23話「ずっと言ってほしかった言葉」

 

 

 

「…俺の力で守りたかった…。だけど、あの頃の俺の…力…じゃ!!」










悔しそうに彩都は拳を握りしめる。
それを見て蒼夜は静かに言う。








「その気持ちはよくわかる。………俺には…助けられなかった…からな…」








「…蒼夜…。(やっぱり君はまだ『彼』のことを…?)」






この場にいるメンバーの中で唯一蒼夜の過去を深く知っている悠火は、神妙な顔で呟く。
そして、悠火ほどでもないが少しは知っている春華も口をつぐむ。















「感傷に浸っている…のかもしれないが……、彩都君。君の知っていることを教えてくれないだろうか?」













重々しい静寂(原因は彩都&蒼夜)を破って発言したのは、意外なことにソライシ教授であった。








「そういえば…、どうしてグラン・メテオを…」






そして夕希も同意を示す。
しばらく黙り込んだ後で、彩都は口を開く。










「…アクア団。ーーー青の方。………つまり俺が今いる組織…はカイオーガの復活を目論んでいる…らしい。
………赤いのがマグマ団。…奴らは…」









そこまで言った彩都の言葉に続けるように夕希は呟いた。





「グラードン…ですね?」












「あぁ。………よくも俺を厄介なことに巻き込んでくれたな…!」











その刹那、再び空気が静まりかえった。
多分…今の彩都は阿修羅すら凌駕するだろう(ぇ)




「(Σボイスネタじゃねーし、それに今すげぇ真面目な部分!!)」←蒼夜




…え…と…、『ノリ』で終わらせてもいいかな?





「(知るか。)…彩都さん。たった一人で戦ってるん…ですか?」





蒼夜がふと聞いた疑問に彩都は一瞬おとなしくなる。











「いるよ。ーーーたった一人だけ…だけどね。」









言うが早いか、彼は一気に捲し立てる。








「だいたい、古代のポケモンを復活させてどうしようっていうんだ…っていうかそもそも俺を加担させんじゃねー!!
俺はただ、普通にトレーナーとして過ごせれば………それだけで…よかっ…た…のに…」









とうとう、彩都は堪えきれなくなったようで…大粒の涙が落ち沈んでいった。


誰も何も声を掛けられない…と思ったが、一人だけは違った。











「あなたは一人じゃありませんっ!!」










ぎゅっ!!










不意に泣いている彩都の後ろから翼架が抱きつく。
彩都はもちろん、他の全員も驚いているようだが、翼架は続ける。














「彩都さんは…辛いよね。やりたくもないことをやらされて…!
………だけどっ、私は…っ…私たちは…あなたの味方っですっ…!!」













それは、翼架にとっての精一杯だった。
おもいっきり叫んで疲れたのか、翼架は抱きついたまま息を切らしているようだ。










やがて、彩都の嗚咽混じりの声が反響する。






「ありがとうっ…ござい…ますっ………っ……俺…」






彩都はまだ涙声ではあるが、少し落ち着いてきたようでもあった。



それから、しばらく沈黙した後、突然彩都は翼架の手を振りほどき、自らの手で抱き寄せる。











「俺は…ずっと不安だったんです…。
………知っている人が誰もいなくて、仲間と呼べるのは桜月だけで………だから、嬉しかった。
翼架ちゃんは俺が誰かに言ってほしかったことを言ってくれたんです…!!

ーーーーーーだからこそ、もう一度言うよ。ありがとう。」










最後の一言を言ったと共に、彩都はスッキリしたような表情で笑ってみせた。

その腕の中で翼架は恥ずかしそうに小さな声で呟く。







「わ、私は…、思ったことを言っただけで………」



















「…なーんか、いい感じよねー?」



「………ま、いいんじゃないか?…俺は正直、あの空気は嫌だったしな…。」








二人のほのぼのとしたムードに安堵するのは春華と奏。………その横で夕希は冷や汗をかいていた。










ーーー何故かというと。










「アクア団、だっけか?ーーー許せねぇな、彩都さんの自由を奪ってやがるなんてよ……。ーーーーーーーーーぶち壊してやるぜ…!!」








「…むしろ僕はマグマ団『も』ぶっ壊す!!」











………蒼夜と悠火のせいだった(ぇ)










「(こ、こえぇ…!!(滝汗)」




夕希の知る限りでは、悠火の腹黒いことは間違いなく確かなことだった。ーーーーーーが、蒼夜に至っては黒属性(ぇ)はなかったはずなのだ。







「(もしかして…怒ると黒くなるとか…?)」








……蒼夜は、そんな子ですから(爆)







密かに恐怖で震える夕希を尻目にブラックなトークはまだ続く(待て)


















「そうだな…どうせなら纏めて壊滅させた方が………な………(ニヤリ)」






真っ黒い笑みをうかべながら蒼夜がそう言うと悠火もまた過激な発言をかます。






「そういうことさ♪ーーーーーーこの僕が相手してやるんだ。ありがたく思え…ってことさ…(これまた黒笑み)」












そして、蒼夜のトドメの一言。










「ふん、この俺を本気で怒らせたことを後悔させてやるよ………!!」



















「「ふ…ふふふふふ………(不気味な黒笑み)」」












「(だ、誰かこの二人どうにかしてくれ〜………!!)」←夕希







果たして、夕希の運命はどうなる!?………続く!




「(続くなよっ!!)」














(後書き。)



色々な意味で書いてて一番楽しかったです(断言)♪

翼彩・・・・・・あのまま進展すればどんなにいいことか・・・・・・・・・(待て)





彩都は、普通に家族や友人と一緒にいたかっただけなんです。

そんなささやかな願いを奪ったアクア団。

本当なら入ることなく、近くで大切な人たちを守っていたかった・・・。

だけど、その頃の実力では守りきれない、そう悟って彩都は自ら誘いに乗ったのです。



連絡を知人に取ろうとすればできたけど、誰も巻き込みたくはなかったから彩都は一人で戦ってきました。・・・今は、桜月がいるから2人ですが。(何)



だからこそ、翼架の言葉は彩都にとっては大きなものでした。

・・・え?・・・・・・・・・・・・「ぎゅう」だとかそういうシーンが多い?・・・・・・・・・・狙ってやってるに決まっておろう!!(蹴)





・・・・・・・・・・・・・で、もう1つ。

真っ黒な主人公ズについては何も言えません((



まぁ、私とメッセやってる人たちならすぐにわかるでしょうが。

蒼夜はキレると眠っていた黒属性が目覚めます(ぇ)

この状態のことを、個人的には『黒蒼夜様』と呼んでます(爆)



最も、滅多なことでもない限り、蒼夜が本気で怒るってことはありません(きっぱり)

・・・・・・いっちばん最後まで平静でいられるのは間違いなく彼ですから(謎)





・・・あれ?・・・・・・・・・・彩都がどうやって抜け出せたか・・・書いてなかったな(おい)

・・・・・・・・・・・・いいや!次回で!!(蹴殴)

ちなみに、夕希君は死にはしませんよ、ええ(こら)

 

[一言感想]

 蒼夜と悠火の黒モード。
 アクア団とマグマ団より、むしろ夕希の身に災難が降りかかりそうです(ぇ)。
 彩都と翼架は相変わらずラブラブモード。
 見物するだけだった春華と奏でしたが、次の機会はつられてください(待て)。

 

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