と、まあそんなことはあったのだが、それはさておき、
「陛下の寝室に突然顔を出したわれわれにも責はございます。どうかお心おきなく。」
 オスカーのひと言があった為、アンジェリークも安心したのだろう、ほやんと笑った。

「そう言えばジュリアスとクラヴィスはどうなさったの?」
 ロザリアのひと言に、守護聖一同、凍りついた。まさか陛下がサクリアをぶっ放されたせいで、全身包帯状態、とは言えない。そんな事を言おうものなら、

『やっぱり私、女王失格なのね・・・。』
 と、表情を曇らせ、
『ごめんなさい、こんな私じゃいけないのね・・・。』
 と、涙ぐみ、
『分かってたの、わたしじゃみんなに信頼されない、って事は・・・。』
 そして、涙・・・。
 このパターンで攻めてこられると、後が恐いのである。女王を溺愛する補佐官と、かの地の守護聖のまさに血を見るタッグが・・・。

そう、地の守護聖・・・。

「そういや、ルヴァのオッサンはどうしたんだよ!! 」
 ゼフェルのひと言で、一同、固まる。
「そうですわね、ルヴァがいないなんて・・・。」
 ロザリアもジュリアスとクラヴィスのことはさておいたようだ。哀れ二大守護聖。

「あの、さっきから陛下が抱いてるのって・・・。」
 マルセルが恐る恐る指差した先には・・・。

「ちっこいガキ、だよなぁ・・・。」
「でも、何となく誰かに似てないかい?」
「僕もそう思ってたんだけど、まさかって・・・・。」
 お子様3人のひそひそ声、だが全然ひそひそになっていなかった為、中堅3人と補佐官は青ざめていた。
「恐れながら陛下、その、御子は・・・?」
 リュミエールの問いに、アンジェリークは、
「うふっ。」
 と、なんとも嬉しそうにしたもんだから、さあ大変。

あの唐変木!!!!!よくもわたくしの可愛いアンジェリークを孕ませやがって・・・。」
 補佐官、怒髪天です。妖気が漂っています。それを見たマルセルは恐怖で失神し、ランディはマルセルを支えながらも腰を抜かし、ゼフェルは泣き出し、中堅3人は10メートルは後ずさった 。
 その最中、
「ぅ・・・・。」
 と、アンジェリークの腕の中の子供が目を覚ました。そして、

「みなさん、どうしたんですか〜。」

 と呑気に言い放ったのである。

 

 

まえに       つづく