ジャイアンとロボ 〜デパートが静止する日〜
来るべき近未来。人類は物不足の問題を解決し、豊かな商品の並びを実現させた。
だがその輝かしい繁栄のかげに激しくぶつかり合う二つの力があった。
バーゲンセールを狙う悪の秘密結社BS団
「我等の50%OFFのために」
かたや、それに対抗すべく世界各国より集められた正義のエキスパート達、”特売バーゲン機構”
そしてその中に史上最強のロボ、ジャイアンとロボを操縦し、強奪を働く一人の少年の姿があった。
名を草間笑作!!
「盗れ!ジャイアンとロボ!」
Episode‐3 激安!品揃え・バーゲン作戦!! デパートに堕つ
とある街の空
一つの飛行船があった
そこに巨大な人型ロボットが運ばれようとしていた
そのロボットの名は”ジャイアンとロボ”
体はまるで鎧を着ているように大きく頑丈に
頭部はどことなくエジプトのスフィンクスを思わせるような作りになっている
そして、ロボが格納される場所に、まだ値段の書いてない値札が置いてあった
だが、商品名の部分にはしっかりと”ジャイアンとロボ”と書いてあった
それ見ながら二人の男が話し込んでいる
一方は大柄な男”鍋牛”だ
もう一方は、酒の入ったひょうたんをもっている”大漁”だった
二人とも水滸伝に出てきそうな格好をしている
それもそのはず、元ネタがまさにそれだった
「しっかし、驚いたな・・・ロボの動力がサラダ油だったなんて・・・」
鍋牛の言葉を聞くと大漁はあごに手をやりそれに答えることにした
「ああ、こいつは、少しばかりやっかいだな・・・・」
あたりに重い空気が立ち込め、二人の会話はここまでだった
数時間後その飛行船の乗組員が集まった。
その部屋の中心にはカプセルが置かれていた
中には人が入っていた いや、人であった者と言うべきか
今ではすでに事切れている
つまり、人の形をした肉だ
もうまったくもって肉
どこをどう見ても肉
はっきり言って肉
いわゆる人肉ってヤツ
丁寧に言うと、お人肉とでも言うのか
そしてその肉・・・っていうか死体の入ったカプセルからは薬の匂いがしていた
ホルマリンのプールになっていた
こうすると保存がきくらしい
一応その死体の名はレギュラーというらしい
彼は・・・というか、その死体は生前は博士をやっていたらしく
他の者からレギュラー博士と呼ばれていた
そしてここに人が集まった理由はこのレギュラー博士の葬式を行うためだった
静まる葬式の中、借金長官により博士にささげる言葉が響く
「・・・・あなたは、ある時は光であり・・・ある時は力であった・・・」
そう、言葉が鳴り響く・・・・
しかし誰も聞いていなかった
話が長すぎるのだった
かれこれ、もう二時間も続いている
だからみんな他のことを考えている
笑作もその一人だった
笑作とはこの場にいるたった一人の子供の名である
――― なんだろうこのイラダチは・・・・
気分がすごく悪い・・・
レギュラー博士を見ていると特に・・
何かがくやしい!! ――――――
笑作は悩んでいた、自分の中にある何かに腹を立てていた
そんなこんなで葬式はいよいよクライマックス!!
「我々は今、大地に帰るべきなのかもしれません
海に帰るべきなのかもしれません!!」
レギュラー博士の入っているカプセルの置いてある場所が下がっていく
ゆっくりゆっくり下がっていく
ガクン!!
下がる床が止まったその時、借金長官のから最後の言葉が言われた
「だが、帰しません!!」
ゴオオオオォォォォッ!!!
カプセルが突然火を吹いた
ロケットの様にカプセルは、空高く舞い上がっていってしまいました
博士はこの時お星様になってしまいましたとさ
その映像はその場にあるテレビに映し出されていた
映像はとても良く、高性能なカメラを使っているようだ
だが、次の瞬間!!
ボカー―――ン!!!
なんとカプセルが爆発をおこした
「イエーイ!やったぜ!!」
みんなが驚く中、一人だけガッツポーズをとる男がいた
鍋牛である 鍋牛の手には何かスイッチのついたリモコンらしき物が握られていた
みんなの視線が鍋牛に集まったその次の瞬間
お星様は二つになったそうです
・・・めでたしめでたし・・・・
周囲は廃墟となっていた
家は崩れ、ビルは倒れている・・・
そして、大きなタワーが折れて倒れかかっている
その上に二人の男が居た
BS団のオモチャのイワシ、そして消臭のポリデントだった
消臭のポリデントは座りこみイワシに話し掛ける
「なあ、イワシよ・・・ 我々のビッグセールは
何故あのような物ばかりお造りになるのだろう・・・」
「それはもちろん、世界・・・じゃなかった・・
バーゲン制覇のため・・・」
イワシはあたりまえの様に答えた
「だがイワシよ・・・トマト、ピーマン、レタス・・・・
野菜ばかりでは我々BS団にも大した儲けにはならないのではないか?
大組織の隊員全員の生活を養っていくには厳しいと思わぬか・・・・?」
「ポリデント様!!
そのようなお考えはボスへの反逆を意味するのでは・・・」
イワシは振り向き、そう言った
その瞬間!!
「イワシ!!」
バシュ―――ン!!
「うわぁぁぁ・・・」
ポリデントの指先から強力な消臭波が放たれた
それは大きなイワシの鼻をかすめ、それを吹き飛ばし舞い上がらせた
「あああぁぁ・・・・私の鼻・・・鼻が・・・」
イワシの顔から血が大量に出ている
だがポリデントはあまり気にしていない
「気にするな、ただの鼻だ」
「そ、そんな・・ポ・ポポ・・ポリデント様・・・」
「ふん、安物の鼻ばかり買うからそうなるんだ・・・行くぞ!!」
「は・・・はっ!!」
二人は空を飛ぶ様にその場から消えて行った
実はもう一人そこにいた男はそのまま無視される事になった
――――特売バーゲン機構内部――――
―――――――三時間前―――――――
密室の部屋、重苦しい空気がたちこめる
ドアには 「関係者以外立ち入り禁止」 と書かれた札がつけられていた
部屋の中には人が二人いた
二人とも関係者なので入って良いらしい・・・・
たとえ脇役だとしても、関係者にはかわりはなかった
そう、どんなに惨めな脇役だとしても
その二人は、まことに残念な事に関係者だった
その二人の名は金0と酒味醂
特売バーゲン機構のエキスパートであった
「だが、事実これは我々の目の前にある」
酒味醂は横に置いてある”アバンテJr”を見ながら金0に語り掛ける
「博士は本当に生きてらっしゃる・・・・・」
「いいえ!」
金0が酒味醂にむかって拳が放たれた
それは脳を揺さぶるアゴの部分をしっかりとらえ、
見事な踏みこみと腰の回転で殴りぬけた
酒味醂は血を吐きながら地面に倒れた
「し、しかしでは・・・このサンプルはぁぁッゴフッ・・・
十年間、どこで・どう生き延びてきた・・・オエッ・・」
酒味醂はそう言いながら立ち上がった
その瞬間、金0の廻し蹴りが炸裂した
それは、ふらつく酒味醂にさらなるダメージを与え、予想外の結果へと持ちこんだ
右肩少し下の辺りにその蹴りは当たった
酒味醂はまたも倒れる 血反吐を撒き散らしながら
「これは・・・博士にしか・・・作る事は・・・ああ・・・ぁぁぁ・・・」
立ち上がりながら言う酒味醂
いや、正確には立ち上がろうとしながら、だろうか
酒味醂は立つ事が出来ない
最初の一打目ですでに足にきていた
そして、右腕が動かない
折れてはいない、脱臼・・・・
骨折ばかりであった彼には初めての事だった
酒味醂は話をする気力を失った
「全ては、あの時あきらめたはず・・・」
金0の瞳に涙が浮かぶ
そして右手には何故か目薬が握られていた
だがその事は誰も知ることは無かった
何故ならここは、”関係者以外立ち入り禁止”の場所だから・・・・・
「・・・・・以上の者が作戦に参加してもらう!!」
「え・・・・」
その言葉に笑作は驚いた
皆も驚いた
それもそのはず、いきなり”以上の者が作戦に参加してもらう”とだけ
言われても意味を理解できる者は誰も居ない
「長官、ちゃんと作戦を説明してください!!」
笑作が怒鳴りあげる
「そうですぜ、なんでこの鍋牛が居残りなんですか
訳がわかりませんぜ!!!」
アニメ版を知る鍋牛のみがこの作戦を理解している様だが・・・
「黙ってろ!!鍋牛!!」
ズドンッ!!!
閃光が放たれた・・・
そして、鍋牛は倒れた
閃光が放たれた方向には大漁がいた
あわれにもこの場で一番まともな思考力を持った鍋牛は
力が出ない時のアンパンマンのような姿となってしまった
しかし長官はその事を無視し、無理矢理話を進めることにした
「笑作君・・・」
「はい??」
「君にはみんなと別行動で私と一緒に量産泊(梁山泊)へ来てくれたまえ」
「えー・・・嫌ですよ、あそこって本店のくせに何故か予算がないって有名じゃないですか
まったく、それと言うのもその本店の店長が悪いからなんですよね・・・・
校庭おから(黄帝ライセ)でしたっけ、お人好しで、予算のほとんどを
支店にまわしちゃって、今一つ”押し”が弱くて契約を取りそこなった事が
良くあって。だから特売バーゲン機構はだめだって良く言われるんですよ
あーあ・・・BS団の方が良いってのはやっぱり本当なんでしょうかねぇぇ??」
笑作は給料を上げろという意味もこめて文句を言った
予算がたくさんまわってくるのは事実だが
そのほとんどが長官の懐に送られていった
それなのに何故借金長官と呼ばれるかは別の機会にお話しよう
そしてその笑作の話を長官は無視した
「君にはみんなと別行動で私と一生に量産泊へ来てくれたまえ・・・
そのセリフはさっき言いましたがなぁ・・・」(ビシッ)←ツッコミの効果音
長官のそんなくだらない一人漫才は当然無視される事になった
だが、くだらない物を聞いたという怒りが無いわけではない
長官に逆らうとマズイから黙っている・・・・ただそれだけであった
仕方ないのでその怒りは酒味醂にぶつけられる事になった
だが、長官の心は気まずい気持ちでいっぱいだった
それを見かねた笑作はとっとと話を進めることにした
「わかりましたよ、行きますよ。そこでロボを封印するんですね」
その言葉を聞いた瞬間、長官の顔は情けなく落ちこんだ顔から
元の威厳ある顔に戻った
そして、パイプをゆっくりと吸い、煙を吐き出し言葉を返した
「いや、そこでロボを、販売する・・・」
「え・・・」
笑作は再び驚いた
まさかこう来るとは思わなかった、そんな気分だった
実はアニメ版を見た事のある笑作にとってこれは意外な事だった
そして、ここで問題になってくるのがアニメ版を知る笑作が
なぜ最初で長官にツッコンだかというところだが
そんな事はどうでも良かった
「さあ、何をぼやぼやしている早く準備をしないか」
「ですが、長官・・・・作戦の説明がまだ・・・」
大漁が長官に尋ねた
だが長官は話す気などまったく無く
面倒くさいと言わんばかりの言葉を大漁につきつけた
「ビデオを見れば良いじゃないか・・・」
「は・・・はぁ・・・」
こうして、ジャイアントロボ〜地球が静止する日〜の三巻の上映会がおこなわれた
それと同時にレンタル料として約300円が今月の予算から引かれる事となった
それが後々彼等の給料にかかわってくる事など、彼等は知るよしも無かった
品揃えバーゲン作戦は決行された
作戦の内容はこうだった
まずは多数の店を開く
それから、出きるかぎりの商品を置く
この時点では割引きはせいぜい20%ほどにとどめておく
そして、大借金が店の中心に着た時に
全商品の値段を50%以上値引きし、一気に値下げをする
こうして、うれしさのあまり飛び上がる漫画的効果を利用して
一気に宇宙へ放り上げる
らしい・・・・・・が、果たしてどうなる事やら
なんたってこの作戦を考えたのは、あの酒味醂だから
いったいどんな欠陥があるかわかったもんじゃありません
しかしみんなは仕方なくそれを信じて準備をしている
大借金はもう目の前まで来ているのだ
つまり運命の歯車はすでに回っているのだ
もう止める事は出来ない
たとえ止めたとしても、それが最悪の結果をもたらす事は
すでに目に見えていた
それでも止めたくなるのが人間というものなのかもしれない
そしてそれを止める救世主は爆音と共に現れた
ドカーン!!!!
爆音が響く
だが被害は無い
音だけだった、効果音と言うヤツだ
「ハッハッハッハ!!BS団のエキスパートオモチャのイワシ!!」
イワシがものすごい速さで店を回っていく
速攻の買い物だ
商品がどんどん無くなっていく
しかも微妙に値切りされている
「だめだ、このままでは大借金を吹き飛ばすほどの商品が無くなってしまう」
酒味醂が困った顔をしている
だがみんなシカトしている
それどころか
「あーあ、また失敗か・・」
とか、
「まったく、酒味醂が考える作戦はいつもこうだ」
などと、文句を言う声が聞こえる
どうやら酒味醂はみんなからの信頼は無いらしい
それもそのはず、失敗ばかりする上に、借りたお金を返してないからだ
大きな額ではないが色んな人から借りてまだ返していない
もはやどうしようもない
酒味醂はおちる所まで落ちた・・・そんなヤツだった
――――作戦開始地点への移動二十分前――――
「何故です、何故ロボを販売するんですか
説明してください。長官!!
ロボが元BS団のロボットだったからですか?
それとも今更ロボのサラダ油が怖いなんて言うんじゃないでしょうね」
長官に向かって笑作が叫ぶ
「説明の必要は無い」
長官はそれを軽く流す
「そうですよね・・・ロボの動力がサラダ油なんてばれたら大変ですもんね・・・・
・・・・・って、販売したらそれこそバレバレじゃないですか!!!!!」
「そうか!しまったーーーー!!」
長官は大きなリアクションと共に大きな声を出した
だがすぐに立ち直る様にキリッとして見せた
そして何事もなかったかのようにパイプをくわえた
「では、予定通りロボを封印する・・・」
長官は真面目な顔でそういった
だが笑作の目はあきれてものも言えないと言わんばかりの目であった
「長官・・・・もうネタが無いんですか?
最近ずっとそんな調子ですよ・・・・」
笑作がそう言いため息をついた
そしてそのわずか数秒ほどの間に長官は目の前から居なくなっていた
長官はとんずらしたのでした
笑作は仕方なくロボのいる倉庫に行くことにした
倉庫でロボを目の前にし笑作が最初に見た物は”値札”だった
その値札にはまだ値段が書いていない
笑作はそれを蹴飛ばした
飛んでいった方向には誰も居らず、つまらない結果に終わった
笑作は横を向き舌打ちをした
「雨ってじとじとしててやだよね。
そうですか、僕は好きなんですけどね
君は雨のどこが好きなの?
甘い物が好きなんですよ。
そっちのアメとちゃうわ!!」
辺りは沈黙した
「何もツッコンでくれないんですね・・・・
父さんはそうやって黙ってるだけですか?」
一人でくだらない事をやっているとそこに金0が現れた
「どうしたの?元気が無いじゃない」
金0が笑いながら笑作に話し掛ける
本当に笑いながら馬鹿笑いしながら
はっきり言って気持ち悪いくらい笑いながら
それでも笑作は我慢して答えることにした
「長官がロボを封印するって・・・・・
販売よりマシだけど、また一人になった気がして・・・」
笑作は少年院にいた頃を思い出した
別に西なんてヤツはいなかった
力石なんて名前のヤツもいなかった
それどころかボクシングが流行ったなんて事も無かった
いたのはうっとうしく命令を出す面の悪い奴ばかりだった
いや、少しばかりハンサムなヤツもいた気がするが
今更どうでもいい事だった、もういないからだ
全て殺ってしまった
「そうね・・・」
金0が軽く答える
「なんだと・・・」
「あんたなんか、一人がお似合いだわ。オホホホホホホ・・・」
「この!!!」
笑作が金0に殴りかかった
金0がそれを軽く受け止める
セリフを抜かして横から見ていれば熱血マンガの様な展開に見えなくもないだろう
それに気づいた金0は少しのあいだ熱血になることにした
別にだからなんだと言う訳でもないが、気分の問題である
「ふっ・・・良い面構えだ」
金0は笑作の拳を押し返した
「くっ!!」
ブウゥゥゥン・・・
笑作は拳に気を集めた
「待て、そこまでだ・・・・」
笑作は拳を引っ込めた
「お前はどう思ってんだ、親父の事・・・」
「僕は・・・・」
「金0!!」
後で一升瓶が金0を呼ぶ
そこにはヘリコプターが用意され壁が開かれていった
「もう行けるぞ!!」
金0はヘリコプターに乗りこみ入り口で止まり笑作の方を向いた
「私はね・・・・」
バラバラバラバラ
ヘリコプターの音でその後は聞くことが出来なかった
だが、金0の言葉遣いが戻っていた事はわかった
聞き取れないのに喋られると口をパクパクしているだけの様に見えて
はっきり言ってウザかった
だが、笑作は金0の言いたかった事がわかったらしい
”八百屋のトレードマークって、キャベツよりキュウリだと思うの!!”
「関係ない・・・関係ないじゃないですか・・・」
辺りは静まり返り
笑作は半分もうどうでも良くなっていた
そこにお約束通りいつの間にか生き返った鍋牛がいた
「へへっ、いい所へ連れて行ってやろうか?」
このとき少しだけ鍋牛がいいやつに見えた
そして同時にカッコ良くも見え、笑作はメガネを買う事を決意した
イワシは走り回る
はっきり言って調子をこいている
みんなやる気の無いままイワシを止めに入った
だが、当然の事ながらあえなく吹き飛ばされる
おおよそ半分ほど店を回ったところで
やっとイワシを追い詰める事が出来た
だがイワシに余裕の笑みが見える
「ウリハラエヌーーース(ウラエヌス)!!!」
地面を割り土偶を思わせる形を持つ巨大ロボットが現れる
「さーて急がせてもらうぞ、こちらも時間がないからな」
ぶぅぅぅぅんんんん・・・・・・・・
ウリハラエヌスは出てきてすぐに動きを停止させた
「な・・・何故止まる!」
後には大借金がいた
「ああ!!近づきすぎた」
不景気現象に巻き込まれたのだ
ゴゴオオォォォォォ!!
「な、なんだこの音は・・・・」
大漁が上を見上げる
ズドーン!!
大きな影が大地に降り立った
ウリハラエヌスの真上へ
当然中にいたイワシは望み通りの結果になった
「ビ・・・ビッグセールのために・・・」
通信でポリデントに伝えた
「ハッハッハ!!ビッグセールのために。ハーッハッハハハハハハ」
イワシはポリデントの百万ドルの笑顔を前に死んでいった
しかし、そんな事はどうでも良く
問題はその上に落ちてきたその影にあった
それは動き出した
その上空にはアドバルーンが飛んでいた
上には鍋牛が乗っている
「へへッ」
「あいつ!!って事はまさかこれは・・・」
大漁が何かに気づいた
だが気づくのが遅かった
その大きな影の正体は鉄くずの塊ではなく
ガキ大将で街一番の人気者
”ジャイアンとロボ”であった
「さあ、強い所を見せてもらおうか」
ジャイアンとロボの肩には笑作が乗っていた
そして笑作はコクリとうなずき上空の大借金を見上げた
「フッフッフッフッフフフフ・・・・」
そこには白衣をまとった老人が立っていた
その姿こそ世界で初めてダッシュモーターを作り上げた大科学者
人はその人をこう呼ぶ
”スーパーメカニックマン レモン・キャビア・フォアグラ―(フランケン・フォン・フォーグラ−)”
「フォアグラ―博士!!
僕はずっとわからなかった・・・何に腹を立てているのかが
でもはっきりした。レギュラー博士が嫌だったんだ!!
殺してやりたかった。それをお前等が・・・・・
レギュラー博士は僕の獲物だったんだ!!許さないぞBS団
お前なんか僕が・・・いや、オレがぶちのめしてやる!!
パンチだ!ロボ!!!」
ガオオオオオオォォォ!!
ロボが唸りを上げ拳を握る
「やめろ笑作!そいつに手を出すな!!サラ金よりあぶねェ!」
「やめて、笑作君・・・お父様ぁぁぁぁぁ!!!!」
バキバキバキ!!!
「嘘だろう・・・・」
鍋牛が呟く
ロボのパンチは命中した
だがその結果、大借金に傷はついていない
そして、ロボの腕は砕かれた
「ろ・・・ロボ」
笑作は事実が信じられないらしい
ロボは力を失い落下していく
「うわあああぁぁぁぁぁぁ・・・・」
ロボはこのまま大借金に勝つ事が出来ないのか?
そして笑作の運命は・・・・・・
―――つ づ く―――
――――――――――――予 告―――――――――――――――
潰れてゆく店舗の土地に借金が悲鳴となって響く
金0は払えず、鍋牛は夜逃げ覚悟になる
楊枝と一升瓶が家計の炎へと身をなげうてば
ポリデントの消臭波が家計簿を切り裂く
その渦巻く業火の中でただ一人フォアグラ―に立ち向かう大漁は・・・・・
「いいか笑作・・・・お前は一人じゃないみんなと一緒に
ロボと一緒に働くんだ、ジャイアンは心の友だろう」
「それよりハンバーガーが食べたいなぁ・・・・」
次回 『デパート社員達の黄昏・不況の時代、未だ変わらず』
立てるか、ジャイアンとロボ!!!
―――――――――――――――――――――――――――――――