さった4月16日〜4月18日に全米将棋選手権がサンフランシスコで開かれ、私自身それに参加したのでその模様を伝えていきたい。
現在アメリカには、NY・LA・SF・DC・CHIと5つの公認支部がありまして、全米選手権を交代で受け持ちます。
つまり、今年はSFでしたが来年はNYでの開催。時期も4月の下旬と学生には辛いんですが、これはプロの日程に合わせたもの
らしいですね。プロの順位戦は日程変更が出来ないそうです。
プロは、毎年全米選手権へ来ているのですが今回来たプロは、石川六段・大野八一雄六段・高橋九段・行方七段・野月六段・
高野五段・西尾四段・中井女流二冠の8人と豪華。大会途中、早く終わった方に指導対局などをされていて熱心でした。
さて、大会の内容なんですが最初にクラス分けリーグを行い、2勝1敗でA級トーナメント1勝2敗でB級トーナメントになるわけです。
A級の方は平手真剣勝負なんですが、B級は上手が駒を落とす駒落ち将棋です。これは、棋力が低い人にもB級で勝つチャンスを
作りたいという運営側の意思の現れでしょうね。
日程は、初日は予選を終えてその後は各支部でチームを作り(1チーム7人)、30秒将棋の団体戦。私はNYチームに入れて頂きました。
プロも8人いるので支部の顧問をしている所と対局するときは交代してもらうという様な形で参加してました。
結果は、プロチームの勝ち(勿論、プロは駒落ちで)。
後々、大野六段が早指しはプロの断然有利と言っていました。つまり、プロは経験上や感覚で読まなくても良い手が指せると・・・。
・・・という事で、プロチームは影の優勝という事で優勝を支部に譲ることに。
結果は、NYとCHIが勝ち数が同じでしたが、NYの各々の対局の勝ち数が1つ多いのでNYの優勝ということになりました。
あとで、NYの支部長に「あれは私の1勝だ」と主張したが却下された。(笑)
その後、夕食会があり自己紹介等をしながら食べて解散。全部で50人ほどいるので、話し好きの人が多いと2〜3時間なんてぶっ飛ぶ。
ちなみに、私は本当に一言「東恩納です」でした。一言で良いって言われたし、また思ってた通り最後の人はほとんど時間無かったです。
まぁ、しゃぶしゃぶ食べ放題と豪華でした。(笑)
二日目は決勝トーナメント戦。A級は、午前中までにベスト4を決めて午後は準決勝と決勝。B級は、決勝戦を
決めて午後は決勝というようなスケジュール。AとBの決勝戦には時差があるので、A・Bの決勝は別部屋で大盤解説付きの豪華版。(笑)
参加者総数は、クラス分けの時に4人1組リーグがA〜Iまであったので4*9で36人。持ち時間は、20分と30秒の秒読み。まぁ、トーナメント
戦に行けばすでにベスト16が決まっている感じです。(人数の関係で、1〜2組くらいは多めに対局という逆シードがあるけど)
二日目の日程が終わって、表彰式のあとは会場を移動してバーベキューパーティとなりそこから各自解散。
さて、ここからが私の対局模様。
2年前と比べると、居飛車の将棋が多かった。ロスの大会では、予選で対O氏戦は対四間飛車で対S氏は対立石流
だった。まぁ、いずれも勝ち。特に、対立石流の対局は「これが最前線だ」を読んだあとだったので。(笑)
今回は、対Y氏が対四間飛車と四間飛車の採用率は高いが、対K氏は相矢倉戦となり緊張して面白かったです。
まぁ、相矢倉戦は将棋倶楽部24でも7割の勝率なので自信があり、緊張はしたけど結果は危なげなく快勝でした。私としては、矢倉か横歩に
誘ってくれると嬉しい。(笑)
それで、クラス分けは2連勝でA級へ。その後は観戦ばかりしてた。(笑)・・・で、クラス分けが終わり次は
団体戦へ。上に書いたとおり、私はNY支部へスカウトされました。(笑)初戦は、いきなりプロチームと。私の相手は、2年前に指導して
もらった野月六段。2年前は、三面指しの2枚落ちで勝たしてもらったけど、たぶん野月六段は覚えてないのとあの時は「勝った」ではなく
「勝たせていただいた」という感じなので、私は6枚落ちを主張したが却下。(笑)
・・・という事で、結局飛香落ちで対局しなってしまいました。局後に「最後の追い上げは怖かったです」と言っていたけど、余裕があったように
見えるし真相はよく分からなかったです。
他の対局は、対振り飛車で似たようなものだったので、対誰が何とは覚えてない・・・が、2年前に対戦したS氏と
対戦したのは覚えている。今回も立石流で、今回は私の負け。(爆)
さて、A級トーナメントになると相手もさすがに強い。一回戦はI氏と対戦。将棋倶楽部24で二段と手ごわい相手。
・・・だが、戦形は相矢倉。24の有段者に、私の矢倉が通用するかなと思ったけど、見事に通じました。ちょっと嫌な局面だったけど、
私のちょっかいに付き合ってくれたので、形勢は一気に私が指し易くなりました。感想戦では、石川六段も加わり私の叩きを取ったのがいけない
とのこと。私は、桂得できるけど角を自由に使われるので、正確に対応されたら私が辛い局面でした。
| 序盤は、向かい飛車模様の出だしから、嘘矢倉に切り替えた感じで力戦調の将棋です。対する私は、一回飛車を右四間飛車風にして、
伸びてきた2筋の歩を5筋と絡めて▲4五歩からかすめ取った感じです。局後、O氏は勘違いしたと言っていたので、
向かい飛車にしたあると思っていたのでしょうね。 皆さんが左の図の先手を持てば100%勝てるでしょう・・・が、ここから負けました。(笑) しかも、この局面は先手の手番です。 ここから3手後、O氏が実際の対局中に「上手い」と発した手があります。 |
|
| 上図から、▲3七桂・△8四歩・▲2五歩!。 この▲2五歩を見てO氏は「ん、上手い!」と言って苦しそうでした。 局後、高野五段もこの局面での▲2五歩は100点以上でとても筋が良くすばらしいと評してくれました。 心の中では、この局面はどうやっても勝ちだよなぁ〜って思ってました。まぁ、O氏は実力者だけに私も序盤で勘違いが あったのだろうと思っていました。けど正直言うと、これって将棋倶楽部24の7〜8級相手の力戦の方がまだ厳しいと思ってて、 とても楽観気分でいましたよ。 実際、高野五段も「この局面は、先手が50点の手を指したとしても勝てる局面ですね」と言っていました。 |
|
| 上図から、△8五歩・▲2四歩・△2二歩。 この局面、局面がさらに優勢に傾いた感じですね。ここに来る皆さんが先手を持てば、後手がプロでも勝ちそうな局面です。 △8六歩が唯一の攻めですが、飛車一枚ではどうって事無いし、何よりも5筋・4筋・2筋の位が強力です。 局後、この局面で高野五段が明快な勝ち方を教えてくれました。(変化図は後で) |
|
| 上図から、▲4三銀成・△同銀・▲4四歩・△同銀直・▲同銀・△同銀・▲5三銀・△同銀・▲同歩成・△同角・▲4五桂・△6四角。 ちょっと長くなったが清算だけなので目で追っていけると思います。 迷った上に清算したけど、桂も捌けるのでこの局面は悪くないと思います。 ここで、私は10分以上の持ち時間があったので5分くらい考えました。 第一感は、▲5三銀打ちで寄っている感じでしたが、読んでいる内に▲5三銀・△2八角成・▲4二銀成・△同飛と桂も取るぞと 催促された場合に分からなかったです。局後、O氏に▲4二銀成りに△同飛なら▲3三金と打って後手が負けと指摘されました。 それで、もし▲4二銀成・△同玉なら▲4四角と出て、数の攻めで寄りです。 △同飛に▲3三金が見えていなかったので、他の手を考えましたが怯みました。(笑) 少し補足。読み筋は、将来▲2二角成から寄せられると思っていたので、重く▲3三金と迫る変化は自然と切り捨てていました。 |
|
| 上図から、▲5五銀。 これが怯んだ手。角道も止まってしまったし、-100点の敗着と思います。勿論、角が逃げてくれればいい手になりますが当然逃げてくれません。 この隙を付かれて反撃されました。 |
|
| 上図から、△8六歩・▲同歩・△8七歩・▲6六角・△8六角・▲8三歩・△同飛・▲7七桂・△8二歩成・▲6八玉・△5四銀。 O氏は、最後の△5六銀について「何やっているか分からんなぁ」と言っていた。この局面は、先手に再び回ってきたチャンスでした。 だけど、開始図と比べるといい勝負か後手の方が面白くなっており、私の手も変調の連続で重大な見落としもある始末でした。 |
|
| 上図から、▲5四銀・△8七と・▲2二角成・△4一玉。 ▲5四銀〜▲2二角成と形を決めに行く。後手は、△4一玉と逃げたが△同玉でも詰みは無い。 この手順も変調の表れで、ここは▲4三歩と勝負すべきでしたね。 |
|
| 上図から、▲5三桂成・△7七と・▲5九玉・△6七と・▲4九玉・△5八と・▲同金・△5三金・▲同銀成・△同角。 かなり局面が見えてませんでした。対局中は、▲5三桂成で一手勝ちと思ってたので、最後の△5三同角を指された時に、負けを覚悟して 後は指してみたという感じです。後手角の利きをすっかり忘れていて、▲5三同銀成りで詰めろが続くから勝ちと思って勝って読みをしていました。 |
|
| 上図から、▲4三金・△8九飛成・▲5九歩・△3七桂・▲3八玉・△4九銀・▲3七桂・△8七竜・▲6七歩・△同竜・▲5七桂・△4五桂打・▲4八玉
・△5八銀成・▲同歩・△3七銀・▲4九玉・△5八金・▲4八銀打・▲同飛・△同銀成・▲同玉・△4八竜まで。 左が投了図。最後は、開き直って▲4三金と脅したけど、見事即詰みに討ち取られました。それに、5三の角が利いているのも 皮肉ですね。 |
| 3図から、▲4三銀成・△同銀・▲2三金。 早く言えば、飛車を成りこむのが一番簡単かつ早い勝ち方という考えです。 もし、△同歩なら▲同歩成り・△4一玉・▲3三と・△同桂・▲2一飛成。 単に、△4一玉なら▲3三金・△同桂なら▲2三歩成から飛車の成りこみ。 △3三同金なら▲2三歩成りで、△同歩でも△同金でも▲4四歩からの攻めで後手が持たない。 |
|
| 4図にも触れていたので載せます。4図から、▲2三歩成・△同歩・▲4三歩・△同金・▲2二金。 次に、△4一玉なら▲2三飛成が金取りだし、△4二玉でも同じく▲2三飛成で次の▲3二竜が厳しいとのこと。 この順を嫌って、▲4三歩の時に△2八角成とはし難いでしょうね。 私は、▲2八金みたいな重そうな筋は全然見えてませんでしたね。見えてたら、もちろんそのように指しますよ。(笑) |