O川学園小等部 秋の大運動会シリーズ 〜そのじゅうさん〜

≪ 縦割りリレー ≫



速さを競う競技と言うのは燃える。
それが代表者ともなれば早さも相当、盛り上がりも相当。
おまけに全学年から出るのだから、ハイライトにはもってこいなのです―――

運動会のラストは縦割りリレーである。
毎年最高に盛り上がるこの競技は得点も高く、毎度のように逆転劇が起ったりする。
特に今年は三つの組が僅差で、これに勝利を収めた組が優勝すると言うこともあり、その上バランスよく足の速い生徒が配置されてしまったので、どこが勝つのかまったく見当もつかないのだ。
会場はまさしく興奮の坩堝にあった。
普段は冷静な人たちでさえ、その影響を受けていた。

「去年はこれであんたに抜かれたからね、今年は負けないわよ。」
「去年は運が良かったんだよ。でも、今年も負けないよ。相田君もがんばろうね。」
「望むところだ!初めて出るけど、二人とも俺の運動神経は知ってるだろ?」
「あら、言うじゃない。ま、誰が勝っても恨みっこ無しと言うことで。」
「がんばりましょう。」
「「ええ。」」

「6年生はあの目立つ3人か。見てきた限りだと、3人とも早そうだが。」
「ええ、実力はかなり均衡しています。同時スタートでは誰が勝つのか私にもわかりません。」
「3人に渡るまでが勝負と言ったところか。6年生以外はどうなんだ?」
「青だったら遥ですね。見た目はあんなですが、相当早い。黄色は多良葉。1年生にあるまじきスピードです。赤は突出した生徒がいない分、個々のレベルが高い。はっきり言って、蓋を開けてみるまではなんとも…」
「なかなか面白い勝負になりそうだな。」
「それだけは保証できますよ。」
「楽しみだ。」
「まったく。」

そして―――
『早い早い早い!!赤青黄、それぞれ一歩も譲りません!赤組団長林檎・ホープ、青組団長錦木椎奈、放送部のエース相田貴行!!3者ほぼ横一線のまま最終カーブを曲がりましたあ!!!そしてその先に待つのは・…!!』
「相田君、後は任せて!!」
「先生!!」
『各組の代表教師たちだあーー!!!』

「…おい。」
「何です、学長」
「教師も出るのか?」
「もちろん。私が勝負は分からないと言ったのは、これも含めてのことです。」
「しかし、確か黄色は体育教師だろう?」
「ええ。けれど、分からないのですよ、実際。まあ、ご覧いただければ分かりますよ。」

『黄組、体育教師諏訪禄が飛び出したーーー!!』
「待ちなさい禄!!あんた、あたしに勝ったらどうなるか分かってんでしょうね!?」
「せ、星華さん!!でもこれは真剣勝負だから…!!」
「とまらない気ね!?…禄、勝たせてくれたらデートしてあげる。ディズ○ーシーよ!!」
「ええ!?ディズ○ーシー!?」(それって、アレじゃん!デートの定番じゃん!夢と魔法の王国でロマンチックデート!!!!!)
「よし!今のうち!」
「星華…本当はそんなことするつもりないだろう?」
「ち、まだしおんがいたわね!!あんたフェミニストならあたしを先に行かせなさいよ!!」
「それとこれとは別物さ…!」
「禄!しおんを先に行かせないで!!」
「はい!星華さん!!しおん君ごめん!!ぼくの幸せのために犠牲になって!!」
「禄…勝負とは非情なものさ…じゃ!」
「だめーーーー!!!」
『えー、なんだかごちゃごちゃしてまいりました…。先生方〜〜〜〜、今競技中なんですよ〜〜〜〜〜?』

「…こういうこと、か」
「こういう事なのです。しかし、最悪の形で出ましたね。」
「そうだな。」
「せっかく「生徒たちががんばったのに…!(怒)」
「さ、寒い…おれはもうだめだ…!」
「バカやろう!!寝るな!寝たら死ぬぞー!!」
本部テントでは会長と学長の怒りブリザードが吹き荒れ、それに巻き込まれた生徒が2名、被害を受けたとか受けないとか…。

やっぱボーナスカットですか?
トップを怒らすと怖いんだよ!!特にここO川では…!!
でも、ま、自業自得か?
最後に躓いたけど、運動会は集計を残すばかり。




誰だあぁ〜、最終アンカーに"しおん"を持ってきた奴はぁ〜!!
しおんが走るくらいなら、私が走る!っと、静紗亜先生がひどくご立腹でした。
まっ、当然だけどね。
最後の最後でこういうオチですか??
いいんですか、こんなんで!!許されるんですか!!
(許されないからこそのボーナスカットなんだろうけど・・・)
いいのかなぁ、こんなんで集計しちゃって。

あっ、関係ないけど走ってるしおんとかって見てみたいよねぇ〜。
やっぱ、走り方も華麗なのかなぁ・・・気になる〜!!

えっ、なになに?最後に禄についても一言?
そんなん、ゆうまでもね〜よ!(←ひでぇ)


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