―――初めてこの地方の名前を耳にする人間からすれば、何処か物寂しい印象を与えると思う。
―――だけど、それは違う。
―――確かにこの地方は世界の記憶から忘れ去られた世界。
―――だけど、この地方の住人達はそんな事は気に留めるでもなく平和に暮らしている。
―――寧ろ、争い事がほとんど起こらない事を考えれば、ある意味楽園といえるのかもしれない。
―――だけど、この地方は近頃黒い兆しが起き始めている。
―――僕の旅のパートナー、リズオ君の行く先で必ずといって良いほど発生している。
―――そしてそれは、図らずも何か関係があるのではないかと疑わせる。
―――彼の目的は?この地方に何がやって来ようとしているのか?
―――だけど、今はその兆しはとても小さい。
―――良くない事の前兆は、少しずつ大きくなろうとしていた。
―――人目に気付かない所で、ひっそり、そして確実に…。
Episode 2nd
The town of the drought
Part1
―――僕達は今、人目の付かない森の奥に足を運んでいる。
―――そこで、僕はこの前捕獲した2匹のポケモンをボールから出した。
「もう完全に落ち着いたみたいだね。これなら、野性に還しても大丈夫そうだ」
その2匹は、捕獲した当初の凶暴性が見る影も無かった。
それほど、今のこの2匹は落ち着いていて、穏やかだった。
最初はこの2匹は戸惑っていたけど、やがて自分の住処に帰っていった。
「さて、そろそろ出発しようか、マコト」
「それで、次は何処に行くの?」
「うん、えーっと…」
マコトと一緒にいたもう一人の少年、リズオ。
彼は、足元に敷かれていた葉っぱの一枚を手に取ると、上空に放り投げた。
そのまま葉っぱは風の流れに乗り、北の方角へと流されていった。
「じゃ、北に行こうか」
……つか、ちょっと待て。
こいつらっていつもこんな風に旅の行き先を決めてるのか!?(爆)
もしそれでとんでもない所にたどり着いたらどうするつもりなんだろう(何)。−−;
と言う訳で、二人は現在北へ向けて旅の途中。
「秤スだか展開が急すぎない!?」
気にするな。
兎に角、現在二人はだだっ広い平原を横切っている。
天候は快晴、やや日照りが暑苦しく感じる気温。
そんな中…。
「ねえ、リズオ君。もう水筒の中が空っぽなんだけど」
「え゛、また!?マコトがいつも水を飲み過ぎるからだと思うんだけど…」
「…(汗)」
言葉に詰まってしまった(爆)。
仕方が無いので、近くで水源を探す事にした。
「それにしても暑いよね…。今の季節、こんなに暑かったっけ?」
因みに、現在の季節は春から夏への変わり目。
多少蒸し暑く感じる事はあると思うが、今の気温は明らかに真夏日その物だった。
更に運が悪い事に…。
「そういえば僕達、水系のポケモン持ってないよね…」
「うん…。マコト、だから前に水タイプのポケモンの一匹くらいは手持ちに入れたほうが良いって言ったじゃないか」
「それは、お互い様でしょ…」
と、干ばつ寸前だった二人の視界に町が目に入った。
「あ、マコト。町があるよ」
「本当!?助かった…」
町を視界に入れた途端、二人は残りの体力全てを使い切るかのごとく勢いで町に駆け込んだ。
二人にとって、そこはオアシスだった。
だが…。
この町に黒い影が蔓延っている事を、二人はまだ知らなかった。
「ぶはぁ〜〜っ! あー、生き返ったぁ…」
町の中を流れる清流から水を汲み、元気が復活した二人。
手持ちの水筒にも水を汲んで、今日はここで足を止める事になった。
「…それにしても、やっぱりこの暑さはおかしくない?この町は、結構北の方に位置する筈なのに…」
「あ、やっぱりそう思いますか?」
「!」
突如、背後から若い男性の声がした。
麦藁帽子を被り、薄い半袖のTシャツという、真夏の格好をしていた。
「貴方は?」
「僕は、この町で作物を耕して生活しているナズカって言うんだけど…。ここ最近、この町は真夏に近い日照りが続いてて、全然作物が実らないんだ…」
「まあ、この日照りだからね」
マコトは、上空を見上げ、額の汗を腕で拭いながらそう呟いた。
その直後、リズオが…。
「そういえば、この町に来た時から一つ気になっている事がある」
『まただ。』
一瞬、マコトは心の中でそう呟いた。
リズオから、いつもののんびりとした雰囲気が消え去っていたのだ。
「この町は、見た感じ水源は豊かだし、水ポケモンが生活するのにも不自由はなさそうだ。なのに、何で一匹も水ポケモンが見当たらないんだ?」
リズオの問いに、一瞬ナズカと名乗った青年は顔を背けた。
だが、それはほんの数秒の出来事。
すぐに今のリズオの問いに対する回答を口にした。
「以前は、すぐそこの清流には沢山の水ポケモンがいたんだけど…。この日照りが続くようになってから、一匹も姿を見せなくなったんだ。ううん、それだけじゃない。この町で住人達が飼っていた水ポケモンも、ほぼ同じ時期にまとめて忽然と姿を消してしまったんだ」
「偶然……じゃないよね?」
「うん、明らかに作為的だ。まるで、この町を干上がらせるのを目的としているみたいな…」
「それだけならまだ良いよ。この辺りに大きな町って見当たらないでしょ?だから、ほとんどの人達は自給自足の生活で賄っているんだ」
「そうか…。作物が育たなくなると、生活を続けるのも大変になるんだ…」
「…」
「? リズオ君、どうしたの?」
「ううん。ちょっと町の近くの様子を見てくるよ。マコトは先にポケモンセンターで待ってて」
「え?あ、ちょっと!」
そう言った直後。
リズオは町の外へ走り去っていった。
仕方が無いので、マコトはポケモンセンターで待機する事になった。
町の外へ飛び出していったリズオは、町の横にある小高い山の頂にやってきていた。
そこから双眼鏡を取り出して、辺りを見回している。
そんな中、リズオは町から程離れた場所にある湖で視線が止まった。
そこで、向日葵のような外見をしたポケモン、キマワリが何匹も集まっていた。
更に、上空へ向けて何か光の粒子のようなものを放っていた。
「あのキマワリ、”にほんばれ”を使っている…?しかも…」
そのキマワリの集団、何だか苦しそうな素振りをする者が何匹か見当たる。
恐らく、例のポケモン凶暴化と同じ症状だと彼は判断した。
そして事態を解決させるべく、リズオは一旦マコトを待たせているポケモンセンターに戻っていった。
#ポケモンセンター
リズオはポケモンセンターに戻ると同時に、マコトに先程の状況をマコトに説明していた。
「この日照りの原因は、キマワリの”にほんばれ”が原因!?だとしても、何でこんな長時間にわたって効果が続いてるの?」
「僕の推測だけど、多分その湖の近くには『あついいわ』の原石があると思うんだ。それなら、ある程度の説明が付く」
補足程度ではあるが、説明をしておこう。
『あついいわ』とはポケモンに持たせると、”にほんばれ”の持続時間が長くなる道具の事である。
「とりあえず、そのキマワリを止めれば何とかなるんだね?」
「だけど、気をつけたほうがいいよ。マコトは当然知っていると思うけど、キマワリの特性は…」
「『ようりょくそ』・『サンパワー』のどちらかだよね」
「そう。『ようりょくそ』は晴れている時素早さが上がる特性。『サンパワー』は、晴れている時に体力低下と引き換えに特殊攻撃力が上がる特性。もし、『サンパワー』持ちのキマワリがほとんどで”ソーラービーム”を連発されたら、正直厳しいと思う」
「まあ、何とかするしかないよ。厳しい事は解ってるけど…ね」
「じゃあ、行こうか」
#町郊外の湖畔
とりあえず二人は、湖の周辺にやってきた。
そして、近くの林の影から湖の様子を伺っていた。
「とりあえず来たのはいいけど、リズオ君どうしよう?」
「僕が様子を見てくるよ。咄嗟の時、僕の方が対処しやすいし」
「うん。じゃあ、任せるね」
一足先に、リズオが林から飛び出し、キマワリの群れに向かって駆けていく。
一方で、リズオに気付いたキマワリ達は集団でリズオ目掛けて渦を巻く無数の葉っぱを発射して来た。
「”リーフストーム”!?草系のトップクラスの技まで使えるのか…!仕方ない…」
リズオは、腰に付けてあるモンスターボールから、一つを選び手に取った。
それを開き、中から一匹の鳥ポケモンが姿を現した。
「ピジョット、”ふきとばし”!」
上空で待機しているピジョットに指示を出す。
両方の翼を大きく羽ばたかせ、強烈な突風を以って敵の攻撃を迎え撃つ。
結果、キマワリの繰り出した葉っぱ全てが、その突風を前に吹き飛んでしまった。
その直後、リズオは林の中に大気中のマコトにハンドシグナルで合図を出した。
合図を確認したマコトは、モンスターボールを頭上に投げた。
中から、綿雲のような翼を持つポケモン、チルタリスが姿を見せた。
「チルタリス、頼むよ」
マコトの意図を理解し、チルタリスは飛翔する。
湖畔に居るリズオ達を視認できる高度まで。
先程の攻撃を掻き消された事で怒ったのだろうか。
キマワリは、出鱈目とも言えるような感じで”ソーラービーム”を乱射し始めた。
日差しが強いため、本来の発射までに必要なチャージがほとんど無い影響だ。
そんな猛攻を、リズオ達は身軽な動きで辛うじて回避していく。
「(このパワー…、やはりあのキマワリ達の特性はほとんどが『サンパワー』だ。だけど、スピードが無い。そこに突破口が…)」
そんな時だった。
先程飛翔したマコトのチルタリスを、リズオは上空に確認した。
「ピジョット、”おいかぜ”!!」
ピジョットは、チルタリスの後ろへ回ると、先程と同じように翼を羽ばたかせて風を発生させる。
チルタリスはその風に乗って、猛烈なスピードでキマワリの群れに突っ込んでいく。
その途中、チルタリスは全身に外見が炎にも似た凄まじいエネルギーを纏う。
”ゴッドバード”
その猛烈な勢いを持続したまま、チルタリスはキマワリの群れに突っ込んだ。
その結果、何十匹といたキマワリ達が、一瞬で吹き飛んでしまった。
無論、立っていたポケモンなど居る筈も無かった。
「マコト、終わったよ」
リズオのその言葉を聞いて、マコトもようやく湖畔に姿を現した。
吹き飛ばされたキマワリ達は、我に返ったかのように散り散りに森の中へ帰っていった。
「ふぅ、今回も何とかなったね」
「リズオ君のピジョットが”おいかぜ”を使って勢いをつけてくれたからだよ。多分、チルタリス単体の攻撃じゃ、あそこまでの威力は出なかった」
「はは、相変わらず謙虚だなぁ。でも、そんなに自分を過小評価するものじゃないよ。君は、最初に会った頃と比べれば段違いに強くなってるんだ。それだけは、間違ってない」
「うん」
「だけど、これで終わったとは思えない。まだ、水系のポケモンが忽然と姿を消した方の事件が解決していない。そっちの方も、少し調査が必要だ」
「そうだね。 …ん?」
ふと、マコトは何かに気付く。
湖の中心辺りで、橙色に輝く『何か』を発見した。
「ねえ、リズオ君。あの光ってる物って…」
「あれは…。やっぱり、僕の推測どおりだ。あれは、『あついいわ』だ。それも、とびきり大きい奴だ」
「けど、あんなのって自然に出来たりするものかな?」
「……解らない。けど、ちょっと面倒な事が起きてるかもしれないな、あの町」
「え…?」
「ううん、何でもない。とりあえず一旦戻ろう」
「あ、ちょっと待って!」
言うが早いか。
リズオはサクサクと町の方へと戻っていった。
Part2
―――この町は、何処かがおかしい。
―――突然の日照り、水ポケモンの集団失踪。
―――まるで、何者かが悪意を持ってこの町を壊滅させようとしているかのごとく。
―――その黒い影は、少しずつ明るみに出ようとしていた。
―――僕達の、障害となるべく…。
キマワリ達の”にほんばれ”の影響が消えたせいだろうか。
先程までと比べて、この町は大分涼しくなった。
ようやく、この町の本来の姿の一部を取り戻す事が出来たという事なのだろう。
しかし、全ての問題が解決したわけではなかった。
「……え?少し遠出をして水ポケモンをゲットしに行く?」
「うん。水ポケモン失踪の謎が解明されて無い以上、何かこっちから手を打たないといけないと思うんだ」
「僕、あんまり好きじゃないんだよね。囮作戦…」
「! 我慢しなくていいよ、マコト。辛いなら、僕がそのポケモンを捕まえても良いけど」
「ありがとう。じゃあ、お願いするよ…」
というわけで、二人は町から結構離れた場所にある入り江にやってきた。
流石にこんなに遠くにまであの町の異変の影響は行き届いていないらしく、沢山の水ポケモンが優雅に生活していた。
「とりあえず、手頃な奴を捕まえておこうか。今後の旅にも助けになりそうだしね」
「うん」
リズオは、空のモンスターボールを手に取った。
そして、丁度海面を泳いでいたブイゼルに狙いを定め、ボールを投げる。
思いのほか抵抗は少なく、案外あっさりと捕獲に成功した。
「手抜き…」
……言うな(ぁ)。
何はともあれ、目的を果たした二人。
一旦、あの町に戻る事にした。
だが、町まで程近い所まで進んだ所で、異変に気付く。
町中から、火の気が上がっていた。
それだけではなく、やけに町全体が騒がしかった。
「リズオ君、町の様子がおかしいよ!」
「やはり、牙を剥いた…」
「え?」
「黒幕が居たって事だよ。何の目的かは解らないけど、あの町を干ばつさせようと何者かが仕組んでいたのは何となく予測できた。だけど、直接手を出すのがこんなに早いなんて…」
「考えてる暇なんて無いよ!このままじゃいずれ被害が…」
「…そうだね。とりあえず今は、あの騒動を鎮めるのが先だね」
会話を終えると、二人は走り出す。
ただ必死に、一目散に駆け抜けていく。
「リズオ君、あれ!」
「…!」
その町の中では、明らかに統率されているポケモン達が、破壊活動を行っていた。
建物は壊され、黒煙が噴き上がり、先程までのこの町の雰囲気は見る影も残されていなかった。
「何の…、何の目的があって…!!」
ふと、リズオがマコトの異変に気付く。
普段は温厚な方の性格の彼が、ここまで激昂するのは珍しかった。
それと同時に、マコトの脳裏にとある記憶がフラッシュバックする。
今、目の前で起きているのと似た状況の光景。
その記憶が頭から離れた直後…。
「やめろぉぉぉぉぉぉっ!!!!」
自棄。
そうとしか言い様が無いほどの叫び声を上げながら、マコトは町を破壊するポケモン達に突っ込んでいく。
「ギャロップ、エルレイド、チルタリス、皆!!!」
何を思ったのか、マコトは手持ち6つのモンスターボールの中から全てのポケモンを繰り出す。
今、彼が口に出した3匹のほかにも…。
レントラー・グラエナ・エーフィが姿を見せた。
「今すぐ…、止めろ!!!」
マコト達は、猛烈な気迫を以って突っ込んでいく。
リズオは、目の前での彼の急激な変化に呆然となっていた。
「マコト…」
―――あの時の事を、思い出してしまったんだね…。
―――あれは、君にとっての心の傷<トラウマ>だから…。
だが、リズオにしてもこのまま黙って立っているわけにもいかなかった。
「マコトを止める。今の状態だと、何をやるか予測が付かない…!」
意を決し、リズオもまた町中に駆け込んでいった。
その一方で。
「うあああああああっ!!!!」
暴走に近いほどの状態となっているマコト。
ポケモン達もその影響を受けているのか、凄まじいまでの力を発揮して、次々とポケモン達を薙ぎ払って行く。
だが、そんな中彼のばく進を止める存在が…。
ズドォォォォンッ!!
突如発生した爆発。
それによって吹き飛んだ事で、マコトは一瞬理性を取り戻した。
「痛たたた…、一体何が…」
その直後、彼は背後に気配を感じた。
そして後ろを振り向いた時…。
「お前は…!?」
そこで、彼の意識は途切れた。
リズオはピジョットに乗り、上空からマコトを探していた。
典型的な田舎を連想させる小規模の町なので、それほど上空から死角となる場所は存在しないため、幾分か探し易かった。
と、そんな時。
「マコト…!!」
最初に二人が水を汲んだ清流。
その付近で倒れているマコトとポケモン達。
そして、不気味に彼を見下す全身黒服の姿をした存在を視認した。
ピジョットは、その場所目掛けて急降下を始めた。
その途中、リズオの背後から、一匹のポケモンが飛び出した。
「…」
一方で、黒服も向かってくるリズオに気付いた素振りは見せるが、一言も言葉を発しない。
そして先程彼の背後から飛び出したポケモン、キノガッサが超スピードでパンチを繰り出してきているというのに、全く動じる気配を見せない。
そのまま、キノガッサの拳が黒服を捉えるかと思われた、その刹那。
ガキィィィンッ!!
まるで、見えない壁がそこに存在するかのようにキノガッサの拳は弾かれてしまった。
「”リフレクター”…!?だったらキノガッサ、”かわらわり”!!」
まだ上空に居るリズオの声が、地上に居るキノガッサに届いたかどうかは定かではないが(何)、キノガッサは攻撃を繰り出す。
今、リズオが指示した技を以って、攻撃を繰り出す。
そして…。
ガシャァァァンッ!!
例えるなら、硝子が割れるかのごとく。
黒服の正面を護っていた見えない壁が、粉々に砕け散った。
それから少し遅れて、ようやくピジョットが地上に到達した。
リズオも、ピジョットの背から降り、黒服と向かい合う。
「(何だ、この気配…。何処か、違和感が…)」
警戒を強めるリズオに対して、黒服は右手を横に伸ばすのみ。
その直後、リズオの目の前に突如としてリングマそ姿が現れた。
「なっ!?」
そしてそれと同時に、黒服の姿がその場所から消えていた。
恰も、リズオの登場が自分にとって都合が悪いのだと思わせるが如く。
「あいつは、一体…。それに、このリングマ…」
そう。
このリングマも、例の凶暴化症状が見受けられていた。
そしてそれは、先程の黒服に対し一つの疑念を持たせるに至る。
「(あいつは、ここ最近のポケモン凶暴化に何か関係があるのか…?だとしたら、一体…。) いや、考えるのは後だ。とりあえず…」
ドガァッ!!
キノガッサは、何の技も使っていない一発のパンチを繰り出した。
その一撃だけでリングマは悶絶し、倒れてしまった。
「(もしかしたら、関係があるのかもしれない。マコトの故郷で起きた『あの事件』と…)」
とりあえず、先程のリングマを倒したからなのか。
ポケモン達は散り散りに去っていき、事態は収まった。
「さて、後は行方不明になったポケモン達だけど」
「お〜い!!」
「?」
突然、自分達に呼び掛ける声が聴こえた。
先程彼らに語りかけてきた、ナズカと名乗る青年だった。
「ナズカさん?そんなに慌ててどうしたんですか?」
「僕の水ポケモン・ニョロモだけが戻ってきたんだ」
「! マコト、起きて!!」
リズオは、その場で倒れているマコトを強引に叩き起こした(爆)。
つか、何気に酷くない?(ぁ)
「…え?ニョロモが、東の方角から帰ってきた!?」
「うん。本当に突然だったんだけど、何事も無くて良かった…」
「ねえ、リズオ君。東の方角にある水ポケモンが住めそうな場所っていえば…」
「さっき、僕がブイゼルを捕まえた場所くらい………だよね」
「解らない。だけど、仮にあそこのポケモン達がここの町の住人たちの手持ちポケモンだったとして…。攫われたって言う感じにはとても見えなかったよ。自然にのんびりくつろいでいたって感じだし…」
「…リズオ君のブイゼルが野生だったのは、偶然だった?」
「かもしれない。とりあえず、あそこのポケモン達を町の人に見て貰おうよ。そうすれば、解決への糸口になるかもしれない」
「そうだね」
と言う訳で。
再び先程の入り江。
今度は、町の住人たちを案内してやってきていた。
その結果…。
「あ!あれ、私のマリルだわ!!」
突如、一人の女性が海で泳いでいたマリルを見つけてそう叫んだ。
そしてその女性がマリルの名を呼ぶと、我に返ったようにその女性の元に飛びついてきた。
とても寂しかった…とでも言いたげな表情で泣いていた。
「おい、あそこに居るのって俺のミズゴロウだ!」
「私のポケモンもよ!」
と、次々とその入り江で生活していたポケモン達に主が見付かっていった。
入り江に居たポケモンの大半が、行方不明となっていたポケモン達だった。
しかしその事実は、二人にある疑問を持たせた。
「この事件、目的はあの町の『人間』だけだった…?ポケモン達の様子からして、本当に活き活きとしてたし…。まるで、あの異変にポケモン達を巻き込まないように退去させたようにも見えるね」
「マコト、この忘れ去られた地は少し変わり始めているのかもしれない」
「…え?」
「こんな事件だ。組織的な『何か』が起こしている可能性が大きいよ。それも、かなりの『悪意』をもった集団が…」
「そんな!この地に、そんな事をする人が居るはずが…」
「…」
「だけど、確かにそうは言ってられないよね。僕の故郷の事もあるし…」
「まあ、今は深く考えても仕方が無いよ。それより、こっちへ来て色々忙しかったから、戻ったら休もうよ。明日は、あの町でのんb」
以後、宜しいようで(爆)。
続く
後書き(と書いて、作者の愚痴と読む(爆蹴))
わ〜い、またこんなに長くなっちゃった〜。←棒読み
今回、未消化な部分が幾つか残ってしまったと思いますが、僕の技量不足です。済みません。−−;
とりあえず、色々と謎や伏線を作れました。
1話完結型をベースとして、これらの謎を解明していくという、僕自身の技量アップを目的としていきたいと思います。
それにしても、こっちはCOMとかと比べるとバトルが随分雑なんだよなぁ…。−−; まあ、この形で書く以上、そんなにシーンを割けないのが理由なんですけど(何)。
さて、では最後に次回予告を。
次回、3rd『The town of the snowy field』。
お楽しみに。
[一言感想]
あえて数パート分を使ってバトルを書く、というのもありですけどね。
もっとも序盤戦なので、今は戦闘は短いぐらいでちょうどいいかも知れません。
さて、アミがまた出てくる時が楽しみです(ぇ)。
連載にCPフラグは重要事項ですから(蹴)。