「くそっ、なんだってんだ!」 
「敵さん粘るね」
「よし一気にカタをつける! いくぞ!」
隊長のシューク・ストレイプは奮い立つとビームサーベルを抜き、敵モビルスーツ‘ザク’めがけ斬りこんだ。
連邦軍のモビルスーツの量産も軌道に乗り、実戦配備がされた頃。
モビルスーツの実戦データの収集を目的とし、世界のさまざまな戦場へ赴く部隊、いわゆる実験部隊が設立された。
任務は過酷であるがその功績は少なくなく、歴史の表舞台には残らない存在であった。
「うおおお!!」
ザクは腰の部分から真一文字に切断され上半身が地面に落ちた。切断面がスパークしている。
「もう少しです!もう少しで味方部隊の撤退が完了します!」
オペレータのエミィが熱のこもった声で状況を報告すると敵モビルスーツ、ザクが2機出現した。
「隊長、右をやります!」
ラルド・アーテルンはザクが撃ってくるバズーカをかわすと手持ちのビームスプレーガンを撃つ。
ザクの左腕の装甲が壊れたが、敵は右腕で灼熱の斧、ヒートホークを取り出すとラルドめがけ振り下ろした。
「グッ!!」
コックピットに被弾箇所が表示されたが致命傷ではない。
「お返しだ!」
そう叫ぶとスラスターを勢い良く噴かし、ザクにシールドから強烈なタックルを喰らわせると、スッ飛び仰向けになった。
接触回線でパイロットの絶叫が聞こえたが、ラルドは情け無用でジムの頭部からバルカンを浴びせると、ザクの頭部の装甲が見る見るうちに剥がされザクの目から光が消えた。

シュークはそのころもう1機のザクを相手にしていた。頭にツノのようなものがある、隊長機だ。
「ヴィル、援護を頼む」
「了解、任せとけって」
ヴィルはビームスプレーガンを2発ほど発射するが、さすが隊長機だけあってするりと避けるとそのままヴィルにヒートサーベルで斬りつけてきた。
「つ、強い!」
ヴィルのシールドは上から3分の1ほどのところでスッパリと斬られてしまった。後もう少し回避が遅かったら・・・。
「当たれー!」
シュークはビームスプレーガンを狙いを定めて発射するとザクの右肩にある追加装甲がブクブクと融解した。
「でぇぇい!」
気合とともにヴィルはシールドでザクを突くとすぐに近距離バルカン撃ったが、間一髪でザクが横に回避した。
「隊長!いまだ!!」
咆哮とともにシュークは突貫し、ビームサーベルを振り下ろすとザクの左腕がザッパリ斬りおとされた。斬りおとされた左腕は少しの間開いたり閉じたりしていたが、ゼンマイが切れるように動かなくなった。
「ガウの出現を確認!警戒をして下さい」
『なんだと・・・』
シュークはまだ戦力があるのかと内心、驚いていた。ラルドもヴィルもきっとそう思っているだろう。
ザクが片腕でマシンガンを撃つが当たりはしなかった。威嚇だということはすぐに分ったのだ。
上空からメガ粒子砲が来た後一面が光に包まれた、照明弾だ。しばらくの間カメラが狂ったが元に戻ったときにはもうガウもザクもいなかった。
「味方部隊の撤退は完了しました。隊長、やりましたね」
「シューク隊、帰還する」
『逃げられたか・・・あのパイロット、かなりできるな・・・』
シュークたちの周りには少し暗い夕日が広がっていた。

 

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