災難を乗り越え、サトリ達はようやくアオプルコに到着した。
「おーっ、いるにゃいるにゃ。美女がいっぱいじゃにゃ〜」
ニャースはウハウハである。その姿は単なるスケベジジイだ。
「あたしは水着に着替えてくるから先に行っててね。」
「わかった。ニャース、行くぞ。あれ、いない?」
砂浜の方を見るとそこにはニャースが既にいた。ニヤニヤしながら辺りを見回している。前回役に立ったニャースと同一のポケモンとはとても思えない。
「何やってんだ・・・こっちが恥ずかしい・・・じゃあサトリちゃん、先に行ってるぜ。」
「うん!」

 

 

 

第32話 熱戦!浜辺の美少女コンテスト(前)

 

 

 

「お待たせ〜v」
「おっ来たのじゃにゃ。今度はスクール水着じゃにゃいよにゃ。にゃ!!」
サトリの姿を見たニャースの体からコータスの如く煙が立ちのぼり、そのまま倒れてしまった。そのサトリの着ていた水着は何とビキニである。
「あら、あたしのナイスバディに興奮しちゃった?そうだ、ねぇコタロウさん、これ似合ってる?」
サトリはポーズをとりながらコタロウの方を向いた。そのコタロウは少し赤くなっている。
「え?ああ、似合ってるよ。」
「コタロウさん少し見とれてたでしょ。」
その時、クスッと笑うサトリの肩を叩く者がいた。
「よっ、久しぶり。」
「えっ?あっ・・・ワ、ワカナ!!」
振り向いた先にいたのは以前フルバトルでサトリに敗れた今世紀『最初』のセクシー系美少女、ワカナだった。ちなみに彼女もビキニ姿である。
「まさかこんなところで会うとはね。」
「何しに来たの?合宿とか?」
サトリの言葉にワカナは笑いながら言った。
「ウフフ、違うわよ。ゼミの夏休みを利用して友達4人誘って遊びに来たのよ。ホラ、あっちにいるわ。」
「あ、本当だ。」
「サトリちゃん、会いに行ったらどうだい?オレはここでニャースを介抱してるから。」
コタロウが言うとサトリはコクンと頷いた。
「わかったわ。じゃあちょっと行ってきまーす。さっワカナ、行こ。」
「うん。あなたの旦那様がついてこないのは残念だけどね。」
ワカナがコタロウの方を見ながら言うと、2人は顔を真っ赤にした。
「照れちゃって〜、か〜わいい!あたしの方がかわいいけどね〜。」
「何よーっ、ワカナったらーっ!!」
ワカナが逃げる。サトリが追いかける。そんなことをしながら2人はワカナの友達がいる方へ走っていった。






「みんな〜連れてきたよ〜。」
「ハァハァ・・・やっとつかまえたわよワカナーっ!・・・って、ああーっ!」
サトリは驚いた。ワカナの友達4人とはみんなサトリの小学校時代のクラスメートだったのだ。
「ウフフ、あたしの友達ってゼミの同級生だとでも思ってた〜?」


(思ってました〜・・・)


「みんなよくビキニ着てるわね〜。人のこと言えないけど。白いの着たのがミナコ、赤いのがメグミ、オレンジ色がエイコちゃん。あ、青いの・・・1人ビキニじゃないのはユウコりんね。」
「あんただって水色の似合ってるわよ。」
ミナコが言った。メグミも続ける。
「似合って当然ね。あたし達6人はクラスで一番スタイルよかったもんね。」
「そうそう、ワカナとのフルバトル、見せてもらったけどなかなかやるじゃない。」
エイコが話題を切り替えるとユウコもそれに乗った。
「トレーナーになりたがらなかったサトリがね。でもあれは幸運も味方してたかな。」
「何、どういうこと?あたしがワカナより弱いってことかしら!?」
ユウコの発言にサトリは少し怒りを覚えた。
「別にそうとは言ってないわ。あの時点ではワカナの方が強かったと言いたいだけ。」
「じゃあ今のあたしとワカナでバトルしてあげるわ!それともユウコりんがあたしの実力見てみる!?」
そう言われてはユウコも引き下がれない。
「面白いわね。やりましょ。ワカナ、いいかしら?」
「ええ、本当はやりたいけど今回はユウコりんに譲るわ。」
ワカナは自分から身を退いた。サトリのバトルを『見る側』になってみたかったのだ。


(サトリ・・・ユウコりんは強い・・・この中で唯一バッジ4つレベルに到達してるんだから・・・!)


だがサトリはそんなこと知るはずもない。
「バトルは1対1よ。出てきてニドラン!」
「ニドッ!」
「一体そのビキニのどこにボールを持ってたのよ・・・別にいいけど。行くのよワタッコ!」
「ワタッ、コー。」
青い体から3つの綿毛の玉をはやしたポケモンだ。
「ワタッコ・・・綿草ポケモン。風に乗って世界一周することも出来ると言われている。」
「かわいいわねー。でも手加減しないわよ。ニドラン、『ポイズンクロー』ッ!」
草タイプに有効な毒タイプの技である。命中すればあっという間に勝負は決まるだろう。・・・命中すればの話だが。
「決まっ・・・あっ!」
ワタッコはニドランの攻撃を紙一重でかわした。


(そんな!確かに決まったと思ったのに!)


「ニドラン、もう一度!」
ニドランは再び爪を繰り出すがまたも紙一重でかわされてしまった。
「どうしたの?攻撃が全然当たってないよ?」
ユウコは微笑みながら言った。その表情、言葉はまるでサトリを挑発しているようだ。
「ええーい三度目の正直!『ポイズンクロー』!!」
ニドランが思いきり繰り出した爪はワタッコにかすりもしなかった。サトリはわけがわからない。が、ワカナは気付いていた。何故ニドランの攻撃が3度もかわされたのかを。


(ニドランの攻撃によって起きた風でワタッコはわずかに飛ばされる・・・それによって攻撃をかわしているように見えるだけ。ニドランが力めば力むほど攻撃は当たらない!)


「ワタッコ、『眠り粉』よ。」
ワタッコはニドランの頭上に向けて粉をばらまいた。それを吸ったニドランはあっけなく眠りに落ちてしまった。サトリは呆然としている。
「そんな・・・はっ!ニドラン起きてーっ!」
だがニドランは眠ったままだ。目を覚ます気配は一向にない。
「公式バトルではあまり長いこと眠っていると戦意喪失と見なされるの。相手を眠らせるのも立派な戦術よ。」
そう言うとユウコはワタッコをボールに戻した。口に出さずとも彼女は自らの勝利を宣言したのだ。
「戻ってニドラン。・・・次やるときは負けないからね!」
「そう、楽しみにしてるわ。おっと、そろそろコンテストのエントリーが始まるわね。サトリも出る?」
ユウコは一枚のチラシをサトリに見せた。そこには『アオプルコ夏の浜辺の美少女コンテスト開催』と書いてある。サトリのやる気メーターがどんどん上昇していくのが誰の目にも明らかだ。
「よーし!やってやるわ!そして優勝はあたしがいただきーっ!」
「何言ってるの。優勝はこのワカナちゃんのものよ。」
ワカナがウインクしながら自分を指差した。絶対の自信である。
「いえ、あたしよ。」
「あたしのナイスバディで審査員を悩殺しちゃうから!」
「ここはあたしの清純さで・・・」
どうやらミナコ達4人も出場するようだ。友達同士だがコンテストではライバルである。
「さーて、エントリーしに行くわよ!」
サトリが一番に走り出す。が、勢い余って前にいた女の子にぶつかり、お互いに尻餅をついてしまった。
「いてて・・・ごめんなさい。あっ!」
「こっちこそ・・・えっ?」
「アンちゃん!」
「サトリちゃん!」
2人は同時に相手の名前を呼んだ。『こんなところで会うなんて驚き!』という顔をして。
「久しぶり・・・」
サトリはドキドキした。だが第3話で書いたようにサトリにはレズっ気はない。その優しい瞳が好きなのだ。
「ねえねえその子誰?サトリの友達?そうだ、あなたもコンテスト出ない?」
2人が話しているのを見たユウコが今度はアンを誘った。突然のお誘いにアンは戸惑っている。
「え、浜辺の・・・ってやつ?あたし、人前に出て水着姿を見せるなんてちょっと・・・」
あまり乗り気ではないが、ユウコは強引にアンの腕を引っ張って連れていこうとする。
「大丈夫だって!すぐ慣れるから!」(←そういう問題か?)
「あっ、そ、そのっ・・・」






夏のアオプルコで少女達の熱き戦いが幕を開けようとしている!!






第33話に続く。






キャラの名前の由来は・・・
気付いた方もいらっしゃるかもしれませんが、今回登場したサトリの元クラスメイトの名前は全員グラビアアイドル出身のタレントさんからとりました。ワカナは酒井若菜さん。ミナコは小向美奈子さん。メグミはMEGUMIさん。エイコは小池栄子さん。ユウコりんは小倉優子さんです。さぁ何人知っているかな!?(知るか)
どうでもいい話ですけど、自分より年下の女の子が水着来てセクシーポーズとってるのはちょっと複雑な(?)気持ちです。

 

[一言感想]

 むしろ年下のがいいっていう事も(ry
 今回はずいぶんと大人数な女の子たちの集まりでした。
 ハナダシティで戦ったワカナに加え、久しく会っていなかったアンまで登場。
 更にはとっさのバトルでサトリを打ち負かしたユウコといい、バトル面の意味も含めての強力なライバルばかりの様子です。

 

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