38話  「裏切り」

 

 

 

リュウキュウ地方を旅するジェードとアンバー・・・・・・・・今日も2人は常夏の楽園をゆったりと旅していた・・・・。
しかし・・・・その穏やかな旅も・・・・今日で終焉を迎えるとは誰が想像しただろうか・・・・・。

歴史は繰り返される・・・・。この日もまた・・・・悲劇が生まれようとしていた




カントー地方の外れ・・・・ナナシマのなかの6の島・・・・・そのアジトでプロジェクトは密かに進められていた。
スペクター「・・・・・・ゼフィルードの力、見せてもらうぞ・・・クククク・・・・フハハハハハ!!!!!!!」

ジェット「・・・・・・・・・。」スペクターの部屋で、赤髪の青年は瞳の輝きを失ったままだった。

シュン!!!!!次の瞬間、テレポート空間に入ると、彼の姿はもうそこには無かった。

そして・・・・・ジェットはスペクターの計画に巻き込まれ始めたのだった・・・・。








アンバー「ジェード、どうしたの今日は何だか顔色が悪いわよ。」この日のその微妙な空気を感じ取ったのか・・・・琥珀色の瞳の少女、アンバーはジェードに話しかけた
それもそのはず、この日の彼は何かおかしかった。顔色が優れないだけでなく・・・・何かを恐れていそうな雰囲気があったのだった。
ジェード「いや、俺は大丈夫さ」そういって不自然なくらい素っ気無くアンバーの相槌をうっているジェードだが・・・・。

ジェード(敵は・・・・・1人か・・・・・不味いな。しかこの気配は・・・・・・)心の中でジェードは物凄い殺気を帯びた気配を察知し、如何にしてアンバーを無傷で生還させるかを考えていたのだ。

ジェード「アンバー・・・・ちょっと良いか?」 考えを巡らせ不意にジェードは彼女に声をかける

アンバー「何・・・・・・っっ!!?」アンバーはびっくりすることになる・・。何故なら彼・・・ジェードは急に彼女の唇に彼の唇を重ねたのだった。

そして・・・・・

ドガッ!!!

アンバー「!!?」 溝に有る程度加減はしているもの・・・・衝撃を感じアンバーは意識を手放し始める・・・。

ジェード「ゴメン・・・・・今の俺には君は守りきれない・・・・。だから生き残ってくれ!!」そういった彼の表情は何とも寂しげで・・・。

アンバー「そ、・・・そんなジェード・・・・い・・・や・・・・・」突然の決別宣言に涙を浮かべながらも・・・・・・彼女は意識を完全に手放した。

ジェード「・・・・・・・これでいいんだ・・・これで・・・・。」ジェードは自分に言い聞かせるのに・・そして何かを堪えるかのように呟いた。


そして・・・・・、

ジェード「そこに居るんだろう・・・・、出来れば君が来ないことを祈ってたんだけど・・・」

ザッ!!!!

ジェット「ほう・・・・・・・気配は完全に消したつもりだったがな」 そしてその場にはジェットが・・・しかしその赤い髪は今は漆黒に染まっている。

ジェード「俺だって・・・・この7年間・・・何もしてなかったわけじゃない。・・・・・でもジェット、君とは戦いたくない」 ジェードは沈痛な表情を浮かべている

ジェット「・・・・・フン、それだからお前は何も出来ない・・・お前は7年前と変わっちゃいない・・・ただの甘ったれだ。」

ジェード「・・・・・・・それは否定しない・・・俺は・・・弱い人間さ」

ジェット「・・・・・さあ、始めようか!!」

ジェード「くっ・・・・・・・・・・・」ジェードは自分の体から七色の光を発生させると・・・。それを気絶しているアンバーの方に放った。

そして彼は・・・・次の瞬間セレムになっていた。


セレム「俺は・・・・必ずジェット!!君を助ける!!!」

ジェット「ほう・・・・俺を助ける・・・・面白い・・・・やってみろ!!」


両雄は遂にその雌雄を決する時が来てしまったのだった。




ところ変わってカントーはトキワシティ。

レッド「・・・・・・ん?」レッドは何か妙な予感を感じていた

イエロー「どうしたんですか?レッドさん・・・」

レッド「いや、ちょっと・・・・・ジェードの奴が気になって・・・」

イエロー「・・・・・・・レッドさんもですか?」

レッド「・・・・・・イエローも?」

こくん、と彼女もまた頷いた。

イエロー「何かとてつもなく悪い予感がするんです・・・・・」

レッド「・・・・・確かにあまり良い予感じゃないな・・・。でも俺達は必ずジェードに会える・・・そうだろ?」

イエロー「ええ・・・・・」イエローはまた、

そしてユウジは・・・・・

ユウジ「・・・・・・!!?ジェード!!?」今は遠くに居る親友の危機を感じ取ったのか・・・・。落ち着かず・・・。

ユウジ「・・・・・・頼む・・・無事で居てくれ・・・。」

ブン!!!!!!

こうして彼もまた心を落ち着かせるために素振りを開始した。



さて、話はジェードとジェットの対決に戻るが・・・・。それはまさに地獄であった。


セレムになったジェードは・・・・・・ジェットのハッサムの繰り出す猛攻を受け流していた。

セレム「・・・こうごうせい!!」 セレムは太陽の光からエネルギーを生成し・・・・自分の傷口・・・そして体力を回復させていく。

ジェット「その程度の回復・・・・無駄だな」しかしジェットは動じない!!そして彼は相棒のハッサムと共に徐々に追い詰めていく

セレム「ジェット・・・・頼む・・・目を覚ましてくれ・・・・アースクラッシュ!!」セレムはやはり戦意を失っているが・・・彼の十八番ともいえる必殺技・・・アースクラッシュのエネルギーを溜め始める。

ジェット「・・・・・甘い!!ハッサム・・・もどれ!!」なんとここでジェットはハッサムを下げたのだった。

セレム「何!!?ハッサムが下がるだって!!?」この事態にはセレム(ジェード)も驚いた・・・ジェットは過去にハッサム以外のポケモンを全く使ってなかったのだ。

ジェット「俺の手持ちがハッサムだけだと誰が決めた?俺は群れるのは嫌いだが、実力のある奴は相棒とする・・・。ジェード!!ここで決着を着けるぞ!!行け!!ミュウツー!!」

そしてジェットが繰り出したのは・・・あのカツラが実験で生み出したミュウツーだった・・しかし目が赤く・・・・不気味な紫のオーラが彼の身体を包み込んでいたが・・・。

セレム「くっ・・・・・・・・ダークミュウツーか・・・・スペクターはそんな事まで・・・・。」ジェードはマスクドチルドレン時代にダークオーラの話を聞いていたが・・実際に見るのはこれが最初である。

ジェット「・・・・・・さて、遊びはここまでだ・・・・。」


ゴオオオオオオオ!!!!!!!!!!

突然重く、そしてうなる様な音が相手に響き始める!!

セレム「!!?不味い!!」

ジェット「・・・・・・・遅い!!ミュウツー!!ブラックホールグラビディ!!!」ジェットが言い切るとミュウツーは恐ろしい大きさの闇の球体・・・すなわちブラックホールを生成し・・空に向けて放った。

そして放たれた瞬間・・・セレムは強烈な重力波に押しつぶされそうになる!!

セレム「ぐあああああああ!!!?」余りのその引力に・・・・セレムはその場でしゃがみ込んでしまう・・・。しかしジェットは攻撃の手を緩めない。

ジェット「ミュウツー・・・・もう良い戻れ・・・・ハッサム!!」 ジェットはここでハッサムにまたしても手持ちをチェンジ・・・。

スペクター(ククク・・・そうだ・・・奴を殺せ・・・・殺せ・・・・・コロセ・・・・)ジェットの頭の中にはスペクターの声が響く

ジェット「ここまでだ!!ハッサム!!サイレントブレード!!」

ジェード「(駄目だ・・・・やられる・・・)」余りの重力波で変身が解けてしまったジェードは絶望した。それでも両腕で防御姿勢をとっていたが・・。


しかし・・・・・


バキィィィィィン!!!!!!! ハッサムの鋏は・・・ジェードの左を直撃していた!!だが・・・・サイレントブレードでなくみねうちが

ジェード「ぐわあああああ!!!!?」とはいえ生身の身体でポケモンの攻撃を受けたのだ・・・・当然今ので左腕の骨はヒビが入っているか折れているだろう。

スペクター(何故みねうちを!!?ジェットよさあ!!奴を殺せ!!!!殺せ!!)

ジェット「・・・ぐううう・・・・黙れ・・・爺・・・・・・・ジェード・・・・逃げろ・・・・・。」何とジェットの黒くなっていた髪も赤い髪に戻っている・・。

ジェード「ジェット!!正気に戻ったのか・・?」

ジェット「早くしろ!!時間が無い!!」 ジェットは凄い剣幕でジェードに言った

ジェード「・・・・・・わかった・・・・・ここはひとまず・・・・・」ジェードがそう言い掛けたときだった。

?????「いえ、あなたは既にチェックメイトです・・・・・ダークレジスチル、破壊光線。」

突然背後から破壊光線が飛んできて!!!ジェードは回避しきれずまともに食らってしまう・・・。

ジェード「うわあああああああ!!!?」ジェードは背後からの攻撃で吹っ飛ばされ・・・・・・背中に酷い怪我を負ってします

ズドォォォォォン!!!!! 

ジェット「ジェード・・・・うおおおおおおお!!!!?シュレイダー・・・・貴様!!!」ジェードがやられた事によりジェットは冷静さを欠いた。

シュレイダー「何を言っているんですかジェット君・・・・君は既に我々から逃れられないのですよ?」

スペクター「その通りだ・・・・私の手を煩わせるな・・・・・ゼフィルード」スペクターはそう言って・・・・右腕をかざす。するとジェットの髪がまたしても黒くなってしまう。

ジェット「ぐおおおおおおお!!!?」苦しみだしていたジェットも・・・やがて大人しくなってしまう

スペクター「お前には・・・・・期待しているぞ・・・ゼフィルード」

ジェット「・・・・・・・オレハトキワグローブヲツブス・・・・・・・」ジェットはやがてまた完全に堕ちてしまったようだ。

シュレイダー「スペクター様、ジェードを如何様になさいますか?」

スペクター「・・・・・・・私が直々に手を下してやろう・・・・。」 そういうなり、スペクターは気絶しているジェードの元に歩み寄る・・。そして!!

スペクター「・・・・少々あっけなかったが・・・・止めだ!!」スペクターが止めを刺そうとしたその時だった

ドガ!!!!!なんと・・・スペクターは次の瞬間何かの衝撃を感じ、後ろに飛びのいた。

スペクター「・・・・!?」

?????「スペクター・・・随分久しぶりね」そこに現れたのは緑色のマントを身につけた・・・・ジェードと同じ翡翠色の髪の女性だった。

スペクター「!!!?貴様はエメラルド・・・あの時生きていたのか!!?」

エメラルド「ええ、そして、あなたも生きている・・・。」

スペクター「大人しく、隠れて居ればよかったものを・・・・わざわざわが子可愛さに命を捨てに来たか?」

エメラルド「いいえ・・・・・そんな事は無いわね・・私達は必ずあなたに勝つわ」

スペクター「おかしなことを言うな・・・この私の前に・・・・その手負いの息子を連れて逃げられるとでもいうのか・・?私も低く見られたものだなそれともお前が私を倒すとでも?」

エメラルド「・・・・・一つだけいっておくわ・・・私も草薙の剣を使いこなせるてことをね!!」 いつの間にかジェードの持っていた草薙の剣を手にしていたエメラルドは、剣にパワーを溜め始めると、

エメラルド「草薙の剣!!神秘の光を我に与えよ!!イリュージョンスティング!!」エメラルドは技の名を叫ぶと 剣から神秘的な光が飛び出し・・・ジェードとエメラルドを包み込む・・・すると2人の姿は完全に見えなくなる。

スペクター「逃げの一手か・・・・まあ、どの道貴様等は滅びるのだ・・・・フフフ・・・フハハハハハ!!!!!!!!」そして嫌な笑いと共にスペクターはシュレイダーと共に消えていってしまった。


そして数分後・・・。



アンバー「ジェード!!ジェード・・・お願い返事をして!!!」 目が覚め、ジェードが居なくなっていることに気づいたアンバーは、必死でジェードを探した・・・・しかしいくら呼んでも彼の声は聞こえてこなかった

ズル!!! そして・・・・彼女は何かに足をひっかけ、そのまま転んでしまう


アンバー「・・・・・・いたたたた、・・・・!!?」アンバーは顔をしかめながら・・・・しかし躓いた原因となったものに気づき驚愕する


何故ならそれは・・・・・・彼女の最も愛する人がいつも被っていた帽子だったからだ・・・しかも所々に血が滲んでいる

アンバー「・・・・・・・ジェード!!!いやあああああああ!!!!?」


こうして、運命の歯車は突如動き始めたのだった・・・。



続く



後書き


翡翠「というわけで、38話完成です。」

ジェード「・・・・・また俺はボロボロだな・・・・」

アンバー「作者・・・・今日という今日は許さないわよ!!」

翡翠「まあ、成り行き上仕方なかったんだから・・・・・それにアンバー、君には甘えてばかり居ちゃ困るし、」

ジェット「その前に自分が甘ったれるな・・・・」

翡翠「きつい事いうなよ!!?書いてやるだけありがたく思え!!」

ジェード「まあ・・・・、少しは同情するけどさ・・。」

翡翠「分かればよろしい・・・・次の話ではアンバーが大活躍するから文句ねえな?」

ジェット「・・・・・・・全く・・・見てて疲れる奴だ」

ジェード「それじゃあ次回をお楽しみに」

 

[一言感想]

 敵の手に落ちてしまったジェットとの対決でしたが……ジェード、惨敗。
 しかし、実力ではそう劣ってた訳ではないようにも取れます。
 ただ、覚悟が足りなかったか……。
 敵を倒すにしろ、助けるにしろ、中途半端な覚悟で実現できるほど今の敵は甘くないので、次こそジェードがきっちり決めてくれるのを願いましょう。

 

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