第四章
新・五話 (第三十三話前編) 攻の匠
カントーでは大雪に見まわれていた12月・・・・常夏のリュウキュウでも、25度を下回る日はあったものの、平年どおりの暖かさは保っていた。
アンバー「随分涼しくなったわねえ・・・最近」とアンバー。日ごろの猛暑には強くとも、彼女は寒さには余り強くないのだ。
ジェード「そうかな?十分暑いと思うけどね。」対するは、豪雪地帯のトキワの森で育ってきたジェードである。二人の寒さの耐性の差は歴然としている
ジェード「まあこの陽気じゃ、雪なんて無縁なんだろうね、アンバー達は」 現に今軽い汗を流しているジェードがアンバーに言った。
アンバー「そんなこともないわよ?年に一度、リュウキュウは大雪が降るのよ。」
ジェード「冗談だろ?」
アンバー「その日だけ、リュウキュウにフリーザーが来るの、そして選ばれた若いトレーナーと共に、リュウキュウを銀世界に変えるのよ・・・・凄い綺麗よ〜〜〜〜。」
頭の中にある想いに思いを馳せ、うっとりとするアンバー・・・さすがに17歳の少女である。
ジェード「へぇ・・・・フリーザーがリュウキュウに来るのか・・・。」
アンバー「クリスマスが近くなったら現れるはずよ、一緒に見られるといいわね」
ジェード「ああ、本当だな」二人はやがてくるクリスマスに早くも期待を持っていた。
ちなみに彼らが今歩いているのは、リュウキュウ地方第2の島、ナグニ島である。 この島にはジムも存在する
島の面積は10平方キロメートル、中心部にジムとポケモンセンター、そして次の島への船着場がある、こじんまりとした島である
やがて二人の前方に市街地が見え始め、アンバーは買い物に、ジェードはポケモンセンターの部屋をとることにした。
Side AMBAR
アンバー「えーっと、早く食料を調達しないと・・・・・・」 フィリンドリショップで買出しをするアンバー・・・・。
???「おお、アンバーじゃないか。」 突然後ろから声を掛けられ振り向くと、そこにはホウエン四天王、ゲンジが立っていた。
アンバー「おじいちゃん!!?どうしてここに!!」 思わぬ人物の出現に、びっくりするアンバー
ゲンジ「いやなに、実はホウエンに向かう用事が出来てのう、船を出すところなんじゃよ」 少し難しい顔をしているゲンジ
アンバー「・・・・・何かあったの?」
ゲンジ「ホウエンで奇妙な自然現象が起こっているとの連絡があって、ワシら四天王も緊急招集が決まったのじゃよ。」
アンバー「無理しないでよ?もうお爺ちゃんだってことを忘れないで。」
ゲンジ「ほっほっほ、心配には及ばんよ、ワシもまだまだ若い者には負けん!!ところでジェード君は何処じゃ?」
アンバー「ジェードに何か用事があるの?」
ゲンジ「いや何、これからリュウキュウを回るつもりなら、ワシの船に乗せてやろうと思ってな。」 と愛用のパイプで一服しながら一言、
だがその顔には威厳を感じる・・・・やはり四天王クラスのトレーナーとはこういうものだろうか・・?いや、彼の場合は年季も半端ではないからであろう。
アンバー「!!!!本当に乗せてくれるの!!?」一転して明るい声に変わるアンバー
ゲンジ「ジム戦が終わったら、連絡線乗り場に来なさい、まだ時間があるから待っているよ。」
ゲンジとアンバーは約束し、そしてアンバーはポケモンセンターへと戻っていった。
Side Jade
ポケモンセンターの部屋の中に入ったジェードは、電話を掛けていた。
その相手とは・・・・・・
ジェード「もしもし、ブルーか?」
ブルー「あらジェード、久しぶりじゃない。」 画面の向こうで、黒いノンスリーブの服を着て、白い手袋をはめた少女が笑いかけている
ジェード「そうだな、仮面の男事件以来、連絡してなかったからな・・・・。」
ブルー「で、用件は何?」
ジェード「おっ、話が早いな・・・・・。」 全て読まれていたかと、少し驚くジェード
ブルー「何年アンタと顔を会わせてると思っているのよ?ブルー姉様の上を行くなんてまだ100年早いわよ?オホホホ」
ジェード「・・・・・切るぞ。」 受話器を置こうとするジェード
ブルー「ちょっと!!!なんか用事あるんじゃなかったの?」 慌ててジェードをなだめるブルー
ジェード「そうだ、冗談は対外にして本題に入ろう。ブルー、メタモン今もっているか?」
ブルー「メタちゃんね・・・・・・。ちょっと待って。」 ブルーは一旦画面から消えると、モンスターボールを持って再び現れた。
ジェード「おう、あったか?」
ブルー「じゃあ転送するわよ?」
ジェード「こっちもパピヨンを転送する、何かあったら使ってくれ。」
ブルー「ええ分かったわ、でも何のためにメタちゃんが必要なの?」
ジェード「・・・・・こっちも決着を着けないといけないことが色々有ってね・・・・・。そこで変装術の得意なメタモンに応援を頼んだのさ、ハッキリ言って危険だから、今度の事は・・・・。」
ブルー「・・・・・良い?絶対無理しちゃダメよ?私たちはいつまでも家族だって、7年前誓ったでしょ?絶対困ったら相談しなさいよ。」
ジェード「心配するな、俺だってデッドラインを何回も超えてきてるからな、大丈夫すぐにカントーに戻るから安心してお前は両親に会って来い!!」
ウィィィィィィン・・・・・・・ 低い機械音がうなると、メタモンの入ったモンスターボールが転送されて来た。
ジェード「サンキュー!!ブルー!!」
ブルー「それじゃあ幸運を祈るわ。」
ジェード「またな!!」
二人は電話を切り、それぞれ決意を固めた・・・・・。
そして、翌日、ジェードとアンバーは一つ目のバッジを手に入れるため、ナグニジムを訪れていた。
ジェード「ここがナグニジム・・・・どんなリーダーがいるんだろう。」
アンバー「楽しみね、ジェード」
ジェード「ごめんくださ〜〜〜〜〜い!!!」 扉を力強く開けたジェード、すると・・・・・。
???「こんにちは、お兄さんがが挑戦者?」 開けてみて吃驚、そこに立っていたのは12〜14歳前後の青い髪をして、短パンに半そでの
白いシャツを着た麦藁帽子を被った少年だった
ジェード「ああ・・・・俺はジェードだ、君は?」
???「ボクはこのジムのジムリーダー、アグリ。よろしく!!」無邪気な笑顔を浮かべる少年、どう見ても「攻の匠」の異名を持つ少年には見えないのだが・・・・・。
ジェード(なんだかイエローが男になったみたいな少年だなあ。)ジェードの頭の中には、今恋人とトレーナー修行の旅をしているであろう妹の姿を重ねていた。)
アグリ「ジェードさん?どうしました?」 不意に目をやると、アグリが自分の顔を覗き込んでいる。
ジェード「ってうわあ!!!!」 余りの至近距離に顔が近づいたため慌てて顔を離すジェード、
アグリ「????」 対称的にきょとんとするアグリ
ジェード(似すぎてる・・・・・・間違いない!!) 少し壊れかけてきているジェードであった
アンバー「ジェード?さっきから様子が変よ?熱でもあるの・・・?」ここで、過度の負担が掛かっているジェードの心臓にアンバーが拍車をかける、
ジェード(あ、アンバー?あまり近づかれると理性が切れそうなんだが・・・・っておい!!落ち着け、落ち着くんだ俺!!)
なんとか頭を冷静(エッ)に保つジェード
ジェード「だーーっ!!と、とにかく、ジム戦は今日出来るんだな?」
アグリ「ええ。最近挑戦者がいなくて困ってましたか、それじゃ始めますか。」
二人はバトルフィールドへと入っていった。
リュウキュウでは、ジムといっても、屋外のバトルフィールドが多く、その多くが海岸にあることが有名である。そのため、水タイプ及び地面タイプのポケモンがその力を存分に発揮する事が出来る。
アグリ「それではバトルを始めます。6対6のフルバトルで良いですね?」
ジェード「OK!行け!!バット(グライガー)」
アグリ「ボクは・・・行けえ!!ゴンベ!!」 アグリはカビゴンの幼少形態のゴンベを出してきた。
ジェード「ゴンベか・・・・・珍しいポケモンを持っているんだな?」
アグリ「行っておきますが、ボクは強いですよ?」 それまでの愛嬌のある顔から一転、不敵な笑いを浮かべるアグリ
ジェード「・・・・・・・ああ。何となく強いって予感はしていたからな。本気でやらせてもらうぜ」
アグリ「先手必勝です!!ゴンベ!たいあたり!!」
ジェード「バット!!すなあらしで回避しろ!!」
ゴンベのたいあたりが命中する前に、バットは砂嵐を起こし、それを障壁にして軽々身をかわす
ジェード「まずは小手調べってとこか?なかなか慎重なんだな?」少し余裕をもってジェードが問いかける、彼もまた元はトキワのジムリーダー、3ヶ月だけだが最強とも言われていただけに、自信を持っているのだ
アグリ「ええ。ポケモンリーグでレッドさんと互角に戦っていたトレーナーですからね、でもこのくらいでは実力は測れませんね?」
ジェード「!!俺のことを知っているとは・・・・相当ポケモンリーグについて詳しいな?」
アグリ「ボクはただのポケモントレーナーファンですからね。それでは全力で頂きます。『大地のジェード』さん!!!」
ジェード「さあ来い!!」
アグリ「ゴンベ!!飛び跳ねる!!」 アグリが指示をすると、ゴンベの身体がなんと20メートルも上昇したのだ!!!
ジェード「何!!?バット!!避けろ!!!」
アグリ「ゴンベ!!ドロップタックル!!!」 さらにアグリが指示すると、ゴンベは急降下しながらロケット頭突きを放ってくる、
重力加速度も加わった一撃・・・・・まともに食らったら如何に屈強なポケモンでもただではすまないだろう
ジェード「まずい!!バット!避け・・・・・・」
ドガ!!!!!! 超スピードで落下してきたゴンベをバットは避ける事が出来なかった。
アンバー「凄い・・・ジェードのグライガーが一撃でやられるなんて。」
ジェード「・・・・ハハ、参ったな。バットがあっさりやられるなんてね・・・。」
アグリ「さあ、どうしますか?ジェードさん?」
ジェード「なら二匹目はコイツだ!!!行け!!サナギラス!!」
ジェードが次に出したのは、かつてジョウトで捕まえたヨーギラスの進化系、サナギラスだった。
サナギラス(某をお呼びで!!師よ)
ジェード「ちょっと出番が早くなったが、お前の力が必要なんだ」
サナギラス(・・・・ハッ!!某、しんがりを勤めて見せましょう)
アグリ「ゴンベ!!ねむるで体力を回復するんだ!!」
アンバー「え?体力もそんなに減っていないのに何でねむるを使うのかしら・・・・?」
ジェード「・・・・・・どうやらバットにどくどくを使わせていたのがばれてたみたいだな、凄いな、流石だ。」
そう、グライガーはゴンベに激突される瞬間に、その腕の鋏に毒素を集中し、ゴンベに突き刺していたのである
アグリ「ゴンベの顔色が少し悪いのに気づいたんですよ。だから毒を浴びたんじゃないかって思ったんです。」
ジェード「フフフ・・・・・・」
アグリ「ハハハハハハ・・・・。」
ジェード「こんなにバトルが楽しいのはレッドの時以来だ、この3年間の修行全てをぶつけるぜ!!!」
アグリ「ジェードさんにそういってもらえるなら光栄です。ゴンベ!!ねごと!!」
ジェード「サナギラス!!いわなだれ!!!!」
眠りながらも攻撃できる技、ねごとで、あろうことかゴンベは破壊光線を放ってきた、しかしサナギラスは慌てる事なくいわなだれで威力を相殺する。
ジェードはさらに、左手から緑色の光をだし、サナギラスに気を送り込む
ジェード「小細工なしで、戦うぜ!!!サナギラス!!目覚めるパワー!!」
ジェードのトキワの力によって、攻撃・特殊攻撃力が倍になったバンギラスが放ったのは、使うポケモンによってタイプの異なる目覚めるパワーだった。
アグリ「ゴンベ!!ばかぢから!!」
ジェード「何!!?」
アグリのゴンベはその小柄な身体からは想像もつかないような力でサナギラスを投げ飛ばした
サナギラス(うおおおおおお!!!!!)
・・・・・・・・ドシン!!!!
今の一撃はサナギラスには相当堪えたらしく、 ダウンしたままの状態である・・・・・。
ジェード「サナギラス!!!」
アグリ「このままとどめです!!ゴンベ!!のしかかり・・・」
ゴンベはそのまま全体重をサナギラスに掛けようと、身を倒そうとしたその時、
ジェードはニヤッと笑い。力強く言った
ジェード「かかったな!!大地の奥義第2章!!アースクラッシュ(爆裂地砕)!!」
ズドオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!
ジェードが指示した瞬間、サナギラスはこれまた強力無比な破壊光線を、なんと地面に向けて放った!!その衝撃で、周りの地面の岩の塊や、砂が恐ろしい勢いで辺りのものを吹き飛ばしていく!!!!
爆風がやむとそこには戦闘不能状態のゴンベがそこにいた
アンバー「ゴンベ!戦闘不能」
アグリ「・・・・・何だったんだ?今のは?」
ジェード「ふう・・・・・出力を最小限にして撃ってあるから、ゴンベも気絶で済んだな・・・・。」
この技、実はトキワジムリーダー時代(14歳当時)に既に会得していたのだが、その威力の凄さ故に、全てのものを破壊してしまうので、
滅多な事では使わない封じ手だったのだ、そして、このナグニジムのバトルフィールドは比較的柔らかい地面だったので、
地面吹っ飛ばしても、相手に致命傷を与えないギリギリの威力を見極めていたのだ。
アグリ「これが大地の奥義なんですか・・・・・。」
ジェード「ああ。でも俺にアースクラッシュを撃たせたのは、アグリ。君が初めてだ」
アグリ「ジェードさんに奥義を使わせることが出来たなんて光栄です。」
ジェード「試合・・・・続けようぜ!!」
アグリ「ハイ!!!!」
さあ、勝つのどっちだ!!?
続く
アグリ=イリオモテ 身長146センチ 体重42キロ 年齢:13歳 性別:???
リュウキュウ地方ナグニジムのリーダー、攻撃力・特殊攻撃の高いポケモンを使いこなす、異名:攻の匠
普段はぽーっとしている、 ちょっと抜けたところが有る。
手持ち
ゴンベLv80 ??? ??? ??? ??? ???
後書き
翡翠「リュウキュウでの暑い死闘が遂に始まりました。」
ジェード「ようやく大暴れできるな」
翡翠「こっちもようやく執筆が軌道に乗ってきたからね。」
レッド「これからは、各キャラ別で、話が進んでいくみたいだな。」
翡翠「その予定です。ジェード&アンバーがリュウキュウ・ホウエン、レッド&イエローがカントーでの修行、ゴールドたちはホウエンでジェードと合流する予定です。」
ユウジ「待て、俺はどうなるんや?」
翡翠「ユウジは多分そうだな・・・・・・ジョウトでゴールドたちと会う機会があるかもな」
ユウジ「俺だけちょい役かいな(怒)」
翡翠「まあまあ、慌てるなって、近々特別編でたっぷり出番作ってやるから」
ジェード「それじゃあ、サナギラス、挨拶しようぜ」
サナギラス(これからも某と師をよろしくお願いします!!)深々と礼。
[一言感想]
ジェードよ、しっかりするのだ(ぇ)。
シスk……いやいや、妹に似た対戦相手に続き、アンバーのどアップ。
さすがの彼も、この波状攻撃には大変なようです(?)。
戦いの行方も気になりますね。