How To脇道

 

ガンプラ簡単フィニッシュ法のススメ

 

今回はこれまでのフィギュア製作のHow Toから少し離れて、プラモデル、特にガンプラの簡単フィニッシュ法について紹介してみることにします。これは2.3年前にホビージャパン誌上にて紹介された、成型色を生かしつつ手間を省いて模型を完成させると言った製作方法の一つです。

間接的にフィギュア製作に関わる点としては、いわゆるサフレス仕上げというフィギュア製作方法を、より重点的に考える上で役に立つ部分もあるかと思います。

また、模型を完成させる、といった本来当然の結果を身近に感じる事のできる点において意義のある方法ではないでしょうか。


最近のガンプラが成型色がしっかりしていて、サフ吹きから再度塗装することがなんだか勿体無い気がする、と言う意見は以前にも述べました。今回はその中でも、HGUCやMGレベルのキットについて使用できる、簡単フィニッシュ法を紹介しています。

 

 

 

簡単フィニッシュ法の一連の流れ

 

(使用キット HGUC1/144ズゴック)

 

 

1.パーツの磨き、下地処理

まずは、説明書どおりにプラモデルを組み立てします。ここで合わせ目の処理もやっておきましょう。方法は通常のプラモデル接着と同様。スチロール系のプラ接着剤をパーツ同士にたっぷり塗って張り合わせ、はみ出た部分をヤスリで削ります(当然十分乾燥させてからです)。

一通り組み合わせ、素組みの状態を楽しんだら(←別にやらなくてもよいですが)、パーツをばらして全体に紙ヤスリがけをします。パーツ全体にこれを行い、大体400番から始まり、800〜1000番くらいで仕上げします。パーツが白く曇るくらいでも構いません。ここでパーツのヒケを目立たなくする処理をしておきます。

 

2.クリアー吹き

パーツの磨き処理さえ終われば、後は仕上げへの道のりが待っているだけです。この次の行程は通常ならばサフ吹きなのですが、ここでグンゼのスーパークリアーツヤ有りスプレーを全体にタップリ吹き付けします。まあ、ヤスリキズが埋まるくらい、と言うのが大体の目安ですが、タップリと言っても垂れてきたりしない程度でとどめておきましょう。

 

 

 

 

3.部分塗装

一通りクリアー吹きを終え、乾燥を待ってから(1,2時間程度かな?)部分的に塗装しておきたい所をエアブラシ等にて行います。今回のキットではこの作業は殆どありませんでした。唯一胸のハッチに塗装が必要だった為、インストの塗料例に従ってブラシ吹きしています。

 

 

 

 

 

 

4.シャドウ吹き

パーツの陰になる部分をシャドウ吹きします。ここではインストに書いてある塗料例から、1段暗い色を作り、吹き付けしています。ここは個人の趣味で、濃くキメるか、あっさり済ますか自由にやってみましょう。ちなみに、今までの経験ではなるべく濃い目にやっておいた方が手を加えた感じがするみたいです。

 

 

 

 

 

5.シャドウ吹き2・リタッチ

先の行程の続きですが、接着剤で張り合わせた部分は、色味が変わってしまったりする事が往々にしてあります。そこは設定色でリタッチする必要があります。実はここが今回の製作法で一番厄介な所だったりします。折角成型色を生かしているので、自分で作った色が成型色と違ってしまうと具合が悪い・・・。そこで役に立つのが、市販のガンダムカラーです。この色はほぼ成型色を再現しているので、これをビンからそのまま気になる部分に筆などでリタッチすれば大抵の部分はカバーできるでしょう。

 

 

6.墨入れ・仕上げ

さて、残る工程は僅か。後は通常のプラ製作同様、墨入れして仕上げ作業するのみです。多分の溶剤で溶いたエナメル塗料を使って、スジや凹みに塗料を流し込み、後ではみ出た部分を溶剤を染み込ませたティッシュ等で拭きとりします。クリアー吹きでツルツルになった表面ならば、容易に流す事ができます。

全て終えたら、全パーツを組み付けし、スーパークリアーのツヤ消しをまんべんなく吹き付けし、モノアイを市販のものと交換して完成です。

 

完成

全工程の作業時間は正味8時間程度ですか。サフ吹きとマスキングの時間を省くだけで随分と作業時間は短くなります。

只、乾燥の時間が必要ですので、いかな簡単フィニッシュ法でも1日で完成は難しいでしょう。そこで、ウイークデーに組み立てのみ完了させ、週末に仕上げ作業を行えば、1週間でガンプラを完成まで持っていけます。なかなかすばらしくはないですか?

 


 

簡単フィニッシュ法は仕上げの一つの方法でしかなく、必ずしも全てのキットでこの方法が通用するわけではありません。故に、この方法を快く思わない声もあるようです。

JANIGANにとっての模型の考え方として、半分ネタで「フィーリング工作」と言う言葉を使っていますが、この言葉には実は上手にごまかそうと言った意味が込められています。不謹慎と思われるかもしれませんが、自分の模型製作の満足度の中で、重要性の薄い部分は思い切って省略もやむなしでは、ということです。

模型製作はあらゆる趣味の中で、時間と手間が非常にかかる贅沢な趣味と言えるでしょう。そんな中で、「単に模型を完成させる」と言う当然の帰結に到達しないと言った現象が、今の模型界で起こっています。模型製作の最も楽しい完成の瞬間を味わえない、若しくははなから味わわないという状況は決して健全とは言えません。もし、完成までの道のりが険しすぎるというのでのであれば、良い近道を教え、広めるのも一つの正解だと思います。

自分に関しても、山のような在庫を抱える中、限りある時間で納得のいく模型を作るのは実際かなり難しいと思っています。もちろん己に高いハードルを設け、常に全力100%、時には120%の力で模型を作るのが最上の道である事に変わりはないでしょう。もし模型製作が生業になったり、それでお金を稼ぐ場合であれば、当然そうあるべきだと思います。只、「模型を楽しむ」点においては話は別です。

もっと気軽に、良いものを作って満足すると言った道があっても、問題はないでしょう。JANIGANはなるべくこの道を極めていきたいと思っています。

 

 

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