「やっぱり夢の通りになるなんて・・・。」

ヒロトは以前自分が見た夢と同じことになるとは思っていなかった。

「<トキオ対ヒカリ>・・・まさかそんなことになるなんて・・・。」

そして、ちょうどヒロトの対戦相手が表示された。それを見てヒロトは顔をしかめた。

「俺の対戦相手・・・女の子かよ。」

 

 

 

第一章 ノースト地方から旅立つ者
第17話 ノースト大会最大の試練?

 

 

 

☆前回のあらすじ
ヒロトは二回戦をストレートで破り、三回戦の相手、ツバサになんとかぎりぎりで勝ったのであった。





「よお!ヒロト!元気か!?」

後ろから元気よくトキオが話し掛けてきた。

「ああ・・・。元気だよ・・・。」
「どう見ても元気じゃなさそうだが・・・。」

そう言ってトキオはトーナメント表を見た。ヒロトが元気のないわけは一発で分かった。

「ふふふ・・・ヒロト、お前、次の試合で負けそうだな。」

そうトキオが茶化した。

「何だよ!いいかげんなこと言うな!!」
「だって次の相手はお前の苦手な同じくらいの年の女の子じゃないか。」
「・・・。」
「それに噂じゃあ、どこかの地方のジムの孫娘だと言う噂だぜ。たぶんかなり強いんじゃないか?」
「・・・。」
「まあともかくがんばるんだな!それより・・・。」

トキオは話題を変えた。それと同時に顔が真剣になった。

「俺の次の対戦相手ってヒカリってあるけど・・・お前の幼馴染じゃないか?」
「そうだけど・・・。」
「じゃあどんなポケモン持っているか教えてくれよ!」
「(おいおい・・・それじゃ不公平だろ・・・。)」

とヒロトは思った。

「それじゃあ、あなたのポケモンを教えてくれたらいいわよ。」
「「!」」

後ろから声がした。ヒロトとトキオは同時に振り向いた。そこにいたのは、ヒカリだった。
するとヒカリとトキオが互いを凝視しあった。

「(・・・おいおい・・・嫌な展開だな・・・)」

トキオ対ヒカリ、一発触発か!?

「・・・私がヒカリよ!次の試合お手柔らかいね。」

と握手を求めるヒカリ。

「ああ。よろしく!でも手加減はしないぜ!」

と握手に応じるトキオ。
どうやらヒロトの思っていた事態は逃れたようだった。

「じゃあ俺はもう戻ることにするよ。次の試合の作戦を考えないといけないからな。」

ヒロトはそう言ってトキオとヒカリとわかれた。

「せいぜいがんばれよ!ヒロト!」

とトキオがそう茶化しているのが聞こえた。





5日目

この日に試合はなかったのでヒロトは技の特訓を誰にも見つからないような場所でやってきた。
そして、選手村に戻った。

「うわー!次の試合どうしよう・・・。」

ヒロトは選手村に戻って次の試合の対策を考えていた。

「次のフィールドはおそらく残った岩のフィールドなんだよな・・・。もうポケモンは決まっているんだけどなぁ・・・。」
「リザ?」
「ピカ?」
「キノ?」
「ポワ?」

ヒロトはポケモンたちを全員出していた。

「なぁ・・・次の試合勝てるかな・・・?相手はジムリーダーの孫だって・・・。」
「リザ!」
「ピッカ!!」

ザーフィとシオンが体当たりをしてきた。

「うわっ!シオン?ザーフィ?」

ヒロトはザーフィとシオンを見た。シオンやザーフィの言っている事は分からない。でも、言いたいことは大体分かっているつもりだ。

「そうか分かったよ・・・。いつもどおりやれば勝てるって言いたいんだな。」
「リザ!」
「ピッカ!」
「そうだよな!相手が誰だろうと負けない。俺はそう決めていたんだったよな。ごめんなお前ら!心配かけて・・・。」

ヒロトはそれで開き直りすぐに明日に備えて早めに寝た。





6日目

ヒロトは岩のフィールドに来ていた。岩のフィールドはもちろん名前の如く岩でできている。その上、デコボコしている為『ころがる』攻撃をするとどっかに行ってしまいそうだ。
そして対戦相手を見た。そこにはなんともスタイルのいい女の子がいるではないか。そう、この子がヒロトの対戦相手なのだ。
そして、先にその女の子が話し掛けてきた。

「私がアスナよ!お互いいいバトルをしようね。」
「・・・。はい。よろしくお願いします。」

ヒロトはやはりどこかぎこちない。

「それではこれからヒロト対アスナの試合を始めます!ルールは3対3のシングルマッチ。入れ替え自由。時間無制限。先に3体ダウンさせた方の勝ちです!!それでは試合はじめ!」
「行くのよ!キレイハナ!」
「ネイル!頼むぞ!」

ヒロトはネイル、アスナはキレイハナを出してきた。

「ネイル!速攻で行くぞ!『にほんばれ』から『ウェザーボール』!」

まずヒロトは天候を変えた。そして、一気にウェザーボールで決めるつもりだった。アスナはそれを読んでいた。

「キレイハナ!晴れたら『ソーラービーム』!」

アスナはいきなり草系の強力な技で来た。晴れている為ソーラービームは溜め無しで撃つことができる。ソーラービームとウェザーボールがぶつかって消えた。ソーラービームの方が威力は大きいだろうが、タイプの関係で同等の力で収まった。

「連続で『ウェザーボール』!」
「こっちも『ソーラービーム』連射よ!」

しかし何度やってもこの技どうしでは決まらなかった。そのうち、日差しが弱くなった。

「(晴れだと決まらない・・・ならば・・・)『あられ』だ!」

ヒロトは次に『あられ』を指示した。ネイルは氷タイプになった。

「今だ!『ウェザーボール』!」
「キレイハナ!『マジカルリーフ』!」

アスナはソーラービームからマジカルリーフに切替えた。ソーラービームでは晴れた時に比べ、チャージが遅い上に威力まで弱まることを知っての上だった。ウェザーボールとマジカルリーフが激突した。
結果はもちろんウェザーボールが勝った。マジカルリーフは全て弾かれてキレイハナにウェザーボールがヒットした。しかし、一発で倒れるほどアスナのキレイハナは甘くなかった。かろうじて急所は外したのである。

「キレイハナ!戻って!次はこの子よ!」

アスナはテンポ良く次のポケモンに切替えた。二番手はゴローンだ。

「ゴローン!『ロックブラスト』よ!」

アスナは岩系の技を指示した。ネイルの今のタイプは氷である。このまま当たったら効果は抜群でやられてしまう。

「ネイル!『水鉄砲』で弾き飛ばせ!」

ヒロトは水鉄砲を防御技として指示した。一発だけ当たってしまったが、それ以外は全て弾き飛ばした。

「(少しダメージを受けちゃったか・・・でもまだいける!)ネイル!『雨乞い』だ!」

ネイルは今度は雨を降らした。タイプが水になり岩系の弱点を無くした。

「攻撃させないわ!『岩雪崩』!そして、真っ直ぐ『ころがる』攻撃!」

ゴローンは複数の岩を転がした。それにまぎれて、ゴローンも自ら攻撃に加わった。

「相手は岩と地面。一気にいくぞ!最大パワーで『ウェザーボール』だ!」

ネイルの攻撃は岩雪崩を一気に拡散させた。そして、『ころがる』攻撃をしているゴローンに当たった。しかし、ゴローンの『ころがる』攻撃は止まらなかった。ゴローンの『ころがる』攻撃はネイルに当たってしまった。ネイルはぶつかった勢いで回りの岩にめり込んだ。ネイルは目を回していた。

「え!?何で岩、地面系なのに水系の技が効かないんだ!?」
「『ころがる』を使っていれば水攻撃を弾くことだってできるのよ!」

アスナは自信満々に答えた。

「ポワルン、戦闘不能!ゴローンの・・・!」

そう審判は言おうとしたが、審判は言い直した。

「ポワルン、ゴローン両者同時戦闘不能!」
「え!?」

ゴローンは目を回して倒れていた。どうやら、水を弾くといっても完全に攻撃を受け付けないわけではなかった。

「両者ポケモンを出してください。」
「次は・・・シオン!行くぞ!」
「キレイハナ!頼むわよ!」

両者同時に出した。

「キレイハナ!『マジカルリーフ』!」
「シオン!『スピードスター』だ!」

マジカルリーフとスピードスターがぶつかり消えた。威力は同等のようだ。

「シオン!『電撃波』!」
「キレイハナ!『種マシンガン』よ!」

シオンの電撃波は種マシンガンをいとも簡単に吹き飛ばした。電撃波がキレイハナに当たったがあまりダメージは受けなかった。

「無駄よ!草系に電気は通用しないわ!」
「今だ!『電光石火』から『アイアンテール』!」

シオンは一気にキレイハナに詰め寄り攻撃を与えた。電光石火の勢いからのアイアンテールは強力な威力を出していた。電撃波はおとりで、もともとこの技で決めようと考えていたのだ。キレイハナはネイルとの戦いでのダメージも蓄積されていたのもあり、ダウンした。

「キレイハナ、戦闘不能!ピカチュウの勝ち!」
「よし!あと一匹!」

アスナはキレイハナとゴローンがダウンして残り一体になった。そして同時にネイルが起こした雨がいま止んだ。

「(よし!ちょうど雨がやんだわ!)最後は私のベストパートナーよ!行くのよ!コータス!」

アスナの最後のポケモンはコータスだ。

「(あのポケモン・・・要注意だな。)」

ヒロトは相手が最後のポケモンになり慎重に攻めようと考えた。

「コータス!『火炎放射』!」
「シオン!『高速移動』でかわせ!」

シオンは火炎放射をかわした。

「連続で『火炎放射』よ!」

アスナのコータスの火炎放射の連射能力はかなり優れていた。シオンは火炎放射でかわすのに精一杯で攻撃できずにいた。

「(・・・このままじゃやられる!何か手はないか!?)」

いくらシオンのスピードが速いと言ってもこのままでは当たるのは時間の問題である。

「シオン戻れ!」

ヒロトはシオンを戻した。

「いけ!ザーフィ!」

代わりにザーフィを出した。

「ザーフィ!『煙幕』!そして『メタルクロー』だ!」

ヒロトは相手の命中率を下げ接近戦で決める作戦で来た。

「そんな攻撃きかないわ!『鉄壁』よ!」

ザーフィは一気に詰め寄りコータスにメタルクローをヒットさせた。しかし、コータスの鉄壁の前では無意味だった。

「まだだ!『火炎放射』だ!」

ザーフィは至近距離で火炎放射をヒットさせた。

「これでどうだ!?」

火炎放射を受けてコータスは少しダメージを受けた。しかし、全く致命傷になるダメージではなかった。

「コータス!『体当たり』!」

ザーフィはコータスの体当たりを受けた。

「ザーフィ!間合いを取れ!『煙幕』だ!」

ザーフィは指示を受け、コータスと距離をおいた。

「『火炎放射』だ!」
「コータス!『オーバーヒート』!」

コータスのオーバーヒートはザーフィの火炎放射を明らかに上回る威力だった。ザーフィの火炎放射は打ち消されコータスのオーバーヒートで吹っ飛んだ。

「ザーフィ!!・・・なんでだ!?煙幕で命中率は下がっているはずなのに・・・!!」
「私のコータスの特性は『白い煙』!煙幕は全くきかないわよ!これでリザードは戦闘不能に・・・え!?」

ザーフィはまだやられていなかった。コータスのオーバーヒートに耐えたのだ。しかし見るからにザーフィの体力はもうない。

「よしこれで決める!ザーフィ!『火炎放射』だ!」
「(この覚悟は火炎放射じゃ止められない・・・。)コータス!もう一回『オーバーヒート』!」

ザーフィの火炎放射とコータスのオーバーヒートが激突した。ザーフィは特性『もうか』で炎の威力を上げていて、コータスは最初のオーバーヒートより威力が落ちていた。そして、その2つが激突したとき爆発が起きた。フィールドは煙に包まれた。

「ど、どうなったんだ!?」

会場にいる人全ての人が煙の晴れるのを待った。その時間は短かったが、ヒロトとアスナにとってはとても長く感じられた。煙が晴れた時、フィールドにザーフィが倒れていた。コータスはダメージを受けたもののダウンするまでに至らなかった。

「リザード、戦闘不能!コータスの勝ち!」

体力の差でコータスが残ったのだ。

「ザーフィ、良くがんばってくれた!シオン行け!」

再びシオンをフィールドに出した。

「コータス!連続で『火炎放射』よ!」
「シオン!『高速移動』だ!」

2人は最初と同じ指示を出した。しかし、結果は全く違っていた。コータスはザーフィとの戦いで体力が消耗されていた。その上、オーバーヒートを2回も使い攻撃力も落ちている。一回モンスターボールに戻って休んだシオンにとってかわすのは造作もないことだった。かわしている間にシオンはコータスの目の前に来た。

「シオン!コータスの顔に『電撃波』だ!」
「コータス!首を引っ込めて!」

コータスは首を引っ込める余裕がなかった。ましてや至近距離ならなおさらだろう。

「コータス!」

コータスは何とか耐えた。が、次の瞬間、シオンは空中にいた。

「とどめの『アイアンテール』だ!」

ジャンプしてから攻撃をそのままコータスの頭に直撃させた。いくら防御が高いとは言え、顔や頭は防御能力は低い。コータスはこの攻撃で気絶した。

「コータス戦闘不能!ピカチュウの勝ち!よって勝者ヒロト!!」
「ご苦労様、コータス!・・・強いわね!全力出したんだけど・・・君の方が強かったみたいね。次の試合もがんばってよ!!」

アスナはヒロトにそう言ったが、ヒロトはもうすでにいなかった。

「え!?ちょっと!ヒロトは何処に行ったの!?」

ヒロトはシオンをモンスターボールに戻し、急いでフィールドを出て行ってしまった。



ヒロトが急いで岩のフィールドを出たのにはわけがある。実はヒロト対アスナの試合と同じ時刻にトキオ対ヒカリの試合もやっていたのだ。ヒロトは試合がやっているはずの草のフィールドに急いだ。



ヒロトは草のフィールドに着いた。スコアボードを見るとトキオ対ヒカリと書いてあった。そして、ヒロトが見たのと同時に審判がコールした。

「ゴースト戦闘不能!キュウコンの勝ち!よって勝者ヒカリ!」

トキオはヒカリに負けたのだ。しかも、ヒカリは2体しか出していない。

「・・・。これがヒカリの実力・・・。夢で結果はわかっていたけどまさか・・・。」

ヒロトは前にトキオに負けているだけあって、ヒカリがトキオに負けたのはとても複雑だった。
ヒロトの次の相手はヒカリ。
一体どうなってしまうのか?



つづく



アトザ

トキオ:くそ−!負けた!!悔しい―!!

ヒロト:というかHIRO!よくも準々決勝に女の子と当ててくれたな!!しかも、ジムリーダーの孫娘だと!

HIRO:だって、一回くらい女の子に当たらないと不自然じゃないか!!

ヒロト:俺が言いたいのはなぜジムリーダーの孫娘が相手だと言うことだよ!だいたいどこのジムリーダーの孫娘だよ!!

フウト:ええと、僕が聞いたところによると、アスナはホウエン地方のフエンタウンのジムリーダー、ムラさんの孫娘だって聞いたよ。

アスナ:さっきからジムリーダーの孫娘ってうるさいよ!私はアスナよ!

ヒロト&フウト:ごめんなさい。

HIRO:せっかく出てきてもらったのだから紹介お願いします!

アスナ:いいわよ。



(第1章現在)
アスナ・・・12歳
性別・・・♀
好きなもの・・・炎ポケモン
嫌いなもの・・・?
大切にしていること・・・?
性格・・・うっかりや



アスナ:以上よ!

フウト:ちょっと!何かわからないところばかりじゃない!?

アスナ:仕方がないじゃない!実際書いていているのはHIROなんだから!!

HIRO:いやー−、実際データ−が少なくて・・・アニメ見てもあまりわからないし・・・。

トキオ:あー負けちゃったよ〜!

フウト:さっきからうるさいぞ!トキオ!

トキオ:・・・。

ヒロト:そう言えば、次回はどうなるんだ!?

HIRO:次回はもちろんヒロト対ヒカリだ!

ヒカリ:それでは次回に続きます!



トキオ:で、俺の出番は・・・?

HIRO:負けちゃったからたぶん出番はないね。

トキオ:そ、そんなぁ!



あとがき+α

どうも!今回はアスナを出させてもらいました。
たぶんまずなぜアスナがキレイハナやゴローンを持っているんだ−!と思うでしょう。
でも、大会なので炎系だけで勝てるとは思いません。または、炎系だけ出すとは限りません。
アスナの祖父、ムラさんもキャモメ(炎系以外)を持っていました。
だから、アスナもこんな風になってしまいました。
これからも、アニメに出てきたキャラクターで出すことがありますが、どうかご了承ください。


アトガキ+β

αとβがついに重なった!!それに良くみたら、“あとがき”っていつなの間にかカタカナになっていた!(何)
それにしても、アニメのコータスってすごいなぁ。『鉄壁』で痺れ粉も葉っぱカッターも防いじゃうんだもの。技の名前からして、そうなってもおかしくはないですけれど・・・。アニメでは防御技ってかなり使用用途が半端なんですよね。『硬くなる』もそうだし・・・。

 

[一言感想]

 アスナ……となると、なおのこと女らしい外見でしょうから(何)。
 もっとも、12歳だとどうなのか知りませんけど、いやでもうちのナツキも12歳d(殴蹴)。
 とはいえ、ヒロトは結構夢中になってしまうと、気にせず戦えるのかも知れません。
 6日目ともなれば、ジムリーダーに所縁のある者ぐらいでてきても、おかしくないでしょうね。
 さて、ヒロトの予知夢通りに負けてしまったトキオですが……ヒロトvsヒカリの行方が気になります。

 

戻る