20話「過去との邂逅」
ズガーン!
バンッ!
「何が…ここで起こっているの………?」
悠火をつけて(ぉぃ)流星の滝…のすぐそばまで来ていた翼架と奏は突然こんな音を聞き、驚いていた。
「………探ってみますか?」
「どう、やって?」
奏は、少し呆れつつ1つのモンスターボールを手にして翼架に見せた。
「…サーナイト…?」
「そうです♪…こいつで探りますっ! あ、翼架さん…」
ふと、思い出したように奏は一言付け足す。
「できれば、平静でいてくださいね?」
「サーナイトっ!ちょーーーっと探ってくんねぇか?」
『あの・・・奏様、まさかまた厄介なことに巻き込まれたんじゃありません?(汗)』
ボールから出されたサーナイトは、主人に対し恐る恐る呟いた。
「いや、その逆だ。」
それに対し、キッパリあっさり否定しちゃいましたよ奏君(ぁ)
「・・・その時点で平静でいられる人の方が少ないわよ・・・(汗)」←翼架
そんな翼架のツッコミを軽く受け流しつつ、奏はサーナイトに左手をかざす。
一瞬、キラリ、と奏の金色の瞳が煌めいたかと思うと、
次の瞬間には淡い青色の光を全身から発しはじめた。
「…綺麗……。」
翼架がそう呟いている間に、奏は手早くサーナイトに指示を出して何かを探っているようだ。
しばらくして、奏が口にしたのはこのようなことだった。
「さっきの2人と…夕希!? それに…後2人…?…が嫌な気配の存在・・・と戦って…る?」
「・・・ねぇ、奏君・・・一体どういうこと・・・?」
翼架は困惑したような声で奏に訊ねる。
いや、彼女自身話の大筋は理解できているのだが、奏が今見たかのように言っているからだ。
『奏様、もしかして・・・説明、してない?』
サーナイトの問いかけに対して奏はいたずらっぽい笑みを浮かべつつこう言った。
「してない。 ・・・さて、翼架さん。どれから説明したらいいですかね?」
「・・・順番にお願いして・・・いい?(汗)」
「まず、俺の言った状況は・・・サーナイトが見たイメージです。
翼架さん、見てましたよね?さっきサーナイトにしていたこと。」
「う、うん・・・何か、淡い青色の光が奏君から出てきて・・・サーナイトに手をかざして・・・いたよね?」
軽く一息ついてから、奏は言葉を続ける。
「あれは俺の能力…多分、トキワの力………なんだ。」
苦笑いしながら奏はこう言った。
「あれ?多分って…?」
何気無く翼架は言ったのだが、奏は一瞬、口を止めた。
しばらく黙った後、ぽつりと呟く。
「確証は…ないけど、………手がかり…はある。…から…」
「えっと、つまりはその能力でサーナイトがエスパーの力で見たイメージを読み取っ…たのよね?」
奏の表情の変化に気づいた翼架は咄嗟にこう言った。
「そっ。………あぁ、ついでに言うと…俺は読み取りしかできないけど、ポケモンの回復もできる人もいるみたいですね。」
「ふーん…、ねぇ、「ユウキ」って言ってたけど…誰なの?」
ここで翼架はもうひとつの疑問を口にする。
「俺の親友で…サーナイトの元々の主人。 …でも………どうして………ここにあいつが…、夕希がいるんだ…?」
何故か近くの岩場をチェックしながら(ぇ)、とても驚いているような声音で奏は反応する。
「…夕希は…、この場所にはこれないんだ、1人でなんて………ただ、理由勝手に言うのもどうかと思うし…」
「わかったわ。聞かないでおくね。…いや…、これだけは聞かせてくれないかしら? さっきから何やってるかってことよ!」
翼架は、どうにかして明るくしようと一気に捲し立てた。
なんというか、能力の説明しはじめてから奏がシリアス的になってきているからだ(謎)。
「どうせ首突っ込むなら、逃げ口を作っておいたほうがいいと思いまして♪(にやり)」
「(…私…彼に協力求めたの今更だけど間違ってたかも…(滝汗)」
翼架よ、確かに奏は今無謀なことを言ってるが…それは今更じゃないか?
「・・・もういいわよ(汗)」
結局どっちが振り回しているのか定かではないやりとりの中でも流星の滝内部の戦いは続いている・・・!(待てその繋ぎ方どうなの!?)
「春華ちゃんっまだ大丈夫か!?」
「は、はい・・・・・・だけど、悠火さん。」
「わかってるっ!このままだと、そう長くは保てないのは・・・!」
悠火は先程から不機嫌極まりなかった。
敵の数が多すぎて、対処しきれないからだろう。
最も、悠火もそうそうやられるつもりはない。
春華と会話をしている中でもしっかりと自分たちの周囲の敵ポケモンを迎撃している。
いや・・・正確には、ただ攻撃してるだけではない。
結界を一部展開しながらその隙間からやってくる相手を狙い撃っている。
ちなみに悠火、その気になれば流星の滝一体に一気に結界を張ることもできる。
しかし、それをせずに戦うのは、万が一自分が結界を展開できなくなる・・・ということになった時に困るからだろう、多分(ぇ)
「ちっ・・・このままだとこっちが不利なだけ・・・か・・・?」
半ばキレかかってる悠火は軽く舌打ちしてそう呟く。
そして同じ頃・・・の蒼夜サイド。
「え〜っと、確か・・・ダークポケモンって・・・オーレ地方の・・・」
信じられない、という口ぶりで彩都は言う。
彼も存在自体は知っていたようだが・・・それが目の前にいるとは思えなかったからだろう。
「・・・・・・そ。・・・だけ・・・ど、それとし・・・っい・・・て・・・」
蒼夜も、同じような考えらしいのだが・・・顔色はとても悪い。
・・・・・・そりゃそうだ、右腕からは今も血が出ているからだ。
「そ、蒼夜君・・・本当に大丈夫なのか?」
「大丈夫・・・ですっ、・・・もっとやべぇ状況になったこともあります・・から・・・・・・」
「いや、それだと尚更大丈夫とは言わない!!」
大丈夫だと言い張る蒼夜に軽く眩暈がしてきた彩都は思わずツッコむ。
それに対し観念したかのように蒼夜は黙り込む。
ちなみに、蒼夜はついさっき能力を使ってからずっとしゃがみこんでいた。
・・・立とうとはしたのだが、(傷の)痛みからか立ち上がれないらしい。(ぇ)
「「・・・・・・・・・」」
そして、しばらくお互いに無言になる。・・・が蒼夜が不意に口を開いた。
「・・・何か・・・空気が変わった気がする・・・・・」
「え?」
その一言で彩都は場を見た。・・・・・・・・・そんな時だった。
「オオタチっ、シャドーボール!!」
「グレイ、お願いっ!!」
ばんっ!!
すぱーん!!
突如発生したシャドーボールとかまいたちを見据えつつ、驚く彩都を横目に蒼夜は呟く。
「ほら、な?空気…変わっただろ?」
「(新手!?)…だ、誰だ!?」
驚くのは悠火も同じ。
だいぶ警戒心が強くなっていた彼は思わず叫ぶ。
「…うわ、警戒されてますよ?」
「そーね、どうしたらいいのかしら?」
そんな悠火の反応にビビることなくのほほんと会話を繰り広げるのは勿論奏と翼架。
ちなみに、攻撃したのは色違いのオオタチ。
そしてもう1匹は…アブソル。(ちなみにこっちが翼架の『グレイ』である)
そこでふと、振り向いた春華が気が付く。
「か、奏君!?」
「よぉ、久しぶりだな。………春華。」
ちなみに、春華が驚くのも仕方ない。
彼女の記憶通りなら、奏はジョウトの旅をしていたはずだからだ。
「どうして…ここに?」
「ちょっとわけありで…っ!オオタチ!もう一度だ!」
「確かに、話してる場合じゃないね。そのシャドーボール、利用させてもらうよ!レイガ!」
ズガガガガ!!
悠火の咄嗟の指示でシャドーボールと波動弾の複合攻撃で敵どもを一気になぎはらう。
直後、春華に後ろの二人のことを尋ねようと振り返ろうとしたが…
チカリ
「これは…もしかして…」
足元に光る碧の石を見つけた悠火は慌てて拾い上げる。
………そんな時だった。光が一層強くなったのは。
『ようやく、それを見つけたんだな?待っていたよ、触れる時を』
そんな声が、不意に悠火の頭に響きわたる。
「(な…んだ?)…君は?」
動揺を隠せない悠火の呟き。それを気にせず声は続く。
『俺は…分かりやすく言えば…過去の君さ。
…過去っていうか…前世と言えばいいかな?』
そこまで言われて悠火はこの声に聞き覚えがあることを思い出した。
「僕を呼んでいたのは…君だよね?」
『当たり。
………レックウザに頼んでね、記憶の封印と俺自身と相棒の転生。
それで、時が来るまで待っていたんだけど………もう始まってしまってたみたいだから、何とかここに導こうと思ってね』
「は?…えっと…それは?」
『俺が再びホウエンに足を踏み入れる時…戦いはもう一度廻り始める。………頭がいい君ならわかるよね?』
相変わらず意味深なことを言う『彼』。
しかし、悠火はその一言で何かに気付いたようだ。
「まさか…僕がホウエンに来たのは偶然じゃなくて必然だったと?」
『そういうこと。…俺は君に記憶を戻す。…だけど…』
一瞬迷うような口振りになった『彼』を遮るのは悠火の声。
「僕は元々、自分の能力を知るために来たんだ。だから、迷いはしないよ!」
『………ありがとう、…それとすまない…』
それだけ言うと、気を失いそうになりそうになるぐらいの強い光が悠火の目に入る・・・・・・
「…さん! 悠火さん!!」
「………春華…ちゃん?」
「どうしたんです?バトル中にぼ〜っとするなんて…」
心配そうな様子の春華の声を聞きながらも、悠火の視線は手の内の碧色の石…そして頭の中の新たな情報に向かっていた…。
「さて、何があったかは知らないけど…いい加減、どうにかしません?」
「奏君に同感だわ」
春華に同調するかのように奏と翼架も続けた。
ちなみに、悠火が戦闘から意識を放してした僅かな時間もバトルは続いていた。
見れば、悠火のレイガはかなり体力が減っている。
「うん…、そうだな…。って!何か策があるのか?」
やや遅い悠火の反応に若干苦笑しながらも奏はにっこりと微笑む。
「テレポートと秘密の力を使った、近場かつ安全な場所に退避できるマジックでもお見せしますよ♪」
「ちょっと奏君!もしかして…」
「はい、翼架さんの察する通りですよ?」
「「くっ…もうちょい耐えてくれよ…」」
蒼夜と夕希。
状況は違えどまったく同じことを吐き捨てたその時…サーナイトのボールを手にしながらの奏の声が夕希に伝わる。
『夕希、聞こえてるか!?』
「…奏?」
『当たり。…詳しいことは後で言うから…そっちの状況、教えてくれねぇか?』
<後書き>
や〜〜〜〜〜〜〜〜〜っと書けた・・・20話・・・・・・(疲)
っていうか。
色々と謎増えたのは気のせいです(ぇ)
今回のポイント。(←多分)
・奏の能力
・悠火と前世の記憶
・・・特に悠火のことなんて、この本編中において最も重要な設定の1つです(何)
それにしても・・・・・・・・・・・・ようやく緋扇(ヒオウ)さんが出せました。
(ちなみに分からない人はトウカシティでのボーマンダ捕獲話を見返してみましょう(ぇ)
ちなみに・・・緋扇さんの記憶・・・もとい前世の記憶は今回取り戻してます。
・・・・・・・・・その内容は・・・別の話でじっくりとやる『つもり』です(ぁ)
さて、次回は流星の滝『内部編』が終るかと思います。(Σ内部編ってなんだ)
目標は30話までにフエンタウンに突入することです(個人的問題による(爆)
[一言感想]
内部編……まだ、流星の滝は終わらない?
前世の記憶を見つけた悠火ですが、今後の物語の進展に関わってきそうです。
一方、図らずも再会した春華と奏ですが……運命なんでしょうか(ぇ)。
ところで最近、翼架が可愛いです。なんとなく(何)。