|
「ひえええええええええええええええ〜〜!!!」
「きゃ〜〜ん♪」
という二つの悲鳴?から、ある一日は始まった。
「どうされたのですか!?陛下!!」
女王の寝室に飛び込んできた補佐官ロザリアの目に映ったのは・・・。
---ルヴァそっくりの子供を抱きしめている女王アンジェリークの姿、だった・・・。―――
「きゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
ロザリアの怒号、ではなく悲鳴、という今まで聞いた事がないものに、朝の定例会議の為、別室に控えていた守護聖一同が飛び出してきたのは言うまでも無い。
「「「何事ですか!!」」」
「なんかあったのか!!」
「「「どうしたんですか!!」」」
「・・・・・・・・(無言だが、心配しているらしい。)」
しかし、ここは女王の寝室。ということを、男供は失念していた。
「キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
という悲鳴と共に、金色のサクリアが、ロザリアを除く全員に向けてぶっ放されたのは必然である。そして、
「「「「「「「「「「「ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」」」」」」」」」」」」
という八つの雄叫びが朝の聖地に木霊した。
「ごめんなさいね。ビックリさせてしまって・・・。」
(ビックリ、とかいうレベルじゃねーーーーーーーーーーーー!!!)
とは思うものの、申し訳なさそうなアンジェリークを前に、例え全身包帯ぐるぐるであっても、守護聖たちは文句は言えない。 本当は、
「あんにゃろ〜。心配してやったってのに、サクリアぶっ放すか?フツー。」
シャワーを浴び終わり、体を拭きながらゼフェルが愚痴り、
「俺たちはまだいいよ、クラヴィスさまとジュリアスさまなんか最前列にいらしたんだよ?」
「ジュリアスさま、全身打撲で、クラヴィスさまは全身鞭打、だって。」
比較的怪我の程度が浅かったランディとマルセルが、答えを返す中、
「おかわいそうなクラヴィスさま・・・。」
「ジュリアスは可哀想じゃないの?リュミちゃん。」
「勿論おいたわしいとは思いますよ。」
顔以外は包帯巻のリュミエールとオリヴィエがお茶を飲みつつ話に参加し、
「っつーか、全身打撲と全身鞭打の違いってあんのか?」
「ほぼ同じだ。ジュリアス様がクラヴィス様と同じ診断は嫌だと仰った。その結果だ。まあ、どちらにせよおふたかたとも今日はさすがに執務を休まれるそうだ。」
と、オスカーがかすった膝に薬を塗った。
「オスカーはほぼ無傷。」
恨めしそうなオリヴィエだったが、
「あたり前だ。これで怪我してたら、軍の連中に何言われるかわからんだろう。」
「まあ、トーゼンかもな。」
等という会話が繰り広げられていた。
「取り敢えず、今回の件は流石に陛下に苦言を呈して欲しい、驚いたあげくサクリアを放出されては、我々だから良かったものの、一般の人間なら命に関わる、とのジュリアス様からの伝言だ。」
「あたしたちだからいいって・・・。」
「良くはない。良くはないが、レディーの寝室に断りもなく入った我々にも責はある、従って苦言を呈す、ということにしておくように、との事だ。」
「ゼフェルじゃないですが、心配して入った結果が半殺し。って・・・。」
「僕もなんていうか・・・。」
「理不尽、だろ?」
軽くウインクをするオスカー。
「だがな、その理不尽さが女性、というものさ。」
そのひと言に、
「オスカーだねぇ・・・。」
「そうですねぇ・・・。」
と妙に感心する麗人ふたりと、
「スゴイです!!!オスカー様!!俺、まだまだ修行が足りないんですね!」
「ほんとうにオスカー様って女性のことは何でもわかってらっしゃるんですね!」
瞳を輝かせる若者二人と、
「そんなんで納得していーのか・・・?」
若者ながら麗人の話に参加する一人がおりました、とさ。
|