美しき町、ルークタウン。

ここには、ジムがある。

このジムは、草タイプであり、炎タイプを持つ彼女には楽なジムなのだが、彼女はそんな簡単に勝つ積もりは毛頭になかった。

 炎・氷・鳥の3つを使うのは邪道だと考えている変な子供だった。

彼女は、水でも、氷は使わず。幽霊・ノーマル.電気……等で倒そうと考えていた。

勝つことは簡単だが、それを態とこの3種類のポケモンを使わずに勝つのが気持ちいい事だと考えていたのだ。

 そこで、彼女はセンターでどの子を使うか熱心に考えていた。

 「プラスルだとHPが低いし、スピードでも……草は意外と速い。ラプラスだとダメージが大きいし……ここはカゲボウズにするべきか?」

ブツブツと呟いてボールを見ている姿は怪しいとしか言えない。

 「それにしても、技がわからん。ここはポケモン図鑑≠ェ必要ね。だって、あれがなきゃ進化キャンセルも出来ないしなぁ……」

あのオーキド博士が造ったと言われる世紀の大発明。ポケモン図鑑。

あれがあれば、技もわかるし、ポケモンの特徴も。素晴らしい機械だ。

         う〜ん。欲しい。

 「ま、無理だけどね」

そこで彼女は思い出した。

そう言えば、彼女の父のマルスは、あのオーキド博士と何故か知り合いだという事を。

あまり興味が無く、気にしていなかったが、こんな事ならば会って、あの世紀に大発明を脅してでも手に入れるべきではなかったかと思ってしまったが、遅い。

後の祭りとは言ったものだ。

 「さてと、初ジムでは君を使うよ? カゲ」

カゲ=カゲボウズ。長ったらしいので、略す事にした。

 大体、彼女は連れて行くポケモンに愛称をつけているのだが、滅多にその名で呼ぶことは無い。それでは付けている意味が無いとは思っているのだが。

     仕方ないじゃないか。名前を呼んで、それで離せなくなったら。

なら、私は付けても呼ばないのを望んでしまうのだ。

……1回だけだから。一回だけしか、愛称は呼ばないよ。

 「カゲボウズ。まずは、君が私に使った技のナイトヘッド≠、あの岩に使ってみてくれるかい??」

嫌な音がしたような気がした。でも、それは、耳の良い彼女だから感じたのであろう。

 ナイトヘッドが岩に当たり、岩に罅が入った。

まだレベルが低いせいなのであろうか? 壊れるまでは至らなかった。壊れていたら、その攻撃を受けて頭が割れなかった彼女が怖いこととなる。

 「うん。まぁまぁ」

鍛えれば、良い戦力になるであろう。幽霊はノーマルの技が効かないし(例外あるが)、弱点は悪なら、今回は十分戦える。



 「じゃぁ、まずはレベルアップ・かな?」

とは言え――――町に普通にポケモンがいるとは思えない。ここはトレーナーと戦うのが妥当であろう。

シャーウは現在、ポケモンを捕獲しに行っているので、戦うのは町にいるトレーナーが良い。まだ未熟な私には丁度良いトレーナーはいるか? まぁ、戦えば判る。

 町には結構トレーナーがいる。

まぁ、10代の少年少女は殆どトレーナーになっているのだから、町に結構トレーナーがいても驚く事ではないのだけれど……!

虫取り少年・短パン少年・ミニスカート少女・優しい雰囲気のお姉さん・ギタリスト……etc

 「済みません。私と戦ってくれます?」

 「良いよ。僕はフェラ・チェイミスト」

そのどれとも違う、如何にも旅をしている感じの少年と戦う事にした私。この時、私は彼とまた戦う事となるなんて、想像もしていなかった。

 運命は無いけれど、偶然はある。

彼との出会いも偶然だったのであろう。けど、それは旅に関わる良い偶然だったわけだ。

 「アイス・C・コールド。宜しく!」

彼女はカゲボウズを出し、彼はユキワラシを出してきた。

 幽霊に氷。お互いに、別に大ダメージを食らうわけではない相性。どっちが有利だというわけでもない。

 先に攻撃を仕掛けたのはユキワラシであった。

粉雪でカゲボウズに襲い掛かるが、カゲボウズは一瞬早くそれを感知して避けて、ナイトヘッドをユキワラシにぶつける。

 「よし。叩き落とせ!」

アイテムを落として使えなくする悪タイプの技だ。だけど、アイテムは持っていなかったらしい。

 「ユキワラシ、噛み付く!」

悪タイプの技を持っているとは思っていなかったせいか、見事にその技に当たってしまう。だけど、相手もそんなにもレベルが高いわけじゃなかったらしく、倒れる事はなかった。

ユキワラシは意外と――強い

これは、彼女のポケモンがまだ弱い上、彼女がトレーナーとして未熟なせいも有ると思うが、彼のトレーナーとしての腕は彼女よりは上なのはわかるだろう。

 「なら――使えないように」

           キイィィィィン!

この技の名前は嫌な音。本当は、『怨み』という技を使いたかったが、まだそれを覚えるレベルまで行っていないので、この技で集中力を無くすしかない。

 使っている本人はこの音が気にならない。

 「ナイトヘッド!」

まともな技はこれしかまだ、無い。なら、これを使って倒すしか方法は無い。

 「――――! 凍える風!」

どちらが――――――勝つ? 

レベルと同じだけダメージを与える技か、それとも素早さを下げる氷技か

 技で勝ったのは、ナイトヘッド。勝負に勝ったのは、フェラ。勝ったのはフェラである。

やはり、あの悪技は痛かった。

命中が高く、当たったのはナイトヘッドだったのだが、凍える風も十分命中が高く、完全に避ける事はできなかった。

        カゲボウズは倒れた



 「負けた! あーあ。お小遣いが半分になる!」

 「……金は要らないからさ、電話番号教えてよ?」

その瞬間、彼女の眼が光った。金と番号ならば、番号の方を明け渡すのが彼女である。絶対にこの子は悪徳商法とかに、引っかかるタイプだ。



 この出会いは偶然である。

後に2人は再会するが、それはまだ未定の事実。

 だけど、なんとなくでも再会する事を感じる2人であった。

 

[一言感想]

 アイスは、あえて自分に厳しい道を取るようで……。
 もっとも、そのおかげで強くなっていける可能性もありますが。
 カゲボウズは負けてしまいましたが、育てれば強くなりそうです。
 ちなみに進化形ジュペッタは攻撃力が高いので、シャドーボールを一番有効に使えるポケモン。
 ……だったのですが、ダイパでシャドボは特殊攻撃になってしまいました(汗)。

 

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