「わー、快晴―!!運動会日和だね!!」 ここはO川学園小等部のグラウンドである。 小等部の仲良し教師陣である、毎度お馴染みの幼馴染四人衆は本日行われる小等部の運動会の最終準備のために、朝も早くから学校に来ているわけである。 ただでさえ低血圧で朝の弱い保健医、怜・ジェドールは、隣で能天気に馬鹿でかい声で叫んだ筋肉バカ、体育教師の諏訪禄の足を、とりあえず踏んだ。 「うわ!何すんの、怜君!別に怜君ぐらいなら痛くないからいいけど。」 悪気は無いが、ゆえに失礼であり、余計にむかつくと言う奴である。 「うるせえ!ったく、いい年こいてはしゃいでんじゃねえよ。見てる方がハズいんだよ!大体なあ、今日の主役はガキどもだろうが!!」 「そりゃそうだけどさー、何ていうの?こう、血が騒ぐって言うかさー!」 「お前みたいな筋肉バカはそうかもな。つーか、お前って、学生のときからそうだよなー、本っ当に、変わんねーよなー。」 呆れて言う怜の言葉に、確かにと頷くのは、同じく学生時代から二人を知る音楽教師の森永星華と、美術教師の山田太郎…いやいや、しおんである。 「なんだよ筋肉バカってー!…でも、僕は運動会って言ったら、怜君のほうを思い出しちゃうな…。」 しみじみ言われた言葉に驚いたのは怜である。 「ま、マジで!?」 声が裏返るくらい驚いたのは、運動会でさしたる活躍をした覚えが無いからである。 (自分の事はわからないって言うけど本当だな。こいつらやっぱ友達だよ、俺の活躍を覚えてくれていたなんて…) 「うん。思い出すなあ…あの日の(大玉転がしの玉に轢かれた)怜君…。」 「あたしも運動会って言ったら、(綱引きは全員参加なのに、戦力外通告されて、人目も気にせず落ち込んだ)怜を思い出すわね…」 「僕もさ。思い出す事といえば、(騎馬戦で、軽すぎために鉢巻と一緒に敵にさらわれ、なぜか5点も入った)あの日の怜さ…。」 「ほーんと「「「思い出しちゃうよねぇ…」」」 「な、何だよてめーら照れんじゃねえかよー!」 照れまくる怜には、皆の肩が小刻みに震え、必死に笑いをこらえているのが気付けないようでした。 人間万事、知らぬが仏? あざやかな思い出を胸に秘めつつ、運動会は始まる。 |
| back | top | next |