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「申し訳ございません!!女王陛下に逃げられました!!」
全員、ずっこけた。
「に・・・逃げられたぁぁぁぁぁ!!」
オリヴィエに叱られると思った女官はひたすら縮こまっている。
「申し訳ありません・・・。」
「え?いや、アンタが悪いんじゃないから、気にしなくていいよ。」
その様子を見たオリヴィエが慌てて言葉を続けた。
「ところで、その状況を説明できぬか?」
ジュリアスに言われた女官は、慌てて事の次第を話し始めた。
「陛下、こちらにいらしたのですか。」
「・・・・・やだもん・・・・。」
「お帰りいただかないと・・・。」
「あなたのことがいやだって訳じゃないの。でも、やだもん。」
「お帰りいただかないと、わたくし皆さまに叱られてしまいます。」
「・・・・・でも、やだもん・・・・。」
「そう仰ると、消えてしまわれました・・・。」
「消えた・・・?」
マルセルが呟いた。
「おそらく次元移動を行ったのだろう。女王は時を司るからな・・・。」
「彼女にしてみれば朝飯前、といったところでしょうかねぇ・・・。」
ジュリアスとルヴァが後を続ける。
「あの・・・。」
ずっと黙っていた女官が思い出したかのように言い出した。
「陛下は、こう、なんと言いましょうか・・・。拗ねてた、といいますか、むくれてた、といいますか・・・。そういう感じを受けました。」
「そうか・・・分かったぜ、レディ。また何かあったら、報告してくれ。」
オスカーは、その言葉にぽ〜っとなった女官を、あっさりと部屋の外へ出した。
「ど〜すんのさ!!」
オリヴィエが最大級に慌てた。無理も無い。
女王は時を司る。これは周知の事実だ。聖地に住まうものなら誰でも知っている。言い換えれば、女王が時間を操ったら、他の誰も彼女を追いかけられない、ということなのだ。
「俺たち守護聖でも、陛下のお力にはどうする事も出来ないん、だよなぁ・・・。」
「時間を操られちゃったら、僕たち・・・。」
「手も足もでねー、な・・・。」
年少3人は、大きく溜め息をついた。
「そう!!ど〜すんのよ!!!」
「オリヴィエ。いくらなんでも無理だ。」
「わたくしもそう思います、残念ですが・・・。」
年中組も手のうちようがない。
「・・・ひとりだけいますねぇ・・・。陛下のお力に対抗できる力を持つ人が・・・。」
ルヴァが言った。
「誰だよ!!」
「そのような方がいらっしゃるのですか!!」
他の面々がルヴァに詰め寄る中、
「・・・・・・・・女王と同じ力を持つ・・・・・・・。」
水晶球を見たまま、ポツリ呟く闇様。
「「「「「「!!・・・ロザリア!!!!」」」」
全員が麗しの補佐官を注視した。
「陛下、此方にいらしたのですか?」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「他には誰もおりませんわ。わたくしだけですわ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・もん。」
「え?」
「陛下じゃないもん・・・・・・・・・・。」
「しょうがないわね・・・・・・・・・・・・・アンジェリーク・・・・・・・・・・。」
「夏、一緒に海行きたかったもん・・・・・・・・・。ロザリアと一緒に、かき氷、食べたかったもん・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・これは・・・・・・・。」
「致し方ありませんね・・・。」
「脱走した理由が、理由ですからねぇ・・・。」
この様子をモニターで見ていた守護聖たちは、これ以上言いようが無かった。
皆、結局、陛下には大甘だったとさ。ちゃんちゃん♪
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