手が考えて作る

ギャラリー

59式ブーストグライダー21型 製作記

59式ブーストグライダー21型
全幅:360mm(展開)
重量:17g(滑空時)
製作のポイント

まず,図面(図面は機首を若干延長した22型です)をご覧ください.
やはり一番作りやすくまた飛ばしやすいのは主翼が前で尾翼が後ろという“ふつう”のレイアウトの機体です.変わり型に挑戦する前に,是非ふつう形態の機体でロケットグライダーの基本を覚えてください.日本モデルロケット協会の国内競技規定(参考種目)ではA3-4Tエンジンを使用することになっていますが,国内では飛行場所の制約もあり,あまり性能のよすぎる機体ではすぐになくしてしまいます.せっかく作った機体をたびたび亡くしてしまうようでは手軽に飛ばすことができません.そこで,ここでは1/2A3-2Tクラスのミニエンジンを想定した機体を考えてみました.

機体の作り方の基本は,ほかのロケットで用いられている作り方と大きく変わりません.ハンドランチグライダーの作り方は,そのまま応用できます.ハンドランチグライダーは,手投げによる発航直後に120km/hr以上の速度に達すると言われていますので,空力的には大変ロケットグライダーと似通っており,空力設計,構造設計ともにとても参考になります.実際,ハンドランチグライダーとして実績のある機体に,エンジンポッドを取り付けてロケットグライダーとして成功している例も多くあります.

 翼

まず,平面型に合わせて素材から切り出します.切り出す前にまず下面をサンディングし,そのうえで下面に中心線と上反角位置を,上面に最大矢高位置を記入しておきます.

上反角をつけるために翼を分割して切り離してしまう前に,翼全体の断面を翼型に整形します.よく研いだ切り出し小刀やバルサ鉋または紙ヤスリを使うと良いでしょう.
切り離した後には,切断部を上反角に合うよう紙ヤスリで斜めに整形します.こうすることで,接着面積が大きくなり強い接合力が得られます.
 
 
 

エンジンポッド

エンジンポッド自体は,1)焼損防止用のアルミ箔,2)ケント紙,3)雁皮を1層ずつスパイラルに巻いて,エポキシ型接着剤で固めたものです.適当な芯がなかったので,マグライトのボディーを使って巻いてみました.

この機体では,ポッド内に収納されたエンジンだけを放出する方法をとっています.イジェクションチャージによってポッド内に発生するガス圧で,ポッドのリカバリーシステムを前方に放出する代わりに,エンジンを後方へ放出します.もちろん,エンジンフックがあっては放出できませんので取り付けません.

エンジン単体を放出する場合でも,意図的に放出するものにはリカバリーシステムが必要です.エンジン単体の前後端にリング状の部品を取り付け,エンジンよりひとまわり大きな直径のモーターチューブにセットします.ちょうどレシプロエンジンでピストンリングの2本付いたピストンがシリンダーに収まっている状態です.このときエンジン単体の中間部とモーターチューブの間には隙間ができますから,この隙間を利用してストリーマーをエンジンに巻き付けるように収納できます.図では,リング状の部品の代わりにリカバリーワディングを粘着テープで直接モーターケースに取り付けてあります.

エンジンは単に摩擦によってエンジンポッドに付いています.機体が射点で垂直にセットされている状態では,摩擦力がエンジンがポッドから外れ落ちるのを防いでいます.
ポップはポッドにしっかりとはまっていなければなりませんが,同時に後ろ方向には容易に滑るようでなければなりません.エンジンは,イジェクションチャージのガス圧で放出されます.エンジンがポッドにとりつく“きつさ”が適当かどうかを判断するために,次のような方法を試してみて下さい.まず,1)ポッドをグライダーに取り付け,そのまま滑り落ちずにいることを確かめます.次に2)グライダーを主翼のすぐ後ろを持って打ち上げ体制,つまり垂直に保持し,3)手首のスナップで機体を上向きに動かします.このときポッドが機体から簡単に離れ落ちればOKです.うまく行かないときには,テープを貼ったりしてきつさを調整します.


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