「・・・さて、と!・・・色々落ち着いたところで情報の整理しますか!」
奏がこう言ったことでようやく話が進行したとか(ぇ)
24話「交錯する手がかり」
・・・しかし、奏がこの言葉を発するまで、およそ10分ほどかかったという・・・なぜかというと。
問題1:蒼夜と悠火
「・・・・・・蒼夜。こうなったらとことん暴れる?」
「だな♪・・・これはちょうどいい遊びになりそうだしな・・・」
「・・・・・・・・・く、空気が重い・・・・・・(滝汗)」
突然黒モードのスイッチが入った蒼夜と、それに便乗した悠火は、物騒なことを言いまくる。
そして夕希はそれをしっかり目撃してしまったため固まっていた。
奏と春華は助けようかともちょっと考えたが、自らの安全を優先した!(ぁ)
「・・・もう、やだ・・・・・・(泣)」
その後、しばらく真っ黒な会話は続いていったとかいないとか(待て)
問題2:翼架と彩都
「あ・・・えっと・・・さっきのは・・・その、勢いで・・・・・・えっとえっと・・・(しどろもどろ)」
「そ、それを言うなら私だって勢いで・・・その・・・(赤面)」
天然的ラブラブオーラ(謎)で会話を繰り広げているのはこの二人。
どうやら、お互いにほぼ勢いで抱きしめたことを謝ろうとしているようだが、一向に進展がなかった(ぇ)
・・・・・・・・・そして、2つのぐだぐだな会話が終結したのが大体10分後だったという・・・。
それを見計らって、奏は切り出したのだった(爆)
「まずは、アクア団とマグマ団。・・・お互いに敵対関係で・・・」
奏は、どこからか取り出したスケッチブックにペンで言いながら書いていく。
しかし、あまりにも(色々な意味で)カオスだったので、彩都の話をはっきり思い出せなかったらしく、言葉をつまらせる。
「・・・カイオーガとグラードンの復活をそれぞれもくろんでいる。」
少し髪を手でかきわけつつ、彩都が奏の言葉を続ける。
「でも、古代ポケモンはカイオーガとグラードンだけじゃない。そうよね?悠火君。」
続いて発言するのは翼架。
急に話題を振られたので一瞬驚いていたが、悠火はすぐに言う。
「あ、あぁ・・・もう1匹、レックウザがいる。・・・それから・・・」
若干言いよどんだ悠火だったが、その先は言う必要がなくなった。
『彼女』が言ったから・・・
「レックウザを操れる能力があるのが、『碧龍の護人』・・・いえ、悠火君ってわけ。」
言ったのはもちろん翼架なのだが、場の空気が驚きに染まった。
・・・いや、驚いていないのは1人だけいたが。
中でも一番驚いていたのは当然悠火。
蒼夜、春華、夕希はある程度悠火のことを知っていたためこちらも同様に。
彩都は、『碧龍の護人』のことは聞いたことがあったらしく、彼もまた。
更に、ソライシ教授にいたっては、研究の一環で古代文献を目にする機会が多いので当然。
誰もが驚く中、唯一冷静だった奏は即座に翼架に言う。
「翼架さん!・・・そろそろ、悠火さんに説明した方がいいと思いますけど!!」
「あー、それもそうね。」
翼架は、それに肯定の答えをだしていた。
「・・・・・・・・・奏は・・・どうして平然と・・・?」
思わずぽつりと呟いた夕希。
それが聞こえていた春華はちょっと考えながらも言った。
「うーん・・・奏君は、翼架さんと一緒にいたし何か知ってるんじゃないかしら・・・?」
「というかだな・・・悠火・・・とりあえず復帰してくれ、当事者のお前が聞かないと・・・・・・」
まだ比較的驚きが少なかったらしい蒼夜は悠火に声を掛ける。
「・・・・・・・・・・・・・そ・・・うだね・・・」
それにて、ようやく悠火も思考を回復させた(ぇ)
ある程度、驚きが収まったところで翼架は話を切り出す。
「実は私、ホウエン地方に来たのは、あるミッションのため。・・・これよ。」
そう言うと、奏に見せていたミッションの依頼書を取り出し、悠火に差し出す。
「・・・えっと、これは・・・?」
突然渡されて対応に困る悠火。
僅かに笑いながら、翼架はこう返した。
「このミッションは、貴方に関わることだから、読んでおいてほしいの。」
その答えに納得はしなかったものの、言われたからには読むことにした悠火。
「・・・何々・・・?・・・ホウエン地方の自然状況を調べること・・・と・・・!?」
途中まで読んで、悠火の口はそこで止まる。
不思議に思った蒼夜が悠火の近くに来、依頼書を手にとって、続きを読む。
「・・・・・・ちょっと貸してくれるか?
ん?・・・・・・成る程・・・悠火、お前の護衛ってことか。・・・・・・しかし、こんなミッション誰が・・・?」
一通り目を通した蒼夜は、依頼書を悠火ではなく翼架に直接渡す。
そして、困ったように笑いながら、翼架は言う。
「えっと・・・依頼者なんだけど、どんな人かは知らないの。・・・私はエリダさんからミッション命じられただけだし・・・・・・・・あ、でも依頼主の名前ならわかるわ!
そうそう!・・・・・・『ミクリ』・・・・・・って名前だったわ!」
「え!?・・・今、ミクリ・・・って言った・・・?」
突然、酷く驚いた声で反応したのは、何故か彩都だった。
「え?・・・言いましたけど・・・彩都さん、どうかしたんですか?」
当然、翼架だけではなく周りも不思議そうな雰囲気になったが彩都はそれを気にせず翼架に問いかける。
「翼架ちゃん、依頼主のフルネームは覚えていますか!?」
「え・・・・・・・・・確か、『雨城ミクリ』って名前だったと・・・・・・でも、彩都さんそれが・・・?」
その瞬間、ますます彩都の驚きの表情が強くなった。
何事かと訊こうと翼架や蒼夜が口を開きかけるが、それを気にせずに、彩都は呟く。
「やっぱり・・・!・・・ミクリ、昔からそういうことには詳しかったし・・・・・・!」
しばらく何も言えずに話を聞いていた夕希だったが、不意にソライシ教授に話しかける。
「『雨城ミクリ』・・・って今のホウエンのリーグチャンピオン・・・ですよね?」
「流石だね、夕希君。・・・確かに、ミクリ君のフルネームはそれだが・・・」
そんな会話が聞こえていた奏はすぐにあることを思い出した。
「そういえば・・・ホウエンのチャンピオンって今年になって急に前チャンピオンからミクリさんに交代したって話聞いたな・・・」
「あ!・・・ダイゴさんが言っていたんだけど・・・、ルネジムのリーダーだったミクリさんにある事情で頼み込んでチャンピオンになってもらったとか・・・」
春華も、石の洞窟にダイゴを探して行った時に彼自身がが言っていたことをふと思い出す。
「・・・そうか・・・・・・ミクリは今はチャンピオンなんだな・・・・・・・・」
それらの会話が聞こえていたのか、彩都はぽつりと呟く。
「彩都さん・・・どうしたのかしら?」
「え?え?・・・蒼夜、どうなってるんだ!?」
「・・・俺に聞くより彩都さんに直接聞いた方が早いと思うけど?・・・翼架さん、悠火。」
そして状況を把握しきれていない翼架&悠火と冷静にあしらう蒼夜。
「「あ、それもそうね(そうか)」」
「そこハモらなくていいから!・・・さてと、彩都さん。・・・ミクリさんって人とはどういう関係なんですか?」
2人にツッコミつつも、蒼夜は彩都に聞いてみることにした。
しばらく何も言わなかったが、不意に彩都が言った。
「・・・ミクリは、俺の親友なんです。俺がルネシティにいた間は、大体一緒にいたんですが・・・・・・この7年、ミクリにも家族にも心配かけたくなくて連絡できていませんけどね・・・・・・。」
「事情はよーくわかりました。・・・けど彩都さんが戻ってきてくれないと話の続きができないんですが・・・(汗)」
彩都が言った後、しばらく沈黙が続いていたが、奏がそれを破る。
他の皆さんも言わなかったが大体似たような考えだったとは思う(ぇ)
「・・・あぁ、・・・・・・はい・・・」
心なしか、彩都の反応は寂しそうな様子だったという・・・
「ここまでの話を客観的に話を整理すると・・・」
奏はそう言うとスケッチブックに書き足しながら、要点を述べる。
・アクア団はカイオーガ、マグマ団はグラードンを復活させようとしている
・カイオーガとグラードンは古代ポケモンであり、互いに戦ったことがかつてある
・カイオーガとグラードンの他にレックウザというポケモンもいる
・レックウザを操れる能力者は『碧龍の護人』・・・というかその存在は悠火である
「えっと、これ以外に重要なことがあれば・・・」
一通り言い終わった奏は、とりあえずそう言った。
すると、これまで情報交換にはあまり加わってなかった蒼夜が複雑そうな表情で発言する。
「・・・これは、まだ確証はない。・・・だけど・・・言っておいた方がいいと思う。・・・彩都さん。」
少し困ったような声音で、彩都に視線を向けつつ蒼夜は言う。
「あぁ・・・あのことか・・・。・・・説明は、蒼夜君に任せていいですよね?」
「はい、俺はそれで・・・・」
しばらく、彩都とやり取りした後、改めて蒼夜は辺りを見渡して、はっきりと言った。
「ダークポケモン。・・・それが、関わっている可能性がある。
・・・俺と彩都さんは戦っている途中に、様子がおかしいポケモンが何匹かいることに気付いたんだ。
さっき、悠火に結界を張ってもらっている間に俺が『視心眼』を使って何なのか探ってみた。・・・・・・・・・・・・だけど、まったく心が読み取れなかった。
それから、もう1つ。・・・・・・・・・・・・・・禍々しいオーラを纏っているように見えた。」
「・・・それ、確かにダークポケモンの特徴に当てはまりますけど・・・俺としてはその能力の方が気になります。蒼夜さん・・・一体・・・」
夕希は蒼夜が能力を使っていた時、はっきりと見えていなかったので思わずそう口にしていた。
蒼夜はしばらく考え込んだ後、口を開く。
「・・・悪い。・・・この能力・・・いや体質かな?・・・の説明してると長くなるし・・・今は何も聞くな。
(それに・・・これ以上心配かけたくないんだよな・・・)」
「まったく・・・それで?・・・どっちの組織が持ってたんだ?」
事情を大体知っている悠火はあえて何も聞こうとはせず先を促す。
「えっと・・・あれは・・・」
「マグマ団。・・・最も、調べてみればアクア団も持っているかもしれないが・・・・・俺たちが見た限りだと、あっちだけです。」
すっかり落ち着きを取り戻した彩都はすかさず蒼夜のフォローをする。
「・・・えっと、つまりは・・・こういうことかしら?」
「はい、翼架さん。」
蒼夜の話が終ってしばらくして、翼架が口を開き、奏がそれを促す。
「今、このホウエン地方において古代ポケモンとダークポケモン・・・2つの問題が同時に起こってる・・・ってこと?」
「・・・おそらく、そういうことになるかと思います。・・・っとにややこしい状況だな・・・」
翼架の推測に左手で髪を上げつつ(右手は傷の痛みからかあまり動かせないようだ)、蒼夜はため息をついた。
しばらく、それを見ながら考え込んでいた様子の彩都は慌てて蒼夜に話しかけた。
「あ・・・!蒼夜君っ、これ返しそびれてました!!」
そう言うと、ポケットに入れていた蒼夜から預かっていたブレスレットを取り出した。
そして、それを投げようとして手を止める。
「えっと・・・蒼夜君、腕痛めてましたよね・・・直接渡した方がいいですか?」
「・・・左手なら受け取れるんで、投げても大丈夫です(って今まで外してたこと忘れてた・・・)・・・・・あ。それと・・・」
若干驚いているような顔つきになりつつも、蒼夜は彩都に何かを言いかける。
しかし、それをさえぎるかのように電子音が響く。
ぴりりり・・・ぴりり・・・
「・・・ちっ。・・・仕方ない、戻るか・・・」
彩都は相手を見ないまま、着信を切ってそう吐き捨てた。
「・・・彩都さん、大丈夫ですか?・・・戻って・・・」
心配そうに蒼夜が言う。
それは翼架も同様だったらしく、彼女もまた・・・
「彩都さん・・・もう行っちゃうの・・・?」
二人の言葉に、彩都は数秒立ち止まる。
特に翼架のは結構影響力があったらしい(ぇ)
しかし、しばらく黙り込んだ後、小さく・・・それでも全体に聞こえるように、呟く。
「・・・俺は、決めてますから。・・・必ず自分の力で抜け出してミクリに・・・いや、7年前離れざるをえなかったみんなにちゃんと会いに行くって。・・・だから、大丈夫です。」
「ねぇ・・・夕希君。」
「・・・春華、どうかした・・・のか?」
不意に春華は近くにいた夕希や悠火にだけ聞こえるように言う。
何故か若干赤くなりながら夕希は平静を装いつつ春華の言葉に耳を傾ける。
「彩都さん・・・本当は今も辛いはずなのに笑って・・・強い人よね・・・・・・。」
少しばかりうつむいてから、夕希は顔を上げて春華に告げた。
「・・・・・・俺の経験で言わせてもらうけど。・・・何かどうしてもっていう目標を持ってる人は、強いよ。・・・心が、な。」
「そういうもの・・・なの?」
「断言はしかねるけどな・・・でも、彩都さんはそういう人だろうってのは断言できる。」
そこへ、話を聞いているだけだった悠火も加わる。
「そういう意味なら、蒼夜もだと思うよ。・・・でも、蒼夜は・・・彩都さんよりも辛いはずだよ・・・多分、今も・・・」
言いながら、ちらりと蒼夜を見、軽くため息をつく。
夕希は思わず問い返していた。
「え・・・っと・・・悠火さん。それはどういう意味で・・・す・・・?」
少し考え込んだが、悠火はやがて声を抑えて話し始める。
「・・・・・・・・・蒼夜は・・・明るく振るまっているけどね、本当は・・・・・・・隠してるんだよ。
とても大きな心の傷を、2年前からずっと・・・ね」
その言葉に、聞いてはいけなかったのではないかと夕希は思う。
しかし、どうしても聞いておきたいこともあったから夕希は口を開く。
「・・・悠火さん。もしかしてとは思いますが、トウカシティで蒼夜さんの様子がおかしかったのって・・・それでですか?」
「そういうこと。・・・今はまだましだけど・・・出会った時は酷かったよ。・・・自分が何のために戦うのかって理由すら曖昧になるぐらいに・・・。
僕と蒼夜はそれからの付き合いだけど・・・僕が相手でも、なかなか本心を出そうとはしてないんだよ?・・・信頼されてるのかされてないのか時々不安になるけど・・・・・・でも、僕は思うんだ。
もし蒼夜が『あのこと』を乗り切れたら、もっと強くなるんじゃないかって。
・・・・・・蒼夜自身のの問題だから、これからどうなるかはわからないけど・・・」
その間にも、彩都と蒼夜が数言会話を交わしているようであったが、夕希はそれを気にする余裕もなかった。
「(蒼夜さんの笑顔・・・どこか寂しそうだって何度か思ったことあるけど・・・・・・・・・まさか、そんな過去があったなんて・・・・・・)」
「じゃあ・・・・・・・・・ということで・・・うん、ごめん。」
「はい・・・また近いうちに会えるといいですけど・・・・・・気をつけてくださいよ?」
「さて・・・それじゃあ俺はそろそろ行きますが・・・・・・蒼夜君。」
蒼夜とのやり取りも終ったのか、彩都はこの場を去ろうとしたが、ふと足を止めて、蒼夜を呼ぶ。
「・・・彩都さん・・・?」
不思議そうな様子の蒼夜だったが、気にせず彩都はこう言い残す。
「・・・辛い時は、話せる人に話したほうがいいですよ?・・・・・・今の蒼夜君は泣きそうな顔、してます。」
「・・・・・・はい・・・・・・」
呆然とした返答をした蒼夜に困ったように笑いかけながら、彩都は言う。
「蒼夜君、翼架ちゃん・・・それにみんなも。ありがとう。・・・お互いの目標がうまくいくように祈っておきますよ。」
その声に反応するかのように、奏のサンドパンが入り口を開いた。
彩都は、カイリューを出し、そこから飛び立っていった。
「・・・俺たちも、そろそろハジツゲに帰ります?」
それを見届けてから奏はできるだけ明るい声で言う。
「・・・そうだ・・・な。」
「(・・・あれ?蒼夜も何か暗い・・・?)ま、まぁ・・・後の話は戻ってからにしようか?」
悠火は若干困りつつも、奏の言葉に反応したのだった。(ぇ)
様々な情報と、心情が交錯しつつも、岩場会談in流星の滝(違う!)・・・はこうしてとりあえず終ったのだった・・・
■『雨城』は『うじょう』と読むのですよ〜と言っておいてそのまま後書き(ぁ)〜■
とりあえず、これで流星の滝は終わりのはずです。
長かった・・・(知らん)
彩都はもちろん、それ以外のキャラも、今後どのような動きを見せるのか。
それは作者のみが知ります(ぇ)
次回は・・・夕希が毒タイプ嫌いになった原因が明らかに?・・・の予定です(あくまで予定)
そうそう、今回の話にも出てきた『2年前』のお話、つまり・・・蒼夜と悠火の出会い話ですが、現在頑張ってます(汗)
外伝、という形で公開すると思いますが・・・できるまでしばらくお待ちを・・・。
(ってか結構前から書きかけで止まってたんだけどね・・・(ぁ)
ついでにいえば、本編を書くのがひさびさで止めどころがわからなかったのは余談(待て)
[一言感想]
彩都とミクリは親友だった!
これは、要点のところで並べて書いておくべきだと思います(何でだ)。
流星の滝編は長く、そして様々な出会いや戦いが繰り広げられました。
ここで一旦区切られて、次にどのような話へ続くのか、楽しみにしております。