リコンの宿で
「君はこんなところで何をしているんだ?」
シキはリコンの宿でフードをかぶりたたづんでいた男に尋ねる。
「人を探している。エルザ、というものを見かけなかったか?」
「見たことないよ。」
「そうか。」
男は黙り込む。
「・・・・・・君はクライブ?」
「なぜ俺の名を知っている?」
クライブは低い声で尋ねた。
「・・・・・・ロックランド。そこの地にクライブ、というものに謝罪しているエルザって女の人の墓があった。最近、建てられたばっかりの墓だった。」
「・・・・・・ロックランドか。」
「今、行くのは大変だろ?もう少し、一ヶ月もしないうちに解放軍がクワバかシャラザードを開放する。そしたら、一番にいけるように手を回してもいい。」
「見返りは?」
「解放軍に入ること。できれば王都を陥落するまでいてほしい。」
「いいだろう。」
クライブは立ち上がった。
「ほえ猛る声の組合にしては君は純粋で一途だね。君に救われた人は多そうだ。」
「・・・・・・なぜ知っている?」
「ゲオルク・プライム、君も知っているだろう?彼に聞いたのさ。」
今度こそシキは立ち上がり歩き出した。
クライブはシキが似たような闇を抱えていることを知った。
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