永遠


永遠

あまりにも安易に使われる言葉。
永遠を信じることはできない。
だって、彼らは死んでしまう。
だから・・・・・・。

一人で歩くことに戸惑いはない。
いつかは歩まねばならない道である。
だけど・・・・・・。

◇◆◇

ビッキーは木の上で一眠りしていた。
たったまま寝れることからもいえることだが、ビッキーは寝てしまうと体が固まる。
だからこんな木の上でも寝れるのだが、ふと人の声がして目が覚めてしまった。

「ねぇ、シキさんって冷たいよね。」
ナナミちゃんの声だった。
「そうかなぁ?」
そしてソラ君の声。向こうからはこっちが見えていないようだった。

「だって、たぶん、あの人自分からいなくなったって分かっている人を探さないから。」
「でもその人の事を考えているかもしれないよ?」
ソラはナナミの不満げな声に返す。
「多分どんなに悩んでそれが間違った答えでも引き止めさえしないの。」
「そんなことはないと思うよ。」
「民のためってことを除いたらね。どんなに相手が好きでも引き止めないと思うの。」
ソラは考え込む。
「シキさんのことはシキさんにしか分からないよ。」
「ぜぇーーったい、そう。女の勘よ。」
「ななみの勘は当てになるかな?」
「もぉー、なるよ。多分シキさんって永遠を信じていないんだよ。ヒックス君とテンガちゃんのカップルもどうなるか分からないって思っているのよ。だから誰も引き止めないの。」
その言葉はすとんとなぜかビッキーの心に落ちた。
気が付くとソラとナナミは遠ざかっていった。

ビッキーはどきどきした。
そして思わずテレポートしていた。

ビッキーはシキを探し当て、いきなりシキに抱きついた。
「どうしたの?」
不思議そうなシキの声。
「あのね、私は永遠にシキさんと一緒にいられないけどどこにでもいるから。シキさんを好きな私もどこにでも存在しているから。」
シキは普通に聞いたら意味不明なのその言葉の真実を掴み取った。
「一緒にいられないけど一緒にいるから。」
シキはその言葉を聞いて何か返さないと、と思ったが結局一言だけ言った。

「ありがとう。」と。


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