理由 ―― A reason.


 いつでもそこに、君がいればそれでいい。
「……どうなさいました?」
「ん……、別に」
 傍らにいることがなくても。時間を共有することがなくても。
「綺麗な貌だなー、と思ってさ」
 君がこの地にいるのならば、それでいい。
「なっ……! ふっ、不潔です!!」
 相変わらずの反応も、その表情も。それが変わらずこの地に在るのならば、それでいい。
「壬生屋」
「はい」
 自分はすぐにも、ここを発つけれど。
「全部片付くまで、待っててくれるか」
「……はい」
 そうやって微笑って頷いて。
 君にはこの地にいて欲しい。自分がこの地へ還って来る理由となって欲しい。
「芝村と上手くやって行けよ」
 残して行くことに不安がないと言えば嘘になるけど。けれど、この戦争が終わったら、そのときはきっと。
「……片付いたら、帰ってくるから。速水も一緒に」
「芝村さんにも、そう言っておけばよろしいですか?」
「いや、速水が直接言うだろう」
 戦争を終わらせる為に、戦う為に、自分と速水は関東へと向かう。自分の全ての行動理念は、この女を護り抜くことにあればいいと思う。国を守るとか世界を救うとか、そんな大袈裟な理由じゃなくて。死なせたくない女性がいるから戦う。そんな理由で丁度いいと思う。
「……じゃあな、壬生屋」
「はい、瀬戸口さん」
 そして俺は、壬生屋に背を向けて歩き出した。また逢える日を思い描いて。




夢幻泡影のぼすさまから1000ohitのお祝いに頂いてしまった瀬戸口×壬生屋!!
流石瀬戸口スキー様とあって、瀬戸口が自分の決意や戦う理由などを思う部分
がなんとも瀬戸口らしい!それを壬生屋に聞かせないところなんかも、
瀬戸口ならではですよね!

壬生屋も黙って頷いて、分かってるっていうか…
ああ、心のつながりがきちんとある二人っていいです…(うっとり)
ぼすさん、ありがとうございました〜!

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