【EAGERNESS FOR LIFE】
パメラがフューレに拾われてから4日がたった。 すっかり生活には慣れた。 今日も日課の買い物へでかけ、帰りに寄り道をしていた。 海と正反対の方にある、何もない草原。 何もないところだが、そこはフューレのお気に入りの場所。 誰も来ない、静かな場所。 そんなお気に入りの場所にパメラをつれてきた。 パメラの横を風が通り過ぎて行く。 それによってパメラの長い金髪が風になびく。 「う〜ん。いい風」 気持ちよさそうに伸びをして言った。 そんなパメラをフューレは横で眺めていた。 「平和って感じよね」 バメラの何の気もない発言にフューレは驚いた。 自分の記憶がないのに平気・・・? どうして『平和』だなんて言えるんだろう? 「不安じゃないのか?」 無意識に言葉を口にしていた。 しまった! そう思った時はすでに遅くパメラは不思議そうフューレを見ていた。 「不安か・・・ないと言えば嘘かな?でも・・・だからって落ち込んでいられないしねっ」 パメラは笑顔で答えた。 強い・・・。 フューレは素直にそう思った。 今までの自分の事が分からない・・・。 自分が何者かも分からない。 名前すら思い出せない状況。 それにも関らず、笑っていられるだなんて普通ではありえない。 しかし、パメラは笑顔であっさりと言った。 つよがりからの言葉ではなく本心から・・・。 あざむくためなら『不安じゃないと言えば嘘になる』と言わないだろう。 「それに・・・」 パメラは顔をフューレからそらした。 そして小さくつぶやく。 「一人じゃないし・・・一人だったら何が何だか分からなくて不安がもっと大きかったと思う。でも、私にはフューレがいたから・・・・・・」 ほほを少し赤らめる。 フューレはじっとパメラを見た。 「何よ・・!!」 照れてるのが一目で分かる。 それほど彼女の顔は真っ赤だった。 「いや・・お前が素直なんて珍しいな」 「失礼ね!!私はいつでも素直よ!!」 「うそつけ!」 「うそじゃないわよ!」 ギャーギャー文句を言っているパメラにばれないようにフューレは微笑んだ。 楽しい。 素直にそう思った。 初めてだ・・・そう思ったのは。 今まで生きる目的なんてなかった。 ただ・・なんとなく生きていただけ。 でも、今は生きたい。 彼女と一緒に・・・・。 「ちょっと!!聞いてる?」 「ああ・・・聞いてる・・・」 「絶対うそだ・・・」 ポソッとつぶやいたパメラの言葉は無視する。 かるくパメラの頭をなでた。 「なに?」 「そろそろ戻るぞ」 パメラは嬉しそうのうなづき、フューレの腕に自分の腕を絡める。 いつの間にか歩く時の習慣になってしまった。 しかし、悪くない。 むしろ・・・嬉しいと感じる。 幸せな時間。 これからもずっと続くことを祈るだけ。
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