「・・・・・・・・・・・・・・」
 ロザリアは、絶句していた。
「ね?オスカー様みたいでしょう?本当のオスカー様がこんな感じかは知らないけど。」
 当たり前でしょう。知ってたら大変。
「・・・・・なんて言ったらいいのか分からないけど、ゼフェルらしくは、ないわね。」
 漸く一言が出た模様。
「でも、原因が分からないの。」
「アンタ言ってたじゃない。『ゼフェルのぶっきらぼうな所も好きなんだけど、オスカー様みたいにいっぱいほめて欲しいなぁ』とか何とか。」
「じゃあ、ゼフェルがあんなのになったのって、ロザリア?!」
「な訳ないでしょうが!!いくらわたくしでも性格を変える事なんてできなくてよ!!」
 当たり前だ。いくら女王とはいえそこまでは・・・。
「じゃあ、どうして?」
 可愛く小首を傾げている様は抱きしめたい程可愛い。が、
「わたくしではないわよ。」
「何でかなぁ・・・?」
 調査を、とロザリアが言いかけたその時、

「こんなとこにいたのか。探したぜ。」
 渦中の人物、登場。
「あ、ゼフェル。」
「あ、じゃねーっつーの。オメーがいねぇってんでルヴァのおっさんが血相かえてたぜ。惑星σ−3の資料、オメーが持ってんじゃねぇか?」
「あ!!いっけない。昨日、ルヴァ様にお借りしたんだったわ。」
「ったく。しょうがねぇな・・・。」
 そこまで言うと、ゼフェルは、

「ぅんっ!!」
 アンジェにキス。
「な、ななななななに?」
 どもりまくるアンジェ(そりゃ、友人が見てる前ですから。)を尻目に、
「俺を心配させた罰。」
 と、悠然と言ってのけた。
「だからって何でこんなとこでこんなことするのぉぉぉぉぉ!!」
 真っ赤になりながら叫ぶアンジェに、
「足りねーか?」
 にかっと言って笑うゼフェル。
「・・・・・・・・・・(赤面硬直)。」
 絶句してしまったアンジェリークの腰を抱き、
「こいつ、連れてってもいいよな 。」
「え?ええ、どうぞ。」
 ロザリアの返事を聞くまでもないらしく(一応確認はしたかったらしい)、すたすたと部屋を出て行った二人(アンジェは腰を抱きかかえられたまま)。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・至急、調査なさい。」
「御意。」
 カーテンの裏にいた女官が音もなく部屋を出て行った。


「で、これがゼフェルの素行調査票、って訳だ。」
「何で私の部屋なんでしょうか・・?」
「細かい事は気にしないでちょうだい。」
 ルヴァの部屋に集まったオリヴィエ、ロザリアは彼の机の上に、女官が調べてきた調査結果を広げた。 この二人がタッグを組んだら、誰も口出しできない、ある意味聖地最強コンビの為、ルヴァも黙って話の行方を見守った。というよりは、
(ゼフェルがオスカーになる、ですかー。本当にそんな事が起きたのなら、聖地始まって以来の珍事ですねぇ。大変興味深いですねぇ・・・。そもそも・・・。)
 などと、あさってな妄想を始めた、だけのことであったのだが。

「え〜っと、ゼフェル、一昨日まで出張行ってたんだねぇ。」
「ええ、惑星ω−17で鋼のサクリアが少し足りなかったのを補充しに行かせましたわ。」
「珍しくない?直接派遣したんでしょ?」
「あの惑星は、非常に地下資源が豊富ですからねー、前々からゼフェルが欲しがっていた鉱物が発掘されたそうですしー、自分から行きたいとでも言ったんじゃないですかー?」
「そのとおりよ。それにあの惑星の鉱石に含まれている粒子の分子配列に関しては彼に任せれば問題はないし。」
「嬉々として仕事しそうだねぇ・・・。」
 ぱらぱらと資料をめくっていたルヴァが、
「おや?」
 手を止めた。
「なんですの?」
「なんなのさ?」
 ロザリアとオリヴィエも彼の手元を見る。そこには、
---ゼフェル、風邪をひく---
 の文字が。
「カゼ?」
「え〜、なになに・・・。『鋼の守護聖様、お風邪を召したらしく、休養いただく。頭痛とくしゃみを訴えておいでだったため、薬を処方。』ふ〜ん、坊や風邪ひいちゃったんだ・・・。」
「それで一日滞在が伸びたんですかー。」
 また資料をめくっていたオリヴィエが、
あああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!
 と、素っ頓狂な声をあげた為、ロザリアは椅子から落ちかけ、ルヴァは椅子から転げ落ちた。(ここは反射神経の問題だったかも。)
「どうしたんですかー。」
「驚かさないでちょうだいよ、全く・・・。」
 姿勢を直した二人が見たものは・・・?

 

 

 

 

 

 一方。その頃アンジェリークは・・・。

「あっ・・・・ん・・・。」
「んな可愛い声出すんじゃねぇよ・・・。」
「だって、ゼフェルが・・・。」
「クッ・・・。」
「嫌、ダメェ・・・。」
「ここはそうは言ってねぇぜ・・・?」
「あ、ん・・・。もぉ、許してぇ・・・・。」
「まだ、足りねぇぜ・・・。これからがいいとこだっての。」
「おねが・・・・いぃ。」  

お楽しみ中であった。

 

 

 

まえに         つづく