最終話(前編) 「ナナシマの大聖戦」

 

 

 

あらすじ:正気に戻ったジェットは、再びジェードを助けるべく剣を握り、スペクターと対峙した、だが渾身の一撃もシュレイダーの出したデオキシスに
よって阻まれ、その結果彼は倒れ、絶体絶命の中、遂にレッド・ユウジ・アンバーが合流し、スペクターと対するに充分な戦力が整った、スペクターはいったん退き
オロチ復活を企んでいる・・・・ジェード達に勝機はあるのか?


1#:決戦の朝

ここはトキワの森の奥深く、樹齢100年を超えるような大樹もおおくある中・・・・、その一つに一箇所穴が開いているところがあり、そこには木の梯子がかかっている
そう・・・・ここはジェードの、彼『だけ』の秘密の場所なのである。

「・・・・・・」彼は静かに眼を覚ました、そして身体を色々動かしてみる・・・・傷口こそ塞がり、一見回復しているように見えるのだが・・・・

(やっぱり・・・・洗脳されたジェットの攻撃は闇属性だったんだな・・・・)身体がまだズキズキと鈍い痛みを残している。

闇属性・及び光属性の技は・・・・その威力が故に、身体にかかる負担も通常技の比ではない。当然無論回復も遅いのだ

しかもセレムの特性ヴェルデ・ソウルの発動によって身体に甚大なダメージを負ったのだ・・・いくらエメラルドの回復力でも・・・完全に治すのは難しかったのだろう

やがて彼は立ち上がり、・・・・今日という日の為に、常に手入れをしていた草薙の剣に手を伸ばした、翡翠で出来た刀身は・・・4000年の時間の経過を感じさせない

「・・・・・・、草薙の剣・・・今度が俺にとって最後の戦いになると思う。だから・・・4000年前や3000年前のように力を貸してくれ」

ジェードしばらく刀身を見つめ・・・・そういうと剣を鞘に収めた。

しゅっ・・・・・

「・・・・・ジェード、おはよう」そんな時・・・・ベッドで眠っていたアンバーが眼を覚ました。

「ああ、アンバー、おはよう。よく眠れた?」ジェードは彼女を見て、穏やかな笑みを浮かべた。

「うん・・・ジェードは身体・・・大丈夫なの?」まだ眠たそうな顔をしながらも、アンバーはジェードに聞いた

「・・・・母さんが治してくれたからね、おかげで完全回復さ」ジェードは身体を振って、自分の体調が万全であることをアピールした・・・(実際にはまだ痛みを伴っているのだが)

「ジェード・・・、もう昨日みたいに無理するのは止めてね?・・・今度は私があなたを助ける番なんだから」

「大丈夫、俺は仲間を信じるし、もちろんアンバーには俺のサポートをお願いしたいから・・・スペクターは絶対俺の手で倒してやるさ」

「うん、そうだね。みんなで戦って必ず勝ちましょ!!」アンバーはそのままジェードに歩み寄ると、優しく唇を交わした。

「さあ・・・みんなも待っているし、行くとしようか」

「うん!!」

〜一方。ジェットとカスミは〜

「どうしても・・・・・行くのね?ジェット」カスミはやはり傍らで寝ていたジェットに言った・・・すこし不安な感じが見て取れる

「ああ・・・・これは俺がどうしても超えねばならぬ壁だからな、そろそろ時間だ」 ジェットはすっと立ち上がると身支度をし始める

「お願い・・・・・・ジェット・・」カスミは俯きながらも

「なんだ?」

「必ず・・・生きて帰ってきて、お願い・・・」

「・・・・・ああ、もし無事に戻れたら・・・・俺の帰る場所はここだからな」ジェットは今にも泣き出しそうなカスミを慰めるように・・・寂しげではあるが微笑んだ

そして、彼はいつもどおりの黒づくめの服に着替えると・・・・・これまた彼が肌身離さず身につけている綺麗な蒼き結晶のネックレスを手に取った

「・・・それ・・・?カレンお姉さんの持っていた神秘のしずく?」

「そうだ、・・・・これをあったから、俺はここまでくることができたのかもしれないがな」ジェットは大事に握り締めると・・・・自らの首に身に着け、戦地に赴く支度は完了した

「ジェット・・・・私は・・・あなたを待っていることしか出来ないけど・・・・」カスミは戦地に共に行ってあげられない自分に悔しさを感じていた

「待っているだけで良い・・・・俺たちは・・・・必ず勝つ・・・・そして俺はお前を・・・迎・・・」ジェットは後姿のまま・・・・何か言いかけた

「えっ?」

「オホン!!!!・・・続きはまた戻ったとき言う!!行ってくるぞ!!!」 咳払いをし、珍しく顔を紅潮させ・・・・ジェットは部屋を飛び出した

バタン!!!

「・・・・・・信じてるわよジェット・・・・早く帰ってきて・・・・続き・・・聞かせてね」カスミは幸せそうに、何時までも彼が飛び出していったドアを見つめていた。

〜レッドとイエローの場合〜

上の4人がそれぞれの想いを遂げている頃、トキワのイエローの家では・・・・・・・

「・・・・レッドさん、無理だけは絶対にしないでくださいね」

「無理をしたくないのは俺もそうだけど・・・今回は何せ相手があのスペクター、負けるわけには行かないからね」

「私も・・・・出来れば皆さんの力になりたいです」

「そう言ってもらうのは有難いけど・・・・さ、俺・・・今回はなんとなくだけど」

「・・・・?」

「あの時・・・俺がスペクターに攻撃を仕掛けた時・・・・なんとなくだけど・・・・予感がしたんだ」

「予感・・・・?それって私の力の様な・・・ですか?」

「いや・・・、何だろう・・・こう、体中の血が騒ぐような不気味な感覚だった。とてつもなく恐ろしいことがこれから起こるような」

「そう・・ですか」イエローはそれを聞くなり顔色が優れなくなる

「その予感を確かめに・・・・俺はナナシマに行かなければならない・・・ジェードと一緒に」

「・・・・・」

「でも・・・・俺は、必ず戻る。イエローとの約束・・・・覚えているから」

「・・・・!!・・・レッドさん」イエローは幼い頃、レッドが自分とした約束をさして言っているのだと気づき、

コンコン!ガチャッ、 二人が話しているところへジェード・アンバー・ユウジ・ジェットが現れた

「レッド、準備は出来たかな?」ジェードはあくまでいつもの旅に出るような口ぶりで行った

「・・・・ジェード、お前」レッドは彼の笑顔に応えようとして、唖然とした、そう、ジェードの髪が白く変わっていたからだ

「兄さん・・・・・その髪」イエローも彼の髪の変化に言葉を失う

「ん?・・・・ああ、これのこと・・・・なあに大したこと無いさ」ジェードはそれをまるで何も無かったかのようにやはり笑っているだけだ

「大丈夫なはず無いだろ!!?・・・その髪・・・・お前、本当に大丈夫なのか?」

「大丈夫だよ、新しい能力を昨日使ったからこうなってるだけさ、母さんにダメージは回復してもらったし」ジェードは変わらず言うが、このときアンバーの顔が一瞬歪んだことには誰も気づかなかった

「・・・・本当なの?・・兄さん」

「イエローといいレッドといい心配性だなあ、俺が大丈夫だと言ったら大丈夫さ、それとも俺が嘘ついているとでも思うか?」

「・・・・それなら・・良いけど」

「大丈夫よ!!イエローちゃん、ジェードは必ず生きて帰ってくる、何せ私と約束したんだし」アンバーはジェードをフォローするようにイエローに言った

「アンバーさん、兄さんをよろし・・・・っ!!?」イエローはアンバーに兄の事を頼もうと思ったが、急に赤面してしまう

「・・・・・、どうしたの?イエローちゃん?」

「あ・・・・・と・・・特に何でも・・・無いですっ(赤面)」イエローはあわてて顔を背けた

何故ならアンバーの首筋のあたりに・・・・小さな痣ができていたからだ・・・・この痣をつけたのは間違いなく自分の兄だろうとイエローは思った

「まあ、ジェードがそういうてんのやし、問題ないやろ?」ユウジがそこに入り、その会話を止めた

「ああ、分かったよ・・・」レッドはでも、納得がいかないらしいく・・怪訝な顔をしたままだった

「そこまで分かったのなら・・・さっさと行くぞ」ジェットは溜まりかねたのか・・・部屋を先に出て行ってしまう

「あ・・・ジェット待てよ!!!」ジェードはそのあとに続こうとする

「兄さん・・・待って!!」背中を向けた兄を止めようとイエローが声を出した

「なんだい・・・イエロー?」

「僕も・・・・・ナナシマへ連れて行ってください!!」

「「「「イエロー(ちゃん)!!?」」」」

「僕だって・・・・兄さんや・・・レッドさん達の・・・・力になりたいんです!!」イエローの目にはあのワタルと対峙したときの・・・

「イエロー・・・」

「イエロー・・・お前」

「イエローちゃん・・・」

「イエロー・・・」

「・・・・・」

「イエロー、確かにお前を戦力にしたいのは俺も本音だ、だけどイエローには別にやってもらいたいことがある。」ジェードは妹の思いを察し、真剣に話し始めた

「兄さん・・・・・・それじゃ私は」

「イエロー、お前にやって欲しいことは・・・このトキワの森の防衛だ、母さんがこの森で多分・・・凄いことをやるんだと思う」

「!!・・・お母さん・・・が?」

「だけどその力を使うには・・・長い時間が必要だと思うんだ、だから・・・手助けをしてあげてくれ、それに、母さんに会いたいだろ?」

「・・・・・分かりました!!」イエローは次の瞬間にはいつもの笑顔に戻って、・・・そして一瞬で顔を引き締めると、ジェードに頭を下げた

「・・・・ありがとうイエロー、俺はお前みたいな妹を持てて幸せだよ」

「ジェード・・・そろそろ行くぞ」そこへジェットが一言、あくまで冷静に言った

「・・・・・ああっ!!それじゃ行ってくる!!!この森はイエロー、お前に任せた!!」こうして一行はナナシマにワープした

2#:最終決戦

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・この日、7の島には奇妙な地震が相次いで発生していた、無人島であるため、人の被害は
出ていないのだが、だがそれでも・・・その異様な現象は・・・・カントー中を震撼させていた

島には以前使われたいた施設「バトルタワー」があるだけで、他に目立った物は何も無い島なのだが

・・・・・・・シュン!!!!

そこへ・・・先ほどトキワからテレポートをかけたジェード達が現れた

「みんな!!!!これが最後の戦いだ!!!!スペクターはこの中にいる!!」ジェードは気を吐くようにして言った

「遂にこのときがやってきたぜ」彼の言葉にユウジも続く

「いつでもいけるわよ!!ジェード」アンバーもまた今日は一段と顔が引き締まっている

「・・・・・ロケット団を俺たちの手で今度こそ解散させるんだ!!」レッドもまた過去の戦いを乗り越えてきた自信にあふれていた

「積もりに積もった因縁・・・・・今日こそ決着をつけてやる!!」最後にジェットが珍しく喝を入れた

「・・・・行くぞっ!!」ジェードがそして気合と決意の篭った声をあげる

「「「「ああ(ええ)!!!」」」」

こうして5人は、聳え立つ塔の頂を目指すのであった

〜5人のガーディアンがタワーに入った頃、トキワの森では〜

「・・・・・さあレボ、僕たちは僕たちで・・・・この森を守るよ!!」

(そうですね、イエローさん・・・・ジェードさんのためにも僕たちも頑張りましょう!!)

その時だった・・・・

パァーーーーーーーーーーッ!!!

森の中が光り輝き始めると、次の瞬間彼女の目の前には翠の法衣の様な服を着て、さらその上にマントを羽織っている女性が現れた。

「イエロー・・・・あなたも本当に強くなったわね・・・」そこにはどこか神々しささせ漂わせた女性・・・・彼女の母エメラルドが立っていたのだ

「お母さんっ!!!?」イエローは予想もしていなかった人物の登場に驚きを隠せない

「ふふっ・・・・その様子だとジェード、あの子ったら私が森に来ることをイエローに言わなかったみたいね。」

(あなたがジェードさんのお母さん・・・・・)レボもまた初めて会った自分の主人の母親に驚く

「ところで、イエロー、ジェードに森を守るように言われているのかしら?」

「・・・うん・・・・・そうだけど・・・お母さんは・・・」

「それなら、あなたのやる事は・・・・、私を敵の手から守ることね。ジェードもそのつもりであなたをここに向かわせたはずよ?」

「えっ・・・兄さんが?」

「ええ、実のところ私はこれから森の中でしか出来ない『特別なこと』をするの・・・・そのために私は丸腰になってしまうから・・・、おそらくジェードはそんな私を心配したのね」

「それじゃ私のやる事は・・・・」イエローは自分のやるべき事に改めて気づいたようだ

「そう、イエロー、あなたのやる事は私が今から森に入っている間に・・・・侵入者が無いように退けるの」エメラルドはイエローの頭を愛おしく撫でてやりながら囁くように言った

「お母さんっ!!!」ここで最初は驚きが勝っていたイエローの感情が一気に爆発した。

「イエロー・・・・お母さんはあまりあなたの事をして上げられなかったけど・・・これからもあなたを見守っているから、・・・許してね」

「お母さん・・・っ・・・・・・」イエローはここで、生まれて初めてというほど長い時間・・・・泣いた。

そして・・・・・・・・・・

「この森は・・・・・僕が守るっ!!!」森の入り口でイエローはやがて襲ってくるだろうポケモンの大群を待った


〜そして話はトレーナータワーに戻る〜

ジェード達一行は、トレーナータワーの階段を上り、スペクターの居る最上階を目指していた。

「しかし・・・・・・妙だな」無言で登る中、まず最初に声をあげたのはジェットだった

「ジェット・・・?」彼が珍しく不安を感じているようなのでジェードは彼の疑問を聞く事にした

「普通、敵の本拠地はトラップが多く仕掛けてあったりとか・・・、侵入者の足を止めるように出来ているのだが・・・ここには何も無さ過ぎる、スペクターの奴・・・一体何を考えている?」

「確かに・・・シルフカンパニーの時はもっと仕掛けも多かったからな」その後を続くレッドもまたこの仕掛けの無さには少々疑問を感じている。

「そろそろ気を引き締めておかないと・・・一気に来るぞ」ジェットは真剣そのものの口調で言った。

「そうやな、ここは敵地・・・何が起こるかわかったもんやない・・・スペクターみたいなえげつない奴がいるんだからな」

「気をつけて行くわよ・・」

「ああ・・」ジェードが前に踏み出したその時だった

「グハハハハハ!!!誰かと思えばガーディアンのご一行様じゃねえか!!」

「お前はイプシロン!!」ユウジは右手を握り締め睨む

体重130キロはありそうな巨漢が、今一度暴れようとする

「イプシロンだけではありません、わたしを忘れないで欲しいものですね」その後ろから黒い長髪の男、タキオンも現れた

「今はお前たちと遊んでいる暇は無い・・・さっさとどけ」ジェットもまた、ボールに手をかけながら言った」

「それが裏切り者の言う台詞か?随分なめてくれるじゃないかジェットさんよぉ?」イプシロンはやはり気味の悪い笑いを浮かべている

「さぁな?・・・・少なくても貴様の様な単細胞と仲間になった覚えは無いが」ジェットは何の感慨もなくため息すらついている

「俺たちはスペクターに用がある、邪魔する奴は片っ端から倒していくぞ!!」レッドはレッドでもう戦う満々だ」

「よし・・・・俺も・・・」ジェードがボールに手を伸ばした時だった

「ジェード、ここは俺に任せてくれ」ジェードの前に腕を出し、制止したのはユウジだった

「ユウジ・・・?」

「俺はあいつら二人に一回やられとるからな・・・・あの時はサンダーに力を借りただけやった・・・・今度は俺が奴らをしばいたるわ」ユウジは握りこぶしを作り気合充分に言った

「・・・・・良いだろう、この階はお前に任せる・・・・だが無様な真似は許さん・・・・」ジェットはボールから手を離し、ユウジの肩を叩いた

「了解・・・・後は余計なこと言わずに上に行けや!!」

「ユウジ!!!また後で必ず会おう!!」

「あたりまえや・・・・俺もこいつらさっさと片付けて、スペクターに一泡ふかしたるわ!!」

こうしてユウジを残し、他のメンバーは上へと上がっていった

「我々二人に対して一人で来るとは・・・・・随分なめられたものですね」

「別に良いじゃねえか、タキオンよぉ・・・・俺様の力でぶっ潰してやるぜ」イプシロンは相変わらず暴れることばかりを楽しんでいるようだ

「ぬかせ!!!俺があの時と同じかどうか身を持って教えてやるぜ!!」

こうしてまず最初の戦いが幕を開けようとしていた。

そして先に向かったジェード達は・・・・・

「クックックック・・・・・・・・・・ここから先は通すわけには行かないな、ヴェルデガーディアンさんよ?」ユウジが残ったちょうど真上の階で、今度は邪悪な笑みを浮かべた少年が待っていた

「お前はっ・・・・ヴァイス!!?」ジェードはその顔を見て、驚く・・・・以前にリュウキュウで倒したからだ

「俺があのままやられるとでも思ったのか?・・・・そんなわけ無いだろう!!」

「ふん・・・・くたばりぞこ無いが何人居た所で、雑魚は雑魚だ。」ジェットは相手にしないというような口ぶりだ

「裏切り者のゼフィルードに何を言われても・・・・俺は動じない・・・・唯一確かなのは、お前ら俺の敵というわけだ!!行くぞ!!」

「仕方ない・・・ここは俺が・・・」ジェードも戦う姿勢を見せるが・・・今度はレッドが前に出てジェードを制止する

「あわてるなよ、ジェード」

「レッド?」

「お前はスペクターの元に急げ、ここは俺が食い止める」レッドは真剣な表情でヴァイスを睨み付ける

「・・・・わかった、後で必ず会おう、ただし・・・絶対に後で合流してくれよ?」そのレッドの気迫に、ジェードも頷いた

「わかってるって、勝ってお前ともう一回バトルしたいしな。」レッドはまた握っている右手の親指を立てると、そのまま相手を再び睨み

「お前の相手はこの俺だ!!!」と叫んだ その間にジェード達は上の階に続く階段を上り始める

「ほう・・・・・ポケモンリーグチャンピオン様じゃないですか、光栄の極みですね」

「何・・・すぐ終わらせてやるさ、ジェードだけじゃない、俺も強くなっているって事を証明するぜ!!」

レッドの熱い闘志はここへ来てもいつもと変わらないようだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




「ユウジ・・・・レッド・・・・持ちこたえてくれよ・・・・」一方階段を上っていったジェードは、自分を後押ししてくれた親友の勝利を祈った

「立ち止まっている暇は無いぞ、ジェード」ジェットはそんなジェードを見て、たまらず声をかけた

「うん・・・・あの二人なら問題ない・・・・とは思うんだけど」今の彼にとって、仲間が一人ずつ減っていくのは、これから戦うであろうスペクターと対峙する上で、戦力ダウンは大きいのだ

「スペクターと戦うのが恐ろしいか?・・・ジェード」

「正直・・・・2度もやられている相手だし・・・母さんやお爺さんも完全な意味で勝つことは出来なかった・・・今の俺で勝てるのかどうか・・・」

「何も恐れることはない、この戦いの先に、お前の進む道がある。お前はここに来るまでに多くの仲間と出会った、その仲間がお前を信じているんだ。お前が自分自身を信じられなくてどうする?」

「っ!!!・・・ジェット」

「そうよ、ジェード。私たちは常にあなたの事を信じてるから・・・ジェードも勝てるって信じて」アンバーもまた気持ちはジェットと同じだった

「ただでさえ、一度は裏切った男を信じられたお前だ?怖いものなどもう無いだろう?」ジェットはあくまでクールではあるが、少し笑顔になったような気がする

「そうか・・・・そうだよな。ごめん、ちょっとまた弱気になってて・・・そうだ・・・俺は皆を信じる・・・だから皆も俺に力を貸してくれ」

「何を改める必要がある?俺は最初からその気だ」

「ええ、スペクターはもうすぐそこに居るはず・・・後もう少しよ、ジェード」

「ああ、皆、行くぞ!!」

「「ああ(ええ)っ!!」」

「フッフッフ・・・・実に素晴らしい『友情』ってところですかねえ」その時いやな笑い声が聞こえた

「「「シュレイダー!!」」」3人はその声の主の名前を呼んだ

「いやあ〜、ここまでボスに盾突くとは、あなたたちも相当のお馬鹿さんとしか言いようが無いですね」

「スペクターは何処だ!!!答えようによっては力ずくでも聞き出すぞ!!」

「そんなに意気込まくても、教えてあげますよ・・・・ボスはこの上であなたをお待ちしています。ただし・・・私を倒したらの話ですけどね?」シュレイダーは嫌らしく笑う・・・

「この数日間でどうやったらその根拠の無い自信が出るんだ?シュレイダー」だがそこでジェットが鼻で笑うように言った

「またあなたですか・・・・・ジェット君」

「ジェード、アンバー、この雑魚は俺が相手をしてやる、お前達は先を急げ」ジェットはいつもの様に自信に満ちた口調でジェード達が先に進むように促す

「「ジェット!!」」

「なんだ・・・・・この俺があんな奴に負けるとでも思うのか?・・・・すぐに合流してやるからさっさと行け、スペクターに引導を渡してやるんだ」

「ジェット・・・・分かった・・・後はスペクターは・・・俺の手で倒す!!」

「ジェットも・・・・無事でいて、ジェードはあなたの事を一番信頼しているから・・・・」

こうしてジェードとアンバーは二人で階段を上がっていった。

「さてと・・・・邪魔者は居なくなったな、シュレイダー」ジェットは二人を見届けると、すぐに構えをとる

「・・・・・・フッフッフ・・・・あなたと私が既に戦うことはもう予想してましたけどね、悪夢をもう一度見せてあげますよ」

「抜かせ・・・・・、貴様との積もりに積もった因縁、今日こそ決着をつけてやる!!」

「前から思っていたんですよ・・・・あなたは私の人生の中最も気に入らない人ですね!!!だからこの場でひれ伏してやりますよ!!」

「俺は・・・過去を断ち切る!!!交わらざりし命に、今もたらされん刹那の奇跡! 時を経て・・・ここに融合せし未来への胎動! 義聖剣!!!」

ジェットもまた過去の悲劇を繰り返さぬべく、剣を抜く・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3#:最上階

仲間達が俺をここまで導いてくれた。

だから俺は皆の気持ちに応えたい・・・・だから・・・スペクター・・・お前を・・・倒す!!



タッタッタッタ・・・・・、階段を駆け上がる足音が聞こえる・・・・それは最上階に響き渡っていた。

「ほう・・・・・遂に私の元まで来たか・・・・」

「スペクター!!・・・・お前を許さないっ!!!」

「良い眼をするようになったな・・・ジェードよ・・・・だが・・・・」スペクターは不気味にニヤリと笑う・・・・その殺気はかつて対峙した時とは比べ物にならない

「・・・・・・・・」

「果たして私を満足させられるほどの戦い、果たしてお前に出来るのかな?」

「・・・・当たり前だ、俺はここまで・・・仲間に助けられて進んできた、だから俺は皆の思いに応えるためにも、ここでお前を倒す!!」

「私も協力するわ!!ジェード」

「2対1か・・・まあ良いだろう・・・・・どのくらい私に歯向かえるようになったのか、見せてもらうぞ!!!」

こうして最終決戦は幕を開けることとなる。


続く


後書き
HISUI「遂に最終話・・・・・これがPSVGのクライマックスです。」

ジェード「ようやく・・・スペクターとの対決か」

ジェット「だが、ここで負けてしまっては元も子もない」

レッド「負けるなんて、不吉なこと言うなよジェット」

ジェット「スペクターはまだ何か力を隠しているようなこと気がするだけが、油断すると負けるぞ」

ユウジ「ジェット・・・・・最後まで冷静な判断をするな・・」

ジェット「俺は奴らのやり方をよく知っている・・・お前らが無防備すぎるだけだ」

アンバー「大丈夫よ・・・みんなの力があれば負けないわ!!」

レッド「そうだな、アンバーの言うとおりだ」

ジェット「そう、だから俺達は・・・・勝てる。ジェード、仲間を信じろ」

ジェード「うん・・・・信頼できる仲間が居るから・・・以前もようには行かない・・・でもみんなも生きて勝つぞ!!」

4人「「「「おおっ」」」」

さて、頂上決戦の結末やいかに!!?

 

[一言感想]

 決戦前、各々カップルでの会話がありましたね。
 一番に露骨な熱さを見せ付けたのは、無論ジェットとカスミでしたが。
 待機するイエローにも、ちゃんと仕事があったようです。
 そして定番な、『勇者をボスの元へ導く』という仲間達。
 あ、やはりアンバーは外せませんでしたか(笑)。
 最終決戦、はたして決着はどうのようになるのか!?

 

戻る