トロとゆかいな仲間たち

−3−

散歩していたら「囲碁喫茶」なるものを発見した。

さっそく、手合わせ。

ふふふ・・・

超高性能ロボットのスズキにかなう人間など、この世に存在しないロボ!

 

対局したオジサンが、トルココーヒーをおごってくれたロボ〜。

いい気分で飲んでいると、次の対局相手が現れた…と思ったら、

『スズキじゃないダスか!一局、手合わせしてケロ〜』

カエルのリッキーなのだ。

リッキーとはこの間、飲みに行ったばかりなのだロボ。

意外と趣味が合う。

リッキーはスズキの前へ、きょろきょろしながら座ったロボ。

『今日は、ファンキーなじぃさんがいないダスなぁ・・・残念』

『ファンキーなじぃさん?』

『凄腕の名人ダスよ。ここいらじゃ、有名ダス』

『そうなのか?メモリーに入れておこう…』

どうやらリッキーは、ここの常連客のようだ。


ムムム…

しかしリッキー、見かけによらずなかなか手強い…。

それでもスズキの敵ではないロボ〜!

『ゲコ…』

『…投了するロボ?』

『そうダスな〜…』

地所の勘定をすると、やはりスズキの勝ちなのだロボ〜!

”有難うございました”と、友達でも礼儀を重んじる、囲碁。

中々、奥深い!気に入ったロボ!


囲碁喫茶の店内は、スズキとリッキー以外にも

元大工さんや元銀行員、元公務員に元教師、

中小企業の社長さんやら、いろんな人たちが碁盤を囲んでいます。

 

『スズキ!オラと一緒に、世界中で対局してみないダスか?』

『遠慮しておくロボ…』

『そうダスか?おしいダスな〜…スズキとタッグチームを組めば、

 世界中の囲碁名人たちをノックアウト出来ると思ったんダスが・・・

 おしい!』

リッキーは世界一が好きなのだ。

無論、スズキも好きだが、それとは意味が違うロボ。

 

二人で碁石を片付けているトコロに、騒がしい物音が聞こえてきた。

『リッキー!見付けたウサ!』

息を切らし、ウサギのジュンが囲碁喫茶に入ってきたロボ…が、

ジュンの後ろにいた、白いネコに眼が止まったロボ。

『クロい石と、シロい石を、並べて遊んでるニャ!

 いいニャ!いいニャ!トロもしたいニャ〜!!』

スズキの超高性能なデータバンクが、”ウィーン”と音を立てて、データを弾き出すロボ!

『やあやあ!井上寿司のトロなのだロボ!まだ人間にはなってないようなのだロボ〜』

『トロじゃないダスか!』

リッキーもトロに声を掛けたロボ。

『久し振りなのニャ!…あれ?あれ?スズキもいるのニャ!』

トロは、久し振りの再会に大喜びしてるロボ!

しかし、リッキーとジュンの友達だったのか…。

何だか、複雑…。

『えー!?なんなのウサ〜!二人とも知り合いだったぴょん!?

 ちょっとー、ジュン、仲間ハズレじゃん!』

ジュンは、友達ではなかったのだ!

修正、修正!


リッキーが立ち上がった。

『囲碁喫茶で騒ぐのも何ダスな』

それもそうだ。

スズキたるモノ、出入り禁止になっては困る。

あ!そうロボ!

トロといえば…

 

タチの悪いネコだったことを、思い出したロボ・・・!