「…何故、彼のもとに行かない?」
「………」
「そんなに、怖いかね。」
「怖いか。」置いていかれるのが。尚更に。
「…何言ってやがる…」
折角出会えたのに、私のもとに来るのがそれを物語っているだろう。
「私も怖いのだがな。」
「…!…阿呆か。あの女は…」
不死身だ。だがーーーー
「永遠では…ないだろう、彼女も。…ギアである君も異種である私も…言える事だ。決して、滅びの瞬間が来ない訳ではない。人間でなくてもな。それがいつかもわからん。」
「折角、…出会えたんだ。行きたまえ。」私にとってはシャロンの存在に。君も出会えたんだ。
「……随分行かせたがるな。」
「………。そんなに私の側にいたいかね。」
「彼ならば…最後の最後まで君から離れないだろう。君が望むなら、……」一緒に迎えるだろう、滅びの時すら。
「…逃げずに、覚悟を決めろ。」
逃げ込める場所なのだ。私が。君が私といるのは、人間ではないから。だが、私はもとから人間ではない。
「…糞爺。滅ぶ前にあの女に逃げられるって事もあるんじゃねぇか。」
「……嫌な事を言う。」
置いていかれるのを怯える君は…もとが人間だからこそだ。
思うだけで無責任かもしれんが、今、君が彼に会い、君を理解しようとする者達に囲まれているのは、−−−−還れるのではないかと。
それが叶わなければ。また独りになった時は来ればいい。私のもとに。◆◆◆