今は昔、この世、弐の種が武器取り戦乱ありけん・・・・戦、幾たび幾たび繰り返され
数多の命、無に帰す。その最中、天より閃光の音響きその明るさ地を駆け巡り
全ての生、目を向ける。大空より参の黄金下り来て、こう告げん。
「主らの争い、天から見下りた。なんとも汚らわしく無益なものなり。我らこの元凶
打ち滅ぼし、封ずりに降臨せん」
紺の者、目眩む閃光放ち地を焼き、天を裂きさき弐の種族を殲滅せん。
金の者、双方の知あるべし者のみ残し、その傷を癒す。
真紅の者、力持ちし方の種族を皮紙に封じ、数多の神殿に祭る。
「愚かなる戦、繰り広げる時我ら降臨する。我ら、この世を司りし参幻神なり」
〜火星・南東大陸エルフィン ウルシードT地区総合図書館・禁書 参幻神の裁きより〜

〜4026年〜
人類は地球温暖化現象を防ぐ事が出来ず火星移住計画を実行。母星・地球から離脱。
地球は死の星になってしまった。人類は大型宇宙船・「リーミン」に住み、
1341年という膨大な月日を使って、火星を第二の地球へと変化させる事に成功する。火星には古代人の文明が数多く発見され、そこからスレイドと呼ばれるエネルギー鉱石を用いり、紙と思われる物質に描かれた生物、通称モンスターの具現化に成功。しかし、
3478年モンスターが闘争本能を持ち、火星中に被害を及ぼすようになる。これにより、
報酬を貰い、地区のモンスター殲滅を行う職業・通称デュエリストと温厚モンスターの
保護から、対野性モンスター用の戦力・ガーターを育てる職業・通称ウィザードが発展する。

〜火星・南東大陸エルフィン首都カルテットB地区・バー『エージェント』〜
いつもと変わらぬ、常連の顔。酒の匂い。笑い声。カウンターの風景も変わる事は無かった。
「ふう、今回のミッションはやばかった、相当やばかった・・・」
今回のデュエリストアカデミーのミッションに対して、かなりの悪態を言い放つ者は
ジェフティ=オオヤマ、このバーの常連でもありデュエリストへの強い憧れを持つ
16歳の青年だ。
「全くだ。いきなりデュエル・シュミレーションでの神殿攻略訓練だからなあ。
まだ、まともなブービートラップ解除の方法も、ほとんど知らんというのに・・・」
同じく悪態を、ジェフティに負けないぐらい言いまくっているのは、クリス=インヤード。
ジェフティと同じく、デュエリストに憧れておりジェフティの兄貴分でもある18歳だ。
「この業界ではそれぐらいの事で音を上げていては、やっていけんぞ。」
口元に微かな笑みを持ちながら、二人を宥めているのはキーバリック。このバーの店長だ。
デュエリスト依頼請け負い資格・Bランクの一流デュエリストであり、
過去に、賞金300万ダイスが掛けられた、ゴブリン突撃部隊長を破壊したという、
輝かしい経歴有りのデュエリストで、皆から「マスター」と呼ばれ尊敬されている。
「すいませーん、この中にジェフティ=オオヤマというお方はおられますかー?」
「へーい、俺っす〜」
カウンターにあごを乗せ、なんとも不機嫌な声で、配達員から一通の封筒を受け取る。
そう、全てはこの封筒から始まった。歴史は、いつか繰り返されるものなのだ・・・・・
続く