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「ロザリア!!」
「心配ないわ。ちょっと、ふらついた、だけ・・・。」
「嘘!!心配ないなんて・・・。」
ここは東の塔。最上階。
この宇宙を統べる至高の存在、女王陛下ロザリアとその補佐官であるアンジェリークは囚われの身となっていた。
「ほう、まだ立っていられるか、女王よ。」
「レヴィアス・・・!!」
ロザリアを庇い、挑むような瞳をその侵入者に向けるアンジェリーク。
「フン、補佐官か・・・。我に勝てると思うか・・・?」
「分からないわ。・・・でも、私の親友を傷つけ、仲間達を傷つけたアナタを許せない。」
彼女は錫丈をかざした。
「紅の弾丸!!」
「フン。そんなもので我を倒せると思うか・・・?くだらぬ。」
「硝子の剣!!」
「無駄だ・・・!」
無駄かもしれない・・・。でも、どうしても・・・。
アンジェリークは再び銀の錫丈をかざした。大事な親友を守るため。この宇宙を守るため。
「我が欲するのは女王のサクリアのみ。・・・お前はそのための邪魔者にしかすぎないようだ。」
その瞬間。
凄まじい閃光が辺りを包み込み、アンジェリークは無数の傷を負っていた。
―――――ゼロブレイク―――
皇帝レヴィアスの必殺技である。
「ほう・・・。かわしたか。だが、かなりの手傷を負ったようだな。」
「こんなもの、ただのかすり傷よ。・・・アナタはどうなの?」
「何を強がりを。・・・何!?」
アンジェリークは不敵に笑った。
レヴィアスの左肩に・・・。
僅かではあるが、傷跡を見ることが出来るようになったのである。
「チッ。こしゃくな・・・。こんなことで我を倒せると思うか。」
「やってみなきゃ分からないわ。何でも、はじめる前から諦めるなんて、私の主義に反するの。」
そう言うと再び錫丈をかざす、その姿は毅然として、ロザリアには眩しく映った。
「疾風の矢!!」
「無駄だ。・・・・ゼロブレイク・・・。」
キャアアアアア!!
東の塔を上がっていたコレットは、かすかに聞こえた悲鳴に、ふと立ち止まった。
「どうしたの?」
「今、何だか、アンジェ様の悲鳴が聞こえた気が・・・。」
「何だって!?」
マルセルと会話していたコレットは、後ろから聞こえてきた、只ならぬ雰囲気に思わず後ずさった。
――――そこには顔面蒼白で気色ばむオスカーの姿があった。
「聞こえた気がした、って言っただけだよ。落ち着きなって、オスカー。」
オリヴィエのたしなめるような言葉に、オスカーは少し落ち着きを取り戻した。ジュリアスはそんな部下の様子に少し安心をしていた。 ――――やはりアンジェリークのこととなると冷静ではおれぬ、か・・・。
かく言うジュリアスも同じではあったのだが。
「こんなところでぼやぼやしてる暇なんかねぇぜ。ロザリアのサクリアの減少値が、加速してる。正直、やべぇ。」
ゼフェルの一言で、一行は再び本来の目的を果たすために、階段を上がり始めた。
「アンジェ様、陛下、どうか無事でいてください・・・。」
コレットの囁きが、その場にいた全員の願いであった。
「陛下!!アンジェ様!!」
勢い良く扉が開き、コレットが走ってきた。
「チッ。ここは引き下がってやる。・・・アンジェリークよ。お前とはいずれもう一度出会うことになる。その時までに力を溜めて置け。・・・我を失望させるな・・・。楽しみにしているぞ。」
「アリオス・・・。」
「我が名は、レヴィアス・ラグナ・アルヴィース、正統なる者。忘れたか・・・?アリオスというものは存在しない。」
そう言うとかつて彼らの前にいた、仲間だったアリオス、今は敵になってしまったレヴィアスは消えていった。
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