恋愛利用。
「リンスちゃん。俺、男なんだけど。」
「そうね。」
「何かあった?」
ベッドに座っていたジェノスの胸に、頭を寄せた。
別に何を言いたいわけでも、言ってほしいわけでもないけれど。
ただ、人の温もりが欲しくて。
「リンスちゃん。いくら君のボディーガードを名乗ってる男だからって、
素直に信用するのはどうかと思うけど」
「そうね。」
ジェノスがはぁっと溜息をつくのが聞こえた。
わかっている。こうしていることが危険だと言うことくらい。
ジェノスは男で、私は女。
二人が夜中にベッドにいる。その事実。
でも、今は自分がわからない。
ジェノスも、それをどことなく察しているのだろう。
近寄って来ないようにしている。
「ジェノス、あんた優しいわね。」
「そりゃ嬉しいお言葉。」
「馬鹿にしてる?」
「してないよ。」
この男はやけに狡くて、そして・・・優しい。
でも私にはその優しさがどうにもならなくなる。
私がトレインのことを考えてることくらい解っているはずなのに、知らないふりをして、笑う。
何も聞かないで私の傍にいる。
否定も肯定もしない。
「ジェノス。」
「何?」
「ジェノス・・・」
「何?」
何度繰り返しても、嫌がりもしない。同じように繰り返してくる。
その心地良い声に動こうとしていた体が止まってしまった。
立ち上がろうしたのに、力が入らない。
ジェノスの胸に全身を預ける。
「リンスちゃん。」
ハッキリと、濁りの無い声で名前を呼んできた。
頭のすぐ上から。
返事は返さず目線だけを向けると、いつものように笑っていた。
「利用しなよ。好きなだけ。」
言われた意味が解らずに、首を傾げた。
するとふっと苦笑してジェノスが言い直してくる。
「俺を好きなだけ使いなよ。淋しい時とか、慰めてほしい時とかサ。」
「それじゃ私が悪女みたいじゃない・・・」
「いいのいいの。俺がそうして欲しいだけだから。」
そういって、私を押しのけて立ち上がった。
急に消えたぬくもりになんだか淋しくなる。
私は狡い女だ−と、そう思いながらも彼の名を呼んでいた。
「ジェノス・・・」
「何?」
「行かないでよ・・・・」
口から自然に零れ落ちた言葉。
こんなことを言おうとしていた訳ではないのに・・・
うなだれていると、ジェノスが戻って来て、隣に座った。
そしてうれしそうに言ってきた。
「これでトレインより一歩リードかな。」
その言葉を聞いて、なんだか騙されたように感じた。
トレインとの勝負のためにあんなことを言ったのだろうか?
じっとジェノスを睨む。
だが、彼はいきなりひょいと顔を近付けて来た。
息がかかるくらいのその距離におもわず胸が脈打つ。
ジェノスはそのままの距離で楽しそうに言ってくる。
「利用はOKだけど、トレイン君との仲はくっつけないから。」
冗談の用に軽く言った。
だがその後にまた真剣な顔になる。
敵を倒すためにグローブをはめる時と同じ、真剣で一瞬の隙もない顔。
ごくっと唾を飲み込んだ。
「アイツに渡すつもりはサラサラ無いから。
俺も好きなようにトレインだって利用するし、君も利用するよ。
だから、自分が悪女なんて思わないで、俺をどんどん使えばいい。
淋しい時にでも辛い時にでも、好きに利用しなよ。」
言い終わって顔が離れていった。そして何も言わずに立ち上がり、部屋から出ていく。
今度は、引き留め無い。
口が開け無かった。
ジェノスのあんな顔を見たのは久しぶりで・・・
「あんな顔されたら・・・」
−女は、傾いちゃうじゃない−
天上を見つめて、呟いた。
ぎゃはぁ!!!がはがはっ!!
くっさいぞジェノスさん!!
え〜。
今回はジェノスとリンスをラヴラヴさせようのコンセプトだったのに、やはりちらちらあの人が・・・。
書き終わってみると、ジェノリンじゃなくてジェノリントレになっちゃいました。
しかもリンスはトレインのことを思いつつジェノスさんに傾いてます〜
きゃあ。
しかもわけわからないんですが・・・・。
とりあえず、リンスに惚れちゃった(多分。)ジェノスさんは、リンスに利用するんでもいいから傍にいてほしかったんですね〜〜vvv
・・・解説をつけなきゃなんないような話って!!!
もうホントごめんなさい。