を海戦から駆逐した
地球と違い、「潜」属性以外の兵器の威力が激減する惑星Ziでは航空ゾイドに対して水中ゾイドは
旧大戦程では無いにしても優位を保っている。しかし、ジェリコーの航空隊は「疾風」の機動力で
敵弾を躱し、正確な射撃でブラキオスを沈めていく。スリーパー艦隊もシンカーが空戦を挑んだのが
まずかった。
戦闘機であるレイノスとは性能が違い過ぎる。あっけなく撃墜されてしまった。さらにジ・オーガや
トリニティーライガーが艦隊を砲戦距離に収めブラキオス隊に止めを刺し、ジェノザウラーRSは水中の
デススティンガーと撃ち合う。この砲戦はデススティンガーが弾切れを起こすまで続いた。だが、流石
真オーガノイドというべきか、ジェノザウラーは三発の荷電粒子砲の直撃を受け大破した。
あと、20mm砲を一発でも食らっていたら撃破されていただろう。中破し、よろめくデススティンガーを
プテラスが爆撃して介錯する。それと同時に、今まで足止めしていたデススティンガーをシュナイダーが
痛めつけ、プロトタイプマッドサンダーが串刺しにした。
戦いが終わるとオオイシは帝国基地に急行し、レイハルトの無事を確認した。バーサークフューラーは
完膚なまでに破壊されていたが、幸いレイハルトは無事だった。
レイハルト:
「済まない、オオイシ。・・まさか、利用されたなんて・・・」
オオイシ:
「お前のせいじゃないよ・・、自分を責めるな。それよりも」
レイハルト:
「フッ、オーダイン=クラッツの事だろう? 貴様に言われるまでもない。が、相次ぐ戦闘による
ダメージで我々はもはや戦闘部隊として機能しない。そこで提案だ。お前の『力』を貸してくれ!」
オオイシ:
「無論だ。これ以上、真オーガノイドを放置する訳にはいかん!」
ラガート:
「レイハルト大尉殿、この基地の整備工場を使わせて頂けますか?」
レイハルト:
「おう、自由にしてくれ」
ラガート:
「では、前回回収したブラキオスのチェックを・・・。
うわっ、気色っ!!」
レイハルト:
「何だと、我が軍の主力艦を侮辱する気か!?
(実物を見て)う〜む、このカラーリングはなんとも・・・」
ラガート:
「ブラキオスに関して言えば、本国の博物館で見た旧大戦時のカラー変更艦の方が良いですね」
ハラ:
「レイハルト大尉、漫才している場合ではありませんぞ。緊急通信です」
ガラント:
「キョクジツ隊、聞こえるか!?
デススティンガーがロブ基地に向かっている。しかも、とてつも無く強力なヤツがクラッツ機と
思しきDCSと一緒に!
奴の進行ルート上の味方は全滅だ。至急、救援乞う!!」
レイハルト:
「オオイシ・・」
オオイシ:
「言わずもがな、さ」
レイハルト:
「行こう。デススティンガーを・・、オーダイン=クラッツを止めよう!」
早速整備工場で出撃準備が始まる。その中で、第一線を退いたはずのDCS-Jとビガザウロも整備されていた。
アルティシア:
「大尉、これは?」
オオイシ:
「この惑星Ziの危機に何を血迷い事を、と言うかもしれんが、私としては最後の戦いに我が隊の全旗機
を投入したい・・・。感傷だと思うなら笑ってくれて結構だ」
アルティシア:
「ロマンチストですね、大尉は。私・・そんな大尉が大好きですっ」
ラガート:
「我々もです。ビガザウロ、ありがたく使わせて頂きます」
オオイシ:
「みんな・・・。このオオイシ、恩に切る!」
なお、ラガート艦となったビガザウロは残りの戦闘で赫々たる戦果を挙げるが、それは後の話。
一方、クラッツとデススティンガーは遂にロブ基地まで迫っていた。
基地防衛にあたっていたゴルドスも一撃で破壊されてしまう。
クラッツ:
「脆い、あまりにも脆いわ! 所詮、ヘリックの力とはこの程度よ!」
ガラント(ディバイソンNPC搭乗):
「おのれ、オーダイン=クラッツ! いざ尋常に勝負!!」
クラッツ:
「何をほざく、ガラント? これは戦いでは無い、浄化だ。
貴様等忌々しきヘリックの血を根絶やしにする為のな・・・。
さあ、おしゃべりも終わりだ! この荷電粒子砲の餌食となるがいい!!」
デススティンガーの砲身が青く不気味に輝く。ガラントですら死を覚悟した。だが・・、
オオイシ&レイハルト:
「待てッ!!」
ジ・オーガとバーサークフューラーを先頭に、機動部隊と特務部隊の連合軍がロブ基地に到着した!
ガラント:
「間に合ったか!!」
クラッツ:
「貴様等、まだ懲りぬというのか。
フン、良かろう。デススティンガーよ、奴等から塵にせい!!」
ムービーが挿入され、クラッツのDCSにデススティンガーが駆け寄る。誰もが自らの肉体が消滅する
光景を頭に描いた。だが、実際に目撃した光景は・・・
クラッツ:
「な、何ッ!?
そん・・な・バカな・・・。 私は・・ゼネ・・バス帝・・・国を・・・・。
ぐわわぁぁぁぁぁ!!!」
なんとデススティンガーは主人であるはずのクラッツに向けて砲を開いた。断末魔の叫びと共に、
クラッツの肉体は文字通り消滅した。あまりに意外な結末に誰もが沈黙した。しばらくして、
ガラントが口を開いた。
ガラント:
「何と、な・・。操られていたのは、オーダインの方だったか・・・。
悪党らしい最期だった・・・。」
レイハルト:
「!? 気を付けろ、ディバイソンのパイロット! 奴が来るぞ!!」
クラッツを葬ったデススティンガーがディバイソンに突進し、コクピットに爪を突き立てた!
・・・ガラントは、即死だった。
アイン(トリニティーライガー搭乗):
「ッキショー、何もできねぇのかよォ!?」
レイハルト:
「ヤツを止める、それしか俺達に出来る事は無い!」
言うや否や、彼は愛機を真・オーガノイドに突っ込ませた。
オオイシ:
「危険だ、砲戦部隊の到着を待て!」
レイハルト:
「いや、奴はMAP兵器を持っている。単機で挑んだ方がいい!
俺がやられたら、その時は砲戦部隊に任せる!!」
アルティシア(ウルトラザウルス搭乗):
「オオイシ大尉っ、レイハルト大尉を信じましょっ! さ〜て、アタシ達も行くわよっ!!」
彼女のウルトラはHPを半分以上削られながらも、海上のデススティンガーを葬った。
だが、レイハルトの方は・・・
レイハルト:
「何っ、完全野生体のフューラーを以ってしても奴の動きについて行けないのかっ!?
負けるな、フューラー!!」
彼の思いが通じたのか、フューラーの荷電粒子砲がデススティンガーのEシールドの機能を停止させる。
だが、自らも荷電粒子砲を破壊され、副砲のビームキャノンもビームリフレクターで撥ね返される。
やがて、フューラーは崩れ落ちるように倒れた・・・。が、デススティンガーは満足したのか、
残りの分身を率いて去って行った。
レイハルト:
「くそッ、本体には逃げられたか・・・。
オオイシ、追わなくては・・・。ヤツを倒さねば、この惑星Ziが滅んでしまう・・・!!」
オオイシ:
「ああ・・・。ん? 基地より通信が」
基地整備長:
「あなたが、あのキョクジツ隊隊長でありますか? お渡ししたい物があります。至急、基地まで
来て下さい」
オオイシ:
「諒解。レイハルト、タリス少尉と共にミューズ森林地帯に隠れていてくれ。
君達を基地に連れていったら捕虜にされてしまうからな」
レイハルト:
「分かった。感謝する」
レイハルトとタリスを逃がしたオオイシ達キョクジツ隊幹部はロブ基地の地下大整備工場に案内された。
基地整備長:
「本来ならガラント中佐、いや、准将があなた方の部隊にこの機体に乗って合流する予定だったのです。
准将亡き今、あなた方でお役立て下さい。准将も、きっと喜ばれると思います」
工場の電燈が一気に燈される。その光芒の中に浮かんだ巨体は・・・
ラガート:
「マッド・・サンダー・・・」
ハラ:
「しかし、これは現在我が隊に実験機が一機あるだけでは?」
基地整備長:
「旧大戦時、大統領閣下自らが出撃された事はご存知だと思います。これは、閣下の最終決戦における
旗艦でした。旧暗黒大陸の戦いにも投入されず、記念艦として博物館に陳列されていました」
アルティシア:
「見た事あるわ。だったら、尚の事今ここにあるのはおかしくない? いくら大型ゾイドの寿命が
長いと言っても・・・」
基地整備長:
「普通なら少尉のおっしゃる通りです。このマッドサンダーは、大統領の命により一度コアを抜き取って
コアのみ冷凍保存していたのです。このような、惑星Ziそのものの危機に備えて・・・。
オオイシ隊長、どうぞお受け取り下さい。整備も完璧です」
オオイシ:
「ありがたく受け取ろう。フッ、旧大戦時と同じ機体で最終決戦に臨むのも、悪くない。
ジ・オーガから旗機を動かさないつもりだったが、このマッドサンダーならば、性能も因縁も十分だ」
基地整備長:
「ありがとうございます。ご武運を!」
(筆者註:旧作の主人公は『ヘリックの影武者』でしたが、彼等はその事実を知らず、
ヘリック本人が戦ったと思っているという設定です)
『帽振れ』に見送られ、ロブ基地を後にした新旗艦マッドサンダーに暗号通信が入った。
レイハルト:
「オオイシ、デススティンガーの拠点と思しきポイントが見つかった。我々と合流してくれ。
合流地点は、我々特務部隊の秘密基地だ」
オオイシ:
「聞いたな、ラガート&ハラ君。これより我が隊は帝国軍特務基地に向かう」
いよいよ、終局が近付いていた。