井上寿司とトロの日記

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キュッキュッキュッキュッ!

今日はお天気がいいので河原に来ています。

 

『想像以上にきれいでもなく 想像以上に汚いわけでもない きわめて ふつうの川なのだロボ』

 

トロの後ろから突然声がしました。

『でも、そのふつうなトコロが気に入っているロボ』

そこにはロボットがいます。

トロはびっくりしました。

『えっと、ニャ?』

『R・スズキと博士がつけた名がある…で、井上寿司に住み着いてるネコっていうのは 君のコトだロボ?』

『はニャ!そうなのニャ!トロっていうニャ!』

トロはまたまたびっくりです。

『ナマモノは あまり好きじゃない。でも「お寿司」というナマモノは、 けっこうイケルロボ。』

トロが口を挟もうとするとR・スズキのマシンガントークにおされ何もいえません。

でもトロはワクワクしていました。

 

『こないだ博士が出前を取ったときに井上寿司には、 高性能なネコ型ロボットがいるようだといっていた、 が、』

トロは何が何だか、ちんぷんかんぷんです。

R・スズキはトロをみました。

『・・・ただのネコなのだロボ!』

 

トロはなぜか、傷つきました。

『寿司屋のくせにネコに出前とらせるとは 大きく出たものだロボ〜』

トロは涙が滝のように溢れてきます。

 

『うわ〜ん!うわ〜ん!!』

R・スズキはなぜトロが泣き出したのかわかりません。

『やや!R・スズキとしたことが、勉強不足だロボ!』

 

『トロ、お手伝いしてただけにゃのに〜うわ〜ん!』

R・スズキはオロオロしてきました。

『寿司屋というところはナマモノを扱う店だロボ。そんなトコロでネコが手伝いしてはいけないロボ。』

 

トロは泣き止みました。

『え?え?そうなのニャ!?』

『そうだロボ。人間しか働けないロボ。』

『ネコはダメなのニャ?』

『考えるに、そのうち追い出されるのがオチだロボ』

 

『イヤニャ!イヤニャ〜!!ずっといっしょにいたいニャ〜!!』

トロは大泣きです。

『ネコだと、いっしょに行けないトコロがあるはずロボ』

スズキは半信半疑で問い掛けてみました。

『…スーパーとか、お馬が走ってるトコロとか…いっしょに連れってってくれないニャ…』

トロはめそめそしています。

 

『ネコだといっしょに行けないロボ!』

R・スズキは自分が高性能ロボットだと証明したかのように有頂天になりました。

ところがトロは涙を流し始めました。

『うぐっ、えっぐ…、トロがネコだから、ずっといっしょにいられないニャ…?』

R・スズキは完璧に答えられる質問で嬉しくなります。

『そうだロボ〜』

トロは何か思いついたようです。

『ニャ…!!だったら、トロ…、人間になるニャ!』

『は?』

R・スズキは度肝を抜かれたような顔をしています。

『人間になったら、ずっといっしょにいられるニャ!出前も取れるニャ!青汁の配達も出来るニャ!

 スーパーにもいっしょに行けるニャ!!』

 

あまりの発想にR・スズキの回路はショートしそうになりました。

トロは大喜びです。

『ありがとなのニャ!またなのニャ!!』

そういってトロは駆け足で帰っていきました。

R・スズキは思いました。

『まだまだ勉強不足だロボ〜。ぐすん…博士に超高性能ロボットにしてもらうロボ…!』

 

トロは今日はたくさん勉強したようです。

 

 

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