第三章
第ニ十一話 3者会談????
ジェード失踪から・・・・2日。一向に彼の消息はつかめなかった。
ここはブルーの家。ブルーはシルバーに連絡を取ることにした、ジョウトの方で動き
がないかどうかを調べるためだ。
ブルー「もしもし、シルバー? アタシだけど」
シルバー「姉さん、何か用かい?」
普段どおりに答えるシルバー。
ブルー「実はね・・・・ジェードが行方不明になったの。」
シルバー「エッッッッ!!!兄さんが!!!!」
シルバーは驚きのあまりポケギアを落としそうになる。
ブルー「敵はもしかするとあの男じゃないかと思うんだけど・・・・・・・。」
シルバー「姉さん・・・・・たしかに奴は俺たちをひどい目に合わせた、でもそれで
も兄さんや姉さんの命を守ってくれたじゃないか!!」
シルバーがここで呼ぶ兄さんとはジェードのことである。
ブルー「アタシだって信じたくないわよ!!でもジェードがやられたのよ!!私たち
マスクドチルドレンの一人が狙われたって事はそういうことじゃないの!!」
ブルーは今まで溜まっていた不安をシルバーにぶつけるように言ってしまった。
シルバー「・・・・・・・。」
ブルー「ゴメン・・・・・少し言い過ぎたわ。それで今後の事なんだけど、ちょっと
今ここに来てくれる?」
シルバー「ああ・・・・わかった。」
次の瞬間、シルバーが目の前に現れた。
ブルー「よし。あとはユウジ先輩だけね。なにせアタシ達の脱出を手伝ってくれたん
だもの。あの男について何か知っているかもしれないわ。」
ブルーはシルバーの姿を確認すると、ユウジに電話をかけた。
ユウジ「はい、シルフですが・・・。」
ブルー「相変わらず変わってませんね先輩。」
ユウジ「おーっ!!ブルーじゃないか!!!久しぶりじゃん。」
ポケギアの向こうの騒音が気になりつつも、ブルーは続けた。
ブルー「ところで、ジェードはそっちにいないわよね??」
ユウジ「ジェード!?いや最近会ってないけどなあ・・・・・・・。」
ブルー「そう・・・・実はジェードが行方不明になってて・・・・・。」
ユウジ「な、なんやて〜〜〜〜!!?」
ユウジはカントーで育ったが、産まれはコガネなのでときどきコガネ言葉が出てしま
う。
ブルー「今、シルバーとも会っているんだけど、どうやらあの男が怪しいと言う事に
なったから、先輩にも来てもらいたいんだけど。」
ユウジ「少しの時間やったら抜け出せん事もないけど、師匠が許してくれるかどう
か。」
???「ユウジ!!!いつまで作業をサボるつもりだ!!!」
ユウジ「ゲッ・・・・・・・やべえ!!!!今からそっちにすぐ行くから待って
ろ!!!」
慌しい声で言うと電話を切ってしまった。
ブルー「あの様子から言うとまたガンテツさんに絞られているみたいね。」
シルバー「・・・・・・・・・。」
しばらくして・・・・・。ネイティのテレポートで、ユウジが到着。
彼はエレブーズの野球帽を被り、ボール職人の見習いとは思えないほどのラフな格好
をしていた。
ユウジ「悪い。遅くなった」
ブルー「これでメンバーは揃ったわね・・・・・。本来ならジェードが策を練ってい
たところだろうけど。」
シルバー「姉さん。ヤツはジョウトにいるはずだ。ならジョウトで調査したほうが
手っ取り早いだろう。」
ユウジ「ジェードはあの男以外にも良からぬ世界で知ってるヤツが多すぎたからな・
・・・まだヤツだと決め付けるのは早い気がするが。」
ブルー「さすがは元シルフカンパニーの御曹司ね。だとすれば・・・・・ジェードの
敵は余りにも多すぎるわ・・・・」
ユウジ「・・・・・・!!ちょっと待て、ブルー!!以前にアイツが言ってたことを
思い出した。」
ブルー「ジェードが???」
ユウジ「確か3年前のリーグの予選会場で会った時なんだが・・・・アイツの親父の
サカキは洗脳されていたと聞く。良く思い出してみろ!!俺たちがあの男の元で訓練
されて始めた頃は俺やお前たちを助けていたじゃないか??だが2年前から急に冷徹
な性格になったろ?つまりあの男も洗脳されているんだろう。だからあの男に何か聞
き出せるかもしれないな。」
シルバー「そうとなれば話は早い。俺は調査を開始する。」
シルバーはヤミカラスに捕まり、その場を後にしてしまった・・・・・・・。
ブルー「シルバー!!」
ユウジ「俺たちが何を言っても無駄だ、ああなった時のシルバーは何が何でも自分の
意思を貫くからな・・・・。さてと!!これからは俺もジョウトで調査をするつもり
だ。」
ブルー「でも、ガンテツさんに怒られるんじゃ・・・・・・。」
ユウジ「実を言うと・・・ここのところ、ヘマばかりやっちまって、、、、だから何
処でも行っちまえと追い出されたわけなんだよ。」
ブルーは笑ってそう言うユウジに唖然としてしまう
ユウジ「それじゃ俺もそろそろコガネに行かせて貰うぜ!!」
そういうとさっさとテレポートで消えて言ってしまった。
ブルー「・・・・・・・今回の集まりは一体なんだったのかしら・・・・???」
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ところ変わって、ここはトージョウの滝付近の海岸・・・・・・・・・・・・。
現在時刻は午後8時、辺りは闇に包まれている。
ランターンやチョンチー達が海に姿を現す頃。猛スピードで通り過ぎる船が・・・・
・・・。
高速豪華客船、シーギャロップ777号である。
実はこの船。カントー・ナナシマ・ホウエン・そしてホウエンの南西に位置するリュ
ウキュウ諸島への連絡船なのだ。
そして、上甲板には一人の少女と、老人がいた。
???「今回はカントーまで連れてってくれて本当にありがとう。おじいちゃん。」
???「いや。良いんじゃ。お前は海が好きなんだし、わしか操縦する船に乗せられ
るなんて本当に幸せじゃよ。」
この老人はどうやらこの船の船長のようだ。
その時!!前方の方で突然何かが光った!!電気ポケモンの"フラッシュ"の様に見え
るが・・・・・
???「!!」
???「どうしたんじゃ??アンバー?」
アンバー「いや・・・・・正面にいるあれ・・・ピカチュウよね?」
???「!!、確かに・・・・あれはピカチュウじゃ!!!だが何故こんなところに
・・・・。流木に乗ってきたのか??・・・!!!?」
流木に乗っているのはピカチュウだけではなかった。 そこには一人の少年がしがみ
ついていたのだ。
???「いかん!!早く救助しないと。アンバー!!キサラギ先生を呼んできなさ
い。」
アンバー「わかったわ!!」
船上は大変な騒ぎとなった。
ジェード「・・・・・・・うっ。こ・・ここは???」
ジェードは目を覚ました・・・・・。だが身体が思うように動かない。 しかも身体
が包帯だらけなのだ。
ジェード「何で僕は助かったんだ??」
利き腕の左手を動かそうとするが、激痛が走る。
ジェード「痛・・・・・・・。」
仕方なく右手を動かすと、首にあるものがのせてあった。
ジェード「これは・・・・。グリーンからもらったペンダント・・・・・・・・・そ
うか!!これにはリフレクターの効果があるんだった。だから僕は助かったの
か!!」
そして、ドアをノックする音が聞こえた。
キサラギ「目が覚めたかい?」
ジェード「あなたは・・・・・・・・・・・・・?」
キサラギ「私は船医のキサラギです。君が昨日流木にしがみついているのをこの船の
船長のゲンジさんが発見したんだ。」
ジェード「そうでしたか・・・・助けてくれてありがとうございます。僕はジェード
=デ=トキワグローブと言います。」
キサラギ「ジェード君か。それじゃあこの船はそろそろ次の港に着くから、近くの病
院に運ぶよ。」
ジェード「ありがとうございます。」
キサラギ「それではお大事に・・・。」
キサラギが部屋を出ると、入れ替わりに一人の少女が入ってきた。
アンバー「良かった。目を覚ましたんだ。」
ほっとしたような笑顔を見せる少女。その顔にジェードはドキッっとした。
ジェード(イ・・・イエロー???)
服装こそ違うが、イエローに瓜二つの顔をしている。
アンバー「最初見つけた時は死んでるのかと思ったわ。あ・失礼。私はアンバー=パ
シフィックです。よろしく」
ジェード「よろしくアンバー。僕はジェード=デ=トキワグローブ。ポケモントレー
ナーさ」
アンバー「それにしても・・・あんなにボロボロになるなんてどんな無茶をしたの
ジェード?」
ジェード「ん・・・・・・。」
ジェードはそこから先は話せなくなってしまった。というよりも、ロケット団のボス
と戦っていたとなど。とても言えるものではない。
ジェード「悪い。それは聞かないで欲しい。」
アンバー「そう・・・・。」
ジェード「で・・・・・僕のケガの状態は??」
アンバー「自分が一番分かっていると思うけど、左の鎖骨と右足の骨折。それに全身
の打撲と重度の火傷ね。・・・・・・あと額の切り傷は手術しても消えないそう
よ。」
正直な所を言うと生きているのが不思議というような目でアンバーは続けた。
ジェード「・・・・・・・・・・・・。」
アンバー「どうしたの?ジェード君?」
ジェードは次の瞬間には再び気を失っていた。そして目からは涙が流れている。
アンバーは黙って部屋を出て行った。
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一方、こちらは操舵室
ゲンジ「で、あの子の状態はどうなんじゃ??」
キサラギ「正直言って、完治はまずしないでしょう。」
ゲンジ「そうか・・・・・・。彼をなんとかカントーに戻してやりたかったが・・・
・・・・・」
ゲンジはシーギャロップの船長のほかにも、ホウエン四天王・ドラゴン使いのゲンジ
でもあったため。カントーのトレーナーを視察しに来ていたのだ。今回は現役最年少
のジムリーダー・ジェードを見に来たのであった。就任1年目で50連勝という偉業
にはさすがのゲンジも脱帽したのだが・・・・
ゲンジ「なにか方法はないのかね、キサラギ君。」
キサラギ「そうだ。あの人なら・・・・あの先生ならなんとかなるかもしれませ
ん!!」
キサラギはある所へ電話した。そしてその診療所ははリュウキュウ地方のテルマ島に
あるという。
ゲンジ「テルマ島か!!なら話は早い。明日の朝にはこの船はヨナハ島に着く。テル
マ島はワシの故郷だし。ドラゴンポケモンを使えばすぐに行ける!!」
ジェード移送の作戦は早朝にも決行となりそうだ。
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ピンポーン!!
船員「おはようございます。この船はまもなくリュウキュウ地方のヨナハ島に到着し
ます。」
ジェードはこのアナウンスで再び目が覚めた。
ジェード「う〜〜〜ん。 眠いな・・・。」
ジェードは寝返りを打とうするが。左肩が固定されているため動かない。さらに、足
元が妙に重い。
少しだけ首を起こして見ると、そこには昨日の少女アンバーが眠っていた。
ジェード「イエロー???」
ジェードも寝起き直後なので、イエローと間違えてしまっていたりする。
程なくしてアンバーも目を覚ます。
アンバー「あ・・・おはよう。」
ジェード「おはよう・・・それと昨日は助けてくれてありがとう。イエ・・・じゃな
かった。アンバー」
アンバー「人として当然のことしただけじゃない。そういえばイエローって誰なの?
昨日うなされて何度も言っていたようだけど。」
ジェード「・・・・・・・・・・・僕の妹なんだ。君があんまり似ているから間違え
ちゃったよ。ゴメン」
二人はそれから暫く話をしていた。ジェードの故郷トキワの森の話やアンバーはリュ
ウキュウ出身だと言う事・・・・。
そして、ジェードはあることに気がつく。
ジェード「そういえば!!僕のポケモンはどうなった!?」
まだ自分のモンスターボールを見ていないので。気になった質問だった。
アンバー「ボールってこれのこと???」
アンバーが差し出したのはジェードが普段腰に取り付けておいたボールホルダー、だ
が六個の内、あるのは3個だけだった。
ジェード「残りの3匹は!!?」
アンバーは首を横に振った。
ジェード「く・・・・・あの時油断しなければ・・・・・・。」
悔しさにどうしようもない気持ちを抱えつつ、3匹を出してみる事にした
出てきたのはバックス(ハガネール)、レボ(ブラッキー)、ライジ(ピカチュウ)
であった。 良く見るとライジだけ死んだように眠っている。
アンバー「そのピカチュウ・・・あなたを助けるためにずーっと"フラッシュ"を使い
続けていたのよ。」
ジェード「マズイな・・・・僕が回復させてやりたい所だけど。このケガだし・・・
・。」
アンバー「ちょっとまって・・・・。」
アンバーは右手をレボの額にあてる。するとジェードがいつも使う力のようにみるみ
るうちに回復していく。
ジェード「!!!」
アンバー「驚いた??でもこれは海の神様からもらった力なの。」
ジェード「いや・・・・・・僕も同じ力をトキワの森で貰っていたから、、、、」
そこへ、ゲンジが駆け込んできた。
ゲンジ「診療所へ移送する準備が出来た!!ジェード君。君を案内しよう。」
こうしてアンバー・ジェード・ゲンジは新天地・リュウキュウ地方へと飛び出してい
く。
つづく
登場人物紹介
ユウジ=シルフ 3章現在16歳 172センチ 64キロ 出身・・・
・コガネシティ
第九回ポケモンリーグベスト8。ユウジとは幼なじみといったところ。元マスクドチ
ルドレン、シルフ家に養子で入るも。
会社倒産のため、今はヒワダタウンのガンテツ家に居候中。エレブーズの大ファンで
ある。
アンバー=パシフィック 3章現在 14歳 152センチ 47キロ
出身・・・・リュウキュウ地方・ヨナハ島
ジェードを救出した少女。トレーナー能力は「癒す者」何故かトキワの力と同じ能力
が使える。出生は謎に包まれている。
スペクター=ブレイズ ??歳 185センチ 88キロ 出身・・・
・不明
ロケット団の真のボス。ロケット団に関する全ての事件に関連している。
ジェードにとっては母親を殺された、憎い敵っでもある。人を洗脳する力がある
シュレイダー=ビシャス 22歳 180センチ 78キロ 出身・
・・・・不明
あの「仮面のビシャス」の兄。性格は残忍で狡猾。勝つためには手段を選ばない男で
ある。
[一言感想]
海の神様の力=トキワの森の力???
ホウエンキャラのゲンジが登場した今回でしたが、おかげでジェードは九死に一生を得た様子。
とはいえ、その代償は大きく……レッドの後遺症よりも苦しめられそうです。
あと見所と言えばやはり、ジェードにとって妹のイエローとよく似た少女、アンバーの存在でしょうか。