☆前回のあらすじ
オートンジムのジムリーダー、ナルミに勝ったヒロトは次の日、フウトに直したポケナビを返してもらった。
そして、ヒロトとトキオはフウトの情報によりロケット団の存在を知ることとなった。
数週間後、無事にブーグシティにたどり着き、ヒロトはヒカリと再会し、トキオは図書館でヒロトの夢の正体を調べた。
その夜トキオは、ポケモンセンターに着いたが、ヒロトはロケット団と出くわすことになった。
苦戦しながらもヒロトはロケット団に勝ち、おじさんを助け、ポワルンを受け取ったのであった。
そして夜が明ける。
第一章 ノースト地方から旅立つ者
第10話 ダブルバトルと凸凹姉弟(きょうだい)
夜明け前
「姉ちゃんが悪いんだからな。」
「あんたが悪いのよ!!」
ここはブーグシティからブルーズシティに行く途中の森の中。
どうやら旅をしている姉弟がなにやら騒いでいるようだ。
「こうなったら僕一人でいくからね!」
「望むところよ!あんたなんか知らないから!」
この姉弟は分かれ道を二手に分かれて行ってしまった。
「あー・・・今は?・・・もう朝か・・・!」
日の光が部屋から差し込み、その光でトキオは目を覚ました。
「昨日は疲れたなぁ。結局全然分からなかったなぁ・・・ん?」
トキオはあることに気づいた。
「ん?ヒロトがいない!」
トキオは急いで部屋を見回した。ヒロトの寝た形跡はどこにも無かった。次に部屋を出てジョーイさんに聞いてみた。しかし、ヒロトは泊まっていないと言った。
「あいつ・・・また厄介な事にでも巻き込まれたのか?」
そう思ったトキオは急いで荷物をまとめポケモンセンターに出ようとした。
(どか!)
トキオはポケモンセンターの玄関を出ようとしたとき、人にぶつかった。
「いててて、ごめんなさい・・・ってヒロト!!」
「う〜・・・あ!トキオどうしたの?そんなに急いで?」
「お前の心配していたんだよ!!」
「あ。ごめんごめん!」
その後、二人はポケモンセンターを出た。
トキオはしっかりと睡眠をとったため元気だが、ヒロトは昨日の騒動で全く寝ていない。少しテンションが低い。
「なぁヒロト、これからどこ行くんだ?」
「次のジム戦のある町に決まっているだろ!」
「それもそうだな。ならブルーズシティに決まりだな。あそこはノースト地方の最北端で港の町なんだ!ポケモンもいっぱい釣れることでも有名なんだ。」
「へぇー」
「ところでお前昨日何かあったのか?」
「いや、別に何もなかったよ。」
「あ、そう。それならいいけど。」
ヒロトは余計な心配をかけたくなかった。そして、トキオはそれ以上、詮索はしなかった。
トキオとヒロトはブーグシティを出てブルーズシティに向かっている。ブルーズシティはブーグシティをさらに北東に進んだ場所だ。
そして2人は・・・・・・いやよく見ると・・・トキオだけだった。
「ヒロト・・・ヒロト!どこに行った!!」
ヒロトはどっかに消えてしまった。
「ね、眠い・・・はっ!トキオがいない!」
ヒロトは前の日全然寝ていない。そして、寝ぼけていたのでトキオとはぐれてしまった。
「うーん・・・どうしようか・・・まあいいや!ポケナビがあるから進む方向も分かるし・・・」
ポケナビを見て進もうとしたとき誰かの気配を感じた。
「(誰かいる)・・・。」
ヒロトはモンスターボールを取った。昨日のロケット団の騒動も会ったから余計に慎重になった。
「うわぁーーーーー迷った!やっぱり姉ちゃんと別々に行くんじゃなかった!」
しかし、出てきたのは自分と同じ年の少年だった。少し背が低そうだが。
「はっ!君は誰?」
その少年がヒロトに話しかけた。
「・・・(いきなりでてきてなんだよ・・・。)俺はヒロト。ポケモントレーナだ。」
「僕はショウ。ブルーズシティを目指しているんだ。」
「ブルーズシティか・・・ジム戦をするのか?」
「そのつもりだったんだけど・・・道に迷っちゃったんだよ!地図もコンパスも姉ちゃんが持ってるし・・・。」
「姉ちゃんがいるのか?」
「うん・・・・・!いや、姉ちゃんなんて知るか!俺一人で行ってやる!」
どうやら何かあったらしく、姉の話をしたら、そっぽを向いた。
「地図もコンパスもなしでか?」
「う・・・。」
「はぁ〜しかたがない。じゃあ、いっしょにいくか?俺もブルーズシティに行くんだ。」
「本当に?うん。じゃ、行こう!」
2人はブルーズシティに向かって歩き出した。
「(姉ちゃんか・・・元気にしてるかな?)」
ヒロトは心の中でそう思った。
「まったく・・・あいつはどこに行ったんだ?」
トキオはヒロトを探していた。
「あいつ大丈夫かな?」
トキオはヒロトの極度の方向音痴を気遣って旅をしてきたのである。心配しないはずが無い。
(がさがさ)
「うん?そこか!?おい、ヒロト!!」
しかし、そこにヒロトはいなかった。
代わりにトキオより少し年上の少女がいた。服装は少し大人びた服装だった。
「なに!?あなた!!」
「あ・・・。すみません人違いでした。ちょっと人を探していたもので・・・」
「え?君も?実は私も弟を探しているの。」
「俺は旅の連れを・・・」
「全く・・・旅の道具はほとんど私が持っているのにバカな弟よ。」
「こっちも探している奴は方向音痴なんだよ。」
「へぇー。君とは気が合いそうだね。私の名前はユウコ。」
「俺はトキオです。」
「どこを探してもいないんだよね。弟が・・・。」
「(ずっと探していないと言うことは俺も探しても無駄だな・・・)ユウコさんはこれからどこに行くんですか?」
「ブルーズシティよ。」
「それならいっしょに行きませんか?たぶんその町にいると思いますよ。」
「そうね・・・先に進んだのかもしれないし・・・分かったわ、いっしょに行きましょう。」
こうして2人はいっしょに行くことになった。
「ふう、やっとついた。」
数週間でヒロトとショウはブルーズシティについた。その間にヒロトとショウは野生のポケモンに襲われまくっていたのである。疲れているはずなのだが2人は元気である。
「とにかくポケモンセンターに行こう。」
ヒロトとショウはポケモンセンターに行って驚くことになった。
「と、トキオ・・・。」
「姉ちゃん・・・。」
そこにはトキオとユウコがいたのだ。
「ショウ!いったい今までどこに行っていたのよ!」
「うわ!ごめん、姉ちゃん!」
「大体あんたが荷物を盗まれなければこんなことには・・・」
「なんだよ!全部僕が悪いって言うの!?」
「そうよ!」
「何をー!」
どうやらユウコとショウがケンカモードに入ってしまったようだ。
ヒロトとトキオは2人のケンカに巻き込まれないように、離れた所で話をしていた。
「それにしてもまさかヒロトがユウコさんの弟といっしょにいたなんてな。」
「ちょっと偶然会ってね。」
「俺も偶然ユウコさんに会ったんだ。それよりこれをみろよ!」
トキオはヒロトにブルーズジムのバッチ、コールドバッチを見せた。
「え!もうジム戦やってきたの!?」
「うん。なかなか手ごわかったよ。しかもダブルバトルだったし。」
「ダブル・・・バトル・・・」
ダブルバトルと聞いてヒロトのテンションが下がった。
「おいおい、まさかダブルバトルを知らないのか?」
「いや、知っているけど・・・」
「“やったことが無い”と?」
「うん。」
「それはまずいんじゃないか?」
「あはは・・・そうだね。」
ヒロトは苦笑いした。
「それなら僕とバトルしない?」
「ん?」
いつのまにかケンカを終えた2人が話しに混ざってきた。
「いいのか?」
「別にかまわないよ。」
ヒロトとショウはバトルすることになり表へ出た。
「じゃあ審判は私がやるわ!」
そして審判はユウコが買って出た。
「試合形式はダブルバトル、どちらかが2体とも戦闘不能にさせたら勝ちよ!それでは試合はじめ!」
「確かダブルバトルはコンビネーションが大事なんだよな・・・ならばいけ!ネイル、ザーフィ!」
「ポワー!」「カゲ!」
ヒロトはザーフィとネイル(ポワルン)を出した。
「僕はこいつらだ!」
「エレー!」「ゴマー!」
ショウはエレキッドとゴマゾウだ。
「ザーフィ、エレキッドに『ひっかく』!ネイル、ゴマゾウに『水鉄砲』!」
「そうきたか。エレキッド、ひっかくを交わしてゴマゾウを守れ!」
「エレ!」
エレキッドはザーフィのひっかくをかわし“守る“の体勢いでネイルの攻撃を防いだ。
「ゴマゾウ、ヒトカゲに『転がる』!」
「なに!ザーフィ、『メタルクロー』で止めろ!」
しかし、ゴマゾウの攻撃は止まらなかった。ザーフィは弾き飛ばされた。
「くっ、ネイル『水鉄砲』!」
「させない!エレキッド、『電気ショック』!」
ネイルが水鉄砲を放つ前にエレキッドの電気ショックが決まった。
「まずい!ザーフィ!ネイル!大丈夫か?」
「とどめだ!ゴマゾウ、『地震』!エレキッド、『守る』!」
ゴマゾウは地震を起こした。地震は敵味方関係なく攻撃する技だ。しかし、エレキッドはまもる体勢に入っていたため攻撃を受けなかった。
「ポワルン、ヒトカゲ戦闘不能!よってショウの勝ちよ!」
「強いなショウ!」
「そんなことは無いよ。でも姉さんのほうが強いよ。」
ショウはユウコのほうを向いて言った。
「私たちはダブルバトルを極めようとしているの。」
「へえー、そうなんだ。」
「だから私たちはダブルバトルのあるジムにはどこにだって行くのよ!」
「夢はダブルバトルマスターさ!」
「そうか・・・」
4人はそのやりとりの後自分の部屋に戻っていった。
「なあ、ヒロト!明日のジム戦どうするんだ?ダブルバトルはほとんどやったことが無いんだろ!?」
「う〜ん、何とかがんばるさ!」
「そうか・・・それならいいんだけど・・・それよりお前の夢のことなんだけど・・・」
「ZZZ・・・」
「・・・もう寝てる・・・。」
ヒロトが寝てしまったので、トキオも寝ることにした。
そこでトキオは考えた。
ヒロトの夢は何かの影響で見せられている夢ではないかと。またはヒロトは超能力者じゃないか。
色々考えてみたがどれも推測に過ぎないと思った。そんなことを考えながらトキオも眠りについた。
[一言感想]
ダブルバトル……ヒロトにとっては新たな試練ですね。
けど、これからの事を考えれば、様々なバトル形式は経験しといて損はないはず。
余談ですが、今回の姉弟は結構お気に入りキャラです。