O川学園小等部 秋の大運動会シリーズ 〜そのはち〜

≪ 組み体操 ≫



人は誰しも思い出を持ち生きるもの。
では、この人の場合は?


ピッ!
笛の号令に合わせて5年生と6年生が動く。
風車、扇、ピラミッド。
身体だけでそれらを表現する、つまりは組み体操である。
すごいすごいと単純に喜ぶ4年生以下の子供たちとは対照的に、救護テントの怜は、空きっ腹を抱えて至極面倒そうに見ていた。
「もー、怜君てば!子供たちががんばってるんだから、ちゃんと応援してよ!」
「だってよ、腹減ってんだよ。朝食ってねえし。ちゃんと拍手はしてんだろうが」
「怜君の拍手は心がこもってないの!」
「なんつーか、得点入るわけでもねえし!燃えねんだよなー」
「えー、楽しいじゃない!昔あんなのやったなとか、思い出さない?」
「そう…思い出すね、あの美しい日々を…。怜はバランスを取るのがとても上手だった…」
答えたのはいつのまにか隣にいたしおんである。
持っているバラが朝と違うのは、すでに誰かに上げてしまったためであろう。
さすがフェミニスト!
そしてさすが天然の禄は、イノセントにひどいことを言ってのけた。
「本当だよねー、怜君別に小さいわけじゃないのに、いっつも上だったもんねー。バランス感覚よかったよね?サボテンとかさぁ」
…言葉から槍が出てくるのが、私には見えるようです。(泣)
さらに確信犯しおん。
「ピラミッドも一番上だったね…それ以外出来なかったから。いや、勇気を称えているのさ。あんな高いところばかり、ね」
…ほーら、刺さってる刺さってる。怜、瀕死?
「そーだよねー、目立ってたよね!怜君!」
「て、てめーらなんてーーーー!!!」
止めを刺された怜が走り去った後には、
「ど、どうしたんだろ怜君、いきなり…?」
と、天然そのもので目を丸くした禄と、
「ふっ、思い出の甘美さは時に人を奇妙な行動に駆り立てるものなのさ…!」
と、分かったよーな分からないよーな、とりあえず適当には答えるしおんが残されていた…

喜びも悲しみも幾歳月。いろいろ知り尽くした幼馴染みは貴重だけど、だからこそ恐ろしい。
そう思いつつも、つれづれなるままに運動会は中盤を迎える。



う〜ん、これで怜が高所恐怖症とかだったらなお面白かったのにね、残念♪(←鬼です)
でも、怜ってバランス感覚良かったの??
それとも、よくならざるをえないほど沢山やったの??
むしろ、両方なのか。
あれでしょ?
黒板にすでに組み体操(頂上・・・怜・ジェドール)って毎回のように書かれてたんでしょ?
せつねぇ〜



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