く〜ろんの詩

          

今は亡き、当店店主の作品です
よろしければ見ていってください。



「実は皆を養い、そして種子は未来へ」2000春

種をまいた。
皆でその実を食べるために。
時が過ぎた。
晴れの日も、雨の日も過ぎた。
実はいつ熟すだろう?
甘い果実が実る日は。
実よ、早く熟れ!
でも、今はただそれを待つだけ。



「漣と海の底と」2000春

海に来た。
海を眺めると、漣がたっている。
きらきらとさざめく漣。
それを見ていると、なんだか心が浮き立った。
でも、ふと気づくと、海の底が見えた。
海の底は、動かない。
何者をも受け付けず、ただ、暗い。
それに気づくと、漣に揺らめきがむなしく見えた。

海に来た。
友達と一緒に。
漣がたち、海の底に潜った。
漣も海の底もあった。
漣も海の底も、同じものだった。
漣も、海の底も、遊び場だった。
ただひたすら遊んだ。
気が付くと、友達がそこにいた。



「温かい光の源」2000秋

海岸を歩いていたら、一粒の真珠を見つけた。
明るく輝く真珠に嬉しくなった私は、真珠を見せてまわった。

皆は温かい七色の輝きに心を和ませた。
しかし、人の手に触れるうち真珠はくすんでいった・・・
くすんだ真珠は皆の心の闇を吸い取ったのだろうか?

ならば私が真珠を磨こう。
真珠が私にしてくれたように。
再びその輝きを取り戻すまで。
ずっと・・・、かならず・・・



「舞台の幕が開いて」2000年末

なんだかいつもとちがう
手が震える
足が思う様に動かない
・・・怖い?
どうしてだろう?
なにかいつもと違う・・・
そんな感覚、その理由。
でも、それは、
幕が開いたとたんにわかった。

そうか、今日が本番なんだ。
眩しい明かりのなか、今私達は舞台の上にいる。
笑いあい、手を取り合って、今までしてきた練習も、
全部今日の為にあったんだ。
踊ろう!力の限り!!
踊ろう!笑顔をふりまいて!!
私達の踊る楽しみは、見ている皆に伝わって、もっと大きな歓びになっていくから!
さぁ、今こそ本番。気合入れていかなくちゃ!
本番の舞台の幕が、ついに開かれたんだから☆



「始まりへの挑戦」2000冬

どうして頬を濡らしているの?
怖い夢を見たのですか?
恐ろしい話を聞いたのですか?
そう、本当に怖かったのですね。
そう、本当に恐ろしかったのですね。
そう、きっとそんな思いが、
顔を俯かせているのですね・・・
でも、よく見てごらんなさい、
これは新しい夢の始まり。
これは新しい物語の序章。
貴方の夢はなんですか?貴方の物語はなんですか?
さぁ、楽しい夢を見ましょう!
さぁ、素敵な物語をはじめましょう!
そう、今貴方はできる。
貴方の、その熱い思いを
夢を、物語を、形にする事が。
さぁ、いきましょう、皆の望む夢に向かって!
さぁ、いきましょう、皆の望む物語を描きに!
安心して顔を上げて!
怖い夢も、恐ろしい話も、全部私が引きうけて上げますから・・・☆



「浮惑の宴」2001年春

人々は舞い踊る それぞれの思うままに
人々は舞い踊る 今だけを見て明日を知らずに

廻り巡る円舞曲 今日もその宴は続く

果てなく続く宴に 皆 心に疲労感じて
しかし 止まる術を知らず ただただ踊り続ける


高らかに声を上げ 歌を唄う者来る
円舞は形を変え 詞に乗り姿を整える

新たに始まる行進曲 明日は一層の力強さを加えて

新たに始まる旋律に 皆 心騒いで
しかし 進む事に戸惑い ひととき歩み乱れる


廻り巡る円舞曲 美しくも空しく
新たに始まる行進曲 希望と不安に溢れ

いずこに向かうのか それは踊り手のみが知る



「君の声と心の声」2001夏

新しい活力、変わる事なき安定。
其の二つを両輪に、我らが王を軸にして、国は最長の時を歩む。
しかし、今響く、こころよからざる音。其の音は、私を不安にする。

・・・軋み・・・

気のせいだという言葉を圧するほど、自らの出来ることに思い悩むほど、その音は強く私の身に迫る。

その因に思いを馳せれども、語る場を見出し難く。あるいは因を語れども、その声も果たして届かざるか・・・

因は何処に、解は何処に。そしてそれは我が王の上に在りや?

いくつもの解れと綻びの陰を見つ、今はただ移いを眺めるのみ・・・。



「移ろい行く刻」2001夏

英雄の時代は終わり
刻は 大衆の時代へと
人々の意思の大波は さらにそのうねりを増し
そびえる巌も その姿を波頭に隠す
道標たる光は 次第にその輝きを失い
ひとときの輝きは 波の端より飛んだ飛沫に似て

我らの船は 波頭をこえて進む
いかなる大波にも 一度もひるまずに
大船の旅は 微睡みにも似て
抱かれた客人は 華やかな宴に酔う

しかし 潮流ますます早く
風 次第に凪ぐ
いかにして波を越え行くか
いかにして波を越え行くか
船を操るもの 一心に億万の辛労を重ね
その心知るもの いかばかり

願わくば 皆を乗せ 遙かなる航海を
願わくば 操るものに 幸福と 安らぎを





 

 

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