外伝3 素晴らしき友との出会い (対面編) 35.5話
今日もリュウキュウを旅するジェードたち。
前回、ロケット団との戦いで、亡き祖父ベリルの遺品・草薙の剣を受け継いだジェード。
その力をコントロールすべく、今日も修行に励んでいた。
ジェード「ハッ!!!ハァ!!!せいや!!!」
突きの練習から始め、相手の懐に飛び込んで攻撃する稽古もしていたのである
ガキィィィィン!!! 辺りに金属音が響く
バックス(その調子だ。ジェード。今の一撃なら、本気でやれば俺の鋼の体でも傷をつけられる)
彼の相棒、ハガネールのバックスが稽古の相手をしていた。
ジェード「ごめんな。お前を修行につき合わせてしまって・・・・。」
バックス(何・・・・。このくらいの事ならいつでもやれる。何時だってロケット団共とも戦えるぞ。俺はヤワじゃない)
ジェード「ああ・・・。お前とは長い付き合いだもんな」
バックス(10年か・・・・・・結構早かったな。)
ジェード「だな・・・・・。でも俺もあの時とは違う・・・・・。今度こそ大切なものを守らなきゃな。」明るい声でバックスと話すジェード
アンバー「大切なものって何?」
ジェード「うわぁ!!な、何だアンバーか・・・・・脅かすなよ?」
アンバー「何言ってるのよ?さっきからずっとここにいるわよ?」
ジェード「へ・・・・・?」 間抜けな声を上げるジェードだが、やがて状況に気づき、赤面する。
アンバー「・・・・・質問に答えて、大切なものって何?」
ジェード、しばし硬直&赤面
ジェード「・・・・・ここはひとまず退散!!!」
アンバー「あっ・・・・・逃げたな・・・・・こいつめ、待てぇ・・・。」完全に恋人関係にある二人であった。
ジェード「冗談じゃないよ・・・・・全部聞かれていたなんてな、」 彼はまだ18の少年・・・・しかも恋愛は正直苦手だったようだ。
バックス(気にするな・・・・・。お前はよく彼女のことを想っているんだろう?) ボールの中のバックスが話しかけてきた
ライジ(ピカチュウ) (大丈夫だよ。ジェードならきっと上手くいくって!)
バット(グライガー) (オラも同感だ。)
バンギラス(焦る事は無い・・・・・。貴殿には必ず道が開けるはず・・・。気負いは禁物だ。)
ミュウ(ジェードなら・・・君の心は彼女に届いてるはずだよ?最近の人間にしては君は凄く心が澄んでからね・・・もちろん彼女もそうだよ)
ラグラージ(清く、正しく、美しく・・・づら。)
ジェード「・・・・・ありがとう。みんな・・・・。」 ジェードの顔が晴れる。
そして、
セレビィ(君の強い心と・・・・・力・・・・それがあればスペクターも倒せるよ・・・・。みんなで協力してロケット団を倒すんだ!!)
ジェード「だよな・・・・。レッド達だって俺みたいに苦労しているんだから。よし、トレーニング再開だ!!」 彼はようやく明るい表情に戻った
バンギラス(次は某が相手だ!!!)
トレーニングを再開するジェード・・・・・・。
ジェード「よし!!行くぞ・・・・・!!」彼は草薙の剣を大きく振るった!!
バンギラス(むむう・・・・・・!!これが貴殿か極めんとする力か・・・・・・。)
ガキ!!!!!キィィィン!!!!!
バンギラスの岩盤のような体と、草薙の剣の刃が重なり、あたりに鈍い金属音が響く。
そして、その様子を、いつのまにか追ってきたアンバーが、ジェードのトレーニングを見ていた。
アンバー(ジェードってトレーニングしてる時はすごく男らしく見えるのよね・・・・。)
彼女が見つめはじめてからしばらく経ち・・・・次の一撃で最後にトレーニング終了だったのだが。
ジェード「さあ行くぞ!!!」 ジェードが剣を振るったその時!!
シュッ!! 空気の切れる音と共に・・・何と剣の触れた周りの空間が歪み、裂け目ができた。
ジェード「うわああああ!!」その裂け目がジェードを吸い込もうとしている。
アンバー「ジェード!!?掴まって!!」アンバーが手を差し出し・・・何とかジェードは彼女の手をつかんだのだが・・・・。
彼女もまたバランスを崩し、その裂け目に吸い込まれてしまった。
ジェード&アンバー「「うわぁぁぁぁあ!!!!」
上下左右全ての空間が真っ白になった・・・・・・。
ドスン!!!!!
ジェード「イテテテテ・・・・・・・」
アンバー「イタタタ・・・・。」
どうやら二人は地面に倒れてしまったようだ・・。
ジェード「・・・参ったな・・・・大丈夫か?アンバー。」彼は彼女に手を差し伸べてやった
アンバー「・・・・ええ・・・わたしは平気・・・・・ってここ何処?」
二人が落ちた場所は、さっきまでいたポケモンセンターの敷地内から・・・・・深い森に変わっていた。
ジェード「・・・・なぜ俺たちが森なんかに飛ばされたんだ・・・・?」
アンバー「それに何だかこの森・・・・、不思議な力を感じるわ・・・・。」
ジェード「トキワの森・・・・いや・・・それよりも深い感じだし・・・・とにかくここから出ないとな・・。」
そう思った瞬間であった。 背後からただならぬ殺気を感じたのは。
ザザザ!!!!!
ジェード「!まずい、アンバー何か居るぞ。」
アンバー「ええ・・・・。それも一匹じゃないみたい。」
????「グォォォォ!!!」 くさむらから現れたのはなんとガルーラとヘルガーだ
ジェード「行け!!バックス!!」
アンバー「頼んだわよ!!ハクリュー!!」
二人はすぐさま身構えた。
ヘルガー「グルルル!!!!」ヘルガーのかえんほうしゃ!!
ガルーラ「ゴオオオオオ!!!!!」ガルーラの爆裂パンチ!!
ジェード「バックス!!ガルーラにアイアンテール!!」
アンバー「ハクリュー!!ヘルガーにみずのはどう!!」
二人の指示した技はそれぞれに大きなダメージを与えることになった。
ヘルガー「グウウ・・・・・」
ガルーラ「オオオオオオ!!!」
だが、二人が突然吼え始めたのである・・・・すると草むらの中から出てくる出てくる・・・・・・。
しかも出てきたのは ニドキング・アーボック・ケンタロス・カイロスと強力なポケモンたちばかりであった。
ジェード「まずい・・・・・これだけの相手となると・・・・逃げた方が得策だな。」
アンバー「ええ・・・・そうみたい。」
ジェード「アンバー、先に逃げろ。」
アンバー「えっ・・・・・?」
ジェード「良いから逃げるんだ!!俺は大勢を相手にするのは慣れてるからな。」
アンバー「・・・・本当に大丈夫?」
ジェード「ハハ・・・・何言ってんだよ?俺は元ジムリーダーだぜ?この位のピンチ乗り越えられるさ。」
アンバー「・・・・・無茶しないでね?」
ジェード「大丈夫・・・・・さ、早く!!」
言われるがままにアンバーは森を突き進んだ。
ジェード「・・・・・・さてと、君らの相手はこの俺だ、・・・・セレビィ・・・・・力を貸してくれ!!」
ジェードはセレビィの入ったボールの開閉スイッチを押した。すると、次の瞬間ジェードの体を緑色の光が包み込み、
次の瞬間には賢者や神官といった感じの服装をした青年が立っていた。
セレム「さあ・・・・・行くぜ!! 大地の奥義・・・・・破滅のアースクラッシュ!!」 セレムはその拳を地面に叩きつけた。
バンギラス達が使う場合、破壊光線を用いるが、セレムの場合、閃光系のエネルギーを拳にまとい、地面に叩きつけた衝撃で爆発力を
生むのである。しかもその威力はバンギラス達のそれをはるかに凌駕(りょうが)する。
森の外で・・・・かの有名なイーブイマスター・ケンは研究の仕事から解放され、久しぶりの休暇をとっていた。
ケン「(相棒・・・・休暇もたまには良いものだな)うんそうだね!!」 今日は絶好の散歩日和・・・・・最高の休暇を過ごしている
カナ「ケン。本当に久しぶりよね。二人の休みが揃ったのは・・・・・。」
ケン「でも偶然ってあるんだね、カナも僕も休みが1週間とれるなんて。」
カナ「私達って相性がいいのね(本当はケンのスケジュールオーキド博士から聞いてたんだけどね)」
ケン「カ・・・・カナ、(赤面)」 ケンはとてもシャイなので、すぐ顔を赤くするのであった
そんな時だった、遠くの方に一本の光の柱が出来たかと思うと・・・・すぐに爆音がとどろいた!!
ズドォォォォォォン!!!!!!!
ケン「な・・・・何だ今のは!!?」
カナ「進化の森の方からだわ!!」
ケン「(相棒、急ぐぞ。)うん!!はやく行かなくちゃ!!」2人は森に向かって走り出した。
そして同じ頃アンバーは、森の出口の近くまで来ていたのだった、
だが彼女には全く追っ手がいなかったわけではない。
現に今、彼女を追いかけているのは、ドンファンである。
アンバー「(どうしよう・・・・追っ手を払っているうちに、ハクリューも疲れてきちゃったし・・・ヒンバスはまだまだ成長段階・・・・
アチャモもまだまだ成長中だし・・・・。」
ドンファン「グオオオオオ!!!!」 ドンファンはその巨体を丸めて突進してきた。「ころがる」である。
アンバー「きゃあ!!!」 アンバーはうずくまってしまう!!!
ドガ!!!! 何かに激突した感じがあったがふっ飛ばされる感覚はいつまでたっても来なかった。
ケン「ふう・・・・・なんとか間に合ったみたいだね。」
彼女が声のするほうを見ると、そこには大きな剣を背負い、互角星のバッジを胸につけた少年が立っていた。そしてドンファンは見たこともない
ケン「さあて・・・・戻れメタリス!!行け!!シャワーズ!!」
シャワーズ(行くわよ!!)
ケン「ハイドロポンプ!!」
水系でも2番目の威力を持つハイドロポンプを食らっては、地面系のドンファンが立っていられるわけはなかった。
アンバー「つ・・・・・・強い・・・・・。」
ケン「さあ・・・・君は早く逃げるんだ・・・・この森には長くいないほうが良いよ?」
ケンにそう言われ、アンバーはジェードの安否を気遣う。
アンバー「そうだわ・・・・まだ奥に私の仲間がいるの!!」
ケン「うん・・・・さっき凄い爆音が聞こえたからね。これから様子を見に行ってくるよ。」
ケンはその場からさらに奥へと入っていった。
一方再びジェード・・・・・改めセレム
セレム「・・・・・・何なんだこの森、強力なポケモンばかり出てくるな。」
バンギラス(某もさすがにこの事態には驚いた。)
バックス(どうする?退路も閉ざされたみたいだぞ?)
ライジ(本当に・・・・ちょっとシャレになんないよこの状況。)
グライガー(空を飛ぶにも・・・・・オラじゃ力不足・・・・ピジョットがいればなあ・・・・。)
ミュウ(どうやらテレポートも使えないみたいだし・・。)
ラグラージ(・・・・こりゃ力ずくでしか突破できないづらぜよ。)
セレム「みたいだな・・・・・全力で行かないと・・・・・・。こいつを使うしか・・・・・・。」 セレムは草薙の剣に手をかけた。
セレム「迷ってる暇は無い。行くぞ!!ギガアタック!!」 セレムは草薙の剣を持ちながら、全身に光の力をまとってそのまま剣をで突く感じ
で突進していった。
そして、その彼が野生のポケモン達をなぎ倒していく間に、彼の手持ちもまた彼に続けとばかりに突進していった。なんとか野生ポケモンの群れから脱出することが出来たようだ。
ジェード「・・・・・・フゥ・・・・・何とか脱出できてよかった・・・・・・」
ドタ!!!!!!!!!
彼はパワーを使いすぎたためにその場に倒れてしまった。
そして倒れたジェードをすぐ近くにケンがいたため、彼はジェードをおぶって外へ出た。
そして・・・・・・ここはイーブイタウンのイーブイ牧場。
ジェード「・・・・・・・ここは?」
ケン「気がついたようだね。」
ジェード「そうか・・・・・俺は森で倒れて・・・・・、ありがとう。助かったよ」
ケン「いや、当然の事をしたまでだよ、僕がケン=リース=イーブイタウン。よろしく!!」ケンが右手を差し出してきた
ジェード「ああ。よろしく、俺はジェード=デ=トキワグローブ、よろしくな!ケン!」ジェードも左手を差し出し固い握手を交わした。
と、そこへ、カナとアンバーが入ってきた。 アンバーは、さっきまではかなりの薄着だったが、今はサマーセーターを着ていた
カナ「どうやら、気が付いたみたいね。大した怪我はなさそうで良かったわ」
アンバー「ジェード・・・・ほんとうに無理しないでよ?あんな大勢のポケモンと戦った事無いんでしょ?」
ジェード「悪い・・・・・ちょっと頑張りすぎたな。ハハハ。」
ケン「それにしても、あの森のポケモンはかなり強力な力があるのに・・・よく切り抜けられたね」
ジェード「なあに・・あのくらいでへこたれちゃ元ジムリーダーの顔が泣くからね。」
ケン&カナ「「元ジムリーダー!!?」」
アンバー「あっ・・・・そうだ言って無かったわね。ジェードはトキワシティのジムリーダーだったの、それも50戦負けなしの。」
ジェード「そういう事・・・・・。まあ大したことじゃないんだけどさ。訳あって今は休業中だけど。」
ケン「・・・・・・・ところで、どうして君達はあんなところにいたんだい?」
ジェード「そうだった!・・・・それが、俺が修行してて、この草薙の剣で空気を切ったら、いつの間にかそこに変な穴が現れて、気が付いたら
森に居たんだよ」
ケン「く・・・・草薙の剣だって!!?」
ジェード「そうだ。これがそれだよ、ジェードは草薙の剣を鞘から抜いて見せた、相変わらず柄のエメラルドと刀身の翡翠(ひすい)が鮮やかに光っていた。
ジェード「こいつは時や世界の移動も出来るって聞いてたけど、ここまで唐突に起きるとは・・・・・俺も力を使いこなせていないみたいだ」
ガタタタ!!!!! 突然ジェードの持っているモンスターボ−ルの一つが震え始めた
ジェード「ん?どうした、セレビィ?」 ジェード、セレビィを出した。
セレビィ(ケンじゃないか!!久しぶりだね。)
ケン「セレビィ・・・・!!ってことは彼は・・・・。」
セレビィ(そうだよ、ジェードが今の「時の勇者」さ)
ジェード「あれ・・・・・今セレビィがしゃべったのか?」
アンバー「私にもそう聞こえたわ。」
カナ「そうか、二人はケンのエレメントバッジの効果を知らないのよね」
ケン「そうだったね、実はこの僕が身に着けているエレメントバッジはポケモンと話が出来るようになるんだ、あ、でもジェードはトキワグローブ家だからトキワの力を使えるからあまり意味ないかな?」
ジェード「・・・・いや、ポケモンとのコミニケーションはテレパシーだけじゃないんだなって驚いただけだよ。」
アンバー「それにしても本当に凄い事よね。」
4人の会話は弾んだ・・・・・・
そして、本題のジェード達の元の世界(VGの世界)への帰還になった。
ケン「・・・・・・なるほどね、君達は草薙の剣の力で偶然ここへ来てしまった訳か。」
ジェード「ああ。・・・・そういうことみたいだな」
アンバー「それよりもここは何処なの?やけに涼しいけど・・・。」
カナ「ここはイーブイタウン・・・・ホクオー地方よ。」
ジェード「ホクオーかあ・・・・・お爺ちゃんは来たことがあるみたいだけどな。」
ケン「アンバーちゃんはリュウキュウ地方出身だから夏でも20度台のホクオーは相当涼しいだろうね。」
ジェード「俺は涼しいのは慣れてるな・・・・・トキワの森は夏でも精々20度前後だし。」
ケン「さてと、ここにいてもしょうがない、ジェード、良かったら僕と一緒に修行しないか?試練の森で。」
ジェード「さっきの森の事か?・・・・・ああ、良いぜ。俺も早くコイツを使いこなせるようにしたいからな。」ジェード、草薙の剣を指差す
ケン「そうとなれば決まりだ!!明日の朝からだよ?」
ジェード「望むところだ!!」
どんな修行がジェードを待ち受けているのか? 今回はここで筆を止めよう。
続く
久しぶりの後書き座談会
翡翠「と言うわけで、ホクオーにVGキャラを出張させてみました?皆様お楽しみ頂けたでしょうか?翡翠です。」
ジェード「全く、今まで何やってたんだよ?」
アンバー「本当に手抜きばかりしてるんだから・・・・。」
翡翠「それを言うなよ?スランプをようやく脱出したばかりなんだから。」
ジェード「それはお前の努力が足りない証拠だ」
翡翠「うう・・・・・・。」
ジェード「やっぱり締めは作者には任せてられないな、アンバー。」
アンバー「そうね、この特別編、私も大活躍するみたいだし。」
ジェード「それじゃあ皆、俺達の活躍。」
アンバー「見逃さないでよ?」
[一言感想]
ていうか、35話でばっちりキスまで交わしてましたから……。
逆に、カップルではないと言われても、説得力がまるでないでしょう。
EOEMは、だいすさんのサイト「イーブイタウン」で掲載中のポケモン小説です。
実はアクジェネキャラも、結構お世話になってます。
ケンとジェードの出会いは、新たなる物語の1ページとなることでしょう。
……にしても、進化の森のポケモンの強さは、改めて凄いものと感じました。
現在のジェードですら、相当キツそうでしたからね。