第三章
第ニ十ニ話 新たなる冒険
ジョウト地方、ワカバタウン。
ウツギ博士は研究中にも関わらず、集中する事が出来ない。
それもそのはず。3ヶ月前に飛び出した3人の図鑑所有者の様子が気がかりなのだ。
ウツギ(ゴールド君達、大丈夫かな〜〜。)
あまりに集中できず、今している作業を中断して休憩することに。
そこへ一人の少年が現れた。年齢は15・6歳、ゴールドたちよりも年上の感じだ。
エレブーズの帽子を被り、大きなリュックと何故か野
球のバットを持っている。
???「あの・・・・失礼します。ポケモン図鑑のデータ拡張をしてもらいたいので
すけど。」
ウツギ「はいはい図鑑の拡張ね・・・・・って君はオーキド博士に図鑑を渡されたの
かい????」
だが・・・・・次の瞬間、見たものは。ポケモン図鑑というよりは、ゲームボーイ
AD・SPに似た折りたたみ式のコンパクトな機械だっ
た。」
???「これは自作品なんですけど、メモリースティックの大きさは博士達が作った
同じなんで・・・・・。メモリーカードを渡してもら
えればあとは自分でやりますけど・・・・・。」
言うが早いか、少年は博士からメモリースティックなる部品を渡してもらうと、手早
くリュックから工具を取り出し、あっという間にメモ
リの取替えをしてしまった。
???「あっ・・・・自己紹介がまだでした、俺はコ・・・ヤマブキシティのユウジ
です。」
っとその時、、、研究所のはずれの林で物音がする。
ガサ・・・・ガサガサガサ!!!
二人は木に近づくと、ヘラクロスが飛び出してきた!!!!
ウツギ「野生のヘラクロス!!!!大変だ。」
ユウジ「そうでもありませんよ。よし!!!行くで。皆!!」
ユウジはまずモンスターボールからエレキッドをだす。
ユウジ「キッド!!ヘラクロスに、"かみなり"や!!」
すると、エレキッドのパワーとは思えないほどの強力な"かみなり"が炸裂した。
ユウジ「そのまま、"でんじは"!!」
弱っているヘラクロスの動きを封じる。
ユウジ「よっしゃ!!今日のボールはこれや!!行くで!!レベルボール!!」
ユウジはボールを思いっきりバットで打つ。そのボールはヘラクロスに向かって一直
線に飛んで行き、あっと言う間に捕まえてしまった。
ユウジ「よっしゃ〜〜〜。ヘラクロスゲットやで。」
ウツギ「・・・・・・・君は一体何者なんだい?コガネの言葉を使うし。」
ユウジ「俺はカントー1のポケモン捕獲のプロです。それにこのコガネ言葉は昔住ん
でたから、興奮すると自然に出てしまうんです。・・
・・ちなみにデータ見せましょうか?」
ウツギがユウジの図鑑のデータを調べると、捕獲数140とある。こうなると唖然と
するしかない。
ユウジ「それじゃ、俺は仕事がありますんで、失礼!!」
ユウジはあっという間に研究所を飛び出して行ってしまった。
ウツギ「し・・・仕事??」
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一方、カントーに残っているレッド達だが、、、、
カスミ「レッド、ジムリーダー試験のビデオ持ってきたわよ。」
レッド「サンキュー、カスミ!タケシ」
レッドは失踪したジェードの意志を継ぎ、トキワジムのリーダーの試験を受ける事に
した。そして今、カスミ・タケシにその資料を渡して
もらっていたのだ。最も、手元にはジェードの試験の時のビデオも残っている。
レッドは、天才肌のトレーナーと言われているが、目標の為への努力は、グリーンも
凌ぐであろう。準備は決して怠る事はない。
そんなレッドを心配そうに見守る人物がいた。 言うまでもない、イエローだ。
実はジェード失踪の翌日、、、、。(20話参照)
イエロー「レッドさん?」
イエローは自分を抱いているレッドが震えている事に気づいた
レッドはゆっくり俯いていた顔を上げる。その目には、涙が滲んでいた。これ以後、
イエローは生涯でレッドの泣く姿を2度しか見ていな
い。
レッド「数日前からな、俺・・・・気づいていたんだよ。不審なヤツがうろついてい
るってな。でもアイツは・・・・ジェードは大丈夫だ
と言っていたんだ。でもそれは俺を巻き込みたくなかったから安心させようとしてい
たんだ。クソ!!!この身体がまともに動けば!!
こんなことにはならなかったんだ。」
言い切ると、レッドは腕にさらに力を入れた。ジェードの孤独を分かってやれなかっ
た自分への怒りもあったからだ。
イエロー「レッドさん・・・・。それは違いますよ。兄さんは、、、レッドさんがま
だダメージを負っているから、本当の事を話してたら
レッドさんは戦ってしまうでしょう・・・・。兄さんはきっと自分がやられた時に他
に頼りになる誰かを残しておきたかったのだと思うん
です。だから・・・自分を責めないでください」
レッドはその一言で、涙が止まった。そして、、、ピカの"電光石火"の如く恐ろしい
スピードでトキワジムを飛び出すと、、、
レッド「ジェード!!!俺は必ずイエローを守って見せるぞ!!!!」とすっかり暗
くなった空に叫び。ピカにあることを指示した。
レッド「ピカ!!フルパワーで"フラッシュ"!!」
この光はジョウト・カントーだけには及ばず。ホウエンにさえにも届いたという。
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ところ変わってシーギャロップ777号船内。
ジェードは車椅子で運ばれながら、リュウキュウ地方・ヨナハ島にやって来た。
外の景色は見渡す限りの広く蒼い海と、小さな島々からなる街であった。
ジェード「ここがリュウキュウ地方・・・・・・。」
海など6歳の時にアサギシティで見た一回きりだったため、その雄大な景色に呆然と
してしまうところだった。
ゲンジ「とりあえず。君はこの近くの診療所に搬送される事になった。わしも行って
やりたい所じゃが、まだ仕事が残っておるのでのう。
この土地のことで分からない事があったらアンバーに聞きなさい。」
アンバー「フフ。改めてよろしくねジェード君。」
アンバーはウインクして言った。 その時ジェードは顔に包帯を巻いていて周りの人
は気づいていなかったが顔を真っ赤にしていたとか
ジェード(本当にイエローそっくりだけど、、、なんか可愛いなあ・・・・って何考
えてんだ。早くケガの治療をしないと)
ジェードはアンバーに押してもらいながら、やっと診療所の近くに到着した。診療所
の前には、小さな記念碑のようなものが建っていた。
ジェードが何か気になり、石に彫られた文字を見ると。
「ベリル=デ=トキワグローブ 享年28歳 我らが島の英雄。ここに眠る。
(2062ー2090年)」
ジェード「ベリル=デ=トキワグローブだってえ!!!!?」
アンバー「ああ。この人はね。この島が以前、水位が上昇する異常気象になったこと
があったの。その時に赤い巨大なポケモンとともに
大雨続きだったリュウキュウとホウエンの気象をコントロールしてくれたのよ。知っ
てる人なの?ジェード君」
ジェード「知ってるも何も。この人は僕のおじいちゃんだよ!!!でもなんでお墓が
この地方に??」
アンバー「話だと、サメハダーの攻撃を受けて左腕を失って、その時の出血が酷くて
・・・でも彼はその後この島にあるヤクの森に入って
行ったらしいけど。それからは行方不明になって、結局森まで続いていた血の跡から
出血死したと言われて。この島の人たちがお墓を作っ
たらしいの。」
???「君たちが訪ねてきた患者さんかい?」
二人が振り向くとそこには一人の黒いコートを羽織った男が立っていた。今は初夏、
この時期にコートと言うのも変だと思うが。
ジェード「そうですが・・・・あなたは・・・。」
アンバー「キサラギ先生に言われてきました。私は付き添いのアンバー=パシフィッ
クです」
B・J「私はジェード君の主治医のブラック・ジャックだ。」
ジェード「先生よろしくお願いします。ジェード=デ=トキワグローブです。」
B・J「さあ、私の家へ来なさい。ピノコ!!アンバーさんを案内してやりなさ
い。」
ピノコ「わかったのよさー。」
そばにはまだ幼い感じの少女が立っていた。
そして家の中は、多少古い作りだが、なかなか頑丈に作られている。天井には誰かの
手形があったりする。
ジェードは診察室へと入った。
そして、キサラギ先生によって撮られたレントゲン写真を凝視するB・J
B・J「こりゃ酷い・・・鎖骨が折れてるだけじゃないな。右ひじの靱帯も損傷して
いる。それにその火傷・・・意識がある方が不思議だと思うがね」
ジェード「あの・・・・。傷は治りますか?」
B・J「完全に治したいのならきついリハビリが待っているがそれでもやるかい?」
ジェード「はい!!絶対完治してみせます。俺には待たせてる親友がいるんで。」
ここで言う親友とは紛れも無くレッドの事である。そしてジェードはある事に気づ
く。
ジェード「あの・・・・俺・・・お金持っていないんです、、、だから手術代は・・
・・。」
B・J「お礼ならキサラギ先生とゲンジさんに言ったほうが良い。特にゲンジさんに
だ。そろそろ手術を開始する。麻酔を打つぞ。」
麻酔を打つとジェードは治療の眠りについた。
B・J「手術を開始する。ピノコ!!メス!!」
ピノコは無言でメスをわたす・・・・・。
つづく
[一言感想]
PSVGの世界の範囲は、ポケモンのみに留まらないようです。
よもやB・Jがおでましになるとは……でも彼ならば、ジェードのケガの治療を安心して任せられます。
ただ、彼がお金についてあまり話さなかったのは、かなり珍しいケースと言えましょう。
彼なら、「フフ。君が復帰した後で稼いだ中から、たっぷり頂くさ」ぐらいの事は言いそうだったので。
実際、ジェードほどのトレーナーなら、長い年月をかければ支払えそうですし。
B・Jに言わせれば、命(身体の機能としての意味も含む)はお金で代えれるものではありません。
だからこそ、あえて高額を示す事で、その技術を受けうる覚悟が患者にあるのかを試すんですよね。
その上で取れる所からは取るし、けれども裕福でない所からは結局取らずに終わるケースも多いのです。
更に、意外なところでジェードの祖父の名が出てきましたが、これが意味するものは果たして?
……ユウジについてが何も話せていない……B・Jについてを語りすぎたか。==;