第七話 再会
レインボーバッジを手に入れたジェードはヤマブキシティを目指していた。
だが、何かがおかしい、そう。ヤマブキへ入るためのゲートが全て通行止めとなって
いるのだから。
「おかしいな、ここも通行止めか、しょうがない、オーキド博士に聞いてみよう。」
ジェードはピジョットに乗り、マサラタウンを目指した。しかし、進行方向に人が見
える。
どうやらジェードと同じくらいの少女がプリンに捕まって飛んでいるようだ。
「まさか、あれは、、、」
その時、少女が急にジェードのほうを向いた。
「あなたはジェードじゃないの!」
「こんな所で会うなんてな、久しぶりだなブルー。」
そう、この少女、ブルーはジェードとは4年前に「マスクチルドレン」のメンバーと
して面識があったのだ。
「あの時は辛かったよな。」
「そうね、、、」
「そう言えばシルバーは元気か?」
「うん。そっちこそお兄さんは見つかったの?」
「いや、まだだ。でもじきに会えるさ」
「それより、このヤマブキ、どうやって入る?」
「うーん、どうやらバリアが貼ってあるみたいなんだけど、、、」
「うーんどうやらあの二人も困っているみたいねえ。」
「えっ、あの二人ってあれはレッドとグリーン!?」
二人が話している間にレッドとグリーンも到着したようだ。
「おし、僕も加勢してくる。」
「あっ、待ってあたしも行くわ」
こうして、レッド・グリーン・ブルー・ジェードはヤマブキのバリアを破り中へと
入った。
そして今4人が立っているのはシルフカンパニー本社ビルの前。
「とりあえず、どうやって進入するかだ。」
「ホホホ、私は先に行かせてもらうわよvv」
ここで、我先にとブルーは進入していった。
「あっ、待てブルー。」
「放っといていいよレッド、ブルーは前からああいう奴なんだ。」
「全く、うるさい女だ。」
この後3人は相談し、ジェードは屋上から。レッドとグリーンは正面突破する事と
なった。
シルフカンパニー2階、
「オイ、待てよグリーン!」
正面突破を試みるレッドとグリーン、早くも二人はロケット団のアジト、シルフカン
パニーに進入していた。
「なんか・・・立派な建物だな。本当に敵のアジトなのか?」
「ゴルダックがバリヤードの位置を最初に発見したとき、いたのがこのビルの前だ。
四方を通路に囲まれた町の中央のビル、間違いない!」
とここでレッドが人息ついたその時!
「うわあ!!」
「レッド!」
「グリーン!」
とここでグリーンの足元に手裏剣が飛んできた。
「!」
「ク・・・クククバリアを破ったのほめてやるがそこまでだ。」
「ストライク!切り裂く"!」
ストライクの鋭いカマがキョウに命中した!だが、、、、
「すばやいな・・・。」
「相当なすばやさだ。敵と見るやいなやの先制攻撃・・・ク・・・ククク。」
ストライクが攻撃したのはキョウの身体ではなかった。それはヘドロポケモン、べト
ベターだ。
「肩に・・・ベトベター!!」
「お前はシオンタウンポケモンタワーの・・・。」
ズズ・ズオ!
不気味な物音に辺りを見回すグリーン!しかし手遅れだったようだ、彼の右腕にはベ
トベターが貼りついている。
「しまっ・・。」
「あの時の礼だ。もうボールには触らせん。」
「ん・・・んん。」
「ポケモントレーナーも、ポケモンを取り出せなければどうということはない。苦し
いか、ん?」
グリーンが二階で苦戦している頃レッドは1階にいた。
「いててて。」
ギギギ・・・
今レッドが落ちてきた穴が塞がろうとしている。
「!?くっそーっ。」
レッドが落ちてきたのは何もないただ広い部屋だった。
「ここは?また1階に戻っちまったのか?でも、通ってきた所とは違うみたいだ。」
レッドは次の部屋へ向かおうとしたが、、、、
「あいて!な・・・なんだあこのカベ。」
「この部屋・・・、カベ全体に電気が・・・。」
「そういえばこの電気・・・どこかで・・・。」
と。ここで無数のビリリダマがレッド目掛けて飛んできた。
「うわっ!!」
バチバチ!!!
「く、くそ!」
「思い出した!クチバのポケモン密輸事件!犯人は電気系ポケモン使いのジムリー
ダー!」
「そうだ!オレ様だ!!ロケット団三幹部の一人マチス様だぜ!あんときゃよぉ、よ
くも邪魔してくれたなあ、クチャ・・・クチャ。」
「おまえもロケット団!」
「今度は手加減なしだぜ!くらえ!」
マチスはランチャーから何かを発射した!どうやらマルマインのようだ。
「ギャア!」
「どうだ?この部屋は。電流をはりめぐらせた特別室だ!こいつらの攻撃が2倍、3倍
になる。」
「文字通り、電流デスマッチというわけだ!!ワハハハハ!」
「な・・・んでだ!?、ジムリーダーのくせに、何でロケット団なんかに味方す
る!!」
「ん?ジムリーダー?ああ、そんなことをしていたときもあったなあ。」
マチスは話をつづけた。
「つまらねえジム暮らし・・・!真面目にポケモン鍛えて戦って・・・、そんなもん
ナニになるってんだ!?あーん!?」
「そうさ!力だ!!でっけえ力があればいろんなことができるんだぜ。」
「マルマインは素早さが最高な分パワー不足。だがこのランチャーならスピードに加
えて力も高まる!!両肩のレアコイルが作り出すソニックブームは
そのまま防御壁ってわけだ。それもこれもすべてロケット団の科学技術さまさま
よぉ!!」
とここでレッドが動く
「ピカ、良いか?」
ピカは頷いた。そして、マチスに一撃を食らわせた。
「ぐわああああ!」
「やった!ザマアミロ。」
「なあんちゃって。」
マチスは全くダメージを受けていない。
「!!」
「ゴム製アンダースーツ!!電気地獄の中でオレ様だけは無事なんだよ、ワハハハハ
ハ。」
レッドは呆然としている
「敵の本拠地だ。こんくらいのことは予想しとけよ、レッドさんよぉ!!」
「このビルにはあらゆる仕掛けが俺たちに力を貸すぜ!!フフン。」
「今頃残りの3人ももっと酷い目にあっているかもなぁ。」
所変わってここはシルフカンパニー屋上。
「それにしても上の警備はかなり甘いよな。」
ジェードはピジョットで屋上へとやってきたが、なんと、屋上には一人もロケット団
がいなかったのだ。
そして、ジェードはあっさりと社長室へと進入した。
「なんだ、誰も居ないじゃないか。」
刹那!背後からニドキングが襲いかかってきた。
「うわっ。」
間一髪で避けたジェード、そしてすかさず身構える。
「誰だ、大方ロケット団の幹部だな?」
「残念だが半分正解だな、ジェード」
「そ、その声はサカキさん。なんでここに?」
「まだ分からないか、ロケット団の首領はこの私サカキだ。」
「何!」
「さあ、おしゃべりはここまでだ。私の顔を見たものには消えてもらおう。」
「「勝負!」」
「バックス、地震!」
「ニドキング、体当たり。」
バックスの地震は凄まじく、普通のトレーナーなら、自身が立っていられる保証も無
いだろう。
しかし、サカキのニドキングは違った。
「ニドキング、ジャンプしてからつのドリル!」
「バックス、高速移動!」
ニドキングは相手を戦闘不能にする技、つのドリルを仕掛けたが、バックスのすばや
さが勝り、あっさりかわした。
「どうしたんだ?ロケット団の首領のわりには大したこと無いな。」
「それはどうかな、もっと周りを良く見るんだな。」
サカキが不敵な笑いを浮かべると、突如ニドクインがジェードを襲った!
「くっ、、、、汚いぞ。」
ジェードは当然避けられるわけでもなく左肩を切り裂かれた。傷はかなり深いよう
だ。
「仕上げだ。イワーク、しめつける。スピアー、やれ。」
サカキがそう言うと、イワークがジェードの身体にまきついた。これでジェードは身
動きをとることができなくなった。
さらにスピアーが首に針を突きつけている。
「さてと、殺す前に言っておく」
「何だ。」
「われわれの仲間にならないか?」
「誰がなるか。お前たちの仲間なんかごめんだ。」
「やっぱり父親譲りの頑固さだな。」
「何?父さんを知っているのか?」
「ああ、今お前の目の前にいる。」
「そんな、、、、」
ジェードは驚愕の表情を見せた。無理も無い自分の父親があろう事かロケット団のボ
スだからだ。
「お前は、、、、、いや、お前なんか父さんじゃない!!!」
ジェードの目には怒りと悲しみが宿っていた。
「お喋りが過ぎたようだな、そろそろ黙って貰おうか!」
サカキがとどめを刺そうとしたその時__________________。
オニドリルが猛スピードで突進してきた。
「な、貴様は」
「少し遅くなったな。大丈夫か?」
そこに現れた少年。それはタマムシゲームコーナーでジェードを救ったジェットで
あった。
「ジェット!何故お前は私の邪魔ばかりをするんだ!」
「何も俺は協力するなんていってないぜ。それよりも。」
そこまで言いかけるとジェットはジェードに肩を貸す。
「ジェット、、、、思い出した。もしかしてジェット兄さん!?」
「気づくのが遅い。それよりも早くここから脱出したほうが良さそうだな。」
そう言った瞬間ビルが大きく揺れ始めた。 どうやらレッド達は三幹部を倒したらし
い。
「レッド達がやったみたいだな。」
「よし、オニドリル、空を飛ぶ!」
ジェットとジェードはオニドリルに乗るとサカキに向かってこういった。
「「次はお前を倒す」」と。
サカキは不敵な笑いを浮かべるとどこかへ消えていった。
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それから、10日余りたった頃だろうか?
ジェードはなかなか傷が癒えず、回復までに時間がかかった。
「傷の方はどうだ。ジェード。」
「ああ、兄さん、だいぶ良くなったよ。」
「3日後にレッドがトキワジムに行くと連絡があったぞ。」
「、、、」
ジェードは黙り込んでしまった。無理もない精神的ショックが余りにも大きすぎるの
だ。
ジェットは静かに話しかけた。
「一つ言っておこう。親父はトキワでジムリーダーをやっていたんだ。」
「父さんが?なぜトキワのジムリーダーがロケット団のボスになんかなるんだよ!」
ジェードの目は再び怒りに燃えていた。
「俺も最近分かった事なんだが、先代のロケット団のボスが親父に目を付けていたみ
たいなんだ。」
「それで、親父はどうしたんだ?」
「お前が生まれる前の話になるがその時、洗脳されたみたいなんだが、、、」
「なんだって!?」
「俺もできる限り手は尽くしたが、、、どうも洗脳を解く手がかりが見つからなく
て。」
「だったら、だったら僕をトキワに行かせてくれ、お願いだ兄さん。」
「本来なら俺は止めるところなんだが、、、分かった、お前の好きにしろ。ただ、危
険だったらすぐに帰って来い。」
「分かったよ。兄さん」
そう言うとジェードは家を飛び出していった。
ジェードはトキワの森の奥の方に家があるためか歩きで町へと向かっていたのだが、
現在はピジョットのおかげでそんなに街までかからない。
「ピジョット、このまま真っ直ぐだ」
(今日は飛ばしていくよ、しっかり捕まってな。)
ピジョットはウインクをすると猛スピードでトキワシティへと向かった。
それから10分余りたっただろうか?
「よし、このへんから歩くとしよう。」
ジェードは森へ降りると、ゆっくりトキワジムへ向けて歩き出した。その時!
「きゃあああああ!」
近くで悲鳴があがった。
「すぐ近くか、よし!」
ジェードは全速力で走った。すると、一人の少女が今まさにミニリュウに襲われよう
としている。
「ピジョット、電光石火!」
間一髪、ピジョットの一撃が決まった。
そしてさらに、、、
「フッシー!つるのムチ!」
もう一人の少年がフシギバナのつるのムチでミニリュウの動きを封じる。
「その声は!レッド。」
「ジェードか、こりゃ都合がいいな。」
あっという間に二人はミニリュウを追い払った。
「大丈夫?ケガない?」
レッドが少女に話しかける。
「うん、お兄ちゃんありがとう。」
「ここら辺はポケモンが飛び出してくるからこっちもポケモンを持ってないと危ない
よ」
「それお兄ちゃんの?」
少女はジェードのピジョットとレッドのフシギバナを指差して言う。
「「ああ、見かけは怖くても友達さ。」」
見事に声がダブってしまって笑いが起きる。
レッドが話を続ける。
「君、ポケモン持っていないの?」
「うん。」
「なら、このモンスターボールを俺がやったみたいに投げてごらん。」
「こう、、、?」
なかからはピカが出てきた。
「さあ、ピカは命令を待っているよ。」
「ピカ、電気ショーック!!」
「さっきは倒しちゃったけど、今度は弱らせるだけにして・・・と。じゃあこの空の
ボールを投げてみて!」
「え〜〜〜い。」
「ボールに入った!!」
こうして、少女はコラッタを捕まえた。
「おめでとう。」
ジェードは微笑みこう言った。
「君が捕まえたんだ。もう君の言う事を聞く友達なったんだよ。」
と、今度はレッドが言った
「アハ・・・よろしくラッちゃん。」
「ボールに入れちゃえばポケットに入っちゃうモンスター。だから『ポケモン』って
わけさ」
その時、周囲からガサガサと物音が聞こえた。
「おにいちゃん。こわい・・・」
「大丈夫だよ。」
(この気配、さっきのミニリュウといい野生のポケモンにしては殺気が強すぎる。)
「どうやら、退散する必要があるな、レッド。」
ジェードもこの気配に気づいたようだ。
「だな」
案の定草むらからゴローニャの群れが飛び出してきた
だが、その時には二人は空へ飛び上がっていた。
「あれだけ数が居たら上に逃げるしかないよな。」
「確かに。」
お互いに一息つくと少女を送るためにトキワシティに向かった。
そしてここはトキワシティ。
「何処へ行ってたんだよ。最近のトキワの森は変だから、気をつけろって言っただ
ろ。」
「心配したんだぞ。」
「「?ちょっと、変ってどういうこと(だい)?」」
「良くわかんないけど・・・、とにかく変なんだ。今まで見たことのないポケモンが
いっぱいいるし・・・。」
(やっぱり森に異変が・・・。そうか・・・。)
(これも、サカキの仕業なんだろうか?)
ジェードとレッドは図鑑を取りだした。
「それ・・・なあに!?」
「「ポケモン図鑑さ!!オレ(僕)は博士に貰ったこの図鑑に、ポケモンのデータを
集める旅をしているんだ(よ)。」」
「博士というと、あのポケモンの権威、マサラタウンのオーキド博士!?」
「そ!」
「オレはレッド。マサラタウンのレッドさ!!セキエイ高原を目指してる。強いト
レーナーと戦って、目指すは究極のポケモントレーナーってね。」
「僕はジェード、君たちと同じトキワシティのジェードさ。夢は世界一のポケモント
レーナーさ。」
「そっか・・・でも悪いけど・・・この町にはトレーニングの相手になる人はいない
よ。」
「?・・・どうして?」
「レッド、それについては僕が話そう。」
ジェードはシルフビルの屋上で何があったのかを詳しく話した。もちろん耳打ちで
(なるほど、要するにロケット団のボスがジムリーダーって訳か。)
と、ジェ−ドはここでは自分がサカキの息子であることを隠して話した。
「そう言えば、そのジムはどっち?」
「あの川の向こうだけど・・・。」
「よし!あの川の向こうだね!」
そこまでいうと、レッドはギャラドスをくりだした。
「うわああ!デケエ!!」
レッドは笑顔で振り向くと
「おっと。そうだ!!ひとつだけ!!」
「いいかい?ポケモンはやさしくて、でも怖い生き物だ。」
「ポケモンを使って悪い事をしようとする人が飼い主では、ポケモンも悪い子に育っ
ちゃう。」
「正しい、優しい気持ちで育てればいつまでも友達でいてくれる。・・・わかるよ
ね!?」
「うん。」
「それさえ分かれば君もポケモントレーナーの仲間入りだ。」
「レッド、そろそろ行くか。」
「ああ」
そう言うと二人はギャラドスに乗ってジムへと向かっていった。
続く
イエロー初登場!ってまだ主役では有りませんが、、、
シェリーさんの想像したとおりの結果になると思いますよ。
こんなとこで筆を止めてすいません。
[一言感想]
シルフカンパニーの戦いから、イエローの登場まで。
一気に進みましたね。
ブルーの「お兄さんは見つかったの?」という質問には、なかなか苦笑いさせられます。
厳密にはすでに会ってた訳ですし。
そして、洗脳されてるというサカキ。
次回、ついに激突のようですね。