闇の先の光


フッチがブラックを失った後、フッチは呆然とするか、泣く日々だった。
周りの人々はフッチをそっとしていた。もしくは何とか慰めようとしたが、彼の心の傷はいえなかった。
そうして三日が経ったころ、フッチは一人の訪問者を部屋に招きいれた。
「いつまでそうしているつもりだい?」
入ってきて一番にそのことを言ったシキは冷たい目でフッチを見ていた。
「たった、親友を亡くしたってだけで、迷惑を周りにかけている。」
「お前に何が分かる!!」
「わからないよ。なにも。君が親友を亡くした気持ちとか、罪悪感とか、なにも。君たちの絆の深ささえ。」
シキは冷笑した。
「だから僕らから見たらたった竜を亡くしたこと、なんだよ。」
「出て行ってください。」
フッチは声をあら上げた。
「ここは君の部屋だからね、出て行くよ。でも人なんてすぐ過去に流すことができるんだよ。」
シキはそういって外へ出て行った。

シキは外でつぶやいた。
「人というものは時がたてば腹は減るし、休息をほしがる、そういうものだよ。」

しばらくフッチはシキに対して怒りの感情に占められていた。
しかし、しばらくして彼はお腹がすいてきた。フッチは三日ぶりに食事を取った。

◇◆◇

その日の晩、フットの部屋にヨシュアがやってきた、
「ご迷惑をかけて申し訳ありませんでした。」
フッチはシキの言い分を認めたわけではないが、迷惑をかけたことは事実だった。
「謝ることはない、竜を失ったものなら誰しもが感じる悲しみだ。」
「本当に申し訳ありません。」
フッチは赤面した。
「問題は前へ進めなくなることだ。お前はもう大丈夫だな。」
ヨシュアは微笑んだ。
「フッチ、」
「分かっています。僕はここにはいられない。掟、と言うよりは僕の心の問題です。」
「お前の身柄はハンフリーに頼もうと思う。・・・・・・、それにしても成長したな。」
フッチは首をかしげた。
「大人になった。とはいえ、子供が大人になることを私はよいことだとは思わないな。」
フッチは首をかしげた。ヨシュアの言う意味は分かったが何か深い意味があるように聞こえた。
「シキ殿もお前と同じ日、親友を亡くされた。シキ殿の親友は自ら、シキ殿のことを思って命をたった、とミリアに聞いた。シキ殿は戻ってこられたとき、まったく普通にしておられて、お前のことを心配していた。」
フッチは絶句した。
「ハンフリーについてあの方を支えてほしい。」
「・・・・・・僕が支えになるかどうかは分かりませんが。」
「そうか。やってくれるか」
ヨシュアは喜び出て行った。

「自分の思いを断ち切り、恨まれ、憎まれ、孤独になることもいとわない目をしている彼に安らぎがあらんことを。」

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