北欧神話の勉強室

隊長「モンコレってホントたくさんの種類のカードがあるな。」
偵察「モンスターのコレクションですからね。」
隊長「そのままやんけ!ところでモンコレってのは富士見書房から出版されている同名の本、
       モンスターコレクションが元みたいなもんだろ。」
偵察「まぁそんなところですかねぇ。」
隊長「じゃ、この本に載ってないユニットなんかはどっから来てるんだい。」
偵察「そりゃ世界の神話とか物語からでしょう。」
隊長「ふーん。じゃ、漫画がベースになったものもあるんだ。」
偵察「漫画?ですか?」
隊長「ベルダンディとか。」
偵察「隊長。それはその漫画が神話をモチーフに描いてるんですよ。」
隊長「にゃるほど。」
偵察「じゃあ、今回は神話の中でも特にモンコレ世界に大きな影響を与えている
       北欧神話についてお勉強しますか。」

前説

北欧とは主にスカンジナビア、アイスランド一帯を示してます。 かってはバイキングたちの交易と略奪、植民が繰り広げられいた地である。 特にアイスランドは歯の根も噛み合わぬ寒さが支配する土地であり、 壮大な氷河がその大地のほとんどを覆っている。 かと思えば、活発な火山活動が繰り広げられる氷と炎の国なのである。 そしてこの土地で生まれた書物、いや口伝えで伝承されてきた物語がエッダとよばれる、 神話と英雄伝説からなる物語である。エッダには・・・・・・・・
なんておかたい話はここらへんにして、ここではエッダに関係あると思われるモンコレカードをとりあげ、 その由来などをあげてきたいと思います。もしこれで北欧神話に興味を持たれた方は学校の図書館などで調べて下さいね。

ジャイアント/フロストジャイアント
いきなりなぜかジャイアントであるがそれは北欧神話での天地創造に関係するからである。 まず炎熱の国ムスペルヘイムからくる熱風と、氷と霜の国ニヴルヘイムの霜とがぶつかり、とけて滴り、その滴りから巨人ユミルが生まれる。 そうこの世界には神ではなく先に巨人が出現したのである。このユミルから霜の巨人族というものが由来しているが、 フロストジャイアントがわざわざスペシャルカードとして登場するのはこのあたりから来ている。 (その他、山の巨人達なんてのも登場します。) で、なんやかんやでこのユミルがオーディン、ヴィリ、ヴェーの3兄弟(彼らからアース神族が由来する)に殺されて、 その死体からこの大地が作られたってことになってる。
さて、巨人族はヨーツンヘルム、ウートガルズという世界で暮しているわけだが、この後アース神と戦う者もいれば、 中にはアース神との間で子供を作ったりするものもいる。巨人は神と同様に力を持ってるということだ。
北欧神話の最後には巨人達と神々との戦いがあり、双方討死にというダンバインもびっくりの壮絶な終末を向かえることになる。
ユグドラシル
ユグドラシルはあらゆる樹の中で最も大きく見事なとねりこのの大樹です。 その枝は全世界の上にひろがって天に達しているというからそうとうなでかさだ。大きなユグドの木の下で♪なんて唄っている人もいるが北欧神話の世界じゃみんな木の下にいるようなもんである。
根っこは3つ。ひとつはアース神のところ、ひとつは巨人族のところ、 もうひとつはニヴルヘイムというところにあって、それぞれに根の下には泉があります。 アース神のところにはウルザンブルンという特別神聖な泉があって、 そのほとりに3人のノルニル(ノルン)が住んでいる。この3人のノルンが何者なのかはわかるよね。 次に巨人族のところの根の下には知恵と知識の隠されたミーミルの泉があります。飲んだら知恵がつくそうだ。 知識をつけるだけならアンキパンでもいいが知恵をつけるとなるとこの水だろう。だが泉の持ち主巨人ミーミルが飲ませてくれるかはわからない。 オーディンでさえこの水を飲むために自分の片目を抵当にいれているほどである。ここはアンキパンでガマンしよう。 最後にニヴルヘイムの根の下にはフヴェルゲルミルという読みにくい名の泉があり、 そこには龍のニーズヘグがいて根っこにかじりついている。あわれなユグドである。
ユグドラシルの枝にはたくさんの動物が住んでいるの。だからユグドは、葉っぱは食われるわ、根っこはかじられるわと、 誰も知らない苦しみを毎日受けており、そのため幹は脇から腐りはじめているのである。 それでも毎日新鮮な葉を茂らせるのは毎日3人のノルンが泉から水をくみユグドが腐らないようぶっかけているからです。
ウルド、ベルダンディ、スクルド
生きるものすべての運命を決めるのがノルンです。 彼女らは人間や神が生まれる時にやってきて、その人の運命を決めるという仕事をしている。 つまり、のこのこやってきて「あんたこの日に死ぬよ」と言って帰るわけだ。(もっとやさしい決めかたやろ)で、 人間の人生が人により千差万別なのはノルンにもいろいろなやつがいて、良いのもいれば悪いのもいるからだとか。 いやはや、なんとも迷惑な話である。 (とあるお話では、ある子が生まれた時に長女と次女はちゃんともてなしを受けたので一族の中で 誰よりも幸せになるだろうと助言をしたが、一番末っ娘のノルンが誰にも助言を求められず、どすんと押されて すっころんだのでとうとうへそを曲げてしまい、「この子、このろうそくの火が消えたら死ぬよ」と言いよった。 この時はとっさに長女がろうそくの炎を消し、ろうそくに火をつけない限りは不死身であるということにしたのである。)
ユグドラシルの根の下にはそれぞれウルド(過去)、ベルダンディ(現在)、スクルド(未来)というノルンが住んでることになります。 で、ユグドが枯れないように毎日神聖な泉の水を注いでるのである。(この泉は入ればなんでも白くなるというとんでもない泉。白鳥はこっから誕生したとか。)
最後になるが、ウルドが実は世紀末の大魔王だったとか、スクルドがメカフェチだったとかそんな設定はございません。
ワルキュリア
いわゆるヴァルキューレ。
世界の真ん中アースガルドにアース神達は住んでいるわけだが、 そのアースガルズで最大の建物がオーディンの宮殿ヴァルハラである。天井は槍、屋根は楯、広間の壁には武具武具武具。 オーディンはここでアース神やエインヘイヤルと呼ばれる戦場で死んだ戦死者のために祝宴を開くのである。まさに武人の宮殿である。 で、そこで仕える女性がヴァルキューレなのだ。
彼女らはオーディンの命ですべての戦場におもむき、そして誰が勝利者か、誰が戦死者かを決める仕事にあたっている。なお、フレイアについてはこの次ね。
フレイア
で、フレイアっす。北欧神話の世界にも女神はいっぱいいるが、その中で2番目にすぐれた女神。一番はオーディンの妻フリッグである。
フレイアはヴァン神族という一族の出身であり、 父ニョルズ、兄フレイとともに人質としてアース神族のところに来たことになってる。 だからオーディン達アース神族とはちと生まれが違うわけだな。
フォールクヴァング(戦士の国)に住み、そこにセスルームニルというこれまた読みにくい名の館に住んでいます。 出かける時は二匹の猫に引かせた馬車・・・・じゃないな、猫車に乗っているというからなんだかおちゃめ。ネコバスみたいなものか? いつでもこの女神が戦に出かける時は戦死者の半分がフレイアのものになります。
フレイアはとっても美しく(胸元に大きなブリーシンガルという首飾りがあってこれも美しい)、巨人達がアース神と交渉する時にはちょくちょく「フレイアをよこせ」という話がでてきます。
フェンリル/ドローミの鎖
神々の世界にロキという神様がいます。もともとは巨人の子ですがオーディンと血をまぜた兄弟となってアース神族に迎えられています。 ひねくれもんで気まぐれ屋、さらに悪知恵の天才というとんでもないやつです。 で、ロキにはいっぱい子供がいるのですが、ヨーツンヘイム(巨人の国)のアングルボーザという女巨人との間にも3人(?)の子供をつくっており、 その1番目の子がフェンリル狼である。
アース神達がフェンリルを飼っていたが、毎日大きくなるフェンリルが将来神々に災いをもたらす存在であるとわかり、とうとう縛ることにします。 フェンリルに「この鎖が切れるか試してくれ」といってだまして縛りつける作戦ですね。 で、最初はレージングという強い鎖ですがフェンリルがちょっと力をいれると壊れてしまいます。 次に出してきたのがドローミの鎖という倍の強さの鎖です。これもいけるかな?とちょっとフェンリルは考えましたが、 うおりゃと力をこめると鎖はバラバラに壊れました。フェンリルにはイニシアチブ修正がないからですね。 最後にグレイプニルという猫の足首、女の髭、山の根、熊の腱、魚の息、鳥の唾というとんでもない材料でできた鎖がでてきました。 これにはフェンリルも気がすすまなかったみたいですが、まぁアース神にだますなよと取引 (チュールという神様がフェンリルの口の中に片腕を突っ込み、騙したら食いちぎるという条件です) をして鎖をかけさせました。鎖は切れません。見事に騙されたわけです。(もっともチュールは片腕を持ってかれました。) さらに追い討ちで上顎と下顎の間に1本の剣でつっかい棒をされております。 フェンリルはこの後神々の終末(ラグナロク)の時まで縛られっぱなしになります。 フェンリルの能力が落ちるという特殊能力はここから来てるんですね。
さて、フェンリルは神々の終末の時には自由になり、ロキとともに巨人側について戦うことになります。 そして、上顎を天に、下顎を地につけ(余裕があればもっと開いた) アース神の頂点オーディンと立ち向かい、オーディンをぱっくんちょしてしまうことになります。 もっともすぐさまヴィーザルという神に片足で下顎を踏んづけられ、手で上顎を押さえられ口を引き裂かれてしまいます。
ヨルムンガルド
ロキとアングルボーザとの2番目の子供でミズガルズの大蛇といわれてます。
この蛇も神にとっては大きな災いになると予言されたのですが、 神聖なるアースガルズで殺すわけにもいかずオーディンによって世界を取り巻く深い海へと放りだされます。 そこで蛇は陸をとりまくようにかこみ自分の尻尾を噛んで育ちます。ですからもんのすごい大きさになりますね。 全世界に枝を広げるユグドラシルが8レベルですからヨルムンガルドが10レベルなのも無理はないです。 一度トールがこの大蛇を釣り上げてやろうと試みましたが、あまりに激しいフィッシングだったので(だってヨルムンも物凄い顔で睨み毒を吹きかけるんですよ)、 トールのお供をしていた巨人ヒュミルはその糸を切ってしまっています。それほどこの大蛇は恐ろしいものだったのです。
さて、このミズガルズの大蛇も神々の終末の時にはロキ、フェンリル同様巨人側につくことになります。 で、オーディンに次ぐ実力者トールと戦いますが、ここでトールにやられてしまいます。そのかわりミズガルズ大蛇の毒はトールの命も奪うことになり、両者は相打ちということになります。
ガルム
とんでもない化け物が2つも続いたロキとアングルボーザとの間の子供ですが、最後にでてくるのが死の女神ヘルである。 それっぽい名前である。この女神もやばいという予言を受けたので、オーディンはヘルをニヴルヘイムの世界に投げいれ、 そして九つの世界を支配する力を与えます。それが冥府です。 そして、そのヘルが飼っていた冥府の犬がガルムなのです。
ガルムも神々の終末のときには自由となり、ロキらとともに巨人側で戦います。相手はフェンリルに片腕を取られた軍神チュールです。 チュールとガルムは相打ちで果てることになります。
スレイプニール
スレイプニールもロキの子供の一人です。といっても馬ですけど。 ロキって何を生み出してるねんとつっこみたくなる。 ただ少し違うところはフェンリルやミズガルズ大蛇にとってはロキはパパだが、スレイプニールにとってはママになることである。
さて、生まれたいきさつだが、神々がミズガルズを作ったとき、巨人の鍛冶屋が砦をつくってやろうと申し出た。 1年半の工期でできたらフレイヤと月と太陽をくれとの条件でだ。もちろんこんな大変な仕事一人でできるわけないから スヴァルジルファルという舌を噛みそうな名前の馬を使ってもよいという条件もつけたのだが、神々はそんなのできるわけない、 よしいいよと承諾したわけだ。するとどうだ、その馬こそが鍛冶屋もの何倍もの力で働くではないか! いかん!このままでは極レアカードのフレイアを持ってかれると思った神々はロキに邪魔してくれと頼みます。 すると、一頭の牝馬が出てきてこのやけに働く馬の気を引いて仕事にならなくし、とうとう仕事が間に合わないところまで行ってしまいました。 そうです、この牝馬こそがロキであり、あの働く馬との間に出来た子がスレイプニールなのです。
スレイプニールはオーディンの馬であり、灰色で脚が八本あり、神々と人間のなかでも最もすぐれた馬となっています。
ラグナロク
全世界が、人も神もみんな滅んでしまうだろう最後の時が神々の終末、いわゆるラグナロクです。 北欧神話はこのラグナロクを迎え、一つの時代が終わり、そして新しい時代へとつながるという様になっています。
具体的にはロキ、フェンリル、ミズガルズ大蛇、ガルム、などを加えた巨人軍と(野球じゃねぇぞ)、 オーディン、トールなどのアース神族との全面対決となり、双方討死に、全世界は火炎につつまれ、焼き尽くされ、大地は海に沈むという壮絶な終末を迎えることになります。 この後に新しい大地が海よりあらわれ、緑が育ち、新たな太陽が昇り、生き残った少しの神が集まる。 そして隠れて朝露で生命をつないでいた2人の人間から人類が生まれる・・・・とこうなっております。
さて、ラグナロクについては「神々の黄昏」という訳をよく聞きますが、おそらく北欧神話を元にしたと思われる 「ニーベルンゲンの指輪」というワグナーのオペラがありますが(こちらは英雄物語が中心だがヴァルキューレや ノルンも登場する)、その最後の章「神々の黄昏」からきてるのではないかと思っています。
黄昏に歌う天使(推測)
この天使に関しては私の推測です。
アース神の中にヘイムダルという神様がいます。太古に9人の巨人の乙女だとか、オーディンの子だとかいわれる神様ですが、 ようは偉大で神聖であるということです。普段はビヴロスト(地上から天をつなぐ橋。つまり虹である)の近くのヒミンビョルグ(天山)に住み、 山の巨人からこの橋を守るために天の隅にいて、そして、ものすごくいい目と耳で監視してます。まぁデビルアイとデビルイヤーや。(なんかおかしい)
彼はラグナロク(神々の黄昏)の時にギャラルホルンというラッパを吹き鳴らし、神々全員を目覚めさせます。
世紀末の時にラッパを吹き鳴らす天使の話は他の神話にも見られると思いますが、黄昏時に吹き鳴らすという点から、 このヘイムダルがモデルではないかと推測しました。
スルト
北欧神話の世界誕生の場面において、神々が生まれる前には、 世界の中心はギンヌンガガップという虚無の深淵が広がっており、 そしてその周辺には霧の国や炎の国が取り巻いていたとなっています。 スルトは、この炎の国ムスペルヘイムを統べるものであり、その門を守るものでもあります。 北欧神話では多くの巨人が登場しますがスルトはさらに特別な存在で、炎そのものの存在でもあったのです。彼は通常巨人よりも数倍大きく、恐ろしく強力で、神々さえ、単独でこの巨人に立ち向かうことはできなかったほどなのである。スルトは、常にその手に巨大な剣レーヴァテイン(害なす魔の杖)を持っており、 その刀身には焼けつくような炎が燃え上がり、それはまるで太陽のように明るく輝いています。 だがレーヴァテインは剣に炎をまとわせてるような代物ではなく、炎そのものであります。 よってスルトとレーヴァテインは共に炎の化身であり、けっして放すことのできるものではありません。 ここんとこがモンコレのホーリィの手記とはちょいと違っています。
さて、神々が世界に現れる以前よりスルトはムスペルヘイムを統治し続けたわけですが、 神々の時代が来てからもこのムスペルヘイムから出て神々と争うことはありませんでした。 ですが、神々の終末の時、ラグナロクの時には神々の敵として、巨人族と魔物の軍団とともに神々の世界へと続く虹の橋を渡ってきました。炎の巨人スルトは、この軍団の最後尾におり、そして、彼が虹の橋を渡った瞬間、橋はスルトの灼熱の炎に熱せられ、燃え落ちてしまいます。
スルトはヴァナ神族の豊饒神フレイと戦います・・・・が、勝敗は最初から見えていました。 フレイは、巨人をも倒すことができる自ら獲物を求める見事な神剣を持っていたのですが、 彼は恋人をものにするために、この剣を手放してしまっていたのである。結局スルトを倒せる切り札を失っていたフレイではスルトを倒すことはできませんでした。ですがフレイは少なくとも神の国が崩壊するまでは、 スルトがほかの神々と戦うことを封じたのであり、スルトが倒した神はフレイひとりだったのです。
さて、オーディンはフェンリルに、トールはミズガルドの大蛇(ヨルムンガルド)と共に倒れたわけですが、 フレイはスルトに倒されました。もうスルトを阻むものはありません。 スルトはここぞとばかりに配下の「炎の子ら」を解き放ち、自らもその巨大な炎の剣を思う存分振るいました。 神の国は炎上し、ついには、アスガルドは全土が炎に包まれました。 北欧の神の国は、スルトの持つ炎の剣によって焼け落ちてしまったである。
ムスペル
火の国ムスペルヘイムの中に住む巨人族の総称です。
火の国はとっても熱く(暑いではない)、その国で生まれた者しか生きることができません。 そしてその入り口は炎の剣を携えた巨人スルトが門番をしています。 神話の中ではスルトとムスペル達は火の国から出ることがなく、登場する機会はほとんどありません。 ですが、神々の終末、ラグナロクの時にはいっせいに神々の国へ進軍し世界を焼き付くそうとします。 そして世界はスルトにより燃え尽きたとされています。
モンコレではおたがいの山札を3枚削る特殊能力を持っていますが、これは世界を燃やし尽くすことをあらわしているのでしょうね。
ファフニール(推測)
北欧神話は神々の神話と英雄伝説とがありますが、ファフニールは英雄伝説のほうに登場します。
北欧の古い伝説に登場する邪悪なドラゴンで、英雄シグルズ(ジークフリート)によって退治されています。 『ヴォルスンガ サガ』によればファフニールは毒のある竜で大地を震わせて歩きます。姿ははっきりとしてませんが、大蛇に足が生えたようなものといわれます。
シグルズはファフニールの心臓をあぶって食べたそうですが、このことで鳥の言葉が理解できるようになり、 この世で一番賢くなったそうです。
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