「どうしてそんなに星華のことが好きなんだよ?」 怜君はたまにその言葉を僕に向ける。 どうして…?どこが…? ………? 本当にどうしてだろう…? どうしてこんなにまで星華さんのことが好きなんだろうか? ………。 ……………。 …………………。 あれっ…? なん…で……だ…? (「好きだから、好き。理由なんてないよ。」) そうだ。 以前、僕にそう言ってくれた子がいた…。 告白されて返事に困った僕が聞いたんだ…。 (「こんな僕のどこが好きなの…?」) (「諏訪くんも森永さんのこと好きなの理由ないでしょ」) 星華さんの名前が出て、一瞬ドキッとした…。 可愛い顔…、ぱっちりの目…、長い黒髪……だから、好き…? いや、もし星華さんが今とまったく違った容姿をしていたとしても、 やっぱり僕は星華さんのことを好きになっていたと思う。 女の子らしいところ、ちょっと生意気な態度、意外と恥ずかしがり屋だったりするところ、挙げればきりがないくらい好きはあると思う。 でも………、 彼女に星華さんの名前を出されただけで、ドキッとしてしまう …そんな好き。 星華さんだから好き、理由なんてない。 (「本当わね。望みがないことわかってたんだ。でも、伝えないと思ってないのと同じような気がして…聞いてくれてありがとう。…じゃあね。」) 手を振って去っていく彼女に何も言えなかった、僕。 なんで、忘れていたんだろう君が言った理由のない好きを…。 理由なんてないよといってくれた君を… 僕に教えてくれた君に、 言いたい。 あの日言えなかった言葉。 君の言葉があったから、僕は今でも理由のない好きを続けています。 「ありがとう。」 |