筆塗りについての私見 その2-2 塗分けについて。
今回は前回の宿題?塗分けについて。
2-2.塗分け・・・特に一発塗りとの使い分けに着目して
前回は、言い切りの文章を目指してあえて「です・ます」調をさけ文章を書いたつもりでありますが、自身でどうも馴染めないのでまた元に戻りますわ、文体<おいおい!
前回の塗装の面積の話は、言い換えると「多層がけ(面相塗り含む)」と「一発塗り」の話と言い換えても良いと思います。「一発塗り」が悪いわけでは無いし、その有効性も頭に入れておいてくださいと言う事。ただし、当然欠点があります。それは、面積に関わらず被膜が厚いと言う事。ある意味で長所でもあるのですが、特に塗分けに着目してこの点について述べて行きましょう。
まず、筆塗りで最も厄介なのが「ぼかし」であります。これも、ある意味で極論ではありますが、ここではあえてこう言い切ります。って事は、シャープな塗り分けが得意と言う事でしょうか?さて、ここです(どこだよ!@笑)。境目のキッチリした塗分けであれば、前述の「一発塗り」も利用できそうです。もちろん、マスキングを使ってと言う事になりますが、その回数が問題。
例えば、零戦などで上面色「緑」、下面色「灰色」を例にとってみましょう。一般論として、「明るい色を先に塗る」と言われてますので(実は、たまには無茶もするが・・・)、まず「灰色」を塗ります。楽な方法を選べば、この時マスキングはしませんよね?緑の範囲に及ぶ程度にフリーハンドで灰色を一発塗り。その後、マスキングを行い上面色の「緑」を塗ると。さて、どうなりますか?色の「にじみ」はさて置き、「緑」の中に「灰色」の塗料の形がクッキリと浮き出てきましたね?そうでしょ?「にじんで居なくて」も、この「段差」が気になりますよね。そうです、これが「一発塗り」の塗装被膜の厚さの欠点です。では、この状態をどうすれば解消できるか?と言う事に話を移しましょう。え?何々?ペーパーをかけるですか?
残念ながら、ペーパーをかけても「緑」の下に「灰色」がいますから、ただ斑(まだら)になるだけですね。再塗装が必要です。そうです、マスキングの回数と書いたのは、「下面色を塗る時点でマスキングをきちんと行なう」と言う事をさします。上面色を塗る部分はあくまでプラに直接塗ると言う事です。なお、今回のこの記述には、サフ掛け、パテによる修正と言う項目は入って居ないのでご注意を。はじめの「灰色」を塗る時点でマスキングを行なっておくのです。その後、そのマスキングにそって「灰色」側をマスクし「緑」の塗装を行なうと言う事ですね。どちらのマスキングもきちんと密着させ「はみ出し」が無いようにご注意。このリカバーについてはまたいつか機会を見て。まずは、きちんとマスキングを行い、密着させる習慣を身に付けましょう。こうすると、下地の滲み出し、下地の段差がなくなりますね。如何ですか?
おっと・・・気が付きましたか?そうです、両方の塗料の縁が盛り上がっているため、塗分けのラインに沿ってなにか盛り上がりが・・・気にならない方はこのまま。気になる方はエナメルシンナー(実際には塗った塗料よりやや弱い溶剤と考えてください)で、こすったり、細目の耐水ペーパーで、この境付近を「均して」下さい。
ここが肝心です。両方の色の下にはプラ以外存在しませんから、マスキングがきちんとされていれば、「斑」になることもありませんね。言うまでも無く。プラまで削っちゃダメですよ(笑)。これが一発塗り同士による塗り分けの基礎手法です。
定石を知って定石を破ると言う言葉がありますが、これがすべてではありません。先に述べた「塗料の厚みを反映する段差」であれば、ご想像通り「下面色」を全体に塗ってしまうと言う手もあります。また、盛り上げって居るために「段差」が見える訳ですから、ここをペーパーで均してしまうと言う手もあります。ただ、ここでいろいろな手法を書いてしまうと混乱してしまうと思いますので、基本とその
短所、長所と言うか特徴を飲み込んでいただければ良いかと思います。
言い換えると、私自身がすべて上記の方法で行なって居ると言うわけではありません。ここまでは、「一発塗り」についてのお話と言っても良いでしょうね。
で、ボカシとか面相塗りについては、僕がここでお話をするよりも各専門誌に詳しいので重複はしません。しかし、誌面の記載で記憶に無くて、実体験として伝えておくと良いかな?と思える話を少ししておきましょうか。面相で塗る場合の「肝」は何と言っても、運筆の速度と塗料の薄さ(正確には調合と言ったほうが良いかも?)に尽きると思います。このバランスが崩れて、塗料(ここでは溶剤も含めて筆から出てくる物体)が
多すぎる場合。「書きはじめ」と「書き終わり」「書き終わり終わり」の方が塗料がたまります。すなわち濃くなります。この事を注意しないと塗り分け(特にぼかしの近辺)に変な色のムラが出ますよ。同様に、面相の線の周りが中心に比べて濃くなります。こういうところも、「試したけどうまくいかない」または「上手く言ったと思ってるけど実は・・・」と言う事の原因だったりします。
簡単ですが、今回はこのあたりで。もちろん、いろいろな塗り方手法の組み合わせは膨大になりますから、どうしてもこのあたりはご自身で試してみて下さいとしか言いようがありません。何度も言うようですが、各個人での閾値、好み、得意技は必ず異なると思いますから・・・・