リキュール

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リキュールとは

 スピリッツ(蒸留酒)に果実や香草などのフレーバーを加え、別の味わい、色、香りを持たせたお酒の総称です。
 ―リキュール、愛すべきはその個性。その色、香り、味、ひとつとして同じものは、ない。

リキュールの種類

 多くの本では、主原料でリキュールを分類しています。

リキュールの語源

 ラテン語の液体という意味を持つ「リクオル(Liquor)」、同じくラテン語の溶け込ませるという意味の「リケファセレ(Riquefacere)」の二つの説があります。

リキュールの歴史

 リキュールの歴史ははるか紀元前、ワインに薬草を浸し、薬酒を造ったことが始まりとされます。
 13世紀頃、スペインの医師兼錬金術師であるアルノー・ド・ヴィルヌーブは。錬金術師で生み出された蒸留酒に各種の薬草の成分を溶かし込み、スピリッツをベースとしたリキュールを作りました。
 やがてリキュールの製法は修道院の僧侶に伝わり、修道院独自のリキュールが造られていきました。
 14世紀前半から16世紀前半にかけてリキュールは上流階級の間に浸透していきますが、イタリアの豪商の娘カテリーナ・ディ・メディチがフランスのアンリ王子に嫁いだ際持ち込んだ「ポプロ」というリキュールは、たちまちフランスの上流階級の間で大人気となりました。
 16世紀後半になって大航海時代に突入すると、アジア産の植物やスパイスがヨーロッパに伝わり、リキュールの原料は多様化していきます。
 さらに18世紀以降は、医学の発展によりリキュールに薬としての効能よりも色や味の多彩さを求めるようになり、果実系のリキュールが主体となっていきました。
 現在は、技術の発達により元来アルコールと一体化しにくかったクリームなどもリキュールの原料として利用できるようになり、「液体の宝石」リキュールの世界はますます広がっていくのです。

私の酒履歴(リキュール編)

ドランブイ
 ゲール語で「満足すべきも飲みの」を意味する、イギリス産リキュールです。
 スコッチ・ウイスキーに蜂蜜、ハーブを配して造られます。
 スコットランド王家の秘蔵の製法を伝授されたマッキンノン家から、世に広まることになりました。
 映画「カサブランカ」で有名な俳優ハンフリー・ボガードも、このお酒を好んだそうです。
 (BARレモンハート2巻:双葉社より)
 氷を入れたロックグラスにスコッチ・ウイスキーとドランブイを半々(だとちょっと甘いかも)で、ラスティ・ネールです。
 ラスティ・ネールとはさびた釘のことで、古めかしいという意味もあります。
モルトとリキュールが氷に絡むのを見るのが、いいんだなあ。
(BARレモンハート9巻:双葉社より)
カンパリ
 ガスパーレ・カンパリが1860年に開発した、イタリア産リキュールです。
 当初は「ビッテル・アルーソ・ドランディア(オランダ風苦味酒)」と名付けられましたが、息子のダビデの代になってカンパリと改称されました。
 原料はビターオレンジ果皮、キャラウェイ、コリアンダーなど30種類以上のハーブ、と推定されます。
 真っ赤な色のほろ苦い風味は、食前酒に最適です。
 ソーダ割りがお気に入り。
(BARレモンハート6巻:双葉社より)
 カンパリとジン半々をステアするとカンパリ・カクテルだそうで、本に載っていたのでまねしてみました。(ロックグラスに入れるのかは分かりませんが。)
 ぐっと苦みばしった大人の味、ってところですかね。
(昼下がりのギムレット:幻冬舎文庫より)
カルーア
 メキシコ産のコーヒー豆を使った、イギリス産コーヒー・リキュールです。
 カルーアミルクなどで有名ですが、ちょっと(いやかなり)甘いかも。
 ラベルのメキシコの街並みを見ながら飲むのもいいのです。
(BARレモンハート5巻:双葉社より)
 カルーアにウオッカでブラックルシアン。カクテルブックではカルーア1/3、ウオッカ2/3のレシピですが、それだと甘すぎるので、コーヒー豆をあらかじめウオッカの瓶に入れておいて、カルーアはほんのちょっとで飲んでます。
(昼下がりのギムレット:幻冬舎文庫より)
ペルノ
 1805年、アンリ・ルイ・ペルノが造ったという、フランス産リキュールです。
 原料はアニスほか15種類のハーブで、パスティス(アブサンに似せて造られたお酒)の仲間ではないのですが、アブサンの代用として使われています。
 水を入れると白濁するのが特徴で、南仏の青い空がよく似合う、かな?
(紳士の酒、淑女のこくてーる:大栄出版より)
マンダリン・ナポレオン
 マンダリン・オレンジの果皮とコニャックで造る、ベルギー産リキュールです。
 皇帝ナポレオンが食後に愛飲したといわれています。
 オレンジ風味と皮のちょっとした苦味がなかなかです。
(リキュールとカクテルの事典:成美堂出版より)
 ペルノを半分、マンダリンを半分、ペルノのマンダリン割りです。
 映画「外人部隊」で兵士たちが飲んでいたそうです。
(昼下がりのギムレット:幻冬舎文庫より)
トレーネ・アブサン
 アブサンは、かつてフランスで造られていたリキュールです。ニガヨモギを原料とし、習慣性があるということで製造が禁止されてしまいました。
 最近になって、ニガヨモギを少量使った合法アブサンが造られるようになりました。写真はそのうちのひとつです。
 ゴッホも愛飲したという本物のアブサン・・・飲んでみたかったです。
アロマティック・ビターズ(アンゴスチュラ・ビターズ)
 19世紀の初め頃、イギリスの軍医J・シーガートが南米ベネズエラのアンゴスチュラ町で健胃剤として開発した薬用酒です。(現在はアンゴスチュラ町はシウダド・ボリバル市で、工場もトリニダード・トバゴにあります)
 原料はリンドウの根、シナモン、キナ皮など。
 隠し味として使われることが多いので、瓶で買うと余します。
 (BARレモンハート3巻:双葉社より)
 
 ドライ・ジンにアンゴスチュラ・ビターズ1ダッシュでピンク・ジン
 ほんとはステアしてカクテルグラスで出すそうですけれど、ロックでもいけます。
(ギムレットの海:大栄出版より)
シャルトリューズ・ヴェール
 フランス宮廷からシャルトリューズ修道院に伝わった、薬草・香草系のリキュールです。ヴェールはフランス語でグリーンのこと。
 幾度となく消滅の危機を乗り越えてきたシャルトリューズ。このリキュールの歴史だけで1冊の本ができてしまいそうです。
 (BARレモンハート5巻:双葉社より)
 
 シャルトリューズ・ジョーヌ1/4にドライ・ジン3/4でアラスカですが、ジョーヌをヴェールにかえたのがグリーン・アラスカ
 エメラルド・アイルなんて素敵な別名も持っていますが、シャルトリューズ・ヴェール自体が55度と高アルコールなので1杯でかなりくらくらです。
(BARレモンハート13巻:双葉社より)
ディサローノ・アマレット
 あんずの核を主原料とした、イタリア産リキュールです。
 お菓子作りにもよく使われるようです。
 このリキュールの起源には、ミラノの北西サローノ町での、画家ベルナルディーノ・ルイーニと町の民宿の未亡人との愛の物語があったそうです。
(リキュール&スピリッツ通の本:小学館より)
 ディサローノ1/4にウイスキー3/4でゴッドファーザー
 1972年に公開された同名の映画にちなんで作られたそうです。
 ラスティ・ネールのドランブイを、ディサローノに替えたものと覚えればいいですかね。
 ちなみに、ウイスキーをウオッカに替えるとゴッドマザー。
ヒーリング・チェリー
 ピーター・フレデリック・ヒーリングが1818年に開発した、さくらんぼを主原料としたデンマーク産リキュールです。
 「リキュール&スピリッツ通の本」という本に、このヒーリング・チェリーをアイスクリームにかけた描写がありまして、どんなんかなと思って買ってみました。アイスクリームよりもフローズンヨーグルトにかけた方がおいしかったでした。
 有名なカクテル、シンガポールスリングにも使われます。
 (リキュール&スピリッツ通の本:小学館より) 
ラッテ・リ・ソッチラ
 とうとう手に入れることができました!レモンハートのマスターが20年間探し続けたというラッテ・リ・ソッチラ。「継母のおっぱい」という名前の、イタリアのリキュールです。
 ・・・といっても今はそんなに幻ではなく、うまくすればネットでも探せます。
 お味の方は、何と表現していいのやら。75度ですが、甘いせいかそんなにのどは痛くなりません。
 (BARレモンハート13巻:双葉社より) 
ペパーミント・ジェット27
 ジェット兄弟が1766年に開発した、ハッカを主原料としたフランス産リキュールです。フランスではミントのリキュールはクレーム・ド・マントと呼ばれています。
 女性のボディを思わせる石油ランプの形をしたボトルシェイプは、セザンヌの絵画にも描かれているとか。
(リキュールとカクテルの事典:成美堂出版より)
 ロックグラスにペルノとペパーミントでグラッド・アイ。流し目という意味だそうです。
 分量はよく分かりませんが、ネットで検索したらペパーミントは1/3でした。
 これを飲むと、ちょっと妖しい気分になる・・・か?
(昼下がりのギムレット:幻冬舎文庫より)
アメール・ピコン
 ガエタン・ピコンがが1837年に開発した、オレンジ果皮とりんどうの根を主原料としたフランス産リキュールです。主に食前酒として飲まれています。
 ソーダ割りが一般的みたいです。アルコール入りのコーラみたい。
(リキュール銘酒事典:新星出版社より)
エリクシール・ヴェジェタル
 シャルトリューズの薬効を更に高めた霊酒、ってとこですか?・・・すみません、一緒に入っていた説明文が読めないんで詳しいことはよく分かりませんです。
 色はヴェールより濃く、味はヴェールよりまろやかでおいしいです。
 度数は71度なんで、角砂糖に染み込ませてしゃぶるのがいいそうです。
 
チェコ・アブサン・ストロング
 幻の酒、アブサン。人というものは無い物をこそ追い求めたくなるようで、最近になってアブサンと名の付くお酒をよく見かけるようになりました。
 このチェコ・ストロング・アブサンはアブサンのレシピを元に復刻されたものだそうで、これを飲めば古の芸術家の破滅の美学が理解できる、でしょうか?
 蓋を開けた時の香りがなんともアブサン的。
(リキュール銘酒事典:新星出版社より)
エクストリーム・アブサン
 これぞ究極のアブサン!なフランス産リキュールだそうです。
 注意書きに「直接口に入れてはいけません」「他のお酒と混ぜてはいけません」とあるんですが、どうやって飲んだらいいんでしょう?
  「やってはいけない」と言われると、よけいやってみたくなります。
アイリッシュ・ミスト
 アイリッシュ・ウイスキーにヒースの花の蜂蜜やハーブ等を配した、アイルランド産リキュールです。
 1948年にタラモア町の蒸留業者ウイリアムズ家が開発したそうです。
 ドランブイに似ているとこもありますが、その香りはドランブイとは違う、甘い花の香りです。
(リキュールブック:柴田書店より)
 ロックグラスにアイリッシュ・ウイスキーとアイリッシュ・ミストでミスティ・ネール
 これまたラスティ・ネールと似ているとこもありますが、アイリッシュ・ウイスキーを使っているおかげもあって、優しい味がします。
(リキュールブック:柴田書店より)
ヒプノティック
 「催眠術」という意味の、フランス産リキュールです。
 きれいな青色で、液体の宝石という言葉がぴったり。
(BARレモンハート23巻:双葉社より)
 ロックグラスにヒプノティックとコニャックを入れてハルク
 ぶどうと桃の味がして、おいしいです。
 超人ハルクの色だそうですが、これを飲んで強くなれるかどうかは不明。
(BARレモンハート23巻:双葉社より)
シャルトリューズ・ジョーヌ
 18世紀にシャルトリューズ・ヴェールが生まれてから70年ちょっとして生まれた、ヴェールのソフト版です。
 スパイシーなヴェールに比べ、やさしいハニー風味。リキュールの女王と呼ばれています。
 (BARレモンハート5巻:双葉社より)
 
 ロックグラスに氷を入れてブランデー2/3、シャルトリューズ1/3、アロマチック・ビターズとレモン果汁1ダッシュずつ、最後にシャンパンで満たせばモンマルトル。本当はレッド・チェリー入れるんだけど、無いからいいや。
 パリには行ったことないですが、これを飲めばパリ気分になります。
(パリの酒 モンマルトル:扶桑社より)
コアントロー
 19世紀の半ばごろ、フランスのアンジェ市で生まれたホワイト・キュラソーの一級品。キュラソーはオレンジの果皮で作られるリキュールの総称です。
 カクテルの材料として欠かせない存在ですが、このままロックで飲んでもおいしいです。香りがオレンジ!味もオレンジ!
 (リキュールの世界:河出書房新社より)
 
サー・ウォルツ
 28種類のハーブやスパイスをブレンドした、ロンドン産のリキュールです。
 表ラベルには「ウォルター・ローリー卿の偉大なる強壮剤。それはジェイムズ何とかによってロンドン塔に13年間投獄されている間にウォルター・ローリー卿が作った恐らく彼の最も注目すべき発見、新世界からのハーブの彼の秘密の蒸留法、活力を増す、そしてそれを飲む人すべてのよいスピリッツ」・・・と書いてあるような気がします・・・。
 (Bartender11巻:集英社より)
ベヘロフカ
 チェコ共和国のカルロヴィ・ヴァリという温泉町名産の、200年の歴史を持つハーブ・リキュールです。
 カルロヴィ・ヴァリにはコロナーダと呼ばれる飲泉所が12ヶ所あって、このリキュールは13番目の温泉と呼ばれているそうです。
「ロックにしてフレッシュのグレープフルーツで割ると、ベヘロフカのハーブがより引き立つようですよ」とレモンハートのマスターが言っていたので、やってみると確かにそのまま飲むよりもまろやかになる感じ。
 (BARレモンハート21巻:双葉社より)
 アペロール
 イタリアではカンパリと並ぶ人気のハーブ系リキュールだそうです。
 漫画ではカンパリより複雑で大人の味とありましたが、個人的にはカンパリより軽い感じ。
 瓶の口のところにプラスチックが入っているので、分別が大変。
 (Bartender12巻:集英社より)
 ロックグラスに氷を入れて辛口のスパークリングワインか白ワイン、そしてアペロールでアペロール スプリッツ。オレンジスライスとオリーブを入れるのがイタリア風なのですが、オレンジしかないのでイタ風。
 いくらでも飲めてしまう感じですが、ほどほどにしといた方が大人風。
(Bartender12巻:集英社より)
カンパリ(コーデイアル)
 カンパリといえばルビーレッドのほろにがーいカンパリが思い浮かびますが、実は白いカンパリもあるのです。いやあったのです。今は終売みたいです。
 なんでもコーディアルとは“心を慰める”という意味で、フランボワーズが主原料らしいです。
 赤いカンパリと違って結構甘い。でもべたべたする甘さではなくて、かといってさっときてすっと消える甘さでもなくて、まあるい甘さ。
 
 (BARレモンハート6巻:双葉社より)
ゴールドエリクサー
 白いカンパリと共に、BARレモンハートのオリジナルカクテルの材料として紹介されていたリキュールです。金粉入り。
 ラベルの文字を、独和辞典を引き引き読んでみると、正直単語の意味は分かっても文章の意味は分かりませんでしたが、どうやらオーストリア産らしいです。あとカルダモンやら杜松の実やらキャラウェイやらウイキョウやらサルビアやらシナモンやらマンネンロウやらレモンの皮やら、実に多種多様な薬草・香草が入っているらしいです。
 
 (BARレモンハート6巻:双葉社より)
 長年の夢でした。「レモンハート・ゴールド・スペシャル」!
 材料がすべて手に入ったので、がっしゃがっしゃとあるBARに運んで作ってもらいました。
 レモンハートがホワイトかゴールドか分からなかったので、とりあえずホワイトで。
 写真では照明の加減で黄金色に見えますが、実際は透明です。
 味は、ラベルのおじさんのヘーイ!な感じに反して意外と上品。
(BARレモンハート6巻:双葉社より)

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