第 3 話 「3つの舞台」

 

 

 

 シャーウ君。現在、草むらの中でポケモン探し中――――

 すると、急にポケギアが鳴った。曲は『ポケモン言えるかな?』 こんな曲に設定してあるのは彼の父親という存在だけだ。

彼の父は海の町に住むもので、その町ではかなりの権力を持ち、それを有効活用(?)している者であり、彼は御曹司という地位にいる。

 なのに彼が家を出たのは、そんなお坊ちゃまとして育てられるのも嫌だったし、彼の父が彼の夢……ポケモンゲッター≠認めないからだ。

彼の父は頑固者なのだ。それは、彼女(アイス)の父と同じくらい。

 彼の父、シルスは昔はポケモンリーグ≠ノも出場し、優秀な成績を収めた事があるくらい実力のある人で、その息子である彼が戦いではなく捕獲に走ったことが信じられなかった。

 でも、彼が捕獲の道に進もうとしたのは、クリスタルという捕獲の専門家に会ったからだ。

  それは彼がまだ幼く、彼は海を泳いでいた。

彼は海育ちで、海の町にいるのだから海で遊んでいるのは別に可笑しくなく、その日もいつもの様に遊んでいた。

 自分のポケモンと一緒に泳いでいたのだが、その日は運悪く『ドククラゲ』が海上に出てきていた。ドククラゲの毒針は、人間を殺す事もできるだろう(恐らく)。

彼は幼いながらもそれを理解していた。

 「うわぁぁぁぁ!」

そんな時、彼女は現れた。

 「君、危ない!」

スイクン(その時は知らなかった。ただ、美しいポケモンだと思った)に乗った女性というにはまだ早い人が何かのボールを蹴った。

美しい宙を描いて、そのボールはドククラゲに当たる。

 ボールが光り、何度か動いてからそのボールは止まったけど……沈んだ。

 「あああ! ボールが」

 「僕が拾ってくる」

シャーウは海に潜り、直ぐにボールを拾ってきた。

 海上に上がると彼女が少し驚いた顔をしていたけど、すぐに笑顔になってシャーウにお礼を言い、彼女はボールを受け取った。

直ぐに、驚いた理由はわかった。

いつまた野生のポケモンに襲われるか判らないのに海に潜ったからだ。でも、シャーウはそんな事は全く考えていなかった。

 「お姉さん、ありがとう。僕はシャーウ。お姉さんは?」

 「クリスタル。クリスと呼んで? 捕獲の専門家(ポケモンゲッター)よ」

それが、クリスタルとの出会いだった。

 それを目指し続けているが、今も夢には遠い道のり。

 

彼がポケモンゲットをしている時、彼の父・シルスは現ジムリーダーのマルスと何故か会っていた。

マルスがシルスの元を訪れたのにはある目撃情報を手に入れたからだった。

 『アイスという少女がシャーウと言う少年と旅をしている』

とってもシンプルな情報だが、彼はシャーウという少年について調べて、彼の故郷である『マリンタウン』という町を訪れたのだ。

 マリンタウンは海で囲まれた町で、昔はそんなに広くは無かったのだが……彼、シルスの力で広がったらしく今では観光地にもなっている。

だが、海ばかりで緑は少ないのだが。

 「貴方は息子と今、接触してますか?」

 「急に――いえ、今は接触してないな。あの愚息とは」

彼とマルスは似ている。頑固者と言う点では似ている。どちらも自分の子供の夢には協力できない、したくないという点で。

 2人は暫く黙り、互いに同じ事を呟いた。

 『協力しないか?』と。お互いに困った子供を持ち、互いに接触したいのに相手の居場所が分からず接触出来ない。

 彼女の性格上、マルスのジムを訪れるのはかなり――いや、彼のジムを訪れるのは最後らへんになるかもしれない。

だとしたら、ジムリーダーではないシルスの所には? 来るのが早い時期だと思われる。シャーウという少年が、行かないと言わなければ。

 これは一種の賭けである。だが、やってみなければ判らないのだ。

だから、2人はお互いに協力しないかと言ってみたのだ。

そして、その同盟は組まれた。



2人は知らない。2人のいない場所で、着々に罠という物が組まれている事に気付くはずが無い。

全て――自分の親が、2人を捕まえる為なんて

 知らずに2人は暢気にお互いの夢を叶える為に行動していた。

       ――2人の夢の壁は2人の身内――



 「ナイトヘ〜ド!」

カゲボウズは眠っている。

 「もう一度!」

カゲボウズは眠っている。



ここはポケモンセンターのトレーニング室で、ここで暗証番号を入力すると、ジムリーダーと模擬トレーニングが出来る(暗証番号はトレーナーカード番号で、その番号はジムの前に書いてある)。

 その情報を手に入れたので、直ぐに実行してみたのだが意外や意外に嵌ってしまったという結果。

だが、ジムリーダーが……強い。

 草に有利なタイプを使ったら勝てるのかもしれないが、彼女の美学に反する事はしたくないのだ。

 「レイ・R・ラークって……強くない? 私が聞いた情報では――一番弱いって」

仮にもジムリーダーであり、練習量は半端無い。それに比べて彼女は、つい最近トレーナーになったばかりなのだから差がありすぎる。

簡単に勝てたら、ジムリーダーなんて無い。

 彼女はため息を付き、練習を終えた。

明日は……本番だ



ウラバナ



アイス「はぁい。アイスです! ここはウラバナ。ウラバナとは? 小説の裏話をばらす場所です」

津波「最初のウラバナは、題名について」

今回の題名「3つの舞台」は、実は急に思いついたことなのです。

 まずは、シャーウの過去話。2人の父の協力話。アイスの練習話。

この3つのシーンから、3つの舞台と言う題名を思いついたのです。まぁ、それだけです。

アイス「次は、ポケギアです」

津波「ここでのポケギアは所謂携帯電話と同じ機能です。流石にカメラは付いていませんが」

着信音、メモリー、メール……現代で言う携帯電話並みの機能という設定です。

津波「アイス! 次の話し(仮)は!?」

アイス「シャーウの元に掛かってきた父の電話。それは、彼とマルスからの罠でもあった。 そして、アイスはジムリーダーに勝てるのか!?」

 ―――これは、仮の話です

 

[一言感想]

 いずれは避けて通る事のできない、父という名のアイスの試練。
 正直、ジム戦よりもこっちのが心配です(苦笑)。
 もちろんジムリーダーとて、一筋縄でいく相手ではありませんからね。
 果たしてどのような結果が待つのか、楽しみです。

 

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