PSVG特別編 
男達の一仕事

 

 

 

3月14日、一月前に頑張った女の子のために男がお礼を送る日・・・・そう、俗に言うホワイトデーである。
そしてそれぞれチョコレートを貰った男達はせっせと、その準備をしていた



Case1:バックス




イーブイタウンでの修行の最中、ホワイトデーを迎えたジェード達その中で、身長実に2メートルを越えている大男はため息交じりに呟いた


「・・・・・駄目だ・・・・俺の性に合わん」

人間達が忙しいのであれば、ポケモンもまた同じ・・・・そして彼・・・ハガネールのバックスは心底困り果てていた。
普段からジェードの手持ちの兄貴分として、皆に慕われている彼も、自分の好きな相手の事となると話が違ってくるらしい。
ちなみに彼が想いを寄せる相手・・・・それはアンバーの手持ちのハクリューである。しかも先月には文字通り本命チョコを
頂いていたのだった。しかも「1ヵ月後に返事は聞くわ」と言い残されて・・・。


そして・・・・・現在人間化しているバックスは主のジェードに相談することにした。

「ジェード、入るぞ」ドアをノックし・・・バックスは客間のドアを開けた。

「おっ、バックス・・・・珍しいな・・・・」そして緑の帽子に緑の上着の彼・・・ジェードは意外な人物(ポケモンだろが)の訪問に少し驚いていた。

「・・・・・・一回だけでいい。今日は俺を相棒としてではなく親友として相談にのってほしい」バックス・・・かなり顔は真剣そのものだ。

「どうした?よほどの事が無い限りお前はそんな顔をしないよな・・・・・」いつもとは違う彼の雰囲気にジェードは務めて慎重に相槌を打つ。

「・・・・・ホワイトデーとか言うそうだな。今日は」

「ああ、そうだけど・・って!!?バックスお前・・・・・・」意外な言葉が出てきたためにジェードは鳩が豆鉄砲を食らったような顔になった

「ああ、俺はハクリューから貰ったんだ・・・・・・その時に1ヵ月後に返事をくれって言われてな・・・・・。」バックスは少々照れながら言った

「なるほどな・・・・・それで返事の方法を聞きに来たんだな?」

「ああ・・・・・・どうすれば」

「・・・・・それは自分で考えろ・・・・・バックス、これは親友としての俺は口出しできない・・・後忠告だけど、自分の気持ちに正直になるんだ」ジェードは少々間をおいた後、やや語気を強くして言った。

「自分の気持ちに正直・・・・か、ならば俺の答えはもう決まっているな・・・・・相棒・・・ありがとう」バックスはジェードの檄に即座に答えて見せ、扉のほうを向いた

「後もう一つ忠告だ・・・・・、あんまり女の人を待たせるんじゃないぞ?」ジェードは親指を立てて・・無言で背中を押した

「了解・・・・・・」 バックスはその巨体ではとおれないドアを屈んで出て行った

「・・・・・とは言っても俺も人の事が言えないんだがな・・・・。2年もアンバーを待たせていたし・・・・おっともうこんな時間か・・・アンバーのためにもそろそろ俺も動くとするか・・・」

そう言ってジェードもまた部屋を出て行った。

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そして所変わって進化の森、

あのポケモンを人間の姿に変えてしまう聖夢の泉・・・・その泉の近くに彼女・・・ハクリューはいた。

彼女も当然人間の姿で、身長は165くらいの・・・・美しい蒼い髪を輝かせていた。

「・・・・・やっぱりここにいたのか・・・・・」やがてバックスが現れ・・・彼女は振り返った

「あなたね・・・・今日の約束・・・覚えているよね?」ハクリューは全ての感情のどれでもないといった表情を見せていた・・・・そしてその顔は水面に反射した光の所為で一層神々しくも見えたという

「・・・・・・、まずはチョコのお礼だ。受け取れ!!」ここでバックスは彼なりに選んだのであろう・・・・水色の生地に白いリボンをしっかりと結んだ袋を彼女に渡した・・・。

「あらあら、お礼なんていいのに・・・・私は返事が聞ければそれで良かったのよ?」本当にお淑やかに・・・彼女は答えた

「・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・」

そして2人はしばしの間沈黙・・・・・・・。だがお互いに全く目をそらしていない。

「・・・・・・・返事だが・・・・」沈黙を破ったのはバックスだった

「・・・・・・ええ」ハクリューは掌を胸の前で合わせ祈るような感じになっている

「・・・・・俺は、正直自分の気持ちが良く分からん・・・・だが・・・お前が危険な目に遭った時・・・いつも俺は我を忘れてお前を助けたいと思う・・・・・。」やがて静かに語りだした

「・・・・・・・・」

「それに初めてお前を見たとき・・・・正直今まで美しさという物を知らなかった俺にお前はそれを教えてくれた・・・。つまりあった瞬間から惚れていた・・ということになるな」少々照れながらも告白を続けるバックス

「!!!」『惚れていた』という言葉にだんだん表情が明るくなっていくハクリュー・・・・。

「ええい・・・・・回りくどい言い方など俺には所詮無理だ!!単純に言うと俺はおまえが好きだ!!」 そして止めの一撃!!

「・・・・・よく言えたわね・・・・・本当にありがとう・・・・。今の言葉で充分よ」ハクリューは少し涙ぐみながらバックスの胸に飛び込む

「おっ・・・・・オイ!!!泣くな!!」バックス・・・・本気で慌ててるぞ(笑)・・・でもしっかり抱きとめてやる辺りは男になったもんだな(蹴)


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「さてと・・・・そろそろ開けてもいいかしら?ホワイトデーのお礼」しばらくして2人で泉を眺めながらハクリューが言った

「別につまらんものだ・・・・・・・・・だが開けたいというなら好きにしろ」バックス・・・流石に照れているようだ

がさっ・・・・・・。 ハクリューはプレゼントの袋をあけた!!なかからアップルキャンディーが出てきた!!!(ゲーム風)

「綺麗なキャンディーね・・・・・・それに凄くおいしいわ」ハクリューは早速キャンディーを舐めながらバックスのほうを向いた

「・・・・お前は甘いものが好きと聞いたからな・・・・・こんな大男がキャンディーを買うんで注目されたんだぞ・・・ありがたく思え」まだまだ照れてるぞこの色男♪

「そうね・・・・・確かに甘いけど・・・・ちょっと物足りないわね・・・・」

「お前・・・・そんなに甘いのが・・・・・っ!!?」次の瞬間・・・・バックスは唇に何か触れた感触と・・・・甘い何かが入ってきた・・・。

「こうすればもっと甘いわね。」ハクリューはしてやったりの・・しかし最高に幸せな顔をして言った。

「・・・・・・参ったな、もう良い好きにしろ!!」バックスもバックスで開き直り・・・再びハクリューに近づき・・・・・・。


ガサガサ!!!!!!!!ドサ!!!! 不意に2人の背後の草むらが揺れ、ライジが飛び出してきた

「!!!」慌てて離れるバックスとハクリュー



「痛てて・・・・・・押しちゃ駄目だよミュウ」ライジは顔をしかめながらミュウに非難の目を送る

「僕は押してないよ・・・・ライジが前のめりになるから・・・・・・・」

「そんなことよりよ・・・・・・おめえら自分の心配したらどうづら?」ラグラージが少し呆れた顔をして答えた・・・。


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・・・突然辺りの地面が揺れだす・・・・・・。

「貴様らぁ・・・・・・・・・・・・」次の瞬間には鬼の形相をしたバックスが・・・・・・(汗)

「しまったぁ・・・・・バックスが怒った・・・・・・・・」

「退散・・・だね。」

「逃がすか!!!大地の奥義第2章・・・アースクラッシュ!!!」


ズドオオオオオオン!!!!!


「やっぱり邪魔はするべきじゃなかったんだよ・・・・・・・・」

「でも良いじゃないか・・・・・バックスが照れてるところなんて滅多に見られないんだから」

「ライジ・・・おめえは本当に悪戯が好きぜよ・・・・・・・。」

「嫌な感じーーー!!」ミュウの絶叫を残して・・・・・・・3人は星になった。




ハクリュー「・・・・・まあ良いわ・・思いは伝わったし・・・・・後は2人っきりの時に・・・ゆっくりね」 ハクリューはハクリューでもう恋する女性に完全に変化したようだった。


こうして勇敢なる鋼鉄の蛇と聖なる竜は一組のカップルとなったのだった。





〜おまけ〜

Case2:ジェード


「アンバー・・・・ホワイトデーのお返しだよ」ジェードはマシュマロの入った袋を持ってきて言った。

「ありがとうジェード、でもこれだけあると途中で飽きちゃうかもしれないわね?」アンバーはその袋を受け取り・・・少し困ったような顔をした

「大丈夫・・・・・普通に食べるのが飽きたら焼いて食べたらいいんだ」ジェードは普段は絶対にやらないアイコンタクトを交えつつ言った

「アンバー・・・火・・・なるほどアチャモね・・・」アンバーはジェードの意図を理解したのか。

「そう・・・・みんなで仲良く食べようぜ!!」そういうとジェードはバット・バンギラス・そして戻ってきたライジ達、そしてミロカロスとアチャモ、レオナルドも小さなパーティーを楽しんだという




Case3:ジェット


ところ変わってコガネシティの裏通りにある小さなバー・・・・・グランドスラムはこの日めでたくオープンとなった。
しかし本日のお客は一人しかいない・・・・・。無論カスミである。


「ここがあなたのお店なのね」小規模ながらも雰囲気のお店に・・・。カスミは目の前のマスターことジェットに話しかける。

「ああ、初めての客はお前以外に考えてなかったからな」 グラスを磨きながらジェットは答えた

「それで・・・・私に飲ませたいドリンクがあるって言ってたわよね?」

「・・・・・・・・・これだ」ジェットは素早い手つきで生チョコレートと牛乳を混ぜ合わせ、出来たのは冷たいチョコレートドリンク・・・。

「・・・・・ふふっ・・・・・あなたに初めて作ってもらった物ね・・・・。ありがたく頂くわ♪」カスミはそのドリンクをレトロな麦の茎で出来たストローで飲み始めた


Prrrrrrr・・・・・。と、ここでポケギアがなる・・・・なんとジェットのポケギアだ

「・・・・・俺だ。・・・・・・ヒロキか・・・・例の物は見つかったか?・・・・そうか・・・・上手くいったんだな・・・。・・すまん俺も仕事だ、切るぞ」

こうしてジェットはカスミと2人だけの開店祝いを過ごすのであった。





終わり




後書き

翡翠「遅れまくりのホワイトデー・・・何とかコンプリート」

バックス「作者・・・・・・貴様よくも俺を腑抜けにしてくれたな」

翡翠「良いじゃんか・・・・・お前は少し硬派過ぎるからな」

バックス「問答無用!!!グランドゼロ!!」

翡翠「あべし・・・・・・・・!!」


作者、暗殺未遂により意識不明



ジェード「バックスもようやく俺達と同じか・・・。」

アンバー「あの子達の事だから上手くやってくれるわよね」

カスミ「私もジェットと上手く行きそうよ・・・・・。」

ジェット「・・・・・・・・・・・。」

ジェード「次の企画は俺の誕生日の時にまた会おうぜ!!」

 

[一言感想]

 ちなみに、何でバックス達が人の姿してるかというと……。
 EOEMの世界に行った時に、そういう効能のある泉に落ちたんだそうです(ぇ)。
 詳細は、これまたイーブイタウンの方にて。

 「あらあら、お礼なんていいのに・・・・私は返事が聞ければそれで良かったのよ?」
 ハクリューのこのセリフ……大物というか、上手というか。
 それでも純情な部分もあったようですね。
 ジェードとジェットも、それなりにこなしたようです。
 電話の内容からして、EOEMのヒロキも大分頑張ってたっぽいですね。

 

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