2003年度 年間テーマ

「マツダ・ロータリー 孤高のスポーツカー・エンジン」

第5章 実力の証明

チャージ マツダ 787B(1990)

70年代のSA22をベースとする252iに始まったマツダのルマン・カーは、決して総合優勝を狙えるポテンシャルは持ち合わせていなかった。だが、そのパワーユニットの特徴そのままに、軽量コンパクトで耐久性に優れたロータリー搭載マシンは、しばしばポルシェやジャガーなどのハイパワーな大型マシンの足元を脅かす痛快な活躍を見せ、ヨーロッパのモータースポーツ・ファンの心を捉えてきた。

そんなマツダが80年代後半、F1デザイナーのナイジェル・ストラウドを招聘して作り上げた全く新しいマシンが、767/787シリーズである。ルマンのカテゴリー規定上、グループCではなくIMSAプロトタイプに分類されるが、その設計思想歯完全にCカーのそれである。4ローターの13Jユニットは量産車用エンジンとは全く別物の準レーシング・エンジン。

翌年のレギュレーション変更を控えてロータリー・プロト最後の出場となった90年ルマンにおいて、チャージ・カラーの787Bは遂に、日本車初の総合優勝の快挙を成し遂げた。

↑チャージ・マツダ 787B(タミヤ改造 1/24) by 小田俊也

RX−8 Racing Modefy

2003年現在、マツダはワークスでのレース活動を休止中である。しかし、フォード傘下で資本力を増強し、財務体質の健全化を達成した暁には、必ずや彼らはサーキットに帰ってくるであろう。

自動車業界の国際的大再編の嵐の中で、マツダというブランドが生き残るための唯一の方向性は、スポーティ&プレミアムな技術主導のイメージを再び確立する事だ。その最も効果的な方法は、サーキットでの輝かしい実績を見せつける事に他ならないのである。

ユーノディエールの木々に木霊する、あの甲高く鼓膜に突き刺さるエキゾースト・ノートを聞かせるマシンは、こんな姿をしているかもしれない…

↑マツダ RX−8 Racing Modefy(フジミ改造 1/24) by くろボン


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