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アクトワン・ブラッドムーアか。PUB/PKゲームに見切りをつけて以来、俺はこの戦場には殆ど来ねぇ。血の匂いがする古い戦場だ。
出口は町の右手にあり、お互い傭兵なしでフィールドに出た。適当に距離を取ってからそろそろと奴の姿を探る。ミドリノタヌキは俺の上側を抑えるように右から左に走っていた。俺も並行して下側を右から左に走る。
最初の撃ちあい。白い矢がコントロールを失って俺の横を飛んでいく。お互い警戒してGAの間合いに入らない。
「手馴れた射手だな」。
レーダーから奴の姿が消える。
(かなり場数を踏んでやがる。こういう手合いは探りあいの間は読まれるような動きはしない。だから逆に前を横断してに奴の上に出てやれ)
そう思った俺は奴の進んでいた方角に足を進めた。単純な動きの奴ならかち合うコースだ。だがタヌキはいない。
(やはりな、動きを読まれないように前に後ろに遊弋してやがるな)
そのとき下の方を動く赤い点がちらっとレーダーに映った。
「奴だ!」
俺は奴がライフとマナを吸えるようにバルキリーとデコイを出すと、タヌキがこちらに気づくように、そしてGA間合いに入り過ぎないようにじりじりと匍匐前進した。
気づいたタヌキが撃ってくる。バルキリーとデコイが弾け飛んだ。それを合図に俺は後退した。
奴は吸い取り判定をみたのだろう。追ってきた。実はバルキリーたちのライフを吸ったのだが、俺が手傷を追って下がったと見たはずだ。案の定タヌキは急進して追撃してくる。
「今だ!」
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