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「これって・・・。」
「処方した薬の成分じゃない。特に注意するものはなくってよ。」
そりゃそうだ。守護聖にめったなものは提供できない。そんな事をすれば、宇宙の存亡に関わる。女王ならまだしも、一般人にそんな事をする勇気はない。
「あのさ、ゼフェルの出身惑星のコって、ある特定の薬品に反応するらしいんだよね・・・。でもそれは普通には全然無害でさ・・・。」
オリヴィエが言った途端、書類をひったくるようにして端から端まで見つめるルヴァ。
そして彼の口から、
「・・・・・・・・あってしまいました・・・・・・・・・・・。」
「嘘ぉ!?」
「なんですの。それは?!」
「これです。イブプロフェン(勿論フィクションですよ。くれぐれも)。風邪薬に一般的に使われるんですが、工業惑星の人間には違う影響を与えてしまう、まあいわば副作用というものですねー。」
そうですねー、知らない場合は処方するでしょうねー、うんうん、などとのほほんとしているルヴァを尻目にオリヴィエは頭を抱えていた。
(どーすんのさ、アノコになんかあったら、守護聖として、マジやばくない?そりゃ、ゼフェルに薬を処方した連中がそういったことを知らなかったんならあくまでも"過失"で、"犯罪"にはなんないだろうけどさ、良心の呵責って結構人間追い詰められるモンだし・・・。)
「それで、一体どんな副作用があるんですの?」
ロザリアの一言で、オリヴィエの意識はそっちへ。
「分からないんですよー。」
「「はぁ?!」」
2人のハモリーズ。
「何といいますかねぇ、個人個人で副作用が違うんですよー。ある人は一日中笑い転げたり、またある人は泣き続けたり、頭痛がする人もいるみたいでしてねー。風邪薬を飲んだのに頭痛とは、災難ですよねー。」
なんだか酒、飲んでるみたいですねぇ・・・。
「一般人ならそういった感じで、まだひどい症例は報告されてないんでいいんですが、ゼフェルは守護聖ですからねー、副作用に関しては全くの未知数なんですよー。」
「と、言いますと・・・?」
「鋼のサクリアとイブプロフェンとの相互関係ですかねー。どういった結果になるのか、全く分からないんですよー。」
困りましたねー、などといいながら、お茶を飲むルヴァ。
「アンタぜんっっっぜん困ってないじゃん!!っていうかむしろ研究したいって願望出てない?!」
「酷いじゃないですかー、これでも心配しているんですよー。」
「でも研究してみたいでしょう?」
ロザリアの突っ込みに、
「あはははは・・・・。」
と、笑ってごまかすルヴァ。どうやら図星らしい。
そんなルヴァを見て、二人は思った。
(ゼフェル・・・。あんたの教育係、あんたが教育したほうかいいんじゃない・・・?)
(こんな人が知恵を司ってて、いいのかしら・・・?わたくし、女王として、些か心配になってきたわ・・・。)
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