第1章
「はっ!」
カワイイ顔つきの少年は飛び起きた。
「うっ・・ここはどこだ!?」
少年は頭を押さえながらつぶやいた。
「ここはハウラタウンの南にある私の家よ」
少女の声が聞こえた 「えっあなたは!?」
びっくりしながら少年は尋ねた。
「私の名前はフロルよ、よろしくね!ところであなたの名前は?」
「お、俺!?俺の名前は・・・わからない」
「わからない!どうしてなの」
「それは・・・」
「それは?」
フロルは音をたてながらつばを飲み込んだ。
「わからない、俺の名前はなんなのか、どうしてここにいるのか、起きる前の記憶が
ないんだ!」
少年は少し興奮しながら言った。
「大声だしてごめん」
少年は冷静になって謝った。
「ううん、いいの私が悪いんだから」
少し沈黙が続いた。
「きみがここまで運んでくれたのかい?」
少年が聞いた。
「ま、まあね、10日前私が車で村に帰って来た時、町の入り口であなたが倒れてい
たのを見つけて家まで運んだの」
「ありがとう、感謝するよ」
少年は気持ちを込めて言った。
「う〜ん、あなたのこと何て呼べばいい?」
「そうだなぁ〜」
少年は目を閉じて考えた。 そしてパッと目を開けた。
「思いついた?」
フロルが聞いた。
「ああ思いついた、ディンって言うのはどうだい?」
「ディンかぁ、いい名前じゃん」
「ありがとう、じゃあこれからディンと名乗ることにするよ!」
少年は満足そうに言った。 その時、ディンがふらっとゆれて壁にもたれかかった。
「どうしたの!?大丈夫!?」
フロルは不安げな顔をして聞いた。
「大丈夫じゃないかも、おなかが・・」
ディンはおなかに手を当てながら言った。
「おなかが痛いの?」
「違うんだ、おなかが空いたんだ、もうしわけないけど何か食べ物をくれないかい
?」
「少し待ってて、すぐ用意をするから♪」
フロルは少し楽しそうに言った。 そして料理を作り始めた。 それから1時間ほど時間がすぎた。
「おまたせ〜♪」
ディンは眠っていたがフロルの声で目が覚めた、ディンは起き上がってテーブルの上
を見た、そこには豪華でおいしそう
な料理がずらりと並んでいた。
「す、す、すごい!フロルは料理が上手なんだね」
「まあね、料理は得意中の得意なんだから!」
フロルは自慢げに言った。
「さぁ、早く食べましょう、おなか減ってるんでしょう!」
「うん、早く食べよう!」
「どうぞぉ、召し上がれ」
「じゃあ頂きます、モグモグ、ガツガツ、おいしい!」
あっという間に料理は全てなくなりなった。
「ごちそうさま、とってもおいしかったよ!」
「どういたしまして、それで、これからどうするの?」
「う〜ん・・・・旅に出ようと思うんだ!もしかしたら何かのきっかけで自分の記憶
が戻るかもって思うから」
「それでいつ出発するの?」
「明日にも出発するつもりさ、あと1日お世話になるよ」
「うん、あのね・・・・その旅に私も連れて行ってくれない?おねがーい!」
「ありがとう、わからないことがたくさんあると思うから、一緒に来てくれると助かるよ!でもなんで旅に行きたいんだい?」
「目的はないけど、家にいるより退屈しないと思うから、危険とは思うけど」
「単純だね」
ディンは少し笑いながら言った。
「あぁ笑ったわねぇ!私真剣なのに!」
「ごめんごめん、じゃあこれからよろしく!」
「うん、よろしく、あっもうこんな時間、明日に備えて休む?」
「ああ、休ませてもらうよ、さっきの場所でやすむよ?」
「うん、じゃあ明日」
「おやすみ」
「おやすみ」
と2人はそう言って別々の部屋に入った。 そして、
朝。
「おっはよー♪」
フロルがきげん良さそうに挨拶をした。
「おはよう」
ディンは普通に挨拶した。
「もう朝食作ってるけど食べる」
「先に顔を洗わしてもらえるかな」
「そこで洗って」
「うん」
ディンは顔を洗って、それからフロルと一緒に朝食を食べ始めた。
「ごちそうさまおいしかったよ」
「ありがとう」
「そろそろ旅の準備をしよう」
「うん」
と言ってフロルは大きなカバンを2つ持ってきた、1つには食料をつめこんで、もう
1つにはいろいろなものをつめていた。
「よし!準備完了♪もう出発する?」
「ああ、出発しよう!」
フロルは荷物を車に載せた。
「これが車?」
「そうよ、さぁ乗って」
「うん」
ガチャ、バタン
「行っくよ〜♪」
エンジンをかけてアクセルを踏んだ
「うお〜速い!」
ディンは喜びながら言った。 そして車は町の門をくぐりぬけた。